ＷＩＺシナリオ「言霊の宝珠」（修正中）」
おおまかなシナリオの流れ
（１）トアール町に滞在中、ＰＣは退治の依頼を受けて、解決する（戦闘システムの確認）。
（２）前述の依頼主から、マイナ村へ届け物の依頼を受ける。
（３）マイナ村への道中（戦闘を行い、レベルをあげる）。
（４）マイナ村外れに住む魔術師に届け物をする。そして村で休息。村では翌日からちょうど祭りが開かれており、２日ほど滞在することになる。
（５）祭りが終わった翌日、この村周辺で共通語が話せなくなる事件が起こる。
（６）マイナ村の村長からの依頼を受けて、調査開始。まず、近郊の村の状況確認と旅のバードを雇うため、タイニ村へと向かう。タイニ村への道中（個人別行動選択で戦闘）。
（７）タイニ村でも、状況は同じ。旅のバードを雇うことが出来る。タイニ村の村長からも事件解決の際、謝礼を受け取ることが出来る。
（８）情報収集から言霊の宝珠の納められている祠へたどり着くが、言霊の宝珠は失われている。
（９）情報収集から魔術師の研究所に向かう。＞ＥＮＤＩＮＧ？
シーン１：トアール町での依頼
シーン１は、コーネルとのつながりを持たせて後のシナリオに続ける導入部分と戦闘システムの確認的な役割なので、省いてしまっても良いです。コーネルの隊商がコボルドに襲われているところに、偶然、ＰＣ達が通りかかって助太刀をするという流れの方が良いかもしれません。
ＰＣ達は駆け出しの冒険者であり、気の合う仲間と共に旅をしている。現在、滞在しているのは宗教都市マーニルの南西の海沿いに位置するトアールという中規模の交易都市。前回の稼ぎもなくなり、そろそろ路銀も乏しくなってきたところ、酒場で怪物退治の依頼を見つける。
依頼の内容は、廃屋に住み着いたコボルドを退治してほしいというもので、トアールでは中堅どころの商人「コーネル」からの依頼である。報酬は基本が３００ｇｐで、結果次第ではボーナスありとの事である。なんでも、改装して別荘にしようと購入した古い館が、長い間、放置されている間にコボルドが住み着いてしまったのである。ボーナスを得る条件は館をできるだけ傷つけないこと、３日以内に依頼を終了することである。館は町の外れから３時間ほど歩いた湖の畔に位置している。ボーナスは１００ｇｐかラテュモフィスの薬である。
コボルドの館：面倒なので、細かい間取りは設定しないで、総当たりで部屋を探索していく。
戦闘は２回、１Ｆの食堂（コボルド×３、誰か１人でも死ぬと悲鳴を上げて逃げる）、２Ｆの娯楽室（コボルドリーダー×１、コボルド×３）で発生する。コボルドリーダーは勝ち目がないと判断すると降伏する。リーダーの１ラウンド目の行動は大声で他の部屋から増援を呼ぶことである（２ラウンド後に背後の扉からコボルド×２が登場）。
シーン２：ネチックへの届け物
無難に任務に成功すると、上機嫌な依頼主は続けて、マイナ村に住む息子ネチックに届け物をしてほしいとＰＣに頼んでくる。マイナ村には片道１週間ほどかかり、道中ではオークなどの怪物に出会う危険性もあるらしい。現在、マイナ村には仕入れなどの用事が無く、信頼できる配達人を探していたと語る。報酬は３００ｇｐ（後で払う）、加えて現地までの往復の必要経費（先払いで足りない分は補充）がでる。
届け物は魔術関連の書物、トアールで一番人気の菓子屋の高級菓子セットである。魔術に興味があるＰＣ（メイジ、アルケミスト呪文が使える者）が書物の表紙を見てみると、高位の魔術師フォンティースによる魔力操作と封印の研究に関する書物であることがわかる。タイトルは「魔力の封印に関する真言葉の有効性とハルギスの書に基づく封印術の研究序論」である。
ネチック（１７歳、男）について質問すると、我が息子ながら・・・と語り始める。
「昔から人とつきあうのが苦手で商人向きではないので、魔術師の学校に行かせたが、才能はあるのだが我が儘が祟り、少し前に自分から学校を飛び出してしまった。今では、マイナ村の外れに研究所を作って、１人で暮らしている。で、時々必要なものを送ってやるのだが・・・」
シーン３：マイナ村への道中
マイナ村に着くには１週間ほどの旅となる。
途中４日間は大規模な交易都市であるペルガイへ向かう隊商と一緒に馬車で西へ街道を進むため、安全な旅となる。
残りの３日間はＰＣのみの旅となる。大きな街道を外れて「妖精の森」を迂回するように「ラムール湖」に沿って北進していく。
道中、１日の昼と夜ごとにＬＵＣ×７のチェック（パーティー内で最も高い者と低い者二人で９６以上は自動失敗）を行い、両方、失敗するとクリーチャーと遭遇する。ランダムエンカウンターが面倒くさい場合は遭遇無しでもＯＫ。
シーン４：マイナ村に到着
