零幕〜蛇〜
手練れのシノビである『蛇』は隣国『燐鐘国(れんしょうのくに)』より密命を受けて、『天峰国(てんほうのくに)』の手の者によって誘拐された新型軍事兵器の研究者である陰陽師『志智衛門』の行方を捜索していた・・・。そして、調査の結果、志智衛門の所在を掴むのに成功した蛇は、天峰国の城下町の水路から、城の中に潜入を試みた。途中、見張りなどを巧くやり過ごし・・・ついに志智衛門の捕らえられていると思われる一室に到着した。
> では、志智衛門の部屋の前です。部屋を空けると・・・そこには、うつろな目で書物を読んでいる志智衛門の姿があります。
蛇 > 「志智衛門か?・・・燐鐘国の依頼で救出に来た」(小声で)
志智衛門 > 「ああ・・・あなたは誰ですか?」、少し返事がおぼつかない
蛇 > 「蛇と呼んでくれれば良い、大丈夫か?」
戒 > 合気チット1本!
志智衛門 > 「わたしは・・・夕霧様のために、はやく研究を完成させないと・・・すみませんが・・・研究の邪魔です。あちらにいってはもらえませんか・・・」
蛇 > 夕霧様について何か知ってますか?
> そうだね。天峰国について調査した際に情報を得ています。 夕霧(ゆうぎり)についてですが・・・天峰国の名代「美津原 重成」の寵姫です。出自とかは不明ですが、機知に富んだ美しい女性とのことです。
蛇 > 任務について、捜索の後は救出?or抹殺?
> え〜と、捜索の後は・・・救出が不可能ならば抹殺かな?でも、基本的には捜索&救出が任務なので、無理に殺さなくても良いですよ。
蛇 > 「いったい、夕霧は何を作ろうとしていんだ?」
志智衛門 > 「そう、夕霧様のために、かつてない素晴らしい金剛機を・・・夕霧様のために・・・戦場に血の雨を降らせましょう・・・」目つきがどこか虚ろでまともじゃないですね。
戒 > 修羅発見!(笑)<シチエモン
蛇 > 何か薬でもやってる?
> え〜と、ぱっと見たところでは、薬はやってなさそうな感じだね。ただ・・・明らかに様子はおかしいです。
蛇 > 「もう・・・燐鐘に戻る気は無いのか?」
> すでに志智衛門はその問いには答えない・・・いや答えられないみたいです。全く聞こえて無いかのように一心不乱に書物を読んでいます。
その様子から、まともな反応は期待できないと悟った蛇は、志智衛門に当て身を食らわせて気絶させて、身柄を確保して脱出を試みることにする。なんとか、見張りに見つかることなく・・・脱出を行っている蛇であったが・・・あと一歩で城から抜け出す・・・そんな際に、妙な視線を感じる。
蛇 > 「ん?」
> そちらを向くと領主の寵姫『夕霧』の姿があった。話に聞いていただけで実物は見たことがなかったが・・・蛇にはその姿を一目見て間違いなく夕霧だと確信できた。
蛇 > 「く!!」
> 夕霧は蛇のほうを見て、妖艶に微笑を浮かべる。その瞳は金色に輝いていた・・・そして、蛇は・・・その瞳に囚われてしまうかのように・・・ただ、夕霧をみつめていた・・・
蛇 > 「どうして・・・」
夕霧 > 「こんなところまで忍び込んで・・・私に会いに来たのかしら?(微笑)」と艶やかに蛇を手招きします。
> その誘うような指先に逆らうことができず・・・蛇は一歩一歩と近づいていきます。頭の中は甘い霧にかかったような状態で正常な思考が働きません・・・夕霧の言うことならなんでも聞いてしまいそうです。
蛇 > 「な、なぜ・・・?」と呟きます
> そのあたりで、さきほど通過する際に見張りの兵を気絶させたあたりで、声がおこります。「曲者だ〜!」
夕霧 > 「あら、こんなところを見られると不味いわね・・・今回は見逃してあげるわ。ただ、志智衛門は置いていってもらうわね。まだ・・・彼は必要なのよ」と怪しく微笑します。
> すると、蛇の身体は呪縛から放たれて、不完全ながらも自由を取り戻します。
夕霧 > 「私は力ある者を求めているの・・・また、会いましょう」と蛇の耳元で甘く囁くと、忽然と姿を消します。
> そして、あたりも騒然としてきます。
蛇 > 「く!!」我に返ると志智衛門に手裏剣を投げながら(殺意有り)逃げる。
> 残念ながら手裏剣は、うまく投げれませんでした・・・。平衡感覚もかなり狂っているみたいです。
蛇 > PL的にはそうなると思いながら(笑)
すず > 「我に返ったらすぐ手裏剣を投げつけて逃走」に合気1本!プロの仕事ですね(笑)結果は残念ですが
蛇 > 「夕霧・・・あいつは・・いったい?」
その後、蛇は辛くも脱出には成功する。そして、城から脱出した蛇は任務の結果を報告すべく・・・連絡用のクサと落ち合うために笹峰村へと向う。その頭の中には・・・妖艶な微笑みを浮かべた夕霧の姿がこびりつき、離れることはなかった。