JUSTSYSTEM「一太郎 2004~」用
アイヌ語カナ入力支援マクロ
(Unicode 3.2準拠版)
JUSTSYSTEM「一太郎 2004~」用
アイヌ語カナ文字サイズ縮小等代用表記変換マクロ
(Shift_JIS代用表記)

aynu_katakana

version 20050814

aynu_small_size

version 20050613



1 はじめに

・・・の二つの国際機関によって共同規定された国際符号化文字集合(UCS)規格「ISO/IEC 10646」に準拠した、グローバルスタンダードな新しい文字コード規格が「Unicode」です。

 一太郎 - [Information.jtd]

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「Unicode」に関する基本的な情報は、「ROM作成物サポートページ」で公開されている「ainu_input」(Preview Release版)などのREADMEにまとめてられていますので、これらもダウンロードしておきましょう。

 

そして、2002年3月に「アイヌ語表記用小文字カタカナ(U+31F0~U+31FF)」や「(アイヌ語表記等)合成文字用半濁音記号(U+309A)付きカタカナ」などを追加収録したバージョンである「Unicode 3.2」()が制定されました。

2005年3月には、収録文字数などをより拡張したバージョンである「Unicode 4.1」に改定されていますが、1996年7月に制定された「Unicode 2.0」以降のバージョンでは上位互換性が完全に確保されています。

  • Mac OS X 10.1~には、Unicode 3.2対応の「ヒラギノ Pro」OpenType Font が標準で入っており、Unicode 3.2準拠の「アイヌ語表記用小文字カタカナ」や「アイヌ語表記用半濁音記号付きカタカナ」などを表示・印刷・インターネット上での各種情報交換などを行う事が出来るようになり、Mac OS X 10.3~からは、標準装備されている文字入力システム「ことえり4~」にてアイヌ語カナ入力モードも採用されました。
  • 現行版のWindowsでは、Unicode 3.2対応フォント(Unicode 3.2準拠でアイヌ語カナの文字字形データを実装したフォント)は入っていませんが、Unicode 3.2対応フォントをインストール()すれば、「ワードパッド(Windows 95は非対応)」「メモ帳(Windows 95/98/Meは非対応)」などのOS標準装備ソフトや「Microsoft Office」「JUSTSYSTEM 一太郎」に代表されるようなUnicode対応ソフト上で「アイヌ語表記用小文字カタカナ」や「アイヌ語表記用半濁音記号付きカタカナ」などを表示・印刷・インターネット上での各種情報交換などを行う事が出来るようになっています。

JUSTSYSTEM では、Unicode 3.2準拠JIS X 0213:2004文字集合実装フォントである、

「JS平成明朝W3[JISX0213:2004]」
「JSP平成明朝W3[JISX0213:2004]」
「JS平成ゴシックW5[JISX0213:2004]」
「JSP平成ゴシックW5[JISX0213:2004]」

・・・をJUSTSYSTEM「一太郎 2005」ユーザー向けにダウンロード提供しています

しかし、Windows用ワープロソフトJUSTSYSTEM「一太郎 2005」に同梱されている日本語入力かな漢字変換辞書システム「ATOK 2005」では、アイヌ語カナ入力機能が付いていないため、せっかくのUnicode 3.2準拠JIS X 0213:2004文字集合実装フォントも宝の持ち腐れになっていました。

そこで、JUSTSYSTEM「一太郎 2005」のマクロ機能を用いて、Unicode 3.2準拠のアイヌ語表記用カタカナなどをローマ字カナ変換で快適に入力する事が出来るよう、Unicode 3.2準拠版のが作成されました。

また、Windowsxp~上のJUSTSYSTEM「一太郎 2005~」で無くともアイヌ語カナが代用表記出来るよう、文字サイズ縮小等代用表記版のも用意されました。

 

 

 

2 使用する前に

まず、JUSTSYSTEM「一太郎 2005~」(※1)を購入して、Windowsxp(※2) にインストールしましょう。

※1 「一太郎 2004」でも『JUSTSYSTEM「一太郎 2004~」用 Unicode 3.2準拠アイヌ語カナ入力支援マクロ』の作動を確認していますが、Unicode 3.2対応フォントが無ければ「Unicode 3.2準拠の文字部分」を表示出来無いため、「一太郎 2005~」のバージョンアップ版を購入しておきましょう。

