戻る

市場システム基礎論・過去問(1997年度・1998年2月20日実施)

  1. 下記の文章の番号に最も適切な語句または数字を選択肢の中から選び、解答用紙に番号を記入しなさい。適切なものがなければ、5) を選択しなさい。
  2. 消費者は、予算制約のもとで効用を最大化するように消費計画をたてる。2種類の商品について最適消費計画を考えよう。横軸に第1商品の消費量x1、縦軸に第2商品の消費量x2をとると、最適消費計画(ただし、2つの商品がともに購入される場合)では、( 1 )と( 2 )が接しているので、( 3 )と( 4 )が一致している。

    ところで、( 3 )は( 5 )の比率で表されるので、最適消費計画においては( 6 )の均等が成立している。

     ここで、各商品の価格がp1 = 2、p2 = 5、所得がy = 30、消費者の効用関数がU = x12/3x21/3、としよう。このとき、第1商品の限界効用は

      ( 7 )x1( 8 )x2( 9 )

    となり、第2商品の限界効用は

      ( 10 )x1( 11 )x2( 12 )

    であるから、限界代替率は( 13 )となる。また、予算線の傾きの絶対値は( 14 )である。このため、第1商品の需要量は( 15 )、第2商品の需要量は( 16 )となる。

     いま、第2商品の価格はp2 = 5のもとで、第1商品の価格がp1 = 1に低下すると、第1商品の需要量は( 17 )、第2商品の需要量が( 18 )となるので、第1商品と第2商品は( 19 )である。

  3. 下記の文章の括弧にもっとも適切な語句または数字を選択肢の中から選び、解答用紙に番号を記入しなさい。適切なものがなければ、5) を選択しなさい。
  4.  広告費をはじめとするマーケティング支出の最適水準に関して、( 20 )の定理がある。この定理によると、売上高に対するマーケティング支出の最適比率は、需要の( 21 )弾力性を需要の( 22 )弾力性で割った値となる。

     消費は価格と所得のほか、他人の消費や商品の普及度にも依存している。電話やパソコン、VTRのように、商品が普及するほど商品の利用価値が高まるという( 23 )が働く。また、商品が普及すると購買経験を持つ消費者の口コミを通じて製品情報が広まり、それが需要の拡大につながるという( 24 )が働く。さらに、消費には谷が消費するから自分も消費するという( 25 )や、逆に他人が消費するから自分は消費しないという( 26 )があり、また、隣人の消費水準をこえようとして消費の高級化にドライブがかかるという( 27 )効果がある。これらはいずれも( 28 )と呼ばれる。

     生産費用は過去からの累積生産にも依存している。累積生産量の増加が平均費用の低下をもたらすことを( 29 )という。また、各企業の費用は産業全体の生産量にも依存している。産業レベルでの生産量の拡大が各企業の平均費用の低下を生み出すという現象を( 30 )という。さらに、特定の製品の生産費用は、その企業が生産する他の製品の生産量にも依存しており、複数の製品を結合生産する方が、製品を別々に生産するよりも費用が安くなるという( 31 )が働く場合がある。

     また、生産量に関わらず一定であるような費用を( 32 )といい、事業から撤退するときに回収できない費用を( 33 )という。機会費用とは、資源を他の用途に使用したときに得られる最大の収益のことであり、現在の収益から機会費用を引いた残りを( 34 )という。

  5. 下記の文章の括弧にもっとも適切な語句または数字を選択肢の中から選び、解答用紙に番号を記入しなさい。適切なものがなければ、5) を選択しなさい。
  6. 企業の価格設定を考える。(逆)需要関数はp = 300 ― 5qであり、費用関数はC = 100qとする。ただし、pは価格、qは需要量(=生産量)、Cは総費用である。この企業が売手独占の場合には、限界収入は( 35 )となり、限界費用は( 36 )となる。利潤極大化条件である( 37 )より、利潤最大化を達成する販売量は( 38 )となり、価格は( 39 )となる。他方、もし仮に、この企業が価格支配力を持たないプライス・テイカーの場合には、価格は( 40 )となり、販売量は( 41 )となる。

    売手がある商品の価格を200から250に引き上げたとき、価格の変化率は( 42 )%である。このとき、需要量が400から280へと減少したとすると、需要量の変化率は( 43 )%である。従って、需要の価格弾力性は、( 44 )である。

