ある日の夜 エリアルベース 虚の部屋

虚に割り当てられたその部屋の中で、彼と悠子は話していた。

「・・・ねぇ、虚・・・ネオフロンティア計画って、何だっけ?」

「あのなぁ・・・それが始まったのは8年前だから、お前も知ってるはずだぞ?」

呆れてそういう虚に、悠子は不満げに、

「だって・・・知らないものは知らないんだよ・・・私、小学6年だったんだよ?あの時・・・」

「あほか・・・小学6年って、もう十分に「モノの道理」ってもんを理解してる歳だろうが?」

「そんなこといっても・・・」

その時、ぱしゅ、と音がして・・・

榊と我夢が入ってきた。

「どうしたんですか、虚さん?」

「いやな・・・ネオフロンティア計画ってなんだ・・・と、このアホがな。」

「アホアホって言わないでよ!もう・・・悠子が馬鹿みたいじゃない?」

「馬鹿そのものだろ・・・」

「いや、そんなに怒らないで、悠子ちゃん・・・」

プリプリと怒りマークを出しながらわめく彼女。

―――全く、勉強だけできて、あと何にも知らない馬鹿・・・ってのはこの世に五萬といるが・・・「勉強も実技も優秀だが、記憶力がない」ってのも珍しいな・・・

我夢が悠子をなだめる様子を見ながら、彼はそんな事を考えていた。

と、その時。

終始無言だった、榊が口を開いた。

「・・・ネオフロンティア・・・?何だ、そりゃ。」

―――意外だな。

虚は、その一言を聞いて、そう思った。

改造人間にも聞こえないほどの小声で、「ここにも馬鹿がいたよ・・・」とつぶやいた彼は、

「仕方がない」

と言って、我夢に促した。

「・・・説明してやってくれ。それが、この星にとって、どれだけ重要な意味を持つのかを・・・」

呆れきった感じでそう言うと、我夢は苦笑して、「わかりました」と言った。

「ネオフロンティア計画と言うのは・・・」

――――――ネオフロンティア計画。

それは、平たく言えば、惑星改造と資源採掘を主眼とする、太陽系内外の開発計画のことだ。

21世紀初頭以来、侵略者・怪獣・・・謎の破壊組織。

そんな、これまでの常識を覆す脅威の誕生によって、危機感を覚えた人類は、統合軍であるTDFと国連の権限を極大化させたTPCを結成した。

しかし、それらを持ってしても、2014年・・・「セブン」「ティガ」の現れた年からの混乱・・・「第一次極東動乱」と呼ばれた争乱を回避する事はできなかった。

この世界の人類の大半が賢明だったのは、それでもTDFとTPCを見捨てなかった事だ。

しかし、不満は残る。

やがて、その不満は・・・

人類は、この地球を巣立つべきだ、と言う結論を導き出すに至った。

宇宙に飛び出し、防衛力を強化する事で、侵略者を牽制し・・・

そして、自分たちが汚した地球を、これ以上痛めつけないために。

或いは、純粋に、探究心の充足をもたらすものであるかもしれない。

そうして・・・アルケミーチャイルドを始めとする科学者と、それを支援する全世界の官産軍民・・・

要は、すべての人々が協力し、宇宙を目指す。

そういう計画が立ち上げられた。

無論、多大な年月がかかるし、それが上記のような結果につながると言う確証もない。

しかし、人々は・・・座して滅びを待つよりも、飛び出して死ぬ・・・

そちらを選んだのだった。

この計画は、すでに月面都市の建造と、火星移民基地の完成・・・そして、本格的な火星の地球化(テラフォーミング)が開始される段階まで進んでいる。

この進捗の背景には、ネオフロンティア計画の前身となった、「プロジェクトTERA」と呼ばれる計画があったのだが・・・

それについては、いずれ語る事もあるだろう。

・・・とりあえず、我夢はそんな事を説明した。

「へ〜そうなんだ〜・・・」

「・・・そういえば、秋子姉が昔そんなこと言ってたような・・・あ、そうだ。信一さんが少し関わってるとか・・・言ってたな。」

口々に、そんな事を言う二人に、虚は、

「わかったろ・・・下手に計画が失敗すれば、この星が滅びる・・・とは言わんでも、大きく後退することになる。」

と言った。

「そして・・・邪魔したい・・・って思ってる連中もいるだろうよ。」

「そうですね・・・それは、ダニエルも気にしていますよ。」

「そうだな・・・」

そう言うと、虚は、窓の外に広がる満天の星空を見上げた。

「・・・何。おれたちが守ればいいのさ。なぁ、榊。」

「・・・ああ。絶対にな。」

その時、一つ・・・

流れ星が堕ちた。



スーパーヒーロー作戦SPIRITS
第十話「新たなる光」

合成獣ダランビア
超合成獣ネオダランビア
宇宙球体スフィア登場



1ヶ月ほど前 ジオベース近くのG.U.A.R.D.駐屯地

滑走路に、一機のGUTSウイングが着陸する。

空には、訓練機である事を示すマークが描かれた、それが舞っていた。

そして・・・気付けば、夏の陽光が降り注ぐ中、三人の男女がそこにいた。

「旧GUTSの主力戦闘機が、今はロートル・・・ですか。」

確りした感じを与える男が、そう言った。

胸には、スーパーGUTSの紋章。

「まだまだ現役ですよ。調査機ベースの改造機ですが、そのポテンシャルは高い。訓練用にするには、勿体無いくらいだ。」

教官らしき男が、そういう。

「心配なのは・・・それを乗りこなす訓練生か・・・」

気の強そうな女性が、不満そうに言った。。

彼女の服も・・・スーパーGUTSの物だ。

「さ、管制室へ行きましょう。」

教官らしき男がそう言うと、三人は滑走路移動用の車に乗って、去っていった。



管制室

「・・・特にポテンシャルが高いのは、この二人です。」

「78点か・・・この高得点に二人もねえ。すごいですね、ミシナ教官。」

教官らしき男・・・ミシナの言葉に、彼女はそう答えた。

画面には、アスカ=シン、フドウ=タケルと表示された。

なるほど、両方とも78点。

厳しいG.U.A.R.D.航空隊のなかでも、良いほうである。

「今年の新米は、期待できそうだな?リョウ。」

「ええ、そうね。コウダ隊員。」

貌を見合わせて、そういう二人に、ミシナは、

「まぁ・・・技術的にはなんら問題はないんですけどね。」

と言うと、アスカ=シンの画面写真が大きく表示された。

「このアスカですが・・・型破りと言うか、無鉄砲というか・・・」

ミシナが、そう言うと、リョウは、

「つまり、問題児・・・ってわけか。」

と言った。

「ま・・・たぶんに父親譲りな所がありまして。」

「アスカ・・・アスカ・・・?ひょっとして、あのアスカ=カズマの?」

ミシナの言葉に、コウダは思い出したようにそう言った。

「私の同期です・・・あの事件の日も、一緒に飛んでいて・・・変わった男だったが、パイロットとしては、超一流だった。」

声を抑えるように、彼が言うと、コウダが、

「確か、ゼロドライブのテスト中に、未知の光に向かい・・・そのまま消息を絶ったと。」

と言った。

「ええ・・・今じゃ伝説ですよ。「光に消えた名パイロット」・・・ってね。」

「光・・・」

ミシナの、懐かしむような言葉に、リョウはただ一言、そうつぶやいたのだった。



同時刻 滑走路

二人の男を中心に、男たち・・・パイロット候補生たちが取り巻いていた。

・・・よくある、新兵同志の喧嘩・・・と言うわけであろう。

筋骨隆々とした男に、明らかに体格で劣っているものの、ギラギラとして、自分への自信をみなぎらせた瞳を持った男が挑んでいた。

「ふん!」

がきっ!

