ちょっと真面目なコラム


ペットは体を表す?

 

おすまし猫 猫は、かわいらしい生き物だと思いませんか?見た目のかわいさも去る事ながら、仕草や気まぐれな性格など、どうして神様はこんなにも愛らしい動物を人間の生活空間の周囲に侍らせようとお考えになったのか、時に不思議に思ってしまいます。

 ペットとして飼われる動物の代表選手は、猫と犬です。犬は、人間のパートナーとして飼い主に忠実に従う生き物です。一方、猫は、人間の周囲で生活する独立した存在として、飼い主に接しようとしているかのようです。実際には、犬も猫も飼い主から餌をもらったり手入れをしてもらったりして生きているわけですから、飼われているという意味では同じです。しかし彼ら自身の自覚としては、犬はパートナーのつもりであり、猫は隣人のつもりで飼い主に接しているように思うのです。

 犬が好きな人は、人との付き合い方でも、いつでもパートナーとして自分をみてくれる人を好み、猫が好きな人は、隣人としてTPOをわきまえた付き合いが出きる人が好きなように思います。犬との付き合いは、田舎の人間関係にも似て濃密なものです。一方、猫との付き合いは、都会の人間関係に例えられます。人が溢れる都会では、お互いにTPOをわきまえた接し方をしないと、かえって人間関係が窮屈になりがちです。隣人である猫は、自然に飼い主と節度をわきまえた付き合い方をしようとしているかのようです。

 人間にとって、ペットは無条件に癒しを与えてくれる優しい存在です。ペットとして付き合う相手に、犬を好むか、猫を好むかで、その人の求める人間関係もある程度わかるような気がします。

 冒頭の一節でもおわかりの通り、私は、子供の頃から変わらぬ猫好き人間です。猫も犬も飼っていた家で生活していた頃には、猫ばかりを猫かわいがりして、犬から不評を買っていたぐらいです。猫を好む自分は、比較的都会での生活に向いた性格を持つ人間であるということになるのでしょう。だからといって、現在の東京での生活に心から満足しているわけでもなく、最近は都会の窮屈さをひしひしと感じてもいるのですが・・・。甘えたいときには甘え、放っておいて欲しいときには、ぷいっとどこかへ行ってしまう猫。都会に暮らす猫たちに、ここで満足して暮らす心の持ち方を、一度教えて貰いたいものです。

 さて、あなたは、猫と犬、ペットにするならどちらがお好みでしょうか?また、あなたの周囲にいる人は、猫派でしょうか、犬派でしょうか?

 たまに、そういう視点から自分の性格や周囲の人の性格を考えてみるのも面白そうです。

28th,November,2000 by Osamu Yamanaka


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