≫ 「一太郎 10~13」上でも、もしかしたら『JUSTSYSTEM「一太郎 2004~」用 Unicode 3.2準拠アイヌ語カナ入力支援マクロ』が作動するかも知れませんが、あくまでも自己責任で試して見て下さい。
JUSTSYSTEMサポート >  一太郎2005 > 一太郎2005で新しく作成した文章マクロの下位互換性

 一太郎 - [Information.jtd]

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※2 JUSTSYSTEMの公式な動作保障としては、『Unicode 3.2準拠JIS X 0213:2004文字集合実装フォントにフル対応しているのは、Windowsxp~における「一太郎 2005~」上』のみとなっています。
JUSTSYSTEMサポート >  一太郎2005 > JIS X 0213対応について

≫ 『Windows 98における「一太郎 2005」上』では、「Unicode 3.2準拠部分のアイヌ語小文字カタカナ」の文字は表示不可能でした。

≫ 『Windowsxp における「一太郎 2004」上』では、「Unicode 3.2準拠部分のアイヌ語小文字カタカナ」の文字がきちんと表示されました。

≫ 『Windows 2000における「一太郎 2004~」上』であれば、もしかしたら「Unicode 3.2準拠部分のアイヌ語小文字カタカナ」の文字が表示されるかも知れませんが、あくまでも自己責任で試して見て下さい。


 


 

次に、Unicode 3.2対応フォントを、Windowsxp~にインストールしましょう。

 

< JUSTSYSTEM「一太郎 2005~」ユーザーの場合 >

JUSTSYSTEM「一太郎 2005」ユーザー向けにダウンロード提供されているUnicode 3.2準拠JIS X 0213:2004文字集合実装フォントである、

「JS平成明朝W3[JISX0213:2004]」
「JSP平成明朝W3[JISX0213:2004]」
「JS平成ゴシックW5[JISX0213:2004]」
「JSP平成ゴシックW5[JISX0213:2004]」

・・・を、Windowsxp SP2~(※1)にインストールしましょう(※2)

※1 上記JUSTSYSTEM製フォントにおける公式な動作保障は Windowsxp となっていますが、実質的には Windowsxp SP2~である必要があると考えて下さい。

Windowsxp 無印/SP1上では、

セ゚」半濁音付きセ (KATAKANA LETTER SE)+(COMBINING KATAKANA-HIRAGANA SEMI-VOICED SOUND MARK)
ツ゚」半濁音付きツ (KATAKANA LETTER TU)+(COMBINING KATAKANA-HIRAGANA SEMI-VOICED SOUND MARK)
ト゚」半濁音付きト (KATAKANA LETTER TO)+(COMBINING KATAKANA-HIRAGANA SEMI-VOICED SOUND MARK)
ㇷ゚」小文字プ (KATAKANA LETTER AINU P) 「Unicode 4.1」から合成呼称確定

・・・の文字の「カタカナ本体」部分と「半濁音記号」部分とが離れた状態として表示される場合もありますが、Windowsxp SP2~からはきちんと表示されるようになっていますのでWindowsxp Service Pack 2~」を適用しましょう。

 

※2 現在表示されている「README」(取扱説明書)の文章内に使用している、

Unicode 3.2準拠のアイヌ語表記用カタカナ(緑色・下線付きで表示)