大男のパンチが、頬にヒットし、地面に這い蹲る。

「見たか、アスカ!これが貴様とおれとの実力の差だ!!」

大男はそう叫ぶと、仁王立ちとなる。

「・・・ただの力自慢を・・・実力とは言わんぜ!!」

口をぬぐい、再びファイティングポーズをとる。

しかし・・・

明らかに劣勢だ。

と言うか、押されまくっている。

・・・一方的にやられているとも言う。

「まったく・・・ストリートファイトで、フドウに挑むかね・・・」

「ああ、全くだな。」

揶揄しながら見物する、新兵仲間たち。

「ばっかやろう・・・本当の勝負は、ここからだぜ!」

苦戦するアスカは、一計を案じたのだった。

「おはようございます、教官!!」

「「「「「え?!」」」」」

アスカは突然敬礼し、管制室にいるはずの教官へ挨拶をした。

・・・それはアスカの策だった。

「お前・・・いい加減な事を!?・・・何処へ行った?」

「・・・ロック、オン。」

目の前から消えたアスカは・・・下にいた。

「食らえッ!」

ズビシッ!!

「ぽぉっ★○△■!!」

素っ頓狂な声を上げて飛び上がるフドウ。

・・・思いっきり、両の指でカンチョーをかましたのだった!



格納庫

スーパーGUTSの新入試験のために、コウダとリョウ、ミシナ、新人の面々はそこにいた。

無論、その中にはアスカの顔もある。

「本日の最終試験には、スーパーGUTSの私ユミムラ=リョウと、コウダ隊員が試験官として特別参加します。」

リョウはそう言うと、その手に持った指揮棒を手のひらで玩び、言う。

「エー、言うまでも無いことですが、宇宙での実戦シミュレーションには、それなりの危険が伴います。各自、最大限の注意と判断力で・・・」

その視線の向こうには、アスカが・・・鉛筆を玩びながら、ニヤニヤと笑みを浮かべている。

「私、漫才をしているつもりは無いんだけど?」

不機嫌にそう言う彼女に、彼は、

「いやぁ・・・こんな美人と一緒に戦えるなんて、幸せだなぁ、って。」

と、おどけてそう言った。

それに、にっこりと極上の笑み・・・多少引きつってはいたが・・・を浮かべ、「ありがとう・・・お礼に、あなたから撃墜してあげるわ。」と言った。

アスカの顔が、一転すごーく複雑な顔になったのは、言うまでも無い。



宇宙 宇宙ステーションV2宙域付近

練習機のマークをつけた練習機が10機ほど。

そして、教官用であることを示すGUTSウイングが2機。

粛々と、似非の戦場となるべき宙域へ向かっている。

宇宙の風があるとすれば、それは冷たいだろう。

そう思わせる。

ふと、アスカは通信機に耳を澄ませた。

―――雑音?

アスカにだけのようだ、その雑音が聞こえるのは。

―――故障でもしたかな。

しかし、その雑音は、やがて、一瞬だけはっきりとした声になった。

『弁解の言葉は400万もあるのに、侘びの言葉は一つとして無い。貴様に似合いの言葉だ、『海魔』。』



V2より少し離れた宙域。

そこに浮かぶ・・・謎の人工衛星。

その中で、一人の男が、コンピューターをねめつけていた。

そこには、コンピューターグラフィックスで描かれた、老人の姿がある。

『クックック・・・わしが何を弁解する必要があるというのだね、0式・・・わしに逆らい、地獄に逆らい、ブラック将軍に反抗し、挙句完全封印処理を施された貴様にこそ似合いではないのか?』

「黙れ・・・!澄香を殺した貴様を殺すまで、おれは死ねないんだ。弁解も、謝罪も無く・・・ここで死ぬがいい!!セタップ!!!」

・・・メタルアイザーの働きで、彼は蒼い装甲に覆われた、一つの戦闘機械と化した。

『ふん・・・せっかくの「神のボディ」を復讐に使うなど・・・まったく、脳波パターンにあの忌まわしい小僧のものなぞを使ったわしも、どうかしていたわい。』

そう言うと、画面の老人は、その手の杖をG0に向ける。

『挙句、貴様のデータは・・・あやつらに流れ、新たな「神のボディ」を作り出しているという!貴様さえ、あの時正常に動いておれば、今頃は・・・』

「黙れ、死神。おれは・・・貴様を殺す以外に、存在意義が無い。」

『ほ!その後はどうする、0式。わしを殺した後は!』

蒼い、無機質なその顔が、凶悪な笑みを浮かべたような、そんな錯覚がした。

「それは、貴様を殺した後で考えるさ。それに、俺はもはや0式などではない・・・!俺は、豪・・・仮面ライダー・・・仮面ライダーG0。」

『ほおう、仮面ライダーを名乗るか、0式・・・いや、G0。後悔させてくれよう。貴様を除いた後・・・ゆっくりと観測データを集めさせてもらう。』

言うと、彼は・・・死神と呼ばれた老人は、バサリと、そのマントを翻す。

一瞬の後、床面から無数の触手が生えた。

『そちらこそ、死神などとは金輪際呼ばぬことだ。わしは『海魔』。またの名をクラーケンよぉっ!!』

その触手が、彼を襲う。

『状況分析・・・この衛星のなかでは、やつは隕石を呼べない・・・ならば、速攻あるのみ!!』

「スパーク・・・フィンガー。」



掻い摘んで、説明しよう。

彼の名は、豪。

またの名をショッカーライダー0式・・・あるいは、仮面ライダーG0と言う。

かつて、ショッカーで開発された、「ショッカーライダー」。

ダブルライダー・・・1号・2号を倒すために作られた彼らが戦場に現れたのは、6体。

しかし、実際には10体のそれが作られ・・・

そして、最後に、「パーフェクトサイボーグ」の実験体として、完全機械の人造人間・・・「ショッカーライダー0式」が製造された。

それは、戦力3倍の法則・・・防御側に対し、攻撃側が三倍の勢力なら地形・戦術などを考慮しなければ、必ず勝てる・・・に従って作られた。

しかし、それを不完全と看做した死神博士によって、6倍・・・

そう、たとえ戦術がよくとも、地形的に有利だろうとも、それだけの戦力差があれば、決して負けない。

そのために、10体のショッカーライダーと・・・そして、推定で1号ライダーの2倍近い能力を持てるとされた、0式が製造されたのだった。

しかし、彼は暴走し・・・大幹部の代が変わるたびに再起動されたが、ことごとく暴走。

結局、4体のショッカーライダーを破壊するにいたり、ゲルショッカー本部基地の地下に封印された。

やがて、ゲルショッカーは滅び・・・

彼も忘れ去られ・・・

そして、ある女性が、彼を発見し、修理した。

そして・・・

名を与えられ、心を作り・・・

『海賊』と呼ばれた部隊で、戦い続け・・・

様々な事があり、結局、彼女・・・「柏木澄香」は『海魔』に殺された。

その復讐のため、命の尊さを、身をもって教えてくれた澄香に報いるため。

彼は、機械である己が身を、「魂無き器」である、「神のボディ」を、再び戦場に・・・



バリバリバリバリ!!

