ごぉぉぉぉぉぉぉ・・・・

さまざまな色の光が渦巻くチューブの中を、僕の意識は飛んでいた・・・

「アクセラレーション、実行値に設定。」

「30秒経過・・・」

研究生仲間の声がかすかに聞こえる。

その間も、僕の意識は光のチューブをどこまでも飛んでいった。

自分の体はシートにすえられているはずだが、強い圧迫感を感じていた。

(くっ・・・・こんなにきついなんて・・・)

心で少し弱音を吐く。

「おい、我夢。大丈・・・」

仲間の声が聞こえる。

いや、聞こえた気がした。

でも、後半は僕の耳にはもう入らず・・・

(僕は・・・・僕は、どこへ行くんだ・・・・ッ!?)

そう、心で叫んだとき、唐突に光のチューブは終わりを告げ、雲と雲の間・・・と言うか、そんな場所が過ぎ、そして・・・

(ここは・・・原始の地球・・・?)

そこを抜けた先に見えたものは、草木一本無い大地、暗い空、そして燃え滾るマグマ・・・

(あれは・・・・・・?)

「デュッ!」

そこにいたのは、「光の巨人」・・・

子供のころ、一度だけ間近で見たウルトラマンティガとも、資料やテレビなんかで見たセブンやマンとも違う「光の巨人」。

彼は戦っていた。

不気味な怪獣。それを投げ飛ばし、打ち据え、そして。

「アアアアアッ!ドワァァァッ!!」

ドドドーーーーン!!!

爆光が渦巻く。

一定のポーズを決めると、彼は頭から光の刃を放ち、あっという間に怪獣を粉砕した。

彼がこちらを向いた。

僕は思い切って、聞いてみることにした・・・

「君は・・・ウルトラマン?」

そう僕が言ったとき、光は急速に遠ざかり、僕の意識は「その世界」から引き離された・・・


スーパーヒーロー作戦SPIRITS
第弐話「光をつかめ!」

宇宙戦闘獣コッヴ
マグマ怪地底獣ギール
異次元侵略兵器メタベリアル登場

城南大学・量子物理学研究室

「う゛わっ?!ぐッ!げほっ!!」

一人の青年が、ゴツイ実験設備から悲鳴を上げてまろびでてきた

気の弱そうな顔つきに、譲れぬ意志のようなものを宿した青年。

彼の名は高山我夢と言う。

そう、IQ600を誇り「城南大学きっての秀才」と呼ばれた本郷猛の再来と見られている、この大学でもっとも優秀な学生である。

彼はとある研究機関にも在籍していた。

その名をアルケミースターズと言う。

各国の超天才児・・・かつては「錬金術の申し子」・・・・「アルケミーチャイルド」と呼ばれていた少年・少女たちが4年前に結成した世界最大規模のシンクタンクである。

彼は、その結成当初からのメンバーでもあった。

そして、特別待遇でこの大学に入校したのだが、はっきり行って専門の量子物理学以外では授業は居眠りや内職をしょっちゅう行い、それでいて学内主席の地位を常に確保しているものだから、教授方・・・特に一般教養の講師・教授には疎まれていた。

「げっほ・・・げっほ」

「だいじょぶ?ガム。」

ロングヘアーの気の強そうな女性が、心配そうに彼に声をかけた。

彼女は・・・パトリシア=ハックマン。

テスラ=ライヒ研究所の副所長の一人娘で、G.U.A.R.D.アメリカPT部隊の腕っこき。

空手の腕前は女性では世界一であろう、今代きっての女丈夫である。

彼女がなぜここにいるのかはおいおい説明することになるだろう。

心配そうに見守る彼女に我夢は苦しそうに答える。

「あ・・・パット・・・平気、平気・・・げほげほ・・・・」

またも苦しそうに咳き込むと、我夢は周りを見回した。

「あれ、ナカジやサトウは?」

「さっき教授を呼びに行ったわ。でも、本当に大丈夫?顔色悪いわよ?」

「ああ・・・平気だよ、パット。」

「そう。なら、ナカジ君たちに連絡を・・・と」

パットは携帯電話を取り出すと、ナカジたちに連絡を取った。

我夢たちアルケミーチャイルドや、90年代ころから現れだした天才科学者たちの尽力で、スターネットやそのほかの高速通信網が完備しても、やはりマン・コミュニケーション通信の主たるものは電話であった。

勿論、回線は完全にデジタル化し、携帯電話も21世紀初頭には問題となっていた強力な電波による、人体・・・ペースメーカーなどの埋め込み型医療器具の機能不全を引き起こす・・・への影響なども今ではほとんどない。

プルルルルル・・・

カチャ・・・

どうやら繋がったようだ。

「アー、ナカジ君?我夢は大丈夫みたいだから、適当に送ってくから。・・・・・うん、今日は解散でオッケー!明日何時に集まる?・・・駅前10時?了解!・・・・・・・・・・あっはははは!何それ、あたしはちゃんとステイツにステディがいるのよ?馬鹿にしないでよね!んじゃ、また。」

プツッ

電話を切ると、パットは我夢に向き直り「さて、そういうことだから行きましょうか」と言うと、さっさと出て行ってしまった。

それを追いながら、我夢は(もう少し心配してくれても・・・)と、少しだけ友達を恨んだのだった・・・・



城南大学近くの定食屋

「ところでさ、あの時、「ウルトラマン」って言ってたわね?それって、何?十五年前にこの国に現れた「あれ」のこと?」

定食屋で冷麦をすすりながら、パットは我夢にそう言った。

「え?そんなこと・・・僕、言ってたっけ?」

「あきれた・・・・ま、しょうがないか。錯乱してたんでしょーね、きっと。あ、すいませーん、山菜うどんの追加お願いしまーす!!」

きょとんとした表情でそういう我夢に、失望した表情を向けると、3杯目のうどんを注文して彼女は、次にこういった。

「でさぁ・・・粒子加速領域に人間の意識をシンクロさせるー・・・なんて、何の意味があるの?」

少し戸惑いながら我夢は、

「そうだなぁ・・・・地球の気持ち・・・がわかる・・・とか。」

と言った。

「んー・・・素敵な感じがするけどさ・・・それより早く、あたしのアレのエンジン調整やってくれないかなぁ?アレの調整なんて出来そうなの、日本にはあなたしかいないでしょ?」

ちょっと心動かされた、と言う表情で、彼女が言うと、

「ん・・・あの装置はさ、デバイスの精度が悪いのと、後、光電子管の容量が足らないみたいなんだよね。これの容量アップが出来れば、あのエンジンの調整にも応用・・・具体的には長時間の連続稼動なんかに使えるかもしれないんだけど、あの装置程度でも無理じゃちょっとね・・・」

「うー・・・マジ?」

「マジだよ・・・」

二人とも、げんなりした表情でそういうと、

『まぁ、仕方ないよ。』

と同時に言って、笑い出した。



昼食を終えた二人は、近くの公園に来ていた。

「ところで・・・パット、君はなぜ日本に?アレのエンジン調整だけなら、機体だけ送ればいいんだし、G.U.A.R.D.アメリカの柊准将が君を手放すとも思えない。パトリシア=ハックマンと言えば、テスラ研・・・ひいてはG.U.A.R.D.アメリカでも有数のパイロットとしてそこら辺中で有名だからね」

