色とりどりの星々咲き乱れる戦場。

土星にも似た惑星の輪、あるいはどこかで見た街角。

あるいは、そこは宇宙船の艦橋で、あるいはそこは何もない闇。

そして、その全てが入り組んでいて、ある種の美しささえ思わせる異界。

私は、今そこで戦っている。

「キシャァァァァァァッ!!」

宇宙のいたるところに残っている、かつて異次元犯罪者たちが残した異界への道。

今日の敵はそこを住処とする獣・・・既に滅んだはずの獣星帝国、宇宙犯罪結社マクーのベムモンスターだ。

「はぁっ!」

斬!

剣閃一風、不可視の剣がモンスターを薙いだ。

「ぎゃぉおおおっ!?」

堕ちた怪物を追って、私は惑星の輪から飛び降りる。

だが、怪物は未だその敵意を萎えさせず、遮二無二突っ込んでくる。

負けるわけには行かない。

この異界、魔空空間への道を残しておくわけには行かない。

この空間が如何に危険なものか、それを知っていればこそ。

「ハァァァ!」

ゴゥ

不可視の剣を開放、剣風一閃。

魔力集積、開始。

約束されたエクス・・・」

太陽の光が、黄金の剣に生まれる。

明けの明星の如く。

勝利の剣カリバー!!」

そして、流星が一つ生まれ、怪物はその先へと消え去った。

光が消えた後、空が生まれる。

あの日を思い出す、明けの空。

異界への道は、閉ざされた。

怪物は死に、この星にも平和が訪れる。

さて、依頼は済んだ。

報告を住民にして、次の星へ行かねば。

その時、ふと空にあかい流星が見えた気がした。

それは、私に少しだけ嫌な予感を抱かせたのであった。



宇宙の用心棒!キャプテン=セイバー!!
第二話「カレイドルビー、華麗に推参!」
※:Fate小説のようですが、あくまでウラタンの外伝じゃよ。冒頭がシリアス?騙されてますよダディーァナサン!


ど・こ・か 辺境?

「あたたたた・・・」

どうやら、腰を打ったらしい。

間抜けな話だ、と彼女は思った。

「しかし、あの光は一体なんだったの?」

ケツ(まぁ、お下品)の痛みが治まると、彼女はそう呟いて周りを見渡した。

周りは・・・なんにもない。

なんにもな〜い〜なんにもな〜い〜君の周りは〜

あずきちゃんだっけか?あずさちゃん?

まぁ、それはともかく、何にもない。

更地、空は漆黒、でも明るい。

大気に光を散乱する機能がないのだろう。

まぁ、科学音痴かどうかは知らないが機械音痴の彼女にはあんまり推察は出来なかったが。

「ここ、どこよ・・・」

愕然と漏らす。

ここらで彼女の特徴を挙げておくと・・・

あれー?見たことねー?どっかで見たことねー?

綺麗な黒髪はツインテール、整った顔立ちはどこか鋭く猫のよう、スレンダーな肢体にあかい服が映える。

胸は・・・小さい。

ああ、小さいともさ。

ガンド撃ちなんて怖くねー!

怖いのは饅頭だってのなくぁwせdrftgyふじこlp;@

何しやがる!

「五月蝿い!黙れ!!」

・・・まぁいいけど。

取りあえず、彼女の特徴は、我等がミスあかいあくま、遠坂凛さんと全く同じ、というか彼女そのもの。

「この遠坂凛ともあろう者が、なんて失敗を・・・!」

唇をかみ締めながら彼女はそう呟く。

うん、全く、この人ってば重要なところで失敗する人じゃねぇ。

回想シーンへGO!