マイナ村は、北エルフの住むラクルトゥーラから西に２日ほどのところにあるへんぴな村である。特産品はラムール湖の魚、エルフとの交易品などである。村は翌日から２日ほど祭り（収穫祭）が開かれるため、祭りの準備で忙しそうである。旅芸人などの姿も見える。
村外れの若い魔術師について情報を集めると以下のような話を聞ける。
＜食料雑貨屋＞：お得意さんで日用雑貨を届けるのだが、いつも不機嫌そうだし、何かあると「これだから田舎のやつは・・・」と呟く。まあ、金は払ってくれるからいいけどね。
＜通りすがりの主婦＞：あんな危険人物は、村から追い出すべきですわ。聞いた話では子供に向かって呪文を唱えようとしたんですよ（誇張、推測あり）。
＜元気な男の子＞：教えてほしけりゃこれだな。と金を要求する（小銭でよい）。あいつ、からかうと面白いんだ。と・・・今までしたイタズラの話をしてくれる。そういやココはあいつと仲良くしていたみたいだった。
＜宿屋＆酒場＞：たまにお前さんらみたいなのが配達しにやってくるよ。何でも家がそこそこの商人で金持ちらしいぜ。
＜酒場のバード＞：名前はアンドリュー？（ただし、違う女性に声をかけるたびに名前が変わっている）、ハンサムで洒落た格好をした人間のバード。「私はこの町へ着たばかりなので・・・」。とか言いながら、ＰＣに女性キャラがいると口説きによってくる。人間語、ホビット語、ノーム語、エルフ語、ラウルフ語、フェルプール語、フェアリー語を知っており、流暢に口説き文句を話す。ＰＣにいない場合は、町の広場などいろんなところで女性（上記の種族）に声をかけている姿を見かける。
魔術師の館は、村外れの小高い丘にあり、割と立派な屋敷である。ベルを鳴らすと、不機嫌そうな顔をしたローブを着た眼鏡をかけている青年がでてくる「何のようだ？」。
ＰＣが荷物を渡すと、「親父の使いか・・・思ったよりは早く届いたな。チップだとっときな。」と言って１ＴＧ（１０ｇｐ相当）を投げてくれる。そして、ドアを閉める。
そして、ＰＣは宿で休息をとり、翌日から２日間、祭りを楽しむ。
シーン５：共通語忘却症候群
祭りが終わった次の日、村は大変なことになっている。共通語が使用できなくなっているのである。
（共通語とは言葉と魔術の守護神ラルオファースが全ての知的生物が会話できるようにと考案した魔法の言葉である。この言葉は舌の構造の異なる人間とリザードマンの間でもスムーズに会話することができるのである。そして、それに対応した文字も考案された。）
会話だけでなく、読み書きも行えないのである。普段、共通語に頼っている分、混乱状態になっていた。マイナ村の種族は人間７０％、エルフ２０％、ドワーフ＋ノーム８％、その他２％の割合である。（マイナ村に限らず、この世界では異種族が同じ場所で生活していることは多い）
そして、村長からＰＣに呼び出しが来る。今回の事件に関して、現在、村に残っているよそ者を調べているようである。
呼び出しに応じるなら、まず、状況の説明を受け、村の僧侶が「失礼ですが、このような状況ですので・・・」とカカル（性格看破）の呪文を唱える。善のＰＣならば、この呪文の結果によって信用を得られる。悪のＰＣの場合でも呼び出しに応じているため、不信感をもたれるようなことはない。
呼び出しに応じない場合は、今回の事件に深く関わっているという印象をとられることになる。この場合、ちょっとしてから村の若者が集まってきて、ＰＣ達を取り押さえてでも村長のところに連れていこうとする。ＰＣがマズイ対応を取った場合は、アドリブで対応すること。
村長は「マイナ村から北へ１日半ほどの距離にあるタイニ村に行って、状況を確認してきてほしい。加えて、この間からしばらくうろうろしていた優男風のバードが今朝早く、タイニ村へ向かったらしいので通訳として雇ってきてほしい。」と言って、スクロールを１枚くれる。「これはノルドゥの呪文が封じられている巻物じゃ。１０分間だけ、あらゆる言葉で会話を行える。」報酬はＰＣとの交渉で決定する。
さらに村長は、１人のハーフエルフの女の子（１２歳ぐらい？）を連れてくる。
ＰＣの耳元で、「この子の名前はココ。父は数年前に交易都市ペルガイに働きに行ったまま、消息不明になり、母親も去年病死し、村で預かって育てておる。両親の人間語とエルフ語の両方の会話ができるので役に立つはずじゃ。両親を失ったショックからか、見かけに比べて言動が幼いかもしれんが、狩りの手伝いもできるし足手まといにはならんはずじゃ。」と話す。
村長「ココ、この人達に付いていって、役に立ってあげるんだよ。」と言うと、
ココ「うん、おじいちゃん。」と言って「よろしくね。」とＰＣについてくる。
（ココは戦闘時は危険のない場所へ移動する。基本行動は防御姿勢。見習いレンジャー。）
それと、「これをタイニ村の村長に渡してくれ。」とＰＣに手紙を渡す。