真剣な表情で彼がそういうと、照れた表情でパットは「よしてよ」といった。

ノートパソコンの電源を入れながらうつむいて我夢は、

「と言うことは・・・何か目的があるんだろう?」

と言った。

そう聞かれて彼女は、「ああ、やっぱりそうきたか」と言った顔で、

「んー・・・髑髏男って知ってる?」

と答えた。

「ああ、一応。僕が小学5年生くらいのときから流れ出したウワサ・・・髑髏の仮面をかぶった男が白いバイクに乗って異形の怪人を倒していく・・・」

「そう、それよ。それを探しにきたの。大学の卒業研究のためにね。」

彼女がそういうと、我夢は信じられないと言う表情で、「ただのウワサだろ?」と言った。

「ん・・・3年前まではあたしもそう思ってた。けど、あの事件ぐらいからかな。ほら、この国で起こった未確認生命体事件。アレで紹介されてた第4号を見て、「これだぁっ!」って思ったのよ!」

瞳を輝かせながら彼女は続ける。

「それでね、調べてみると面白いことに、時代ごとに彼らの容姿は全部違うの。はじめは「緑のマスクに白いバイク」、それから「赤い仮面に蒼いバイク」「銀の仮面に白いバイク」「赤い仮面に赤いバイク、髑髏というよりトカゲ」・・・って具合に変わっていくの。」

「へぇ・・・・」

「さらに驚くことに、海外・・・つまり日本以外での目撃例も多いのよ!確認できただけでも、ステイツにインド、スイスにエジプト、ギリシャ、スペイン、オーストラリアにブラジル・・・それこそ世界中で目撃されてるのよ!!」

「ふーん・・・」

「それにね、奇妙なうわさもあるの。ほら、旧国際宇宙開発研究所のS-1って言うサイボーグ、知ってる?今、月の恒久基地建設で月に行ってる。アレと瓜二つの特徴を持つ髑髏男が、日本で目撃されてるらしいのよ。クサイと思わない?」

「へぇ・・・って、それ、ほんと!?沖さんが「髑髏男」って?!」

気の無い返事しかしていなかった我夢が、突然声を上げた。

どうやら、S-1なるサイボーグと知り合いであるらしい。

「ん・・・かもしれないって話よ。で、最近になって狼に似た髑髏男が目撃されたって情報があったの。で、機体の調整にかこつけて・・・ね♪」

てへ、とおどけた笑顔を向けてパットは続ける。

「ホントは、キョウスケさんか、エクセレンさんが来るはずだったんだけど、無理言って代わってもらったのよ・・・エクセレンさんはともかく、キョウスケさんには悪いことしちゃったかも・・・?」

「そりゃあ・・・久々の里帰りかもしれなかったんだしね。帰ったら、謝っといたほうがいいよ。」

再びパソコンに目を向けて、そう言う我夢。

「でもさぁ、沖さんが髑髏男って・・・いくら沖さんの肉体が人間離れしてるからって、それはないと思うなぁ・・・」

カタタタタタタタタタタタタタ・・・

なんらかの不満を抱いているように我夢は猛烈な勢いでキーボードをたたき始めた。

そんな少しけだるく、会話の内容以外は普通の大学生のものであろう午後が過ぎていこうとしていた。

この時・・・までは。



同年同月同日 13時45分 TPC極東本部・スーパーGUTS司令室

「隊長!東京上空に空間収束を検知!何かが出てきます!」

少し幼い感じのする女性・・・スーパーGUTS隊員ミドリカワ=マイはディスプレイの異常を見るや、そう叫んだ。

「なんだとぉ!?カリヤ、ナカジマ!GUTSイーグルの発進準備!!こりゃあ、アレかも知れねえぞ・・・?」

『ラジャー!!』

太った男と、少しやせた男・・・ナカジマ=ツトム隊員とカリヤ=コウヘイ隊員がそう答えてヘルメットを取った。

「よし、行くぞ!!ルーキー見に行ってるリョウとコウダの分もやるぞ!!マイはエリアルベースに連絡!ウルトラ警備隊はこないだの「太陽の背信」事件のせいでまだ動けん!しっかりやれよぉ!!」

ごつい感じのする中年の男・・・同隊の隊長ヒビキ=ゴウスケは、そういって作戦室を後にした。



同年同月同日13時47分 我夢たちのいる公園

「我夢・・・・アレ、ナンだと思う・・・?」

空を指差しパットはそう言った。

「え?」

そう言って、我夢は空を見上げた。

そこにあったのは、光をはなって降下を続ける巨大なガラス彫刻のような物体だった。

「アレ・・・もしかして・・・」

「うん、もしかすると・・・」

二人は顔を見合わせて、うなづいた。

「やっぱり、アレなのか?僕たちが恐れてたものは・・・・?」

「かもね・・・正義の出番がこうも早いなんて。」

そういうと、パットはノートパソコンの電源を入れた。

ネットTVからはニュースが流れていた。

『・・・東京にはまもなく非常警戒宣言が発令されると思われます。現在首都防空群の支援戦闘機が偵察を・・・』

そのとき、上空の多面体は膨張を始めた。

多面体を突き破り、何かが出現しようとしている。

それを見ると、パットは、

「我夢・・・ごめん。アレ、ぶっ壊しちゃうかも♪」

額に汗など流しつつ、微妙な笑みを浮かべると、腕時計風の通信端末を開いて、

「ジオベースですか?パトリシア=ハックマンです。現在、件の物体の出現地域近くにいます。アイゼンの発進準備をお願いします。」

と言った。

「無茶だ!あのエンジンは今調子が悪いんだろ?!死んでしまうぞ?!!」

パットの肩をつかみ、そういう我夢に彼女は最高の笑みを浮かべ、

「大丈夫!正義は勝つのよ!!」

と言った。

ズ・・・ドドドドド・・・・

そのとき、怪獣は多面体を突き破り大地に降り立った・・・



同年同月同日13時48分 赤道上空8000m・空中戦艦エリアルベース

ヴー!ヴー!ヴー!

人類の砦、空中要塞エリアルベースの艦橋では、今警報が響きわたっていた。

そこには、司令官服を着た男と、奇妙な制服に身を包んだ軍人然とした男、参謀服を着た初老の男性と二人のオペレーターがいた。

「TPC本部から報告のあった、位相のしゅう曲をこちらでも検知しました。出現物体、降下を続けています。」

オペレーターの声に、軍人然とした男が、

「落下予測地点は?」

と聞く。

「Point 3-3-5 k-1」

もう一方のオペレーターがそう答えた。

「巨大物体、上空200mで静止。」

「首都防衛部隊から入電。物体内部に振動を検知。これって本番だよね・・・?」

「アッコ!」

緊迫に包まれた艦橋。

ビー!ビー!

再び入電・・・

「首都防衛部隊から再度入電。物体が変形し怪獣が出現。都心部を破壊しつつ東へ進んでいます!」

緊迫に包まれた艦橋がさらに緊張した。



同年同月同日13時54分

パットは、ジオベースの整備兵と押し問答をしていた。

現れた怪獣は依然進行を続けていた。

焦燥に駆られるパットに整備兵は言う。

『発進準備は整いました。しかし、調子はそのままです。それに・・・無断で機体を使用するのは軍規違反では?』

「大丈夫!結果オーライよ。これ以上被害を出すよりは・・・ああっ!?」

上空を見てパットは声を上げた。

どがぁぁぁん!!!

