『仮面ライダー』
第三部 光と闇の攻防
 序曲
 遂に十番目の光が目覚めた。心を取り戻した光は悪を打ち払うと誓った。
 しかし闇はそれに対して言った。光は必ず消える、と。
 光はそれに対し輝きを増して対抗した。彼は自分の中にある正義を信じていた。
 悪は怯まなかった。彼もまた己が力を信じていたからだ。
 光と闇は激しく戦う。そして光はその輝きを一層増していった。
 光は一つではない。十あった。その全てが今激しく輝いた。
 全ての光が合わさった。それは太陽になった。そして闇を消し去ろうと羽ばたいた。

序章     新たなる戦いへ
「そうか、もう行っちまうのか」
 立花はアミーゴから出て行こうとする住人の戦士達を見て言った。
「ええ、敵は待ってはくれませんからね」
 本郷が彼に対して言った。
「わしも後で行くからな。御前達だけ戦わせはしないぞ」
「俺もだ。準備が出来次第すぐに駆け付けてやるからな」
 側にいた滝が言った。
「私もですよ。及ばずながら力になります」
 役が微笑みをたたえて言った。
「俺も」
「私も」
 佐久間と竜も言った。
「そういうことだ。皆御前達の力になりたがっている。そして一緒に戦いたいんだ」
「・・・・・・有り難う」
 一文字は帽子を深く被り直して言った。
「ということだ。史郎、純子、その間店は頼んだぞ」
「はい」
「わかりました」
 二人は笑顔で答えた。
「史郎の奴はともかく純子がいるからな。店のほうはまあ大丈夫だろう」
「おやっさん、そりゃないですよお」
 史郎はそれを聞いて情けない声を出した。
「何言ってやがる、そんな声出すからそう言われるんだろうが」
 立花はそんな彼に対し言った。
「私達も行くからな、もしもの時は連絡してくれ」
 志度博士達もいた。彼等もまた戦士であった。
「・・・・・・すいません」
 ライダー達は博士達に対して言った。彼等なくして今のライダー達はなかった。
「・・・・・・村雨君」
 その中には伊藤博士もいた。
「私も行くよ。そして君達と共に戦いたい」
 彼は村雨に対して言った。
「・・・・・・有り難う」
 村雨はそれを聞いて言った。本心から感謝した。
 ライダー達は店を出た。そしてマシンに乗った。
 一人、また一人と別れていく。そして彼等は戦場へ向かって行った。
「勝とうぜ」
 立花達はそれを見送りながら言った。そして自らも戦場へ旅立つ準備をはじめた。

「フフフフフ、遂に奴等も旅立ったか」
 首領は笑いながら言った。
 暗く広い部屋である。下には白い煙が立ちこめ壁は見えない。ただ闇が広がっている。
「ハッ、既に全員日本を発ったようです」
 アポロガイストが報告した。彼の他にも幹部や改造魔人達が揃っている。
「うむ、いよいよはじまるな」
 首領の声はやはり自信に満ちている。
「皆の者、用意はいいであろうな」
「ハッ」
 彼等は首領の声に跪いた。
「只今より我がバダンの世界征服を開始する。そしてそれと並行してライダー達を倒せ」
「わかりました」
「ライダーを倒せば世界はおのずと我等がものとなる。それはわかっていような」
「勿論でございます」
「うむ、それならばよい」
 首領は彼等の声を聞き満足気に言った。
「ならば行くがよい。そしてライダー達の首級を挙げよ!」
「ハッ!」
 彼等はそれに賛同の声をあげると一斉に姿を消した。後には沈黙が残った。
「さあ、そしてあの兵器が完成したならば」
 首領は闇の中でまだ一人呟いていた。
「遂に我が悲願が完成する」
 彼は闇の中で笑った。それは何時までもその場に響いていた。


新たなる戦い   完


                                    2004・3・8

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