国際交通論(宮下)・過去問(1994年度・実施月日不明)

次の全ての問題に答えよ。以下の注意や問題をよく読んで、その指示に適合した解答の仕方をとること。

  1. 答案用紙には問1と問2のとぢらを先に書いてもかまわないが、1冊の解答用紙の中で書き終えること(追加の用紙は認めない)。
  2. 解答には、論理展開や計算課程も全て見やすく含めて提出すること(途中の説明や計算を省いて結果だけ記入した場合は正解と見なさない)。
  3. 電卓と原価係数・年金原価係数表の持ち込みは、認められている。ただし、講義中にも再三注意したように、大学が設けたルールのもとで公平に試験を実施するため、表には一切メモなどを書き込んではならない。紛らわしさを避けるため、事前にせよ試験中にせよメモなどを書き込んだ表は、見つかり次第回収されるので注意のこと(下書きなどの必要がある場合は問題用紙を使って行うこと)。

問1

以下の各点について、簡単に説明・解説せよ。

  1. 一般に市場競争に任せると、どういうメカニズムと意味で望ましいのか。
  2. 交通部門は従来より市場競争に任される傾向が強かったのか、それとも政府による市場介入が比較的多く行われる傾向にあったのか、またその理論上及び実体上の理由・根拠は何か。
  3. 交通部門の中でも国際航空産業ではどういう問題意識で規制緩和が進められ、結果としてどのような傾向が顕著になりつつあり、その傾向は航空産業のどういう要因が大きく起因しているのか。
  4. 国際空港の整備・運営主体及び経営実態の近年の変遷傾向について、国際交通産業と共通しているのはどんな点か。

問2

A国の第3の都市に位置するB国際空港では、平行誘導路も部分的にしかなくレーダーなどの航空援助施設も貧弱なため、近年の航空需要の伸びにつれて滑走路が航空機で混雑している。この状況では安全性の確保のため、離陸する飛行機は地上での待機を、着陸する飛行機は上空旋回をそれぞれ長い時間余儀なくされ、これがA国の航空輸送の効率を低下させている。

そこで平行誘導路を滑走路に全面的に設置し、同時に航空援助施設を改良するプロジェクトが提案されている。このプロジェクトの実施のためには、1995年に43百万ルピー、1996年に36百万ルピーの経済費用に相当する投資が必要である。プロジェクトを実施した場合、1997年から2011年までの15年間に毎年5百万ルピーの維持運営費が必要である一方、迅速な輸送により時間節約も大きく需要も増加するため、空港利用の経済便益は年間に21百万ルピーと予測されている。

これに対してプロジェクトを実施せず現行の施設で引き続き空港運営を行う場合、投資は必要としないが、1997年から15年間に毎年混雑により12百万ルピーの経済便益しか得られない一方、施設の老朽化により維持運営費は毎年9百万ルピーとむしろかさむ。なお、15年間運営した後はいずれにせよ新たな空港整備計画を見直す必要があり、その際現行の施設については残存価値は基本的に認められないが、プロジェクトを実施した場合には2012年に残存価値として10百万ルピーに相当する経済価値が期待できるものとする。

A国のB空港改良プロジェクトについて、まずキャッシュ・フローを作成し(1995年をt = 1とするのがひとつのわかりやすいやり方である)、次に内部収益率を求め(その際r1とr1+iが十分近くなるよう、つまりr1+i - r1=1%となるよう注意すること)、そしてA国の社会的割引率(財務分析における利子率に相当)が不明だとして、結果を簡潔に解釈せよ。

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