1999/9/15MIDI・・・浦島太郎の悪戦苦闘
さて、MTRは手に入れたものの、これを使う前に事前に準備しておきたいことがある。MIDI環境の整備である。
自分のデモ作りには、もはやMIDIは必須だ。昔々はMIDIなど使わず(シーケンサーが高価だったため、MIDIを利用した自動演奏はプロ以外ではあんまり一般的ではなかった)、ドラムマシンをメトロノーム代わりに最初に録音して、それに合わせて全て手弾きしていたのだが、一旦MIDIシーケンスの味を知ってしまうと、もう元には戻れない。
MIDIと言えば、まずシーケンサー(この感覚も、もう古いのかも知れないが・・・)。これは手持ちのMacintoshにシーケンスソフトをインストールして、Macをシーケンサーとして使うことにしようと企んでいたのだが、ここで問題が起こった。自分が以前、少しだけDTMに手を染めていた頃使っていたシーケンスソフト(Performer 4.0)が、現在の自分のメインマシン(PowerBook G3 233mhz/14.1")では使えないことが判明したのだ。ご存じの方も多いと思うのだが、PowerBook G3にはフロッピードライブがない。自分が所有しているシーケンスソフトは、インストールメディアも、マスターディスクもFDなのだ。さて、どうしたものか?
シーケンスソフトを新たに買うのであれば、最近値下げされ、なんと実売で3万円を切る価格で販売されている「Vision DSP」が最右翼なのだが、よく考えてみると、まだなにも音を出していない状況で新たにシーケンスソフトを買うのもなんだか変だ。そこで、とりあえずシェアウェアの傑作MIDIシーケンサー「MIDIGraphy」を試用することで急場を凌ぐことにした。「MIDIGraphy」で特に問題がないようであれば、これをそのままレジストして使うつもりだし、やはり「Vision DSP」が欲しくなったら改めて買えばいいのだ。
シーケンサーの目処が立ったら、次はMIDI機器の接続である。MacとMIDI機材を繋ぐMIDIインターフェースには、手持ちのOPCODEのMIDI Translator IIを利用することにした。まず小手調べとして、MacとTranslator IIを接続して、Translator IIにMIDI音源(KORG NS5R)を繋ぎ、自分が昔DTMで作ったGM用のファイルを再生する。これで問題なく再生できれば、Macをシーケンサーとして使うことができる。
早速「MIDIGraphy」に、昔自分で作ったMIDIファイルを読み込んで、画面上のPLAYボタンをクリックし、様子を見守った。すぐに、Macの画面上では順調に再生が始まったもの、音源からは一向に音が鳴らない??NS5Rのインジケーターを見る限りでは、MIDI信号が音源に届いていないようだ。Macの設定を変え、NS5Rの設定を変え、MIDIインターフェースへの接続を確認し、MIDIケーブルを換え、悪戦苦闘すること1時間、ようやく原因が分かった。原因は、起動時に自動的に立ち上がるソフトが、Macのシリアルポートを占有してしまっていたため、「MIDIGraphy」からのMIDI信号がMacから出ていなかったのだ。わかってしまえばなんと言うこともないのだが、大分無駄な時間を費やしてしまった。
「MIDIGraphy」でのMIDIファイルの再生は問題なく行うことができ、更にMIDI入力用キーボード(Roland PC-160)からの入力も問題なくできた。ここまで完了したら、既に午前2時。今日はここまでで寝ることにする。