砕け散るほどの、すさまじい電撃を放ちながら、彼は『海魔』の触手に連続攻撃を仕掛けていた。

「何が目的だ!」

『ふはは・・・目的なぞ、どうでもよいのではなかったかね?わしを失望させるな、G0。』

そう言うと、触手は彼の光る掌をよけるように、彼にぶち当たる。

「くっ!」

よろけ、膝をつく彼に、『海魔』は慇懃に答えた。

『まぁよい・・・教えてやろう。今この星は試練の時を迎えている。そして、人類を滅ぼすため、愚かなる地球人が外へ出て行かぬよう、止めるために虚空の彼方より羅喉の使徒が立ち現れる・・・そのデータを取るためだ。』

その台詞の間も、繰り出される触手たち。

「くぁっ!」

『ほおれ・・・どおした?後数分でわしの目的は達せられる。そして、おぬしは用済みとなったこの衛星と共に・・・朽ち果てよ!』

「チ・・・貴様を殺すまで死ねない、と・・・そう言ったろう?」

そう言うと、彼の胸の装甲板がバクリ、と開く。

『ふん・・・自爆でもするつもりか、G0。その超重力を解放すれば、貴様はおろか・・・』

「黙れ。お前を倒してから、全ては考えると言ったはずだ!超重力エネルギー・・・解ほ・・・?!」

ずがしゃっ!!

その時、衛星を揺るがす破砕音がして・・・

G0の人工知能に、直接通信が届いた。

『こちら、G.U.A.R.D.第178訓練航空隊所属、アスカ=シン!!誰だ、こんなシロモン、勝手に作ったやつは!!』

その通信は、通信主が主張するように、紛れも無くアスカのものだった。



少し、前

『ちょっと、アスカ訓練生!何勝手な行動してるの!?』

「違います!通信が、入ってきたんです。周波数を、俺のウイングと同じにしてみてくれ!」

アスカは、そう言うと、ウイングの武装選択ボタンを訓練用低出力レーザーから戦闘用のそれに切り替え・・・

スロットルを引く。

それだけで、彼の機体は加速して、あさっての方向へ飛んでいった。

「ちょっと、待ちなさい!!・・・ミシナ教官、各機の通信記録はありますね?」

リョウは、そう言うとミシナに連絡を入れた。

『ハイ、確かにアスカ機の識別用周波数に、雑音や声が・・・』

「もう、あのアスカっての・・・!ホントにむかつくわね〜(怒)」

リョウは、そう言うと、アスカを追尾すべく、スロットルをふかした。



「お前は・・・?」

『アスカだって言ったろ!とにかく、これを作ったのは誰なんだよ!』

そう聞く、G0にアスカはそう答えた。

「・・・そうか。理解した。・・・この衛星は、衛星下部に詰まっている、化け物が作ったものだ・・・遠慮せず破壊するがいい。」

触手の攻撃をかわしながら、彼はそう言った。

「・・・貴様を、殺すまでは死ねない・・・それが、俺の存在理由・・・G・・・ナックル!」

そう言った彼の腕に重力子が集まっていくのを、『海魔』は感じていた。

『ふむ・・・このコンピューターを破壊すれば、わしの目的は達せられぬとでも踏んだか?それは甚だしい思い違いだぞ、G0。』

せせら笑うように、『海魔』はそう笑った。

『それにだ。先ほどのG.U.A.R.D.の戦闘隊を当てにしているというなら、それも思い違いだ。・・・世の中には、計算だけでは予測しきれぬ事など、五萬とあるのだよ・・・』

「なんだと?!」

『それはな、G0。わしの目的が、すぐにも果たされるという事よ・・・』

そう言ったとき。

宇宙が歪み、何かが姿を・・・現した。



「待ちなさい、アスカ!貴方は一体何を・・・!?」

「・・・見えてねえのか?!女に追われんのは嫌いじゃないけどよ・・・状況を見てくれよ!」

・・・アスカに追いついたリョウの目の前には・・・

信じがたい事に、稼動している人工衛星。

「こ・・・これは・・・」

「こいつが変な通信電波を発してたんだ!・・・攻撃するぜ!?」

「待ちなさい、アスカ訓練生!わけも聴かずに・・・?!」

一言の警告もなしに、衛星に攻撃しようとした彼に、リョウはそう言ったが・・・

その時・・・

グニャリ、と空が歪み、そこから、青白い球体が無数に出現し・・・

そして、明確な形を持って、彼女らに襲い掛かってきた!



「・・・この通信は、一体・・・?」

ミシナ教官は、先ほどアスカが受けた通信・・・G0と『海魔』の会話を聞き、そう言った。

発信源は、V2のすぐ近くの宙域。

あまりにも・・・面妖しい。

少なくとも、ミシナの記憶には、V2の近くで稼動状態にある人工衛星は無かった。

面妖な感覚は、疑念に変わり・・・

「つまり、われわれの気付かぬうちに、何者かが建造物を打ち上げた・・・あるいは、建造したと・・・」

と、その時である。

ビー!ビー!ビー!

「・・・東京からの通信です!これを・・・?!」

警報が鳴り、オペレーターが切羽詰った声を上げて、そう言った。

そして、彼の指先はモニターをさしている。

「・・・ついに・・・馬鹿な。」

そこには、巨大怪獣の姿があった・・・

そう、それは・・・ウルトラマンガイアが戦った・・・

宇宙怪獣コッヴであった。

そう、今はまさに、ウルトラマンガイアが初めて出現する数十分前。

戦いのゴングが打ち鳴らされたその時だった。

「・・・教官!練習機のいるエリアおよび謎の建造物周辺に未確認飛行物体出現!練習機に迫ります!」

「・・・なんだとぉ?!」

そう、そして・・・

あの時、漆黒の宇宙でも・・・戦いが、始まっていた・・・



リョウは、突然出現した球体から攻撃を受けていた。

「くっ!!!」

ピュンピュン!

リョウがトリガーを押すと、GUTSウイングの両翼から、高出力レーザーが放たれ、途端球体が数個まとめて爆散する。

「もう!一体ナンなのよ!!」

叫ぶリョウに、球体は迫る・・・

バヂッ!

そんな音を立てて、球体はリョウの機体を、電磁ネットなのだろうか・・・エネルギーで作られた網で捕らえた。

「・・・ホントに厄日だわ!!」

その網に捕らえられた途端、機体の機能に不全が生じ・・・

「ああ、もう!!武器が使えない!」

大ピンチである。

見れば、アスカは・・・

「見たか!この超ファインプレー!」

ぼぉん!

