私立遠野高等学校(課外授業4)

 

 

ふぅ・・・やっと着いたか。

 

屋敷出たしょっぱなから問題起きまくりでどうなるかと思ったが・・・歩きだしてからは何事もなく無事に着けたようだ。

 

これから何も起こらないという保証はどこにもないわけだが。

 

それにしても・・・夏休み二日目ということもあって、人が多い。

 

人が来るのを予想してか、もしくは今日なんらかのイベントがあるのか・・・出店なんかも結構出ていて、道路は歩行者天国になっている。

 

おそらくはほとんどが学生なのだろうが、考えるのは皆一緒というわけだ。

 

それともう1つ、今の俺達だが・・・非常に目立ちすぎるということ。

 

理由はわかっている、俺を除く他のメンバー達。

 

アルクェイド、シエル先輩、秋葉、翡翠、琥珀さん・・・いわゆる美人揃いというやつだ。

 

アルクェイドたちを見た後、俺に対して敵意の眼差し、もしくは羨む目が痛いほど突き刺さる。

 

何なら変わるかと言いたいがそれこそ、何を言われるかわからない。

 

さて・・・これからどうするかな。

 

「じゃあ、これからどうする・・・ってアルクェイドとシエル先輩は?」

 

振り返ると、アルクェイドとシエル先輩の姿はなかった。

 

「アルクェイドさんは・・・『あっ、おもしろそうなものがある〜』を1人で先に行ってしまいました。シエルさんはあのたくさん出ている出店のどこかです」

 

・・・・・・・・・。

 

予想通りの行動をしてくれたもんだ、全くあの2人は。

 

「どうするんです、兄さん・・・この人ごみではあの2人を探すのは難しいですよ」

 

そうだな・・・探すのも大変だし、かといってここに留まっているのも暑い。

 

よし・・・。

 

「じゃあ、あの2人はひとまずおいといてどこか涼しいところに入ろうか。そうだな、あそこに入って、いろいろと見てみようか?」

 

俺が指をさした場所は・・・とある百貨店だった、あそこならば涼しいし、何か見るものもあるだろう。

 

「そうですね」

 

特に誰も否定しなかったのでそこに入ることにする。

 

自働ドアが開くとそこからひんやりとして気持ちのよい冷機が流れ込んできた・・・。

 

おかしい・・・普通の事だと思うのに何故こんなに心地いいんだ。

 

「兄さん、どうしたんですか?」

 

立ち止まって爽快感にひたっていたところ、秋葉が訝しげに聞いてくる。

 

「いや・・・心地いいなと思って・・・」

 

「屋敷にエアコンはつけませんよ」

 

「・・・・・・・・・」

 

先にそれを言われてしまっては元も子もないだろうが。

 

「いや、でも夏はやっぱり厳しいし・・・屋敷の仕事をしてくれている翡翠や琥珀さんにも悪いだろ」

 

何とか、味方をつけてようとこころみるのだが・・・。

 

「いえ、私は大丈夫ですから・・・」

 

「あは〜、私も平気ですよ〜、地下室はひんやりとしていて涼しいですから」

 

・・・琥珀さんの返答は無視するとして。

 

「でも、暑いと不快指数っていうのはたまるんだぞ。集中力とかにも影響するし・・・秋葉だって実際暑いんじゃないか?」

 

「それは兄さんの心構えが足りないからです」

 

・・・そうかなぁ、普通の人は間違いなく暑いと感じる気温だと思うんだが。

 

しかも、秋葉、翡翠、琥珀さんと揃いも揃って暑そうな格好してるんだよな。

 

翡翠や琥珀さんは仕事着と兼ねているから仕方のない部分だと思うが・・・秋葉は実に暑そうだ。

 

もうちょっと・・・涼しい服を着ればいいのに、勿論やましい意味あいを含むわけもなく・・・。

 

そういえば・・・。

 

「秋葉ってさ・・・服買うときってどうしてるんだ?友達とかと買いに行ったりとかしてるのか?」

 

「服・・・ですか。全てオーダーメイドですけど」

 

「・・・そうですか」

 