セ゚」半濁音付きセ (KATAKANA LETTER SE)+(COMBINING KATAKANA-HIRAGANA SEMI-VOICED SOUND MARK)
ツ゚」半濁音付きツ (KATAKANA LETTER TU)+(COMBINING KATAKANA-HIRAGANA SEMI-VOICED SOUND MARK)
ト゚」半濁音付きト (KATAKANA LETTER TO)+(COMBINING KATAKANA-HIRAGANA SEMI-VOICED SOUND MARK)
」小文字ク (KATAKANA LETTER SMALL KU)
」小文字シ (KATAKANA LETTER SMALL SI)
」小文字ス (KATAKANA LETTER SMALL SU)
」小文字ト (KATAKANA LETTER SMALL TO)
」小文字ヌ (KATAKANA LETTER SMALL NU)
」小文字ハ (KATAKANA LETTER SMALL HA)
」小文字ヒ (KATAKANA LETTER SMALL HI)
」小文字フ (KATAKANA LETTER SMALL HU)
」小文字ヘ (KATAKANA LETTER SMALL HE)
」小文字ホ (KATAKANA LETTER SMALL HO)
ㇷ゚」小文字プ (KATAKANA LETTER AINU P) 「Unicode 4.1」から合成呼称確定
」小文字ム (KATAKANA LETTER SMALL MU)
」小文字ラ (KATAKANA LETTER SMALL RA)
」小文字リ (KATAKANA LETTER SMALL RI)
」小文字ル (KATAKANA LETTER SMALL RU)
」小文字レ (KATAKANA LETTER SMALL RE)
」小文字ロ (KATAKANA LETTER SMALL RO)

・・・の文字部分については「JSP平成ゴシックW5[JISX0213:2004]」で表示書体指定している他、マウスカーソルを合わせると文字種の説明が表示されます。

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JUSTSYSTEM製フォントでの文字表示がギザギザに見える場合には


Windowsxp ではPCのCPUクロックスピードに応じて、CPUの負荷を抑えるために文字サイズのポイント数が小さくなるとギザギザが目立って表示される設定状態となっている事がありますが、フォントの輪郭を滑らかに表示処理するように設定変更する事が出来ます。

≫ ディスプレイ画面の壁紙だけの部分をマウスで右ボタンクリック→をクリックして「画面のプロパティ」窓を出し、「画面のプロパティ」窓にてタブを選択→ボタンをクリック→「効果」窓にて「 次の方法でスクリーンフォントの縁を滑らかにする(S)」のチェックをオン、プルダウンメニューを(CRTモニターの場合)もしくは(液晶ディスプレイの場合)を選択して、ボタンをクリック→「画面のプロパティ」窓でボタンをクリックすると、全ての文字サイズでのフォントの表示処理が、CRTモニターの場合はよりマイルドに、液晶ディスプレイの場合はよりクリアで高精細に表示されるよう、設定変更されます。

 


 

< JUSTSYSTEM「一太郎 2004」ユーザーの場合 >

「Unicode 3.2対応フォント」を各自で入手して、Windowsxp~にインストールする必要があります。

 一太郎 - [Information.jtd]

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「Unicode 3.2対応フォント」に関する情報は、「ROM作成物サポートページ」で公開されている「ainu_exchange」(for EmEditor Professional v4 )に同梱のREADMEでの『Unicodeでの合成文字についての補足』ページにまとめてられていますので、これらもダウンロードしておきましょう。

「ROM作成物サポートページ」で公開されている「ainu_eudc.tte」をインストールしてある場合には、PCにインストールされている全てのフォントの書体で、Unicode 3.2準拠のアイヌ語カナや鼻濁音などの拡張ひらがな/拡張カタカナを使用する事が出来ます。

 

≫ 現在表示されている「README」(取扱説明書)の文章内に使用している、Unicode 3.2準拠のアイヌ語表記用カタカナ(緑色・下線付きで表示) については、

・・・のブラウザソフトでは、「表示に用いられているフォントには実装されていない文字の文字字形データ」を、PCにインストールされている「該当文字実装フォント」から借りてきて表示する機能が付いているため、あたかも「表示に用いられているフォントがUnicode 3.2対応フォントになった」かのように表示されます。

また、「Internet Explorer」」「Netscape 8 (IEコンポーネント使用時)」の場合でも、「ainu_eudc.tte」をインストールすれば、あたかも「表示に用いられているフォントがUnicode 3.2対応フォントになった」かのように表示させる事が出来ます。

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参考:Netscape 8 に関するページ


Netscape Browser 8.0 用のテーマ/拡張/日本語化/カスタマイズ・・・など。

 

 

 

 

3 「aynu_small_size」って何?