型月世界の西暦200X年 アインツベルン城周辺の森

「ふっふ・・・確かにアインツベルン城では失敗かましたけど・・・今度こそ!」

遠坂凛は、地獄の微笑、つーかアーヴの微笑バール・エヴォス?を浮かべながら手に持った変なものを握り締めていた。

アーヴの微笑バール・エヴォスはむしろセイバーさんのほうが似合うと思うんだけどなぁ、という声優ネタはほうっておいて。

「やれやれ、凛。アレで何がどうなったか、忘れたわけじゃあるまい?」

赤い外套を羽織った兄ちゃんが、ざっくばらんな調子って言うか、もう諦めムードでそう述べた。

前に、このおぜうさん宝石剣のミニチュアとやらを暴走させ、ウィンチェスター事件と呼ばれる大騒動を起こした挙句、それに便乗したAさん(仮名)の所業と一体となり、まぁそんなこんな。

その結果がどうだったか・・・

「ありもしない結果を呼び込んだ挙句、みんな台無しになったんだぞ?私を始め、みんな蘇るわ、小僧は変なもんに殻にされるわ、何億回と繰り返す日常に囚われるわ・・・」

「ああもう!わかってるわよ!!」

「いや、わかってないな。挙句、ツボの中から出られたのはいいが、何故か結果はそのままだ。望んだ未来、とかセイバーは言っていたが、何のことはない。ご都合主義の世界が一つできただけではないか」

「あぁぁぁぁちゃぁぁぁぁぁ・・・?それで世界は普通に回ってるんだから、いいでしょうが・・・?」

「それは、見も出来ないはずの夢を見させられた並行世界の小僧辺りに言ってくれ」

・・・どうも、5日目に続いた世界の模様。

「五月蝿い!とにかく実験するったらするの!そうでなきゃ、宝石剣ペンダント2号を作った意味がない!あの破壊魔やサドマゾ乳首立ちシスターを黙らせることも出来ない!!」

ぶっちゃけて力説する彼女だが、まぁなんというか、しまってない。

某マーボーの娘の毒舌移ったか?

それから、機材とかそういうのを何とかする金はどうしたんだ少女よ。

「私に贋作作りまでさせて、キャスターに借金して、凛・・・君はまた失敗したいのか?」

あ、とんでもねー。

キャスターに借金って、マジでケツの毛まで引き抜かれそうなんですけど。

「今度こそ大丈夫!!・・・のはず」

自信なさ下に断言(意味不明)する凛に、さらに呆れた声を赤い男は吐いた。

「失敗したら、今度こそ小僧に愛想つかされるぞ。いや、小僧のことだ、さらに余計な気遣いをするかもなぁ?」

「なんだと!!うらっしゃぁ!!!」

でんぷしー、ふりっかー、ろーきっくろーきっく、ねりちゃぎせいけんどろっぷきっくらいだーきっくきりもみしゅーとはんてんすくりゅーさんだんがえしうろたえるなこぞーふるえるぞはーともえつきるほどひーときざむぞけつえきのびーと

ずしゃぁっ!

「はぁ・・・はぁ・・・」

思うさま赤い外套の男っつーかアーチャーを嬲りまわした末に荒い息を吐く。

赤い男は余裕の笑みを浮かべながらマット(?)に沈んだ。

と、その時である。

手の中の宝石剣モドキに魔力が少しだけ集まるのを感じた。

或いは、力んで魔力注いじゃったかも・・・

そんなことを凛が思っていると、突如それは起こった。

「アレ・・・?光・・・?」

瞬時、どっかーんおじゃまじょどれみどっかーんという意味不明な祇園もとい擬音とともに、凛の意識はどこかへ吹っ飛んだのであった。



「で・・・ここはホントにどこなの・・・?」

少し不安になりつつ、そんなことを彼女が呟くと、突如視界に嫌な物が移った。

ステッキである。

見覚えバリバリの。

『はろー?凛さーん!』

同時に、声が聞こえる。

ああ、聞きたくない聞きたくないっ!