「それに、寮は門限が厳しいのでなかなかそう言った時間がとれないんです」

 

「そっか・・・」

 

翡翠や琥珀さんも自分の服を買いに行くなんてないだろうしな。

 

「じゃあ、丁度あっちに洋服店が並んでるから、3人で見てきたらどうだ?」

 

「え・・・それは、いいんですけど、兄さんは一緒に着ては下さらないのですか?」

 

「え・・・一緒にって言ってもなぁ」

 

女の子の服なんてわからないからなぁ、その人が持ってるセンスとかもあるし・・・。

 

「俺はそんなセンスとかないし、ましてや女の子の服なんて選んだことないし、わからないぞ」

 

「それでもいいですから」

 

う〜ん・・・まぁそういうなら。

 

・・・と承諾して、ついていったのはいいんだが、結局通路で待っていたりする。

 

しかも長い・・・予想していたことではあったが女の子の買い物がこんなに長いものであったとは。

 

他に何か見て回ろうかなともう1つの通路に並ぶ店を見てみることにした。

 

同じような店が並ぶ中、服と一緒たくさんの帽子が並ぶ店があった・・・。

 

・・・秋葉の髪、この季節にはちょっと暑いのかもしれないな。

 

ふと、そんなことを思い店の中に入る・・・。

 

様々な帽子が並ぶ中、1つの帽子に目が止まった。

 

白く、青いリボンがついた綺麗な帽子だった・・・。

 

うん・・・これなら秋葉に似合うかもしれないな。

 

財布の中を確認し・・・。

 

「すいません・・・これください」

 

店員に声をかけた・・・。

「あ・・・兄さんどこに行っていたんですか?」

 

戻ってみると既に秋葉達は買い物を終えたようだった。

 

「あ〜悪い、ちょっと他にも何かないかなって見て回ってたから。それよりも、何か良いもの見つかったか?」

 

「えぇ・・・まぁ、それなりに・・・」

 

手に持っている袋を見るといくつかは買ったみたいだ。

 

「あは〜、と〜ってもかわいい服を見つけたんですよ。きっと、秋葉様に似合うと思います」

 

「・・・ということは琥珀さんが選んだんですか?」

 

「えぇ、僭越ながら選ばせていただきました。3人で服を選びにきたのですから、自分のを選ぶのではなくて、それぞれ他の人のを選ぶことにしたんですよ」

 

琥珀さんは秋葉を・・・秋葉は翡翠のを、翡翠は琥珀さんのをそれぞれ選んだようだ。

 

「そっか、良い買い物が出来て良かったじゃないか」

 

「えぇ・・・あっ、兄さんも何か買ってきたんですか?」

 

秋葉は俺が手に持っている紙袋に目をやり聞いてくる。

 

「あぁ・・・まぁ・・・な」

 

自分のものを買ってきたのではないので何となく出すのが恥ずかしかったりする。

 

「あは〜何を買ってきたんですか、観てみたいですよ。ねっ、翡翠ちゃん?」

 

「・・・・・・」

 

翡翠も無言で頷く・・・どうやら、見せないと駄目らしい。

 

「あぁ・・・わかったよ」

 

袋から帽子を取り出そうとして・・・。

 

「ごめん、何か恥ずかしいから3人とも目を瞑ってくれないかな?」

 

「何でですか。ただ紙袋から出すだけじゃないですか?」

 

まぁ、そうなんだけど・・・。

 

「いいから・・・」

 

「はぁ・・・わかりました」

 

3人とも目を瞑る・・・俺は袋から帽子を取り出して・・・。

 

秋葉の頭に被せた・・・。

 

「きゃ・・・何ですか?」

 

「いいよ、目を開けても」

 

3人とも目を開ける。

 

「・・・・・・」

 

「今秋葉さまが被っている帽子がそうですか? あは〜、秋葉さまよく似合っていますよ」

 

「・・・・・・・・・」

 

何故か秋葉は放心状態である。

 

「え・・・と、あっちの通路にさ、帽子扱っている店があったんだ。ほら、秋葉の髪って長いし、この季節はつらいかなって思って。どうかな、自分では結構いいかなと思って選んでみたんだけど?」