Unicode 3.2対応フォントが無くとも、一太郎のワープロとしての文字サイズ変更機能などを用いて、Unicode 3.2準拠の文字を含んだアイヌ語カナに随時変換されていきます。片仮名の見た目の大きさを小さくすることが出来ます。
「aynu_small_size」は、文書全体でこの変換をしてくれるマクロです。

≫ 他のアプリケーションにコピーすると、文字の大きさが元に戻って、小文字でなくなる可能性があります。一太郎文書でだけ使うのが無難です。

 

 

 

4 基本的な使用方法

『JUSTSYSTEM「一太郎 2004~」用 Unicode 3.2準拠アイヌ語カナ入力支援マクロ』のダウンロードファイルを解凍すると、

・・・という2つのファイルが生成されます。

 


 

JUSTSYSTEM「一太郎 2004~」の表示書体フォントを、




・・・などの、Unicode 3.2対応フォントにしておきます。


JUSTSYSTEM「一太郎 2004~」のメニューバーのをクリック→を選択→をクリックして、文書マクロのを選択してをクリックすると、『JUSTSYSTEM「一太郎 2004~」用 Unicode 3.2準拠アイヌ語カナ入力支援マクロ』が起動します。

 一太郎 - [Information.jtd]

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マクロをショートカットキー登録するには


  1. JUSTSYSTEM「一太郎 2004~」のメニューバーのをクリック→をクリックして、を開きましょう。


  2. JUSTSYSTEM「一太郎 2004~」のメニューバーのをクリック→を選択→(※1)をクリックして、開いた窓の左側にある「文章マクロ」欄に登録されているを選択した状態にして、中央のボタンをクリックすると、右側の「システムマクロ」欄にがコピーされます。

    ※1 JUSTSYSTEM「一太郎 2004~」をセットアップするときに[すべて]以外のモードを選択した場合は、「JSマクロ編集ツール2.3」がハードディスクにコピーされないため、項目が機能しません。
    JUSTSYSTEMサポート >  一太郎2005 > セットアップ方法[標準][すべて][最小][手動]の違いについて

    JUSTSYSTEM「一太郎 2004~」のインストールCD-ROMから「JSマクロ編集ツール2.3」や「マクロヘルプ」を追加インストールしておきましょう。
    JUSTSYSTEMサポート >  一太郎2005 > 一太郎の機能を追加する
    JUSTSYSTEMサポート >  一太郎10 > 「JSマクロ編集ツール2.3」を追加する


  3. 同様に、開いている窓の左側にある「文章マクロ」欄に登録されているを選択した状態にして、中央のボタンをクリックすると、右側の「システムマクロ」欄にがコピーされます。


  4. JUSTSYSTEM「一太郎 2004~」のメニューバーのをクリック→を選択→をクリックして、システムマクロとしてコピーされたをそれぞれお好みの組み合わせのショートカットキーに割り付けましょう。
    (その画面での「ヘルプ」などもお読み下さい)
    JUSTSYSTEMサポート >  一太郎2005 > コマンドやマクロをキー操作に割り付ける

≫ 例えば、に割り付ける場合、

  • 「一覧」欄は、「システムマクロ」のマークをクリックして展開→「システムマクロ」グループの中から
  • 「修飾キー」欄(※2)からは、
  • 「割付先キー」欄(※2)からは、

・・・を選択した状態にしてボタンをクリックすると、「割付先キー」欄のの横にと表示されるので、ボタンをクリックします。

同様に、

  • 「一覧」欄は、「システムマクロ」のマークをクリックして展開→「システムマクロ」グループの中から
  • 「修飾キー」欄(※2)からは、
  • 「割付先キー」欄(※2)からは、

・・・を選択した状態にしてボタンをクリックすると、「割付先キー」欄のの横にと表示されるので、ボタンをクリックします。

※2 「修飾キー」欄と「割付先キー」欄の一覧からキーの組み合わせを選ぶ代わりに、[キーの入力]欄を選択した状態で、実際にキーの組み合わせをキーボードで押しても、キーの組み合わせを選ぶ事が出来ます。



後は、キーを押すと「Unicode 3.2準拠版」、キーを押すと「文字サイズ縮小等代用表記版」の『JUSTSYSTEM「一太郎 2004~」用 アイヌ語カナ入力支援マクロ』が、それぞれ起動するようになります。

 


 