怪獣の放った光線で、また一機GUTSウイングが落とされた。

はっきり言って劣勢であった。

怪獣被害に慣れている国柄のため、避難は順調に行っている様だが、怪獣出現頻度の減少のため実戦経験の少ないパイロットの増加による脆さが、今如実に出ていた。

「ああ、もう!急がないと、首都防空隊の人みんな落とされちゃうって!!いそいでっ!!!」

焦りも限界と言った感じの彼女に整備兵は決心を決めた。

『わかりましたっ!責任は取ってくださいよ!?』

「オッケー!んじゃ・・・コールッ!アイゼン!!」

コール・アイゼン。

彼女はそのキーワードによって、彼女の愛機を自動発進させることが出来るのだ・・・

彼女が叫んだそのとき、スーパーGUTSのGUTSイーグルが戦場に到着した。

「隊長。あの怪獣を構成する物質は今までに出現してきたあらゆる宇宙怪獣・地球怪獣の組成とも全く違います。おそらく、未知の物質・・・」

「なんだろうが、かまわねえ!ここまで町を破壊してんだ。敵に決まってるだろう?!分離して攻撃開始!」

「ラジャー!」

上空に現れたGUTSイーグルは、分離し翼を振ってGUTSウイング隊に帰還を促した。

『全機フォーメーション3!怪獣の足を止めろっ!!』

『ラジャー!!』

α号、β号、γ号はそれぞれ攻撃を開始した。

これで時間が稼げる・・・

そう思った彼女は、出来るだけ広い実は晴らしのいい場所に移動しようと、我夢に「ていうか、逃げてっ!!」と言って走り出した。

「ああっ!待ってくれ!!」

そういう我夢を置き去りに、彼女は走り続けた。

少し見晴らしのいい、高台の公園に着くと、上空からロボットが飛来した。

よっし・・・

心でそういうと、不敵な笑みを浮かべ彼女は目の前に着地したそいつに乗り込んだ。

「パワーアクチュエーター・・・FCS・・・オールグリーン。ロイテアイゼン発進します!!」



「付近の避難はほぼ終了しました。依然怪獣は同方向に進行中、被害が広がっています。スーパーGUTSの攻撃にもびくともしていません!」

アッコと呼ばれたオペレーターがそう告げる。

「コマンダー、アルケミースターズと回線が繋がりました。」

ディスプレイに白人の青年が映し出された。

コマンダーと呼ばれた男が、

「ダニエル議長、これが君たちの言う「災厄」だと言うのか?」

そういった彼に、ダニエルは、

『その、前兆・・・なのかもしれません。』

と言った。

「これが・・・前兆?!これが前兆でしかないと言うのか!?」

そう叫ぶ参謀風の男に、司令官風の男は、

「千葉参謀、われわれは出撃します。」

と言った。

『僕たちは、やれるだけのことはやってきた。石室さん・・・後はあなたたちの仕事です。』

そういうディスプレイのダニエルに石室は頷き、「堤チーフ!」と、振り返って軍人然とした男を呼んだ。

「チームライトニングはスタンバイできています。」

石室は背筋を伸ばし、堤チーフに対して、

「・・・目標、地球外生体兵器。都市防衛指令、発令!」

と言った。

「XIG、出撃します」

敬礼する堤チーフは石室コマンダーの答礼を確認すると、アッコに対して「ファイターチームを先行させろ」と言って艦橋から出て行った。

ピースキャリードックへ向かったのだ。

「了解しました。全艦に伝達します。」

ビー、ビー、ビー・・・・

全艦に警報が鳴り響く。

オペレーターの声が響き渡る。

「Fighter team ranch, This is not a drill. Fighter team ranch, This is not a drill…Team’s gate open.」

格納庫のファイターが発進ゲートへと誘導されていく。

「ファイターチーム出撃。これは演習ではありません。ファイターチーム出撃。これは演習ではありません。」

「Fighter team ranch, This is not a drill…」

発進準備コンテナに乗っているのは、梶尾克美・北田靖・大河原聡史隊員。

TPC首都防空隊のトップガンだった男たち・・・チームライトニングだ。

コンテナから彼らがファイターに乗り移る。

乗り移ると同時に彼らは、機体のチェックを始めた。

ディスプレイや電子機器に命が宿っていく。

「オールチェックグリーン。パワーシステムアクチュエーター、オン。ファイター1スタンディングバイ。」

「ファイター2、スタンディングバイ。」

「ファイター3、スタンディングバイ。・・・いよいよですね、梶尾さん。」

大河原が軽口を聞く。

「ああ、やっと腕を見せられるな?」

不敵にそう笑う梶尾にアッコは「私語は慎んでください。」と通信した。

「・・・ゲージチェック、いつでもいける!」

少し機嫌を崩したようにそういうと、梶尾は前を見た。

・・・ここから・・・戦いの空。

心は逸る。

オペレーターの声が響く。

『全機発艦』

「リアクターフル!!」

『Taking out』

「チームライトニング、シュート!!」

カタパルトが作動し、六角形のゲートから3機のコンテナビークルが飛び出す。

それはファイターSSおよびSGに変形し大空を疾駆した。

目標は未知の生体兵器。

・・・見てろ・・・

梶尾の心には火が燃えていた。

続いてピースキャリー・・・XIGの誇る大型AWACS兼輸送機が発進する。

『A1ゲートオープン。ピースキャリー発艦。』

「ピースキャリー、発艦。神山、頼むぞ。」

「わかっています。発艦します。」

轟音を上げてピースキャリーはエリアルベースの上部甲板から発進した。

目指す敵へ向けて雲海の彼方へ消えていく航空隊を見送り、石室は、

「・・・この日がきてほしいと、願っていたわけではありません・・・」

と、千葉に・・・いや、何か別のものに対して言うかのように、そう洩らした。



ゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・

ドドーン!!

街を破壊し、恐怖を撒き散らして生体兵器は進撃していく。

ビュン!ビュン!!

バシュっ!