爆発が起こり、球体がまた、幾つか消滅する。

「なんてお気楽なぁ・・・あの馬鹿!」

自分の危機も弁えず、そう言ったとき・・・

音も無く。

目の前の球体が吹き飛んだ。

「ここは俺に任せろ!」

つい数秒前まで、調子の良いこと言っていた彼が、球体を吹き飛ばしたのだ。

「今のうちに、帰還してくれ!もう武器は使えないんだろ!?」

そう言うと、アスカは球体群の殆どを引き付けて、虚空へ消えていった。

「本当の戦いは、これからだぜ!!」



『本当の戦いは、これからだぜ!!』

その声を、G0は通信で聞いていた。

一機は、球体を引き付けて、もう一機は機首を翻していったことを、G0のセンサーは感じていた。

「・・・本当の戦いは、これから・・・か。そうかもしれないな。」

『何を言っておる・・・狂ったか?』

「いや、違うさ・・・!俺の戦いは、貴様を殺すためにある・・・ならば、このロスタイム・・・有効に使わせてもらおう。」

バチッ!

『ふん・・・思考に余計なノイズが入りすぎだ。兵器とは、純粋でなければならぬ・・・やはり、貴様もあの小僧どもと同じ、ミスクリエーション(デキソコナイ)よ・・・』

そういうと、触手はその数を増す。

『・・・失敗作であるその身を省みるなら、この場で死ぬがよい!』

その言葉に、G0は毅然とした声で、こう答えた。

「この体は貴様から与えられたものかもしれない・・・だが、この心は、全て澄香から与えられたものだ。あそこが・・・『海賊』こそが、俺の住処だった。それを奪った貴様を殺す事に何のためらいもないし、まして省みる事など何もない!!」

そういうと、彼の掌に電光が集まる。

見れば、その足はずっしりと地面にめり込んでいる。

そう、Gナックルの放つ高重力が巻き起こっているのが、『海魔』には一目でわかった。

『何をするつもりだ・・・』

「出力限界突破・・・主機関過稼動開始・・・!」

ずずずずず・・・

「・・・左腕放電、開始。」

そういうと、彼の体は、さらに沈んでいく。

「このまま・・・貴様の脳を打ち砕かせてもらう。」

すでに、その速度はかなりの物になっていた。

『ふん・・・貴様と一緒に心中するつもりなど無いわ!』

そう言った瞬間。

唐突にすべての触手が、まるで何もなかったように消えた。

そして・・・

ズ・・・ズズズ。

『クックック・・・潮時のようだ・・・』

「逃がさん!!ギガント・・・ハンマァァァァァァァッ!!!」

彼は、その両手をハンマーのごとく組み、右腕の生み出す巨大な重力は、左手の電撃を収束させ、膨大なエネルギーを放つ。

ガシャァァァァァッ!!!

それを、思い切り床にたたきつけて・・・

そして・・・彼の体は、衛星の下部を目指して落ちていった!



ヒュン、ヒュン!

アスカは、球体の放つエネルギー塊を見事なスロットル捌きでよけながら、前方を塞ぐ球体を二つ、狙いたがわず破壊した。

ボ・・・ォォォン!

漆黒の、静寂の宇宙では聞こえない、爆発音が聞こえたようにアスカは感じていた。

「見たか!」

そう言うと、機首を翻して敵機に相対する。

「こいつっ!」

一つ叫んで、レーザーを放つと、あっさりと球体は爆発四散した。

その爆発に巻き込まれ、もう一機が吹き飛ぶ。

「どうだ!変化球が決まったぜ!!」

野球にたとえて、そう喜ぶ彼だったが・・・

彼は、後ろにいた敵機を見落としていた。

ヒュウッ!

ガツン!

放たれた塊は、機体の致命の部分に衝突していた。

「くぁっ!」

ピー、ピー、ピー!

間断なく警告音が鳴り響き、ディスプレイには緊急脱出を勧める文章が表示された。

さすかは、急いで酸素マスクを自らの口に取り付けると、そのスイッチを入れた。

ガシャ、と音を立たせて、レバーを引くと、彼のシートは虚空へ向けて射出された。

ドガアァゥ!!

それと同時に期待は爆散し、彼の体も虚空へ投げ出されていった。



「このまま、死ぃねええええええっ!!!」

G0の叫びは、重力と雷の槌と化して衛星の下部・・・そこに接続している『海魔』へ向けて落ちていく。

彼の脳裏に、澄香の記憶が蘇る。

G0・・・いや、豪はおかしく思った。

―――ロボットである自分が、「魂無き器」であるこの身が、こんな感傷を抱くなど。

おかしいと、思った。

喜の感情が、自分に生まれているのを感じた。

―――これが、人が死に際して感じるというソウマトウ、というヤツか・・・

くすぐったく、強く、憑かれるようなその想い。

――――しかし、悪くは、無い。

その、メモリーのミスロードを、彼はうれしく思っていた。

このまま、「死ねたら」。

『海魔』を殺して、このまま、自分も無に帰れたら・・・

住処の・・・澄香のところにいけるのなら。

―――悪く、無い。

そう、感じた。

その間は、一瞬に過ぎなかっただろう。

その、彼の幸せな思考を砕いたのは、『海魔』の声だった。

『どうやら・・・一歩遅かったようだな?G0・・・』

変わらず、嘲るその声とほぼ同時に。

『また会おう、G0・・・貴様が、ここから生きて戻れたら・・・また、会おう。』

また、会おう、と繰り返して・・・

衛星が揺れた。

ズ・・・ズズズ・・・

バキッ!!

「にがさぁぁぁぁぁぁぁぁん!!」

叫ぶ、G0・・・だけど、それは、もう遅くて・・・

衛星の下部が、射出された。

『あやつらのデータ・・・そして、貴様のデータは、今後の参考にさせてもらう!さらばだ、ふふふふふふはははははははははははははは・・・・』

ずがあっ!!

下部と上部の境の装甲を突き抜けると、『海魔』がゆっくりと大地に向けて落ちていく様が見て取れた。

「くそぉっ!またか・・・またなのかァァァァァァッ!!」

悔しげに、豪はそう叫んだ。

自分の体まで、大地へと落ちぬよう、重力子を拡散させる。

・・・決して、許さん。

あの歓喜のなかで、貴様を、殺して、やる。

暗く、重い、人間で言うならば・・・憎しみ。

「そうか、これが・・・憤怒か。」

重く、そういうと・・・彼は、自分の自爆を止めた、男の機体を探した。

思考を、ニュートラルに戻す。

・・・探そう。

彼は、G.U.A.R.D.の関係者と言った。

彼らの組織なら、この身を修理する事が出来る、はず。

この、体を、修理しなければ。

オーバーヒート気味の思考回路を懸命に制御して、彼はセンサーを凝らした。

「・・・発見、した。」

それは、彼の・・・アスカの機体が爆発する寸前の事だった。

脱出を確認する。

「救助・・・する」

彼は、アスカのほうへ向けて推進を開始した。

そして・・・数瞬を経て。

彼の体が・・・光に、包まれた。



・・・彼は、虚空に揺られていた。

―――冷たい。

――――静か・・・だ。

宇宙の静寂の中、彼は、夢を見ていた。

―――――俺は、このまま・・・死ぬの・・・かな?