そう頭で叫んで、彼女はこめかみを押さえた。

『おーい、凛さーん早く起こしてくださいよー』

少しくぐもってはいるが、明らかな少女の声。

ただし、どこか抑えきれぬ不信感のようなものを張り付かせた、コロコロとした声。

例えるなら、赤いきつねか緑のたぬき。

もとい、狐狸の類である。

それも某サモンナイトの幻獣界から来た天然娘とか某サモンナイト2の鬼妖界護衛獣の如き愛らしさは表面だけ。

中に何を持っているかわからないような、しみじみと黒い声だった。

『酷いこといいますね、この管理人』

仕方ないじゃないですか、そうとしか表現できないんだから。

まぁ、正体は想像ついてるとは思いますが・・・

「な・・・なんでアンタがここにいるのよ、不良精霊・・・!!」

『そりゃもう、この世界の住人の方が、わたしを呼び出したからですよぅ♪お、そのアクセサリは(クソ爺)ゼルレッチ翁の宝石剣のコピーですか?いやぁ、(面白キャラなのに)成長しましたねーマイマスター?』

説明しよう。

この杖はカレイドステッキ。

型月世界で有名なかの宝石翁ゼルレッチが作り出した、並行宇宙はおろか六次元宇宙を見渡しても稀有な呪いのマジカル素敵―もとい、ステッキである。

封入されている精霊は、自称人工天然精霊マジカルルビー。

まぁ、琥○さんそっくりな性格のマジかよステッキである。

そして、本音はカッコ内にダダ漏れである。無敵に素敵w

この杖に、凛ちゃん酷い眼に合わされたことが二度ほどございまして。

まぁ、そんなことはどうでもいいけど。

「よ、呼び出されたぁ!?」

『えー、稀有なんですけれど、(クソ爺)宝石翁に近い、ある意味で越えたことを行う魔術師(なのかなぁ、ホントに)の方がおりまして、その方に呼び出されたのです。100年ほど前に』

そう、浦谷の師匠が若い時に呼び出した謎の物体、という扱いである。今作では。

だから、冗談勢いSSなんだって!勘弁して!!

まぁ、そんなこんなで師匠の友人の小柄でハンサムな女性(意味不明、そしてまたキノの旅ネタ)がへんしーんしちゃうに至り、この辺境の惑星に投棄されたという次第である。

「へ、へぇ・・・まぁ、それはともかくみなかったことにしてさよーなら」

微妙に動揺してることが気取れる台詞を吐きながら、凛は向こうのほうへと歩いていこうとする。

『あー、あぶないですよー?そっちには』

「聞こえない聞こえない。そんなの幻聴」

『ゾンビーの大群がー♪』

「ぎゃぁぁぁぁぁぁあっぁぁぁぁ!!」

あ、逃げ帰ってきた。

「な、なんなのあれ!?」

『何って・・・株式会社傘の友会謹製の丁ウィルスが撒かれちゃったんですよー3年位前に』

「はぁ!?」

はぁ、はこっちのほうだ。

ついに生物災害ネタか!!

『感染した人をゾンビにしたり化け物にしたり、果ては筋肉質のムキムキ怪物にしちゃうくらいで・・・お陰で、わたしもこんなところに放置・・・この星の町もほとんど死都になっちゃったみたいです』