『くっ、効いていないのか?!』

「カリヤァ!弱音を吐くんじゃねえ!!・・・とはいっても、こんな市街地のど真ん中じゃ、トルネードサンダーも使えねえ・・・クソッ!」

『隊長、後方から未確認物体接近中!速度およそマッハ9!』

「なぁにぃ!?」

『そ・・それと、パーソナルトルーパーと思しき機体が接近中。機種識別不能・・・IFSは味方と認識しています。あと、交信を求めています!』

ナカジマがそういうと、パットが強引に通信に割り込んできた。

『ハァイ。ヒビキのおじさん、お久しぶり♪』

「オオ、もしかして君はハックマン博士の娘さんか!」

『そうです。覚えてらしてくれてたんですね・・・光栄です!私も後20秒で戦域に到着します、がんばってください!!』

ぶつっ

そういうと、パットはまた一方的に通信を切ってしまった。

「ふっふっふ・・・どうにかなるかも知れねぇぞ!」

『どういうことですか?!』

「あの娘はな、G.U.A.R.D.アメリカでも有数の名パイロットなんだ。それが試作機に乗ってきてるんだ。なんとかなるっ!!」

そういうと、ヒビキ隊長はβ号のスピードを上げ、生体兵器に一撃を加えた。

「人間をなめるんじゃねぇーーーーー!!!!」

そのとき、先のチームライトニング、そしてパットの操るロイテアイゼンが戦場に到着した。

『ヒビキさん、お久しぶりです。後はわれわれにお任せください。』

梶尾の言葉にヒビキは、

『オオ、久しぶりだな、梶尾!そういうわけにはいかん、われわれは全機健在だ!!』

と言った。

『わかりました。速力に優れるわれわれが郊外に誘導します。そこで勝負をかけましょう。聞いたな、北田、大河原!!』

『了解!』

『よおし、ナカジマ、カリヤ、行くぞ!!』

『ラジャー!!』

『正義は勝つのよっ!!』

そうして、再び攻撃が始まった。



「ファイターチーム、敵を郊外に誘導しています。」

アッコがそう言うと、千葉が、

「さすがは、トップガンだったチームだ。」

と言った。

それに対し石室は、千葉に向き直るとあくまで冷静に、

「ファイターでの実戦は初めてです。過信はなさいませんよう・・・・」

と言った。

その対応はほぼ正鵠を得ていたと言えよう。

その証拠に・・・



どがっ!

生体兵器の光弾がファイター2の後部を直撃した。

『ファイター2被弾!制御不能!!」

『脱出しろ!!』

『了解!!』

バシュっ!!

炎を上げる、機体から北田が脱出する。

その光景を我夢は見ていた。

「飛んでる・・・ファイターが飛んでる。でも、それじゃ駄目だよ!!」

炎を上げ地面に激突するファイター。

その光景を半ば絶望的に見ていた彼は、通信端末を開いた・・・



「え、何よあんた。なんでここに直接アクセスできるの?」

「どうした?」

うろたえるアッコに千葉が聞いた。

「変な子が、ファイターの操縦が間違ってるって・・・」

意味がわからず、そういうアッコに石室は、

「モニタに出してくれ」

と言った。

モニタに移ったのは・・・我夢。

考えてみれば当然のことだ。

彼は、アルケミースターズなのだから。

「・・・だから、普通のジェット機とは挙動が違うんだって!!」

「ファイターの推進特性がどうだと言うのだね?」

自分の話を聞いているのがオペレーターではないことに気づいて、彼は、

「ええと・・・あ、あの、アレの推進力自体は従来型のジェットなんですが、空中に浮かばせているのはリパルサーリフトなんです。慣性モーメントは三軸になる・・・」

と、幾分丁寧に言った。

千葉と石室は顔を見合わせ、石室は我夢に言った。

「君は何者だ?」

「石室さん!あのファイター・・・それにあなたの乗っているエリアルベースのリパルサーリフトを設計したのは僕・・・ああっ!!」

どががっ!!

「どうした!?」

ピースキャリーから通信が入る。

『ファイター3およびGUTSイーグルγ号がやられました。』

石室は少しうつむいて、「器はそろっても人員はまだか・・・」とこぼした・・・



『初陣で恥をかくわけには行かないんだよっ!!』

攻撃を続ける梶尾に堤は、

『いったん戻れ、梶尾。そろそろ装弾も尽きるはずだ。』

と言った。

『クソッ・・・誘導すら出来ねえとは!!』

ヒビキの悔しそうな声・・・

『くっ・・・正義は負けないっ!!』

ロイテアイゼンが立ち上がる。

攻撃は、完全に失敗に終わりつつあった。

北田機、大河原機、γ号は撃墜され、ロイテアイゼンも満身創痍だった。

我夢は・・・そのとき、無力感を噛み締めていた。

「・・・間に・・・合わなかったのか?僕たちのやってきたことは全然・・・
間に合わなかったのかーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!

叫んだ言葉に呼応するかのように、我夢の周りの空間が「止まった」・・・

噴水もとまり、鳥も空中で動きを止め、風に舞うゴミすら静止したまま。

「・・・・・?どうなって・・・?」

そのとき、地面にぽっかりと穴が開いた。

「わっ!!」

地の底まで続くかと思われる闇。

そこに我夢は落ちていった。

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・」



(どこまで落ちていくんだ・・・?)

落ちながら、我夢は考えていた。

意識が落ちていくのを実感する・・・そして!

我夢の意識は粒子加速領域に達した。

光のチューブがどこまでも続いていく・・・

「どこに続いているんだよぉーーーーーーーーー!!!!」

チューブを抜けた先・・・

そこは、今日見た、古代の地球。

そこには、大地にすっくと立つ「ウルトラマン」がいた。

「ウルトラマン・・・地球が危ないんだ!僕は、君になりたい!かつてティガの巨人がそうだったように、僕も君の光がほしい!」

「ウルトラマン」は彼を定めるように見つめる。

「僕に力を!」

我夢がそう言うと、彼は手をかざした。

我夢もまた、手を巨人へと伸ばした。力強く・・・

我夢はその手に導かれるように、巨人の体内へと入っていった。

「僕を・・・試しているのか?」

光が彼を包む・・・

「この光・・・とってもあったかくて・・・僕を包んで・・・いや、違う。光が僕の中へ・・・・」

光が、弾けた。



残ったパット、梶尾、ヒビキ、カリヤの攻撃を受けてもびくともせず破壊を続ける生体兵器。

恐怖と混乱を撒き散らし、破壊の渦は天を裂く・・・・

『負けないっ!正義は・・・』

『無茶するな、パット!!』

無理に戦おうとするパットにヒビキはそう言った。

その時・・・!

赤い光が弾け、空高く舞い上がる。

光は収束し・・・

やがて巨人の形を成した。

光の・・・巨人。

伝説が今よみがえった!

地面を揺らし、大地に立つその姿・・・

『ジュアッ!!』

「光の・・・巨人?」

「まさか・・・マジでウルトラマン?!」

梶尾とパットはそういって驚いた。

巨人は、戸惑うように自分の体を見回すと、眦を上げ生体兵器に突進していった。

『ダァッ!!』



『コマンダー・・・予期せぬ事態です』

コマンドルームは少々混乱していた。

「何アレ・・・」

「ジョジー、アレ、かっこいいかも・・・?」

「ティガ・・・でも、セブンでもない。しかし、アレも間違いなく「ウルトラマン」・・・だ」

石室はそういった。



怪獣に突進した我夢は、少し驚いていた。

戦える・・・!

ひ弱で研究一本の彼は、このような戦いをしたことはなかった。

それなのに、体が戦い方を覚えている・・・!

ガキッ!!

巨人の蹴りが、生体兵器の顔面にヒットする。

『デュワッ!!!』

ドガドガドガドガドガドガ・・・・

パンチ!パンチ!パンチ!

怒涛の連打が続く。

しかし、怪獣もさるもの、巨人の腕をその鋭い両手の刃で払いのけると、彼を跳ね飛ばした!

転げまわる彼をさらに蹴り転がす怪獣。

『グウゥ・・・』

『きしゃあぁっ!!』

すたっ!

すばやく立ち上がると、彼はファイティングポーズをとった!!

(負けない・・・!今は、僕がウルトラマンなんだ!!)

再び、巨人は格闘をはじめた。

蹴りが、拳が怪獣を打ちのめしていく。

『フンッ!!』

怪獣の刃を払い、蹴り飛ばし、両手でのパンチが決まる。

その時、我夢の脳裏にひとつのイメージが浮かんだ。

そう、古代の地球で彼が怪獣を破壊した技・・・

『キシャアッ!!』

ビュン、ビュン!!

