「社会科学原理」(森下教官) 1998年2月16日 4時間目

★次の5題の中から2題を選択し,解答せよ。

(1)「囚人のジレンマ」,「共有地の悲劇」のモデルは,現代社会のどのような側面を明らかにする上で有効と思われるか,説明せよ。(「囚人のジレンマ」,「共有地の悲劇」のモデル自体の詳細な説明はしないこと)

(2)「東洋と西洋」という図式の中で,日本はどのような位置にあると考えられるか。

(3)「戦後日本女性は社会進出したのではなく,専業主婦化した」という説がある(落合恵美子「21世紀家族へ」)。20歳代で専業主婦となる女性の比率は,昭和20年代,30年代,40年代と増えているからである。ただし50年代以後は低下している。このことを念頭におきつつ,「日本における家族の近代化」というテーマで論じよ。

(4)次の文章を手かがりの一つとして,社会科学の成立根拠を説明せよ。 J.S.ミルによれば,多くの人間を集めても,それで別の種類の実体に変わるわけではないという。しかし「集める」以前にも人々が存在していたとか,何らかの実体を有していたと考えるのは間違っている。私たちが生まれた途端,世界は私たちに作用し始め,私たちを単なる生物的統一体から社会的統一体へと変える。人間は社会の中に生まれてくるものであって,出生直後からこの社会によって作り上げられるのである。(E.H.カー「歴史とは何か」岩波新書)

(5)次の文章を手かがりの一つとして,現代民主主義の問題点について論じよ。均衡的民主主義のモデルは,現実の西欧諸国の民主主義の記述としてはかなり正確である。この民主主義は,人類の向上のためといった価値を含んでいない。民主主義の目的は,あるがままの人民の欲求を登録することであって,人民がそうあり得るかもしれないものに貢献することではない。民主主義は単に一つの市場メカニズムである。(C.B.マクファーソン「自由民主主義は生き残れるか」岩波新書)

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