にやり、とその杖は笑ったように見えた。

『何人かの方がマスターになってくれたんですけど、結局わたしを扱いきれず戦火に倒れて・・・そ・こ・で!』

果てしなく嫌な予感である。

後方からゾンビの叫び。前方に愉快なルビー。

逃げることなど不可能であった。

「ぐっ・・・でも、宝石はあるから、なんとか・・・」

『なりませんよ?この半径6000kmの惑星の地表は、ほとんど敵で覆い尽くされてるんです。到底たりません』

無慈悲な言葉がかけられる。

「くー!どうすりゃいいのよ!!」

『ですから、ほらもう一度契約したんですし、もう一回くらい契約したって何の問題もないじゃないですか?言いたいのはそれだけです♪ほれほれーゾンビ来ますよー?』

血の涙。

それは本当にあるのだろうか。

それはわからないが、少なくとも今の彼女にはあると思えた。

この良くわからない杖の力を使えば、確かにこの程度の危機瞬時に抜け出すことも出来よう。

しかし、それは己が尊厳をドブに捨てて汚泥を流し込みぬめぬめ細胞とブックフォレストを追加注文するくらいの代物だった。凛さんにとっては、ですけどー。

まさしく血の如き涙を滔々と流しながら、背に腹は変えられぬと凛は杖に近づいていった。

指先に少しだけ傷をつける。

ヒタッと血がたれた。

「これで助からなかったら・・・このバカ杖、絶対あの世でうらんでやる・・・」

独り言のように凛が呟く。

まぁ、仕方ないよね。何しろ、T・・・もとい丁ウィルスが撒かれて3年もたってるわけだし、リッ○ーとかタ○ラントとかの大量発生はまぁ基本だし・・・

ゾンビ犬やゾンビ鴉に襲われたらひとたまりもないしね。

宝石の魔術師〜どーさどさ〜

つえに血液かーけたら〜

あーかいあくまがほーえた〜♪

むーざん むーざん

『はーい、契約完了でーす♪今回は説得しませんから、思う存分やっちゃってくださいまし♪』

「くぅぅぅぅ・・・!!変・・・身!!!」

まるで、仮面ライダーBLACKのような唸り声の如く変身、と言ったが駄目だった。

『駄目ですよそれじゃー?いいですか?行きますよぉー♪』

ちょっとだけ説得モードだ。

おそろしやおそろしや。

血涙を流しながら、脳に流し込まれる言葉を思い切り叫ぶ・・・

その光景たるや、全然魔法少女っぽくないともっぱらの評判ですぜ、うししw

「コンパクトフルオープン!!鏡界回廊最大展開!Der Spiegelfolm wird fertig zum Transport―――!!」

『Ja,meine Meisterin Offnunug des Kaleidoskopsgatter―――!』

シュゥゥゥゥ・・・

『魔法少女カレイドルビーがマジカルスーツの装着に要する時間はわずか1m秒である。では多元変身プリズムトランスプロセスをもう一度見てみよう。
灼熱の乙女エネルギー(!?)がカレイドステッキの増幅システムにスパークする。増幅された乙女エネルギーはマジカルメタルに転換されカレイドルビーを多元変身プリズムトランスさせるのだ』

なんかてけとーな説明が政宗な声でなされたような気がするが、それは気のせいであろうということにしておいてほしいでありんす。(BGMは「チェイス!シャリバン」)

「さぁ、もうやけくそよ!!魔法少女カレイドルビー!華麗に推参!!!」

『いいです!ああ、すごくいい!このまま愛と正義のために戦い抜きましょう!マスコットはいないですが!!』

「五月蝿い五月蝿い!この姿を見たやつは、絶対生かして返さないんだから!!」

ニッコリと壮絶なアーブの微笑(じゃねえっつーの)を浮かべて、襲い来る残酷無残非道外道冥府魔道死者ゾンビ化け物軍団に向き合った。

その右手にはマジカルルビーちゃん。

左手には・・・そう、桜ルートで使ってた士郎君が投影した宝石剣・・・!