怪獣の飛ばした光弾が巨人に迫る!!

バシッバシッ!!

それを両手で払いのけると、彼はそのポーズを取り始めた。

『ジェアッ!フゥゥゥゥウ・・・・』

ピカァッ!!

両手を水平に伸ばすと、胸のランプに光が収束していく。

いったん、顔を手で隠すようにしゃがむと、腕を体ごと伸びをするように頭上に掲げる。

すると、額から光の鞭が・・・

腕を後ろに、額を前に突き出すと、光の鞭は怪獣めがけて飛んでいく!!

デュワァァアッ!!

どしゅうううっ!!!

バシバシバシバシッ!!!

ガガガガ・・・ドガガガーーーーンン!!!!

光の鞭は怪獣を嘗め回すようにその体を駆け巡ると、一気に怪獣の体を破壊した!!

後に何も残らない・・・

「巨人が現れてから、わずか1分30秒・・・・」

「マジ・・・?只者じゃないわ・・・」

カリヤとパットの声は、その場の彼らの意見を代表していたと言っていいだろう。

『きゃあーー!!やったーーーー!!!』

エリアルベースの二人のオペレーターは大喜びだった。

その様子が、通信を通じてそれぞれのコクピットに響いた。

ピコーン・・・ピコーン・・・

『ジュッ!!』

シュウウウ・・・・

巨人の胸のランプが赤く点滅を始めると、彼は腕を前にかざし、光を放って消えていった・・・・



「・・・はぁ・・・」

元の姿に戻った我夢は、周りを見回した。

すると、少し先に光る物体を見つけた。

巨人の光・・・だと思い、とっさに彼は懐に入れていた光量子管を取り出した。

それを光に差し出すと、光は光量子管の中に入っていった。

その時、遠くからパーソナルトルーパーが近づいてきた。

近くに止まると、そのコクピットからパットが飛び出してきた。

「我夢!無事?」

「ああ、何とか・・・」

続いてピースキャリーが着陸した。

上空ではGUTSイーグルα・β号が帰還するところだった。

「ところで我夢。あの巨人、どこ行ったかわかる?ここにいたんでしょ?」

「え・・・えっとぉ・・・ここから、飛んでった・・・みたいな?」

「本当かね、それは?」

着陸したピースキャリーから降りてきた堤チーフがそう聞いた。

「ええ、はい・・・ところで、XIGの人ですよね?」

「・・・」

「ちょっと我夢、それ、こんなところで言っちゃ駄目だって。まだ秘密でしょ?ブン屋さんに聞かれちゃ不味いんだから!・・・・ほら、あそこ見て!!」

パットに促された方向を見ると、「KCBテレビ」と銘打たれたワゴンとその近くで、「ちゃんと撮っとけよ、リンブン!」「リンブンじゃないですよぉ〜」とか、何とか言ってる集団が見えた。

「む・・・・こりゃ、不味い。乗りたまえ。二人とも、XIGの名前を知っている以上、ただの民間人やテストパイロットではないはずだ。事情はエリアルベースに着いてから聞く。」

「はい、了解しました。・・・出来れば、アレの修理もお願いできませんか?」

「わかった。それも牽引しよう。」

ちゃっかりパットはそう約束させ、スタスタとピースキャリーに向かう堤を追ってやはりスタスタと歩いていった。

「ちょっと、待って!!」

それを我夢が追っていく。

・・・こうして我夢たちはエリアルベースへ行くことになった。



「でっけーーーー!!!」

それがエリアルベースを見た我夢の第一声であった。

「ホント・・・1kmくらいありそうね。」

パットがそうもらす。

「でも、恥ずかしいからやめてよね。」

「もう、せっかく人が感動してるのに、水挿す事ないじゃないか。」

「それもそうね・・・素直に感動しましょっか?」

雑談をしている彼らに堤が、「着艦するぞ、舌をかむなよ」とたしなめた。

ゆっくりとエリアルベースの上空を旋回すると、ピースキャリーはA1ゲートに着艦し、艦内に吸い込まれていった。



『お疲れ様です』

堤チーフがコマンダールームに入ると、オペレーターがそういって迎えた。

「ただいま帰還しました」

背筋をただし、敬礼する堤に石室は答礼した。

「ご苦労・・・・君か、リパルサーリフトを開発したのは。」

そういって我夢に視線を向ける石室に我夢は、

「はい!高山我夢です!」

と、嬉しそうに返事した。

きょろきょろと周りを見回し、「いやー、実際来て見るとでっかいもんですねぇ」と言う我夢。

「部外者をここに入れていいのかね?」

そのとき、千葉参謀がコマンダールームに入室してきてそう言った。

「彼はアルケミースターズの一人です。」

千葉にそう言うと、我夢に振り向き、

「・・・ファイターについてのアドバイスには感謝する。ありがとう。地上には後で送らせる」

と言った。

その後の発言を誰が予想したろう・・・いや、劇中時間外にいるわれわれは予測できたが・・・

「僕を・・・僕をXIGに入れてください!!僕はここに入るべきなんです、いや、入りたいんです!!」

「ちょっと、我夢!」

小声でそう注意するパットを尻目に、彼は「お願いします!」と言った。

「君は科学者としてやるべきことがあるのではないか?」

そういう石室に彼は、

「僕は・・・僕はXIGにはいって戦いたいんです!!」

と言う。

そして、パットが意外なことを言った。

「私からもお願いしてよろしいでしょうか?」

「君は?」

そう聞く石室に「あ、やっぱり忘れてたって顔してますね。」とパットは言って、続けた。

「G.U.A.R.D.アメリカPT部隊所属パトリシア=ハックマン中尉であります!現在は城南大学に所属していますが、そこで彼の分析能力に触れました。彼は有能です。本艦に配属されても立派に職務を遂行できると思います!!」

敬礼しながらそう言うと、彼女はポケットからデータディスクを取り出した。

「G.U.A.R.D.アメリカ司令部からの私への辞令です。もしこの事態あらば、エリアルベースにて開封するようにと命令されています。」

そういって、石室にそれを渡した。

「解凍頼む。」

とアッコにそれを渡すと、すぐにディスプレイに辞令の書面が映し出された。

曰く、

『宛:パトリシア=ハックマン中尉
 発:G.U.A.R.D.アメリカ北米防空司令部
上記の者にエリアルベース勤務を命ず。それ以降の判断は石室コマンダーに一任する。
以上』