ゆっくりと、意識が拡散していく。

その中で、彼は夢を見た。

―――あれは・・・父さん。

―――そして、俺か・・・

夢の中では、自分は父の大きな手に抱かれていた。

―――シーーーーン・・・

―――とうさーーーん・・・

幸せそうだった。

―――そうか・・・これが、走馬燈か・・・

彼は、光に消えたと言う父の思い出を見ていた。

「俺も・・・光が見たいぜ・・・」

光。

父が見たと言う光を・・・

腕をまっすぐに伸ばす。

その向こうには、地平線を輝きに染める太陽の姿があった。

「それまでは、死ねるかァァーーーーッ!!!」

その瞬間。

虚空に輝きが生まれた。

太陽の方向ではない。

星と言うには大きすぎる・・・

かといって、月でもないだろう。

それは、彼の周りに渦巻いて。

光のチューブを作り出す。

それは、まるで・・・

今、地上で戦っているはずの、ガイア・・・

そう、高山我夢が、実験のなかで遭遇した・・・

あの光のチューブに似ていた。

「う・・・?」

光は、ドンドンと強くなり・・・

「うううう・・・・!?ああああああ・・・・」

彼の意識までも、奪っていった。



そして、それを間近で見ていたものがいた。

「あれは・・・?」

呆、と、らしくも無く、G0はそう言った。

彼の目の前には、光に包まれていく男の姿があった。

そして・・・その光は、彼の中に吸い込まれて・・・

そして、消えた。

―――理解、不能。

あらゆる物理現象を超越した、その光景。

自らのセンサーが振り切れるほどのエネルギー量を発しながら、男に吸い込まれた光。

しかし、今はその痕跡すら感じない。

――――高次元物質・・・いや、神話にある神・・・否、光の・・・巨人?

考えられうる、あらゆる可能性を彼の人工知能は弾き出した。

「おそらくは・・・」

しかし、浮かんだその思考をハードディスクに退避させ、メモリから消去すると、G0はアスカの体をつかんで、V2方面へと自らの肉体を加速させた・・・



目を覚ますと、そこは病室だった。

アスカは、周りを見回した。

綺麗な夕日・・・

ゆっくりと体を起こすと、ベッドの脇で花を花瓶に挿している女性がいた。

背格好は低く、子供っぽい顔をしているが、平均以上の容姿をしていた。

「ここは・・・何処だ?君は・・・誰だ?」

呆、とそう呟く。

女性はニッコリと笑うと、「ここはTPC本部の病室よ。」と言いながら、彼のほうを振り向いた。

その手には、白い花。

「そして、私はスーパーGUTSののスーパーレディ、ミドリカワ=マイよ♪」

楽しげにそういう彼女を尻目に、まだ呆けている風で「俺・・・生きてるんだ・・・」と呟き、継いで、

「俺・・・どうやって助かったんだっけ?」

と言った。

「ん〜、コウダ隊員も言ってたわよ、奇跡だって。リョウ先輩の話では、酸素ボンベが故障してたらしいから。」

舞はサラリと恐ろしい事を言うと、思い出したようにこう言った。

「でも・・・彼には、感謝したほうがいいかも。」

「・・・奇跡・・・」

そういうと、窓の外を一瞬向くが・・・

「ところで・・・」

一転して、笑顔になる。

「君、可愛いね。今度デートしよっか?」

軽い口調でそういうと、マイは、

「あはは♪リョウ先輩の言ったとおりだ。」

と言って、コロコロと笑った。

「リョウ?・・・ああ。」

鬼教官風の、女性の顔を思い出して、彼は憮然としてベッドに転がった。

「・・・なんて言ってた?」

「たいした事無いくせに自信過剰だ、って。それより・・・」

そう言ったとき、病室のドアが、コンコン、と叩かれた。

「は〜い。」

マイがそういうと、圧搾空気の音を残して、男が入ってきた。

「・・・回復したようだな。」

そいつは、豪だった。

「あ、ああ。あんたは・・・」

「察しているようだな。俺は豪・・・お前を助けた。」

アスカの言葉に、そっけなくそういうと、彼は病室にあったパイプ椅子に腰を下ろした。

「あ、こんにちは。豪さん。」

彼の顔を見て、マイはそういうと、アスカに言った。

「この人は、豪さん。NMSって会社知ってる?そこの最新型ロボットなんだって。」

「NMS・・・確か、宇宙船から割り箸まで・・・って言う総合商社だったよな。」

マイにそういうと、豪の方を向く。

「そうだ・・・俺は、そこの人造人間だ。これから、お前たちと一緒に働く事になった。よろしく頼む。」

豪は、少しうつむいてそう言うと、立ち上がった。

「お前たち?何で、俺と?」

不思議そうにそういう彼に、マイは「あ、言ってなかったわね。アナタ、今日からうちの新入隊員よ。豪さんも。」

「は?新入隊員?!俺が??!!」

素っ頓狂な声を出して驚くアスカの様を見て、豪は少し・・・ほんの少し、「面白い」と思ったのだった。



・・・NMSと言う会社について、話をしよう。

正式名称Network & Mechatronics System社は、ここ十年ほどで大きくその勢力を伸ばしている、総合商社である。

「宇宙船から割り箸まで」扱う。

傘下企業も有に数千社を超える、財閥と言ってもいいほどの企業。

私兵部隊すら有していると言われている。

そんな、大きな会社だ。

代表取締役社長は、空魔怪治と言う男。

色々と噂の絶えない男であるが、かの会社の前身であったジグロ社をここまで育てた手腕は各界から注目されてはいる。

豪は・・・その会社の製造した人造人間ということに「表向き」なっている。

あくまで、表向きだ。

その正体は、今はまだわからない・・・

しかし、豪がG.U.A.R.D.V2守備隊に保護されてすぐ、空魔からの連絡がTPC総監フカミの元に届き、空魔の要望で彼はスーパーGUTSの隊員として採用される事になった。

NMSは、G.U.A.R.D.の通常型戦闘機として一部に採用されているVR-19XXを初めとして、様々な製品をTPCやG.U.A.R.D.に提供している。

影響力は、強い・・・と言う事だ。

そして・・・

TPC本部の一室では、TPCの軍事関係部門の参謀たちと、スーパーGUTS隊長ヒビキ、そして空魔が会議を行っていた・・・



TPC本部 会議室

そこには、年配の男性、スーツを着た男、年配の女性、温厚そうな男とごつい感じの男、そして、スーパーGUTS隊長ヒビキがいた。

「数日前に、月面基地で撮影された映像です。」

温厚そうな男・・・参謀である事を示す階級章が胸にある・・・は、そういうとディスプレイのスイッチを入れた。

ディスプレイに映し出されたのは、あの球体だった。

彼が、操作すると、解像度が上がり、より鮮明な映像となる。

「ミヤタ参謀、こいつは・・・」

「月やV2を襲ったものと同じ・・・か。」

年配の男・・・おそらくはフカミ総監だろう・・・がそう言った。

「同じものは、火星基地でも撮影されました・・・これです。」

赤い空に、球体が見える・・・そんな映像が映し出される。

「仮に、これを「スフィア」と呼称しますが・・・アルケミースターズのダニエル議長の話では、根源的破滅招来体に関係があるかもしれないとのことです。」

年配の女性はそう言うと、続けて、

「破滅招来体にしろ、彼らにしろ、明確な意思を持ち我々の前に姿を現してるということははっきりしています。」

と言った。

それに対して口を開いたのは・・・

不気味な笑みを浮かべる、美青年・・・と言っても良い、スーツを着た男だった。

「ほう・・・つまり、こういいたいのですな、シイナ参謀。月、火星、そして宇宙ステーション・・・つまり、ネオフロンティア計画の最も重要な部分を狙ってくる・・・」

そこで言葉を切ると、手を広げていった。

「すなわち、この計画は彼らにとって邪魔だ、と。」

楽しげに言う彼に、ごつい感じを受ける男が言った。

「不謹慎ですぞ、空魔社長。」

「いやいや、失敬しました、ゴンドウ参謀。私としても、このような存在は容認できませんね・・・この計画には、我が社も、ライバル会社である桐原コンツェルンも多大な出資をしている。つぶれてもらっては、こちらとしても困る・・・」