シーン６：タイニ村へバードを追って
タイニ村への道中、マイナ村への道中と同じチェックを行う（省いても良い）。
あと、ココを気にかけている者（あるいは注意力の高いキャラ）は、大事そうに持っている袋に気づく（なんか見たことがあるぞ？）。
聞いてみた者は魅力チェック〔難易度はキャラのプレイ内容（ココにどの様に接してきたか？）、性格、外見による〕を行い、成功すると「ネチックからもらったの」と教えてくれる。ただし、「あっ！誰にも言うなって言われてたんだ。他の人にはしゃべらないでね。」と言う。巧く会話を続ければ、「んーとね、きれいな丸い玉を取ってきてあげたの。」と教えてくれる。
確定遭遇：夜中、アンデッドコボルド（orゾンビ）の襲撃を受ける。見張りに立っているＰＣはＡＴＴ（注意力）×５のチェック。成功すれば、接近する物影に気づき２ラウンド準備の機会が与えられる。ただし、失敗してもココが気づき、大声で悲鳴を上げる。この場合は１ラウンドだけ準備できる。この戦闘中はパーティーの行動は言葉が通じる者以外は、相談することが出来ない。
シーン７：タイニ村にて
タイニ村は「妖精の森」と「暗黒の森」を隔てる山脈「ゴラン（大地の神）の壁」の麓に位置しており、ノームやドワーフと交易を行っている。町中の人口比率は人間の次にノーム、ドワーフ、ホビットが多い。
マイナ村で起こったような混乱状態は時間が経ったこともあり。収まってはいる。ＰＣがタイニ村の村長のところへ行くと、見たことのあるバードがそばにいる（どうやら、この村で通訳の仕事を得たらしい）。そして、手紙を渡すと内容を読んだタイニ村の村長は、「今から村の代表者数名をマイナ村に向かわせる。その際、彼（バード、名前はころころ変わる）に付いてきてもらう。これで君たちのもう１つの用件も問題なかろう。できれば、道中の護衛を引き受けてはくれまいか？」報酬は見事なロングソード（武器ダメージ＋１）を１つＰＣに譲ってくれる。「なかなかの名品だぞ。これほどのものは簡単には手に入らないはずだ。まあ、魔法の剣とは比べることは出来ないがな。」
マイナ村への帰路は遭遇チェックは行わない。
そして、村に着くと、それぞれの村の代表者が村長宅に集まり会議を始める。
これ以後、２日間、ＰＣの行動は自由となる。言葉の通じないＰＣ同士で相談をしたい場合は、短時間なら、通訳のバードを借りることができる。
シーン８：再び、マイナ村にて
ＥＮＤＩＮＧへの手段はいくつかの方法が考えられるため、アドリブで行こうと考えていたため、ここから文章が曖昧で煩雑になっています。（笑）
２，３日中に、わかりやすい内容に修正するとともに考えられるパターンとその対応についても詳しく書いていきます。
今までに集められる情報を巧く入手していると、明らかにネチックが怪しいのが解る。確信を持ってさえいれば、ネチックの館へ向かい、直接話をするのも良い。当然、しらを切るだろうが、話の分が悪いとバタンとドアを閉じる。
考えられる行動は・・・それ以外はアドリブで対応。後日、
（１）無理矢理、館へ入り、「言霊の宝珠」を見つける。この場合、ネチック＆デーモンインプ、アンデッドコボルド×２との戦闘となる。
（２）館へ忍び込む。この場合、「言霊の宝珠」がある部屋には、デーモンインプ、アンデッドコボルド×２がいる。
（３）（１）、（２）の亜流でココが訪れるとき、雑貨屋の食料搬入の時の隙に館へ入る。
（４）ココを連れて、説得を行う。
情報が充分に得られてない場合は、２日間で若干のフォローを行う。
ＰＣの情報収集が進まない場合、２日後、会議の結果として・・・
「会議の結果、ラクルトゥーラのエルフの賢者に知恵を借りるということになった。謝礼はするので、ひとつラクルトゥーラまで行ってはくれぬか？」と言って、エルフの長あての手紙を渡してくる。ラクルトゥーラまでは、往復で４日ほどの旅となる。その結果、「言霊の宝珠」の存在と、その力が機能していないことがわかる。
ＰＣが真相を突き止めて、ココを連れずに館を訪れ、ネチックと話していると、ひねくれ者のネチックは心ならずも「ココはただ、宝珠を得るために利用していたに過ぎない」と言う。その言葉を聞いたココ（ＰＣに隠れて付いてきた？もしくは偶然そこにいた）は、その場に菓子袋を残して走り去り、村から飛び出してしまう（向かっただろう先の情報は得られる）。ここから、ココを捜索するシナリオへと続く。
行方不明のココを探す。ネチックも動揺しているが、魔術の研究材料採集の護衛としてＰＣを雇って、ココを探しに出かける。ネチックは高レベルの呪文（マオスロなど４レベルぐらい）も修得している１レベルアルケミストとしてデータを作成する。
ココは、妖精の森にある母親の墓にいる。