とだけ、簡潔に書かれていた。

「・・・」

何かを決意した顔をした石室は、堤に目配せをした。

「案内しよう、二人とも、ついてきたまえ。」

と堤が言うと、二人はそれについて外に出た。



「このエリアルベースは赤道軌道上にリパルサーリフトで静止している。その原理を君に説明するまでもないだろう。」

「それをここまで現実化させたのは、僕だけの力じゃないですよ。」

「そう謙遜しないでもいいじゃない?こんなとんでもない理論を見つけただけでもすごいことよ?」

「そう・・・かな?」

話をしながら、彼らはレベル4エリアにあるパイロット控え室へ入っていった。

そこでは、チームライトニングの面々がミーティングをしていた。

「ファイター2、北田。被弾したポイントがターゲットの前方・・・」

カチャ。

3人が入ってくると、ライトニングのメンバーは敬礼し、梶尾は、

「初陣での失態は次で挽回します!」

と言った。

堤は答礼を解くと、「彼は高山我夢。ファイターの操縦のことで諸君にアドバイスがあるそうだ」と言った。

「民間人が・・・ですか?首都防空隊のトップガンだった自分らにアドバイス・・・ですか?」

馬鹿にするように、北田・大河原を見回す梶尾に、パットは、

「馬鹿にする前に、意見を聞いてからのほうがいいんじゃないかしら?彼はこう見えても、あんたらのファイターに使われてるシステムの理論設計をしたんだからね!!」

とすごい剣幕で言い立てた。

「君は、さっきのPTのパイロットか?君とて人に言えた義理じゃないんじゃないのか!?」

「何ですって!!?」

「まぁまぁ・・・」

にらみ合う二人を、堤と我夢が引き離し、彼らはシミュレータールームへと向かった。

当然、途中でパットと梶尾が口を利かなかったことは言うまでもない。



『ファイターは三軸のモーメントを持ちます。当然普通のジェットとは挙動が違う・・・』

シミュレーターで敵の攻撃をかわしながら、我夢は続ける。

『通常のジェットや、大出力のマキシマ駆動のものに比べて小回りが利くし・・・おっと!』

戦闘機の攻撃をかわす。

『怪獣のような巨大な相手にはヘリの様に滞空して攻撃することも可能なんです!これまでの機体では、常に下方に出力噴射しているため、そういった攻撃には熟練を要しますが、リパルサーリフト機ではそれが実に楽に・・・うおっ!』

「おおっ!ハイスコアじゃん。」

大河原がそう言う。

「ゲームセンターじゃない!」

梶尾はまず不機嫌である。

小娘におもいっきし批判された上に自身のハイスコアをい塗りかえられちゃったのだ、不機嫌にもなると言うものである。

「負け惜しみですかぁ?か・じ・お・さ・ん?」

「なんだとっ!」

「やめないか・・・二人とも・・・・」

堤リーダーが二人を注意する。

「うちのチームにもレクチャー願いたいですね。」

「チームファルコン・・・」

突如響いた声に、北田がそう漏らす。

階段の下に三人の屈強そうな男たちがいた。

チームファルコン。

XIGに所属する3つの航空小隊の一つである。

現在の戦闘航空隊の基本編成は三機編成が中心だ。

近代空戦ではさまざまな理由から2機、あるいは4機での集団空戦が有利とされていたが、怪獣のような巨大且つ行動予測困難な相手に対しては個人力・団結力が試され、攻撃力をより集中できる3機編成のほうが有利とされたからだ。

同様の理由で、ウルトラ警備隊のウルトラホーク1号、スーパーGUTSのGUTSイーグルも3機分離能力を有している。

XIGの飛行隊は、比較的若年のチームライトニング、ベテランのチームファルコン、女性チームのチームクロウの3個編成にピースキャリーと、救助部隊チームシーガルで構成されている。

「米田リーダー・・・チームファルコン、チームクロウにも後から来てもらうつもりでした。」

と堤が言う。

堤に敬礼する米田は敬礼を解くと、

「アドバイスは貴重だよ、梶尾リーダー。何しろ、われわれには未知の領域のマシーンなのだから。」

そう言って自分をにらむ米田の視線をそらして、梶尾はシミュレーターを見た。

『あはははははは・・・ワォオ!このシミュレーター、リアルにモディファイされてますね!Gがきついや・・・・!』

その瞬間、我夢の意識は光の渦に吸い込まれた。

そこは、ウルトラマンのいる空間。

「君は今、僕の中に?君は・・・僕なんだね?」

頷くウルトラマン・・・

「破滅の危機から地球を救うもの・・・?だから、僕はXIGに入ったよ。でも、君はどこから・・・・?」

我夢・・・・我夢・・・

声が聞こえる、光が遠ざかっていく・・・

「おい、我夢!!」

はっ!

目を開けると、心配そうに覗き込む皆の姿があった。

「え・・・は・・・ははは・・・」

我夢は気まずそうに笑った。

そして、梶尾とパットに「やっぱりど素人だな、Gで気絶とは。」「情けないわねぇ・・・見損なうわよ?」と、散々な評価を受けたのだった。



エリアルベース・コマンダールーム

石室と千葉はダニエル議長と通信をしていた。

『あの赤いウルトラマンのデータはわれわれにもありませんでした。しかし、今までの例・・・ティガやセブン、それ以前に現れた初代ウルトラマンを見るに、おそらく味方ではないかと。』

「それも、君たちの光量子コンピュータの予測かね?」

そういう石室に、ダニエルは、

『光量子コンピューターは預言者ではありません。ですが、あの地球外生体兵器への力には、闇と戦ったティガや、異星人の侵略と戦い続けたセブンと同じものを感じます。』

その時、部屋に我夢が入ってきて言った。

「僕もそう思うよ、ダニエル。ガイアは僕たちの味方だ。」

「ガイア?」

千葉参謀がそう聞いた。

「そうです。僕はすぐ近くで見ていました・・・だからわかる。地球そのものの危機・・・根源破滅に対して彼は現れた。つまり、地球の意志なのではないかと。」

『それでガイアか・・・』

「どういうことだね?」

納得ぎみのダニエルに対して、再び千葉は聞いた。

『ええと・・・ガイア理論と言う理論においては地球を一個の生命体と見做します。その地球生命体のことを「ガイア」と呼ぶのです。』

「そうか・・・ウルトラマンガイア・・・か」

『ところで我夢、君はXIGに参加するつもりなのか?』

XIGの制服を着ている我夢を認めるとダニエルはそう言った。

「うん、根源破滅をもたらすものがついに現れてしまった・・・僕はもう、研究室に閉じこもっているなんて我慢できない!」

『そうか・・・がんばってくれ!』

そういうと、彼は通信を切った。

「どうせならさ、あっちの子がくればよかったのにね?」

「ちょっとアッコ!」

余計なことを言っている二人のオペレーターに我夢は近づいていった。

「高山我夢です。」

「もう知ってるわよ!」

「なら、そう呼んでください。」

憮然として言う我夢に、ジョジーは、

「あたしはジョジー。こっちはアッコ。チーフオペレーターデス。」

「よろしく。」

そう言って手を際出す我夢に、ジョジーは「よろしく」と手を出したが、アッコはそっぽを向いてしまった。

その時・・・・!

ビー!ビー!ビー!

警報が鳴り響き、ディスプレイに「WARNING」の文字が浮かび上がった。

「何これ・・・!」

「どうしたの?」

「変。昨日地球外生体兵器が現れた地域から異常な反応が出てるんです。」

そういうアッコに堤チーフは、

「生体兵器は完全に蒸発したはずだぞ?」

と言った。

「違います。地下から何かが・・・おそらく怪獣だと思われます!」

「なんだと・・・コマンダー、警戒が必要です。」

そういう堤に石室は「デフコン3発令!」と言った。

「全艦に通達しろ。」

「了解、全艦にデフコン3発令!」

アッコがそういうと同時に、ジョジーがアナウンスを始める。

千葉が、焦燥を隠せぬように、

「どういうことなんだ・・・!この地球に脅威を及ぼすものは宇宙から来るだけではないのか・・・?」

と言った。



『全艦デフコン3・・・ピースキャリー発艦・・・』

「ピースキャリー発艦します。」

神山がそういうと、ピースキャリーはA1ゲートから離艦した。

(いったいこの地球に何が起こってるんだ・・・?)