笑みはそのままに、眉をひそめて、彼は言った。

「そうですね・・・我が社としては、宇宙仕様VR-19XX改を相当数、廉価で提供する用意があります。」

そういうと、空魔は「どうでしょうか?」と言った。

「さらに、ご存知の通り、我が社の最新型人造人間をスーパーGUTSに預けます。これを機に、さらに我が社との関係を強めてもらえると、助かりますな。」

商売人らしくそういうと、彼はフカミを見た。

「そうですか・・・ありがとうございます、空魔さん。」

フカミ総監はそう言って、再びディスプレイに顔を向けた。

ミヤタ参謀が、再び口を開いた。

「・・・回収した残骸の分析によれば、この球体はある種の生命体・・・ウィルスのような生命と非生命の中間のような物体であると考えられます。さらに・・・これが岩石などの物質を変容させる能力があることが判明しています。」

言葉を区切り、彼は続ける。

「このことから、非生命物質や・・・考えたくない事ですが、生命体に寄生する事で怪獣・・・の中枢部として機能する可能性があります。」

「破滅招来体にしろ、このスフィアにしろ・・・我々の理解を及ばぬ存在です・・・そう、極東動乱で姿を現した異星人たちよりも・・・」

シイナ参謀の言葉に、会議室は静寂に包まれる。

静寂を破ったのは、空魔だった。

「・・・実際に、破滅招来体とやらと戦った、ヒビキ隊長の意見が聞きたいですね。それが最も真実に近そうだ。」

慇懃に空魔がそういうと、皆がヒビキに眼を向けた。

重苦しく、しかし、決意に満ちた表情でヒビキは言った。

「こいつが何者なのか、破滅招来体がなんなのか・・・それは、まったくわかりません。しかし!わかる事は、こいつら・・・人類の進歩を快く思ってないってことだ。」

腕を組み、言葉を続ける。

その眼には怒り。

「そして!人間はこれに恐れ、立ち止まってちゃぁ、いけないってことです。」

そして、決意が満ちていた。



夢・・・だ。

赤い大地。

粉塵が舞う。

ここは・・・

なんだ・・・あれは・・・

球体が・・・

あれは・・・?

球体は、大地に融けて。

それは、怪物の姿を成した。



ガバリ、と毛布を引っぺがしてアスカは飛び起きた。

「・・・夢か・・・」

外では、揺ら揺らと陽光がきらめく。

ふう、と息をつく・・・

しかし・・・

地面が、無くなった。

ベッドだけが、宇宙に浮いている。

そんな情景。

きらめく星々・・・

そのなかの一つが、急激に大きくなっていく。

そして・・・やがて形成された光のチューブに、彼は飲み込まれていった・・・



ガバリ、と毛布を引っぺがしてアスカは飛び起きた。

今度こそ、本当に。

「何だ今の・・・」

首に触れると汗がびっしょりになっている。

「今度こそ・・・夢か・・・」

そういうと、彼は部屋にかかっている服に手をかけた・・・



スーパーGUTS 司令室

そこには、スーパーGUTSの隊員と、アスカと豪がいた。

「彼らが本日よりスーパーGUTSの隊員となる・・・」

「アスカ=シンです!」

「・・・コードネーム『G0』簡単に豪と呼んでくれ」

アスカは、少し緊張して、敬礼しながら。

そして、豪は、名乗る事をためらうように、名乗った。

「よっしゃ、よっしゃ、よっしゃ!俺が隊長のヒビキだ!」

バンバン、と二人の肩をたたいて、ニコニコとヒビキは言った。

「よぉし。まずは抱負でも語ってみろ!もちろん、簡潔にな。」

表情を変えぬまま、豪が「抱負?」と聞く。

「そうだよ、抱負、抱負だよ。よくあるだろ?「命の限り頑張りまーす!」とかよ!」

その言葉に、豪はすばやく反応する。

「・・・俺は、誰も死なせない。もう仲間を死なせない・・・たとえ、俺が破壊されてもだ。」

静かにそういう。

「そうか・・・よっしゃ!上出来だ。アスカ、お前はどうだ?!」

ロボットである事をまったく気にしていない様子でアスカに聞く。

「ハイ!え〜と・・・」

変な笑みを浮かべ、考える様子を見せる。

そして、見回す。

リョウが、眼に入った。

「え〜、俺は自信過剰な割に大したことない男です。でも俺は、前だけを見つめる!どんな時でも諦めないし、絶対に逃げもしない!以上!」

「そのためには、手段を選ばない・・・ってわけ?」

直立不動で、不敵にそういうアスカに、リョウはそう問うた。

「ん〜、選んでる時間がない時は。」

にやりと笑ってそういうと、ヒビキがゴホン、と咳払いをして・・・

その場は、解散、となった。



そして、一月の時が流れる・・・

コッヴとの戦闘でGUTSイーグルを損傷した彼らは、その後の戦いに参加できなかったのだ。

何より、予算が無かった。

何処でも、金が無ければ始まらない。

それを如実に示していた・・・

元から軍隊であるG.U.A.R.D.と比べて、TPC直属ではあるものの、特別調査チームの部類に入るスーパーGUTSでは、予算割当ての優先順位が違う・・・

結局、戦時予算が下り、いつでも、何回でも修理できる予算が手に入ったのはガイアが千葉に出現した怪獣を撃破した後だった・・・

そんなある日の事・・・



火星 大気改造施設

TPC総監フカミは、この赤い大地を緑に変えるための第一歩として建造された、この施設にいた。

プロジェクトTERAの発足以降、テスラ研やマオ社、桐原コンツェルンやジグロ社・・・NMSの出資で順調に拡張され続けている、この施設では火星の台地の中に眠る、膨大な量の気体・・・二酸化炭素や窒素、水分を取り出して排出し続けている。

それに伴い、電離層の不足による大気流出を防ぐための研究も、ここでは行われていた。

それがなれば、やがてこの赤い大地にも恵みの雨が降るだろう・・・そして・・・

「地球圏で試作中のマシンセルシステムが完成すれば・・・この大気改造システムと組み合わせる事で、低温不毛のこの赤い大地にも、命の息吹が満ち溢れるでしょう・・・」

作業服に身を包んだ若い男は、希望に満ちた表情でそう言った。

「人間の夢と希望は・・・果てしなくこの大宇宙へと広がっていく・・・未来というものの、輝きを求めて・・・」

「サワイ前総監のお言葉ですね。」

フカミのその言葉に、満足そうに彼はつぶやく。

・・・まさしく、火星を有人惑星として改造し・・・

そこに移り住む事が出来るのなら、それは現在の殆どの問題を一気に解決できる手段であると言えよう。

エネルギー問題はこの赤い星を中継点とすることで、木星からのヘリウム3供給が可能になり、人口問題・食糧問題も、この大地に人が住むなら解決できるだろう。

それだけの、大計画である・・・

「ああ。サワイさんも、体調が戻り次第、まずここの視察に訪れたい、と言っていたよ。」

にこりと笑ってそういうフカミに、彼が至極満足げな微笑を返したのその時・・・異変が起こった。

ビー!ビー!ビー!!