『JUSTSYSTEM「一太郎 2004~」用 Unicode 3.2準拠アイヌ語カナ入力支援マクロ』が起動した状態でアイヌ語ローマ字を入力すると、Unicode 3.2準拠の文字を含んだアイヌ語カナに随時変換されていきます。

最初に、アルファベットを入力すると、子音アルファベットがそのまま表示されます。
(生成するカナが未確定状態である事を示します)

次に、

  • アルファベットキーを入力すると、基本的には通常サイズのカタカナ(もしくは拗音付きカタカナ)に、
  • (同種では無い)アルファベットキー、もしくは各種キーを入力すると、直前に入力していた「未確定状態の子音アルファベット(「n」を除く)」部分が閉音節などとして確定され、基本的には小文字カナに、

・・・それぞれ生成されます。

アルファベットを単体で閉音節として確定させるには、アルファベットを入力後にキーを押しましょう。

例: → サキペ
   → サイペ

キーを押すと、未確定状態の子音アルファベット部分が全て削除されます。

キーを押すと、キャレット(テキスト入力カーソルの事)が移動します。

キーを押すと、文字単位で表示書体フォントを指定出来ます。

 


 

キーを押すと、『JUSTSYSTEM「一太郎 2004~」用 Unicode 3.2準拠アイヌ語カナ入力支援マクロ』が終了します。

 

 

 

5 補助的な使用方法

まず、JUSTSYSTEM「一太郎 2004~」の表示書体フォントを、




・・・などの、Unicode 3.2対応フォントにした状態で、あらかじめアイヌ語ローマ字文章を入力しておきます。

次に、アイヌ語ローマ字文章のうちの変換したい文字列部分を選択して反転表示させておいてから、『JUSTSYSTEM「一太郎 2004~」用 Unicode 3.2準拠アイヌ語カナ入力支援マクロ』が起動します。

するとアイヌ語カナ変換アルゴリズムが読み込まれ、さらにしばらく待つと、反転表示させた選択文字列部分がUnicode 3.2準拠の文字を含んだアイヌ語カナ文章に一括変換されます。

 

 

 

 

6 変換ルール

「アコ イタ(北海道ウタリ協会編 アイヌ語テキスト)で用いられているローマ字表記法に、“ほぼ”準拠しています。




小文字カナについては、基本的には(小文字カナに対応する)を入力して閉音節として確定される事で変換されますが、(小文字カナに対応する)が連続する場合については、

  •  → ッ
  •  → ッ
  •  → ッ
  •  → ン
  •  → ン

・・・という規則で、対応する促音や撥音のカナに変換されます。

(小文字カナに対応する)が連続する場合での例:
(対応する促音や撥音のカナに変換)

  •  → イッカ (イカ にはなりせん)
  •  → サッポロ (サㇷ゚ポロ にはなりせん)
  •  → サンペ (サペ にはなりせん)

“基本的では無い”場合での例:
(は、前のに合わせて後ろの行動的変化)
(も、前のに合わせて後ろの行動的変化)

  •  → タ
  •  → シ
  •  → フ
  •  → テ
  •  → コ

」は、を入力して閉音節として確定される事で生成されます。

セ゚」は、
ツ゚」は、
ト゚」は、・・・のいずれかを入力する事でそれぞれ生成されます。

≫ 子音の大文字アルファベットは、キーを押しながらそれぞれのアルファベットキーを入力します。
(子音の「小文字アルファベット」と「大文字アルファベット」とは独立したキー入力として認識させています)


Shift_JISなどでも普通に扱える「非漢字+第1・第2水準漢字文字集合」の「ァ」「ィ」「ゥ」「ェ」「ォ」については、それぞれと入力する事で生成されます。

同じく、Shift_JISなどでも普通に扱える「非漢字+第1・第2水準漢字文字集合」の「ヵ」「ヶ」や「ャ」「ュ」「ョ」単独での場合についてはマクロを終了させ、Microsoft IMEやATOKなどの「日本語入力かな漢字変換辞書システム」によって入力しましょう。
(ローマ字キーボード入力の場合はそれぞれと入力)

 


 

人称接辞を分離するための記号(半角のイコール記号)については、基本的には(全角の中黒点記号)として出力されます。

例: → ク・コ
   → エン・ヌレ

ただし、と続く場合には、の入力は無視されます。

例: → ケ
   → ヌカラン

と続く場合にも(全角の中黒点記号)を生成させるには、またはと入力します。

例: → ・エ
   → ・エ
   → ヌカ・アン
   → ヌカ・アン

 