多分、人間としては最強レベルの兵装である。

格好は・・・まぁ、赤系のまさしく魔法少女。

狸っぽい尻尾が愛らしい。

正直、18歳の娘がしていい格好では・・・ないかも。

アインツベルン城の姫君なら似合うだろう。

ただ、紫くないと似合わないかも。もしくは白。

「―――貴様らは、藁のように死ぬのだ」

アンデルセ○神父の台詞を知ってか知らずか、そのまま申し上げ、彼女はすっくと大地に立つ。

それはまさしく某機動戦士のようでもあり、また某魔法騎士も斯くやというものであったが、それはともかく戦闘は凛にとって一方的な展開だった。

「接続、開放!大、斬撃――――!!」

なんとなくヒーローものっぽく凛が叫ぶと、素敵マジカルな光と共に魔光が大地と敵とを薙ぐ。

それを掻い潜って肉薄する○ッカーやゾンビ犬を、カレイドステッキの一撃が、あるいはカレイドステッキから放たれるマジカルな光線が打ち払っていく。

小一時間ほどたったとき、周辺にいたのは一体のタイラ○トだけだった。

『ぐぉぉ・・・』

異な声で鳴くそれを、凛・・・いや、カレイドルビーは見据える。

最早、羞恥などどこへやら、愛と正義の高校生(?)魔法少女カレイドルビーは宝石に代わってお仕置きするために、その宝石剣を大上段に構えた。

後は言うまでもない。

ロケットランチャーをぶっ喰らったかのように焼かれ消え去る○イラントの姿があるだけだった。



『いやいや、最高でした♪これからもどうかよろしくお願いしますね?あの時と違って、暫く意識を持ってますからーあはー♪』

「どうして・・・どうしてこんな・・・ぶつぶつぶつぶつ」

明るく笑うマジカルルビーとは対照的に、凛はいじけていた。

その格好はまだカレイドルビー。

『まぁ、落ち込んでる暇もないと思いますよー?これから残された最後の宇宙基地へ行って、そこに待ち受けているはずの『爺』を倒してこの星から脱出しなければいけません♪』