    ある企業が製品を日本とアメリカで販売している。日本市場における需要の価格弾力性が1.5であり、アメリカ市場での需要の価格弾力性が4であるとしよう。製品の限界費用が日本でもアメリカでも150であるとき、企業が日米で異なる価格を設定すると、日本での価格は( 45 )となり、アメリカの価格は( 46 )となる。

    費用が同じであるにもかかわらず、買手の属性の違いに応じて、同一の商品を異なった価格で販売することを( 47 )という。そうした価格政策として、各種の学割のような( 48 )、遊園地の入場料金と乗物料金とを徴収し入場料金で( 47 )する( 49 )、電力料金のように使用量が増えるほど単位料金が低下する( 50 )、製品の販売時点で価格を低く設定してその後に価格を引き上げていく( 51 )や、発売時点では価格を高く設定してその後に価格を引き下げていく( 52 )などがある。

    いま、2種類の商品を販売する売手について、第1商品の平均費用は25で一定であり、第2商品の平均費用は35で一定であるとする。ここで、3種類のタイプの消費者がひとりずつ存在し、各消費者は2種類の商品をそれぞれ、たかだか1単位購入するものとしよう。ここで、各タイプの消費者の留保価格が、

    Aタイプの消費者:(第1商品の留保価格=20、第2商品の留保価格=80)

    Bタイプの消費者:(第1商品の留保価格=45、第2商品の留保価格=55)

    Cタイプの消費者:(第1商品の留保価格=80、第2商品の留保価格=20)

    とする。

    売手が単品ごとに販売するケースでは、第1商品について売手が第1商品の小売価格p1を45に設定したときの利潤は( 53 )となり、第1商品の小売価格p1を80に設定したときの利潤は( 54 )となる。従って、第1商品の最適価格は( 55 )となる。また、第2商品については、売手が第2商品の小売価格p2を55に設定したときの利潤は( 56 )となり、第2商品の小売価格p2を80に設定したときの利潤は( 57 )となる。

    また、2種類の商品を抱き合わせて販売するとき、売手は抱き合わせ商品の価格を( 60 )に設定することができるので、利潤は( 61 )に増加する。

    さらに、売手が単品販売と抱き合わせ販売を併用するときには、第1商品の価格を78、第2商品の価格を78、抱き合わせ商品の価格を( 62 )に設定すると、Aタイプの消費者は( 63 )を購入し、Cタイプの消費者は( 64 )を購入し、さらに、Bタイプの消費者は( 65 )を購入するので、利潤は( 66 )となる。

  7. 下記の文章の番号に最も適切な語句または数字を選択肢の中から選び、解答用紙に番号を記入しなさい。適切なものがなければ、5) を選択しなさい。
  8. 同質の商品を販売する企業1と企業2による複線企業を考える。市場の需要曲線はp = 28 ― 2Qであり、各企業の費用関数は、ともにC = 4qとする。ここで、pはQは市場需要量、qは企業の生産量である。このとき、企業1の利潤は、各企業の生産量q1・q2の関数として、

    π1 =[( 67 )−( 68 )(q1+q2)] q1

    となる。従って、企業1の反応関数はq1=( 69 )−( 70 )q2、同様にして、企業2の反応関数はq2=( 71 )−( 72 )q1である。それゆえ、クールノー均衡における各企業の生産量は( 73 )となり、市場供給量は( 74 )となり、市場価格は( 75 )となる。このときハーフィンダール指数は( 76 )である。この均衡における需要の価格弾力性は( 77 )であるから、価格費用マージン率は ( 78 )である。さらに、均衡での各企業の利潤は( 79 )である。

    さらに、第1段階で各企業が生産能力を限定し、第2段階で価格競争を行う場合、各企業の生産能力は( 82 )となり、第2段階での価格は( 83 )となる。

  9. 下記の文章の番号に最も適切な語句または数字を選択肢の中から選び、解答用紙に番号を記入しなさい。適切なものがなければ、5) を選択しなさい。

2つの小売店による洗剤の小売価格の決定を考える。2つの小売店(小売店1および小売店2)は、いずれも洗剤の価格を120にするか100にするかの2つの戦略(選択肢)を持ち、各小売店の戦略の組み合わせでのもとでの各小売店の利益(ただし、括弧内の値は、前者が小売店1の利益、後者が小売店2の利益を示す)が、表のように与えられているとする。

