400字コラム:2002/02/19 上手な文章のコツは、肩の力を抜いて書くことなのではないかと思い至った。結局、書いた文章は誰かが読んで初めて価値が出る。読みやすいと言うのも誰かが読んだ結果だし、上手い文章というのも同様だ。でも、この「肩の力を抜いて」というのが結構難しい。別に「上手い」文章を書こうと思っているわけではないけど、読みやすい、伝わる文章は書きたいと思う。しかしそう思うだけで、何故か文章は硬くなりがちだ。いっそのこと、何も考えずに、文章の最初に結論だけを書いて、それでおしまい、後は不明な点は質問のメールでくださいと言う方が帰って伝わるのだろうか。プロの文章家は、小説家もライターも編集者も、書き慣れた、肩の力の抜けた文章を書く。沢山書けば肩の力は抜けてくる。悩んで書けなければ、文章は益々硬くなる。そう、上手い文章を書くコツは、とにかく沢山書いて、何でも書いて、質より量をこなすことからしか体得できないのかも知れない。
19th,February,2002 by Osamu Yamanaka