同乗している我夢はそう思った。



「大変です。Point3-3-5k-1地下から巨大怪獣出現。昨日と全く同じ場所です。」

アッコの報告に石室は顔を曇らせた。

「昨日の地球外生体兵器の目的・・・都市を破壊するだけではなく、本来の機能は別にあったのかもしれません。」

「どんな機能だというのだね?コマンダー・・・」

千葉に向き直ると、彼は一気に答えた。

「この地球に災厄をもたらす存在を目覚めさせること。」

「なんだと・・・?災厄は、地球内部からも来ると言うのか?」

「わかりません・・・しかし」

その時、ジョジーが「Fighter team ranch!」と報告した。

ただ一言、石室は「ゴーアヘッド」と言った。



『チームライトニング、シュート!!』

ファイターが飛び立った。

カタパルトを抜け、無限の天空へと!

避難する人々を助け、怪獣を倒すために。

ごぉおおおおおお・・・・

『ターゲット視認。アクションに移る!』

攻撃開始だ!!

『ターゲットの動きは鈍い!ディープスライドで行く!目標は・・・』

ファイターの電子機器が、適切な攻撃ポイントをサーチしていく。

『ここだ!続け北田、大河原っ!!』

『ファイター2、了解!!』

『ファイター3了解!・・・今度は恥じ掻きたくないっすね・・・!』

ごおおおおお・・・

バシバシバシバシ!!

レーザーバルカンが火花を散らす。

『ぐぁぁお!!』

しかし、全く効いている様子はない。

『ターゲットの背部は強固だ!』

ピースキャリーから通信が入る。

『チームハーキュリーズとロイテアイゼンを地上に降ろす。ライトニングは援護に回れ。』

『了解!』

梶尾の返答を聞くと堤は神山に「スティンガーとPTを下ろす、1,3番ハッチを開けろ」と言い、続いて、

『リハーサルなしですまない、吉田リーダー、ハックマン中尉』

と言った。

それに対し吉田は、

「まかせとけい!」

と言い、ほかの隊員と腕を叩き合った。

パットのほうは、

「PTにはこのコンテナ狭いですけど・・・やってみます!!」

と言って、どちらも余裕綽々だ。

「チームハーキュリーズ、GO!!」

「ロイテアイゼン、出ます!!」

バシュっ、バシュゥッ!!

ハッチから、コンテナビークルと、PTが射出される。

その時、コクピットに我夢がいないなんて、誰も気がついていなかった。



『着地成功!!攻撃開始!!』

『同じく、着地成功!!』

ロイテとスティンガーは着地に成功すると進撃を始めた。

『行くわよ・・・っ!念動収束・・・T-LINKジャベリン!!いけぇぇぇぇぇえっ!!』

ドガガガガガガ・・・・

スティンガーのグレネードとロイテの兵器が怪獣にダメージを与えていく。

どどーーん!!

怪獣が倒れた!

『いまだ、行くぞ!!』

ライトニングが攻撃を仕掛けようとしている・・・

『堤チーフ、その周辺の空間に異常空間振動を検知!!』

エリアルベースから通信が入った。

「なんだと、我夢分析・・・っていないっ?!」

『ハイっ?!肝心なときに・・・・どこいってんのよ、あのオタンチンッ!!!!』

パットがそういったとき、突然通信が入った。

『僕は地上です。こちらでも空間震を検知しました!!』

『馬鹿者!ハーキュリーズについていくやつがあるかっ!うわっ!』

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・

その時、突如として、空間に穴が開いた!!

ズズズズズズズズズズズ・・・・・・

空間を割って、巨大な怪獣が出現した!!

巨大な尻尾と、全身にメタリックな武装を施された怪獣・・・・

『グキャォオオッ!!』

一声叫ぶと、右腕から大型のロケットらしい物体を出現させ、その怪獣は地底怪獣の腹にそれを食らわした!!

ズドドドドドドドド!!!!

口から、目から、容赦ない攻撃が放たれ・・・・

どっがあああああああああん!!!

爆光を残して、地底怪獣は砕け去った!!

その時、ハーキュリーズにまぎれて地上に降りていた我夢は・・・

「な・・・なんなんだ、アレは・・・・」

(でも、わかる。アレは味方なんかじゃない。あの怪獣なんかよりももっと強大な「敵」だ!)

呆気にとられながら、我夢は「アレは敵だ」と語りかけるガイアの意志を感じていた。

そして、突然後ろに気配を感じた。

「君も・・・感じたか。」

「あなた・・・は?」

そこには白人の男性・・・おそらくはかなり若い・・・が立っていた。

「アレは・・・根源的破滅招来体なんかよりも、もっと強くこの星の破滅を願うもの。」

「・・・」

「僕は、ジャック=シンドー。今はそれしか言えない。」

そういう彼に我夢は、もう一度「あなたは・・・」と尋ねた。

しかし、彼は「言ったとおりさ」と答えて、怪獣のほうへ向かっていった。

「あ・・・あぶないっ!!」

怪獣のミサイルが、近くに着弾したとき、我夢は見た。

ペンダントを胸の前に掲げ、光に包まれていく青年を。

(彼も・・・ウルトラマン?!)

「今は・・・僕もウルトラマンなんだっ!!ガイアーーーーっ!!!」

我夢もまた、光量子管を掲げ、赤い光に包まれていった。



『ジュワッ!』

『ヘアッ!!』

大地を揺らし、大気を震わせ、大地にすっくと立つ巨人が二人。

ガイアと銀色の巨人は顔を見合わせ、そして頷くと、怪獣へ突進していった。

『フウアッ!!』

『デュアッ!!』

しゅばっ!しゅばっ!!

バシュバシュっ!!

二人が腕から放った光弾が怪獣に当たる。

『コマンダー、またもや予期せぬ事態です。銀色の巨人が現れました。』

『・・・いったい、何が起ころうとしているのだ。』

千葉参謀がそう漏らす。

・・・そう何かが起こっているのは間違いがなかった。

しかし、今は・・・目の前の敵を砕くしかないっ!

『シュワッ!』

ズバシュウッ!!

銀色の巨人の腕から伸びた光の刃が怪獣の右腕を切り落とした。

(今だっ!!)

ガイアと銀色の巨人は腕にエネルギーを収束し始めた。

『ジェァッ!フウウウウウ・・・・』

『フン・・・・』

ガイアが右腕を左手とクロスし、少しずつクロスした腕を右側へ持っていく。

銀色の巨人も、両手を胸の前に合わせ、怪獣のほうに狙いを定めた。

『シュワッ!!』

『ダァッ!!』

ガイアは右腕から光線を、銀色の巨人もまた両手から光弾を放った!!

ゴオオオオオオオオ!!!

二人の光線と光弾は混じり、怪獣の胸に直撃した!

・・・・かに思えた。

『グウウウウ・・・・グキャァァァアアッ!!』

なんと、胸の放熱板らしき物体から彼らの光線を吸収したのだ。

怪獣は咆哮をあげると、右腕のハンマーというか、分銅のようなものから光線を放った!!

どごごごごーーーーーーん!!