この利得表のもとで、小売店2が120の価格を設定しているときに小売店1は( 84 )の価格を設定しようとするが、小売店1が( 84 )の価格を設定していると、小売店2は( 86 )の価格を設定するのが有利であり、小売店1が( 86 )の価格を設定すると、小売店2は( 87 )の価格を設定するのが有利である。こうして、純粋戦略の範囲でのナッシュ均衡は( 88 )になる。

次に、混合戦略が許される場合を考えよう。いま、小売店1が価格を120にする確率をpとし、100にする確率を(1 ― p)とし、小売店2が価格を120にする確率をqとし、100にする確率を(1 ― q)とする。このとき、小売店1の期待利益π1

π1 = ( 89 )+( 90 )q +[( 91 )−( 92 )q]p

となるので、小売店1の反応関数は

  1 for q <( 93 )

|0, 1|for q =( 93 )

 0 for q >( 93 )

となる。同様にして、小売店2の期待利得は

π2 = ( 94 )+( 95 )p +[( 96 )p−( 97 )]q

となるので、小売店1の反応関数は

  1 for p <( 98 )

|0, 1|for p =( 98 )

    1. for p >( 98 )

となる。従って、小売店1が( 99 )の確率で小売価格を120に設定し、小売店2が( 100 )の確率で小売価格を120に設定する状況がナッシュ均衡となる。

(68)

1.

1

2.

2

3.

3

4.

4

(69)

1.

6

2.

7

3.

8

4.

9

(70)

1.

1

2.

2

3.

1/2

4.

1/3

(71)

1.

2

2.

4

3.

6

4.

8

(72)

1.

1

2.

2

3.

1/2

4.

1/3

(73)

1.

1

2.

2

3.

3

4.

4

(74)

1.

2

2.

4

3.

6

4.

8

(75)

1.

8

2.

10

3.

12

4.

14

(76)

1.

2000

2.

3000

3.

4000

4.

5000

(77)

1.

2/3

2.

3/2

3.

3

4.

2

(78)

1.

3/2

2.

2/3

3.

2

4.

3

(79)

1.

32

2.

34

3.

36

4.

38

(80)

1.

24

2.

20

3.

16

4.

12

(81)

1.

24

2.

20

3.

16

4.

12

(82)

1.

2

2.

4

3.

6

4.

8

(83)

1.

24

2.

20

3.

16

4.

12

(84)

1.

100

2.

120

3.

110

4.

4500

(85)

1.

100

2.

120

3.

110

4.

4500

(86)

1.

100

2.

120

3.

110

4.

4500

(87)

1.

100

2.

120

3.

110

4.

4500

(88)

1.

(100,100)

2.

(120,120)

3.

(120,100)

4.

(100,120)

(89)

1.

2400

2.

2500

3.

3400

4.

3500

(90)

1.

1500

2.

4400

3.

4700

4.

5000

(91)

1.

20

2.

200

3.

1200

4.

2000

(92)

1.

1900

2.

2900

3.

700

4.

3700

(93)

1.

2/19

2.

2/29

3.

7/12

4.

2/37

(94)

1.

2400

2.

2500

3.

3400

4.

3500

(95)

1.

1500

2.

4400

3.

4700

4.

5000

(96)

1.

20

2.

200

3.

1200

4.

2000

(97)

1.

1900

2.

290

3.

700

4.

2700

(98)

1.

2/19

2.

2/29

3.

7/12

4.

2/37

(99)

1.

2/19

2.

2/29

3.

7/12

4.

2/37

(100)

1.

2/19

2.

2/29

3.

7/12

4.

2/37

以上で試験問題は終わりです。ご苦労様でした。チェックミスのないように再度確認して下さい。なお、試験の成績などについての自宅あるいは大学研究室への問い合わせには、一切応じられません。万が一、そうした連絡が行われた場合には、試験の成績は不可として処理しますので、あしからずご了承ください。

戻る

楽天モバイル[UNLIMITが今なら1円] ECナビでポインと Yahoo 楽天 LINEがデータ消費ゼロで月額500円〜!


無料ホームページ 無料のクレジットカード 海外格安航空券 解約手数料0円【あしたでんき】 海外旅行保険が無料! 海外ホテル