警報が鳴り響き、研究員や作業員があわただしく動き始めた。

「何が起こった?」

「総監、こちらへ!」

フカミのその疑問に答えることなく、男はフカミをいざなった・・・

そして・・・窓の外を見る・・・

そこに見えたのは、三つ足の化け物・・・怪獣が、こちらを目指してノシノシと歩いてくるところだった。



スーパーGUTS 司令室

『緊急事態発生!火星基地が未知の怪獣の攻撃を受けている!』

火星基地からの緊急電が届いたのは、それから数秒後の事だった。

元来、地球圏の防衛を目的として発足した旧TDF・・・現G.U.A.R.D.は、地球圏外の戦力が手薄だ。

その手薄な部分を、火星や、木星の衛星にある基地の守備隊と彼らスーパーGUTSが補うと言う形で、今までは落ち着いていた。

・・・しかし、これが裏目に出た結果となった。

「怪獣?!一ヶ月もまたせやがって、なんてこった〜!」

「浮かれてどうする、アスカ・・・任務だ」

笑顔でわけのわからない事を言うアスカに、豪は静かに突っ込みを入れた。

それを無視して・・・

「火星守備隊はどうなっているのですか?!」

ヒビキの声が、虚空を渡って火星へ届く。

『現在、守備隊は・・・球体・・・スフィアと交戦中!殖民基地の防衛で手一杯だ・・・!』

「わかりました!スーパーGUTSは直ちに出動します!!」

『こんな形で、君たちに出動要請を・・』

プツン。

フカミの、絶望的状況を説明する言葉を最後に、通信は切れた。

「スーパーGUTS、出動!!いいかぁ・・・総監には指一本触れさせんじゃねえぞ!!」

『ラジャー!』

「・・・らじゃあ。」

少し遅れて、豪がそう言ったのには、誰も気付かなかったが・・・

豪は、「慣れないな・・・この”敬礼”の仕方は」と、思った。

・・・そして。

その言葉と共に、全員が出動態勢に入る。

・・・数分後。

大気圏外に出たGUTSイーグルは・・・

「ネオマキシマ・・・始動!火星まで一気に吹っ飛ばせ!!」

惑星間航行速度に入った。



フカミと、先ほどの男は、スペースプレーン乗船口へ向けて走っていた。

まだ、周りでは、様々な人間があわただしく走り回っている。

―――たとえ、この基地が破壊されようとも、資料とデータが残っていれば、必ず再建は可能だからだ。

すでに、東ブロックのメインコンピューターのデータは、彼の手のなかの大容量データディスクにある。

そして、西南北の各ブロックのデータも、それぞれの責任者が持っているはずだ。

「フカミ総監、登場口は、その角をまっすぐ行ったところにあります。急いでください!それと・・・これを。失礼します。」

フカミに、そのディスクを渡して、彼は言った。

「君はどうするのかね?!」

「私は・・・この研究の責任者です。全員の乗船を確認してから・・・」

その彼の言葉をさえぎり、フカミは、

「それは、総監たる私の仕事だ。」

と言った。

「フカミ総監・・・」

その時、風を切る音・・・が聞こえてきた。

通路のガラスの向こうには・・・

「スーパーGUTS・・・来てくれたか!」

そう、GUTSイーグルが登場したのである。

実に、惑星間航行速度に達してから数分後の出来事だ。

その間にも・・・

ドッガァァァン!!

基地は、謎の怪獣によって攻撃され続けていた。

「各機、分離形態で攻撃開始!」

半壊した基地を見下ろしながら、GUTSイーグルは、α・β・γに分離して、攻撃を開始した。

まず、武装が充実しているγ号が攻撃を開始する。

しかし・・・

ヒュンヒュン!

バヂィッ!

そんな音を立てて、高出力ビーム「ガイナー」は、怪獣の表皮を傷つけることなく、バリアで弾かれてしまった。

続いて、α・βも攻撃するが・・・

同じように弾かれてしまっていた。

「どういうこと・・・?」

リョウがつぶやく。

「・・・怪獣の表面に、亜空間バリアの発生を確認!」

ナカジマの言葉に、ヒビキは「むやみに撃っても駄目・・・ってことか・・・」

と悔しげにつぶやいた。

だが・・・その時、行動を起こしたのは・・・

「おい、アスカ!まだ隊長の指示が出てねえだろ?!」

「いいから!俺に任せてください!!」

アスカだった。

「うおりゃァァァァあぁっ!!」

コウダの言葉を無視して急降下する。

同乗している豪は・・・

「規律を乱すのは、軍では好ましくない。この行動の後、俺がどういうことをするかは、想像してくれ・・・」

と、コウダに言っておいた。

・・・場合によっては、機体を自分の制御回路と直結させて、コントロールを自分がやる事になるだろう。

そう、冷静に分析していた。

そして・・・α号は、怪獣が足を上げた瞬間に・・・

ヒュンヒュン!!

バシ、バシィッ!!

怪獣の無防備な、下面部分に攻撃が直撃した。

そして、その下を美味くすり抜けた・・・だが・・・

バシッ!!

「うわっ?!」

怪獣の口から吐かれた光塊は、α号の尾翼部分を破壊した。

ひゅううううう・・・・

不気味な風切り音を上げて、α号は怪獣の丁度進行方向へ、不時着していった。

「あの馬鹿・・・!」

リョウはそういうと、γ号を操って、攻撃を加え続けた。

しかし・・・

まったく利いていない。

「何とか、怪獣の注意をこっちに向けるんだ?!」

ヒビキは、そう言ったが・・・

その時・・・

「・・・隊長!複数の飛行物体が、基地へ・・・識別は、スフィアです!」

ナカジマの声が響く。

「なんだとぉ?!」



「コウダ隊員、コウダ隊員!!」

アスカは、必死にコウダへ呼びかけていた。

「・・・俺が足止めする。アスカ・・・お前は、コウダと一緒に逃げろ。」

豪は、至極当たり前な感じでそういうと、コウダに酸素マスクをつける。

そしてアスカにも、酸素マスクの着用を促すと・・・ハッチを開けて叫んだ。

「俺は、だれも死なせん!!セタップ!!」

豪の体の人工皮膚が破れ、そこから機械の体が染み出すように現れる。

「仮面ライダーG0・・・推して参るッ!」

背中のバックパックから、マシンガンとグレネードランチャーを取り出し、そして・・・エンブレムと左腕が開放され、そこからバルカンがスライドしてくる。

そうして、G0は駆け出していった。

しかし・・・

コウダは、もう動けなかった。

シートの隙間に足が挟まり、取れない。

「クソッ!コウダ隊員、コウダ隊員!!」

「俺は・・・もう、動けない・・・お前だけでも、逃げろ・・・」

途切れ途切れの意識でそう言うと、今度こそ完全に気を失った。

額からは、血。

―――クソッ!