『ヴウアッ!!』

ガイアの体にそれは直撃してしまった!!

『グウウ・・・』

『ぐきゃあああああ!!!』

怪獣は雄たけびをあげて、銀色の巨人に襲い掛かる!!

どがっ!どがっ!!

『グウゥォアアッ!』

なすすべもない、銀色の巨人・・・そしてガイア。

ピコピコピコピコピコ・・・・

二人の巨人の胸のランプが点滅し始めた・・・!

その時!

『見殺しにはしないぜ、ウルトラマン!!』

『今こそ、正義の力を見せるときよ!!』

『チームハーキュリーズの底力・・・見せてやるぜぇぇぇっ!!』

『オオおっ!!』

ライトニングが、スティンガーが、ロイテが、それぞれが雄たけびを上げて突っ込んでいった!

『T-LINKナァァクルゥッ!!!!』

ロイテのパンチが胸の放熱板に亀裂を与えた。

『わかったわ!胸の板は物理攻撃に弱い!!実弾兵器で攻撃するのよっ!!』

『わかったぁっ!!スティンガー前進!!』

『北田、大河原、サイドワインダーの用意はいいな?!』

『ファイター2、了解!』

『ファイター3、了解!!』

反撃が始まった!

『サイドワインダー、全弾一斉発射!!』

『グレネードミサイル、ありったけ打ち込めええ!!』

『チャクラムリッパー、いけええっ!!』

ちゅどどどどどどどどど!!!!!

カッシャアアアアアン!!!


ついに胸の放熱板が割れた!!

『グ・・・フウ・・・・・』

『ダ・・・アッ!』

苦しそうな呻きをあげ、立ち上がろうともがく二人の巨人!

『シュワッ!!』

『ダアアッ!!』

二人の巨人は立ち上がった!!

『フッ・・・ダァアアアアア・・・・!』

『ヘアッ!!』

光の鞭がガイアの額から伸びていく・・・

銀色の巨人の腕にエネルギーが収束していく!

『シュウワッ!!』

『ドワアアアッ!!』

光の鞭と銀色の光弾は交じり合い、怪獣を今度こそ直撃した!!

ドシュウウウウウウ!!!!

ドッ・・・ドガガガガ・・・・ドッガアアアアアアアアアンン!!!!


爆光を残して、怪獣は消え去った。

銀色の巨人とガイアは手を握り合い、それぞれ虚空に消えていった・・・

『コマンダー、状況終了しました。これから我夢を迎えに行ってきます。』

・・・こうして、ガイアの二度目の戦いは、終わった・・・



・・・我夢はひざを突いた。

元に戻ると同時に、全く力が抜けてしまったのだ。

(やばかった・・・でも、あの人はいったい?)

はっきり言って、謎過ぎてしょうがなかったが・・・

その思考をさえぎるように通信が入った。

『我夢、無事か?!』

「え・・・はい、僕は大丈夫です・・・」

そう言うと、今度はパットが通信に割り込んできた。

『我夢ゥ・・・・心配かけさせたわねぇ・・・・しかも、あたしの顔潰すような真似してくれちゃって・・・』

『我夢っ!そこから逃げるなよぉ・・・・お前の身柄は俺が預かってるんだ。勝手な行動したら・・・どうなるか、教えてやる。』

『あ、チーフゥ♪私に預けてくれませんかぁ?一月で立派なマッチョメンにして差し上げますよぉ♪♪』

『それに、俺たちも一口乗せてくれねえか?ハーキュリーズ名物、素手弾薬運び!をやらせよう♪やっぱ、特捜チームのメンバーがひ弱っちくちゃいかんよ!』

『ツーワケで、覚悟してね、我夢?』

「ひえええええええ・・・勘弁してくださいよぉ・・・」

それぞれに我夢に重荷を叩きつけるような子と言って、ただでさえ疲れている我夢をさらに疲労させた・・・

今日の脅威は退けた。

しかし、明日も戦いは待つだろう。

・・・我夢の戦いは・・・いや、XIGの戦いはまだ始まったばかりだ・・・・





同年同月同日 21時25分 どこかのアジトらしき地下室

「やはり・・・現れましたか・・・くっくっく・・・」

「ケッ・・・なぜに、メタベリアルに全力を出させねぇんだよ?ったく、これだからよそ者は理解に苦しむんだよ・・・」

「まあ・・・いいじゃないですか。これは遊びです。本当の戦いが始まる前のねぇ・・・くっくっくっク・・・・」

「ちっ、付き合いきれねぇぜ・・・」

「まぁまぁ・・・光の巨人も現れたことですし。次は、「黒狼」・・・にチョッカイかけてみますかねぇ?」

「「黒狼」は俺様の獲物だ・・・手出しは許さねぇぜ!」

「冗談ですよ、冗談・・・・くっくっく・・・ひゃーはっはっはっはっは!!」

邪悪な声が虚空に響く。

この声はいったい?

答えの出る日は・・・・近い。

次回へ続く。





次回予告

地球の外からガイアを見る影。

そして、ガイアと対を成す、蒼い巨人。

闇が動き出そうとしている。

立ち上がれ、ガイア!

地球の命のために!!

次回、スーパーヒーロー作戦SPIRITS

「ガイア・・・そして、蒼き巨人」

魂より継がれし物語、今こそ語ろう・・・





後書き

・・・長すぎる・・・前回の1.5倍以上。

地球は広いなぁ・・・

はい、いきなりガイアにピンチになってもらいました。

グレートも登場です。

追加作品のほうが先に出ると言う、わけのわからん事態となっておりまふ。

まぁ、勘弁してください(爆

ここまで長くしてもしょうがないと言うことにうすうす気づいてはおりましたが、気の済むまで書いたらこうなってまひた。

メンゴ(自爆

あと、遅れに遅れまくったのにはいろいろ理由がございますが、まあ、あまり話したくもないことなので言いません。

少し触れると、とっても嫌な事態が一つどころじゃなく起こった・・・といったところですか。

これも、2ヶ月近くほおって置いたのを、四日で完成させました。

はっきり言ってツライ。

スイマセン(切腹

秋子さん「ところで、私が出るって本当ですか?このSS」

え・・・なんで秋子さんが?

秋子さん「いえいえ、私も出るらしいと聞いたもので。」

はい、出ます。Y殿の黒狼を出している以上あなた様は不可欠なので。

秋子さん「そうですか・・・ありがとうございます。」

いえいえ、そんな・・・(恐縮

それと、聖さんと晴子さんも、小学生バージョン・・・あるいは中学生バージョンで出るはずであります。

もしかすると、黒狼関連で少し神奈様が出る・・・と言うことも考えられます。

秋子さん「微妙に・・・本当に、微妙にKeySSですね・・・」

Y殿とかに言われました。

秋子さん「ところでジャムは・・・」

いりません。

秋子さん「シュン・・・」

ツーワケで、秋子さんはY殿の黒狼第一部と同じ高校生バージョンで登場しまっす!

たぶん初登場は9〜12話の間のどれかかと。

さらに、聖さんたちはもっと遅いと思われ。

では、後ろから、高校生バージョンに変化した秋子さんがジャムを持って立ってますので、この辺で逃げます。

今回もせりふあわせに協力してくれた、Y首領殿に敬礼!!

シュワッチュ!!


秋子さん「逃がさないわよ・・・(キラーン

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