 

(CAMMA)(PERIOD)(DOT)は、(全角の句読点)に変換されます。

(HYPHEN)は、(全角の長音記号)に変換されます。

(SLASH)は、(全角の中黒点記号)に変換されます。

(半角の括弧)は、全角の括弧に変換されます。

ヘボン式ローマ字記述方法である「ch行」や「sh行」についても簡易対応していますが、「sh行」はサ行として出力します。

 

 

 

7 Mac OS X 10.3~「ことえり4~」との相違点

Mac OS X 10.3~に標準装備されている文字入力システムである「ことえり4~」のアイヌ語入力モードにおけるローマ字キー入力と比べると、『JUSTSYSTEM「一太郎 2004~」用 Unicode 3.2準拠アイヌ語カナ入力支援マクロ』はやや見劣りする部分があります。




「ことえり4~」のアイヌ語入力モードにおけるローマ字キー入力には出来て、『JUSTSYSTEM「一太郎 2004~」用 Unicode 3.2準拠アイヌ語カナ入力支援マクロ』では出来無い事。

  • 小文字カナ(ァ行を除く)の、(閉音節)というキー入力での生成
  • で、「ツ゚」の生成
  • で「キュー」など、で「○ュー」というような生成
  • 日本語カナ入力
    (「ツ」や「濁音付きカタカナ」など、アイヌ語の音韻体系には無い音のカタカナはほぼ非対応)

・・・など。

 

 

 

8 改定履歴

 

2005.08.14 「aynu._katakana」version 20050814 (作者:chiyuさん)(README校正:ROMさん)



2005.06.13 「aynu._katakana」version 20050613 (作者:chiyuさん)

  • 「aynu_small_size」(アイヌ語カナ文字サイズ縮小等代用表記変換マクロ)を追加
  • 「aynu._katakana」での、『と続く場合でもの入力が無視されない不具合』を修正



2005.03.23 「aynu._katakana」version 20050323 (作者:chiyuさん)(README校正:ROMさん)


2003.12.07 「ainu.half.mac」version 0.4 (作者:横山裕之さん)

  • 「ローマ字キー入力→カナ生成アルゴリズム」のうちのShift_JIS-2004(旧名:Shift_JIS X 0213)準拠部分である、

小文字カナは「半角カナ」
小文字プは「半角フ+半角半濁音記号」
半濁音付きセ・ツ・トは「カナ+全角半濁音記号」

・・・に変更した派生版を作成。
(Shift_JIS代用表記版「秀丸エディタ」用マクロ(Windows全般で利用可能))


2001.02.08 「ainu.mac」version 0.4 (作者:匿名希望さん)

  • 子音と母音にはさまれた"="の処理を訂正。



2001.01.23 「ainu.mac」version 0.3 (作者:匿名希望さん)

  • 連続する子音の処理を訂正。



2001.01.19 「ainu.mac」version 0.2a (作者:匿名希望さん)

  • 変換テーブルの間違いを訂正。
  • 人称接辞を分離するための記号(半角のイコール記号)の処理を追加。



2001.01.19 「ainu.mac」version 0.2 (作者:匿名希望さん)

  • カーソル処理、濁音処理を追加。



2001.01.17 「ainu.mac」version 0.1 (作者:匿名希望さん)

  • 公開。
    (Shift_JIS-2004(旧名:Shift_JIS X 0213)準拠版「秀丸エディタ」用マクロ(Windows 95/98/Me用))

 

 

 

9 その他

ソフト分類:フリーソフト(無償配布)

一次配布場所:http://sapporo.cool.ne.jp/kumanesir/

 一太郎 - [Information.jtd]

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作者(複数人)はこのユーティリティについての著作権を放棄しています。
改造・再配布等を自由に行って問題ありません。

現在のバージョンまでの作者によるメンテナンスは終了していく方向の意向となっていますが、どなたか改良版や移植版が出来ましたら一次配布場所の掲示板にでも書き込んで下されば、一次配布場所にて掲載致します。