外に出る。

そこでは、G0がその体の武器で、怪獣を足止めしていた。

「・・・バルカン砲残弾、300。」

そうつぶやく。

間断なく、彼の砲口からは銃弾と砲弾が吐き出されていく。

そこへ、アスカが現れた。

「お前・・・ナゼ、逃げない。」

「コウダ隊員は、もう動かせないんだ!だから・・・!」

その言葉をさえぎって、リョウの通信が届く。

『貴方たち、その武器じゃ無理よ!後退しなさい!!』

しかし・・・

『リョウ、旋回して火星基地の守備に回るぞ!急げ!!』

『しかし・・・!アスカ隊員が!!』

『俺たちが行かなくて、誰が基地の職員を守るんだ!急げ!!』

そういう通信が届く。

「・・・孤立、無縁か。」

そういうと、G0は射撃速度を絞り、弾薬を節約する。

アスカも、その手のGUTSブラスターを打ちまくった。

しかし・・・

GUTSブラスターの弾が、尽きた。

そして、G0の残弾も尽きかけている・・・

そうしたときだった。

「くっそぉ・・・!!」

アスカは、そう叫ぶと、G0をおいて、さらに前へ出た。

「どこへ行く!?」

そう叫ぶ、G0を無視して・・・

「や・め・ろぉおおおおおおおおっ!!!!」

アスカは、そう叫んだ。

「俺は、あきらめないぞ、絶対に!あきらめるかぁぁぁああああぁぁ!!!」

叫びと共に・・・

彼の脳裏に、光がはじける。

G0は、もう見えない。

爆炎が、巻き起こる。

ギンッ!

光が、また弾けた。

体から、光が・・・染み出してくる・・・

「な・・・なんだ、これ・・・?」

光に包まれる。

「うああァァァァぁァァ・・・・」

ジャキィン!

猛烈な、光の奔流。

その光の奔流は、怪獣を飲み込んでいく。

バキ!ガシャン、ドガァァァ・・・・

奔流は、飲み込んだ怪獣を、元の岩の塊に返していく。

そして、その岩の塊は・・・まるで、溶けるように地面へ消えていった。

キラキラキラキラ・・・・

輝きを撒き散らしながら、奔流は次第に形を成していく。

「一体、何がおきたんだ・・・?」

ヒビキが言ったその時、光は完全に輪郭を持って・・・

「まさか・・・」

カリヤの声。

「あ、あれは・・・」

ナカジマの声。

どちらにも、驚愕の色がある。

「光の・・・・・・巨人・・・・・・・・・」

リョウは、驚きからか・・・ただ呆然と、そう言葉にした・・・

奔流が収まったとき、そこには赤と青の紋様を持った銀の・・・光の巨人が立っていた・・・

「データベース参照・・・該当データ、なし。あえて言えば・・・」

G0は、その状況を必死に分析していた。

そして・・・

「あれは・・・ティガ?」

「いや・・・ティガではない・・・セブンでも、ガイアでもない。」

そこで、フカミは言葉を切った。

「しかし・・・あれも間違いなく」

―――光の巨人ウルトラマンだ。

逃げ遅れた作業員を担ぎながら、フカミと研究員はその姿に見とれていた。

その間に・・・

『デュワッ!!』

襲い掛かるスフィアの攻撃を、受け、流し・・・

そして、弾き返して。

『ジュワッ!』

ビャアッ!!

パパパパパパパパパパ・・・

十数機のスフィアは一瞬で、消滅した。

その手から放たれた、光剣と光弾によって。

「巨人の登場から・・・わずか一分です。戦闘時間だけなら、30秒以下・・・!」

「ああ・・・ただモンじゃねえな・・・!」

ナカジマの言葉に、ヒビキはそう返して、腕を組んだ。

その時・・・

地面が変化していくのが、誰の眼にも見て取れた。

グニャグニャと、歪んで。

そして・・・

やがて、その岩と基地施設の残骸の塊は、怪獣の姿をなした。

「・・・敵も、只者ではない・・・と言う事か。」

G0がつぶやく。

そして・・・

『ギャアアアッ!!』

『ジュワッ!・・・フゥ・・・』

巨人は臨戦態勢に入る。

・・・そして、崖の上から彼を見下ろすものがいた。

あれは・・・

そう、我々も見覚えのある男。

―――新たなる、光。

欧米人の風体をした、その男・・・

かつて、東京でガイアを助けた・・・

ジャック=シンドーと名乗った男が、彼を見下ろしていた。

―――勝つことが、できるかな?

「勝ってもらわなきゃ。」

―――破滅をもたらす存在に・・・

「そうだね、ウルトラマン・・・・・・。」

赤い大地に降り立った巨人を、見下ろしながら、ジャックは自らの中にある、「光」と話し合っていた。

果たして、アスカは・・・巨人は勝てるのだろうか。

人類を脅かす、謎の敵・・・スフィアに。

宿命のプレイボールの時。

人類と「破滅をもたらす存在」との戦いは、激化していく・・・


続く




次回予告

火星に現れた、新たなる光の巨人。

アスカの運命が動き出す。

そして、榊と豪・・・

我夢と藤宮。

相対すべき存在同士の邂逅。

赤い大地で、竜の都で・・・

次回、スーパーヒーロー作戦SPIRITS

「龍の都」

魂より継がれし物語・・・今こそ語ろう・・・




後書きですが、何か?

・・・第二クール「標的 -帰還する英雄たち-」が始まりました。

今回はダイナ話ですが、最後に出たジャックは、ずっと後のための伏線です。

そして!

秋子さん「G0の登場です。」

そう!

ロボットライダーと言う異色なコンセプトのライダーであるG0が、Y殿の許しを得て登場です。

秋子さん「ケド、いいでしょうかね・・・話が進めば進むほど、劇場版黒狼のネタばらししちゃうかもしれないんですよ?」

いや・・・だから、それはトップシークレットなんですって。

それに、DFはまだまだ出ないから、ばれないのです!

秋子さん「ふーん。」

ふーんって、なんですか!その言いようは?

秋子さん「いえ。前にも言ったかとは思いますが、あなたのジョブ特性は「行き当たりばったり」ですから。怪しいなぁ・・・と。」

げぶるぁっ?!!!

秋子さん「後のアビリティは、Lv1「無駄に寝る」・Lv2「無駄に笑う」・Lv3「無駄に散らかす」くらいしかないじゃないですか?(楽しげ」

うひょむるてぁっ?!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

(起動不能)

秋子さん「作者が再起不能になったところで、今日はお開きです。ホント、残念ですね♪では・・・次回もこのチャンネルに、プログラムドラーイブ♪」

終われ。



秋子さん「ちょっと、違いましたね・・・」

・・・シュワッチュ・・・(息も絶え絶え

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