 

「・・・・・・・・・」

 

秋葉は固まったままだ。

 

「・・・あの・・・秋葉?」

 

「・・・は、はいっ、何でしょうか」

 

やっと我にかえってくれた。

 

「もしかして、気に入らなかったとか?」

 

「い・・・いえ、そんなことないです。その・・・凄く嬉しいです。」

 

「そっか、良かった」

 

「その・・・兄さん・・・」

 

「何だ?」

 

帽子を被りなおして・・・

 

「・・・似合っていますか」

 

「あぁ・・・」

 

「よかった・・・」

 

凄く嬉しそうな顔をした・・・いつもこうやって笑ってくれたらいいんだけどなと不謹慎ながら思ってしまう。

 

「いいですね、羨ましいですね秋葉さま・・・」

 

「あ・・・ごめん・・・その、特に秋葉だけとかそういうわけじゃななくて、帽子見た時にさっきのこと思って、完全に衝動買いみたいなものだから」

 

「それだけ、いつも秋葉さまのこと考えているってことですよね」

 

う・・・容赦ない突っ込みが入る。

 

「わかりました・・・今度は翡翠と琥珀さんのもちゃんと選ばせていただきます」

 

「あは〜、そういう意味で言ったんじゃないんですけどね。志貴さんがそういうならお言葉に甘えさせていただきましょうか。良かったね、翡翠ちゃん、志貴さんが洋服買ってくれるみたいだよ」

 

誰も、洋服買うっていってないし・・・それよりも俺の財布は常にピンチだってことわかってるのかな琥珀さんは。

 

「いいよ・・・志貴さま困っています」

 

「いや、いいよ翡翠・・・その・・・買うってのは俺の財布の中身と相談しなきゃ駄目だけど一緒に選ぶくらいは出来るから」

 

「はい・・・」

 

さて・・・それぞれ服を買ったことだし・・・。

 

「どっかで一休みを・・・」

 

「志貴!!」

 

「しようって・・・え??」

 

一際大きな声がし、声の方向に首を向けると・・・。

 

・・・アルクェイドがいた。

 

「あ・・・お前今まで何処に・・・」

 

「何処にじゃないでしょ、勝手にどこかいっちゃって私すっごく探したんだから?」

 

いや・・・ちょっと待て、先にどこか行ったのは・・・。

 

「そうです、遠野君。この馬鹿女は置いていくのは当然として何故私まで置いていくんですか?」

 

何処からかシエル先輩が現れて・・・。

 

だからさ・・・先に勝手な行動おこしたのはそっちだってのに・・・。

 

折角、秋葉達と和やかな雰囲気になってたのに・・・俺にはちょっとした安穏な時間も許されないのだろうか。

 

誰がどう考えたって非があるのは向こうのほうだと思う・・・なのに、こっちが言い訳してなだめくてはならないという、いつも通りの展開になってしまうのか・・・。

 

さて・・・どうするかな。

 

 

 

 

続く

 

 

 

 

あとがき

う・・・まるまる1カ月放っておいてしまった。その・・・言い訳だけさせてもらうと、私もその、忙しかったんですよ。ゲームとかゲームとかインストールとか・・・。でも、更新しなかったのは事実ですね。今回の主役は秋葉っぽいようで♪♪ もはや授業という言葉からはかけ離れているように見えますけど、秋葉に誰かと一緒に服を選ぶ楽しさを知ってもらうという感じで・・・。で・・・何故に帽子かというと、基本的にファッションとか私はほとんど興味ないですけど帽子だけは何故かこだわりがあるというか、私のトレードマークみたいになってるので。後は・・・服とかだとどう考えても秋葉のコンプレックスに話がいってしまうなと思ってしまったので(夏服は薄着ですから♪)。今回はこんな感じで・・・今回翡翠はほとんど喋っていませんが彼女は前回頑張ってもらったのでいいでしょう。次は・・・アルクェイド、シエル先輩復讐編といったところでしょうか。「逆襲のアルク&シエル」ということで♪♪

 

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