「ずいぶん詳しいわね・・・」

『いえいえ、前のマスターはそこまで行った所で倒れてしまいまして。さぁさぁ、急いで急いで』

せかすマジカルルビーを一瞥すると、凛は立ち上がる。

「こうしてても仕方ないし・・・どうせ生きてる人もいないし・・・いこっか・・・」

はぁ、とため息をついて凛は歩き出した。

「ところで、この世界・・・やっぱり、元の世界じゃないのよね?聞きそびれてたけど」

『ええ、モチロンです。この世界にはガイアやアラヤといった、根源の存在はいません。その代わりに星獣と呼ばれる惑星や恒星から生まれる生き物たちがいて・・・』

しばし、マジカルルビーの説明が続いた。

「それで、ここは地球を遠く離れた銀河の彼方ってわけ・・・あ、頭痛いわ・・・」

『まーまー、住めば都といいますし、頑張っていきましょー』

「うう・・・」

哀しさと怒りと諦めに、凛は軽く呻いた。

と、その時である。

上空から一隻の宇宙船がこちらに降りてきた。

「げ・・・ま、まずいわ・・・この格好!」

格好をまず気にする辺り、まーだ余裕だナ。

そして、凛が格好をどうにかする前に、上空の宇宙船から一つの影が降下してきた。

それは・・・

「生存者ですか!?宇宙基地への避難路は確保しました!誘導にしたがって・・・」

・・・蒼い鎧に金の髪、幼ささえ残す顔立ちの見目麗しき美少女・・・

おもいっくそセイバーだった。

そう、セイバーは何とか交信に成功した生存者の通報を受け、直ちに急行していたのだ。

冒頭で、やけに急いでた感じだったのはそういうことである。

そうして、凛のすぐ近くに降りる。

「貴女は・・・もしや、リンですか?!」

流石に死闘をともに潜り抜けた仲だ。

一目で正体はわかったらしい。

セイバーはクスリともせずに近づいていった。

やがて、彼女の服装が明らかとなるにつれ・・・表情が変わる。

「あ、いえ、何故あなたがここにいるのか、とかそういう野暮なことは聞きませんがその格好は一体・・・?」

怪訝な表情でセイバーはそう聞いた。

返ってきたのは、一言だけ。

「・・・いいわ、笑ってよ」

虚空に少女の笑いが木霊した。



セイバーの宇宙船

・・・残念ながら、生存者は惑星全土で数十名に満たなかった。

彼らの身柄を宇宙警察の連絡員へ移管して、今はまさに出発の時である。

そして、セイバーと凛はお互いの事情を説明しあっていた。

「くっくくく・・・そ、それは災難でした・・・くく・・・」

チラチラと凛を横目で見ながら、セイバーは笑いをこらえていた。

「うー・・・セイバーは笑わないって信じてたのに・・・!」

それは同感。

「笑うなって方が無理です・・・まぁ、この世界の地球では有言実行姉妹とか中華少女とか名乗る者たちが宇宙人や怪物、異生物と戦ってたらしいので、くくく・・・あははははっ!すいませんリンもう耐えられない!!」

「綾子と同じような反応して・・・元の世界のセイバーはそんなこと言わなかったわよぅ!!」

爆笑するセイバーに、凛は涙目で抗議するが、それも無意味。

「ぷっくすくくっ・・・ハァハァ・・・いえ、もう彼女と私は別人と言っていいほどに違う。その点は理解して欲しい」

ようやく笑い終えたセイバーはするっと抗議を交わして深呼吸をする。

しかし、うまくいかずまた、ぶふー!と吹いたりした。

ああ、凛ちゃん哀れなり。

「ぐ・・・まぁ、いいわ。事情は大体わかった。全部このバカ杖のせいだったのね。予想はついてたけど」

どうやら気を取り直したのか、凛は推測を話す。

「このバカ杖とこの宝石剣ミニチュアが変な干渉をしたの。それで異次元へのゲートが開いたって事じゃない?・・・なんって無様」

「なるほど・・・そういうことなら、私を呼び出した人のところへ行かなければいけませんね。かなり寄り道ですけれど、いいでしょう」

セイバーはそういうと、ポンポンと艦橋の機械を操作する。

『航路修正、確認しました』

「では、直ちに進発」

それだけで、船は滑り始める。

「セイバー、貴女操作できるの・・・?」

「出来なきゃ、宇宙旅行なんか出来ませんが、どうかしました?」

「・・・なんか、悔しい」

それはそうだろうねぇ、5世紀くらいの人が使える機械、自分はチンプンカンプンなんだから。

「そうそう、下手に弄らないでくださいね?壊したら・・・」

「わかってるわよ、わかってるって!」

セイバーがやけに怖い顔をしているので、慌てて弁解する凛。

どうやら、弄る気満々だったみたいだ。

この手のギャグやドタバタで、機械音痴に機械触らせると高確率で爆発する。

それを危惧しているのか、それとも似たような経験をしたのか、セイバーの笑顔はアーブの微笑並みである。

ああ、やっぱりこっちのほうが似合う気がする。

そなたを嫌う理由が一つ増えたな、とかいってください。

・・・こほん。

ともあれ、今回の事件は被害の大きさに比して随分と愉快な結果に終わった。

『あははー感謝してくださいねー♪』

アンタ、無意味に混迷させてたんと違うか?

『ンギクッ!ま、まぁいいじゃないですか!(私には関係ないですし)結果オーライってことで!』

本音見えてるワイ。

まぁ、それはともかく。

宇宙船は漆黒の宇宙を走っていく。

さぁ、次の目的地は・・・?

次回へ続く?



宇宙船の奥の部屋

「わたしの出番は?」

また次回だよ、赤いの。

「了解だ。地獄に落ちろ管理人」

光栄だね。

どっとはらい



次回予告

赤い赤い赤い英霊エミヤ
ダブル投影 少し辛いです
力と技はあんまりないよ
父よ養父よお義父さん
心は硝子 血は鉄で
体は剣で出来ている
敵は甘々 昔の自分
戦う 正義かも 守護者な英霊エミヤ



おとがそ
・・・続いちゃいました。


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