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 俺は、ルガーをバイク形態に変身させて、ネメシスの戦闘員をして俺の協力者の一人…西川に、咲耶のじいさんの首筋にあった咲耶やそのじいさんを操っていた発信機らしき物を渡し、3日後にその解析結果が出たと言う事で西川に敵本部から、ルガーのバイクに備え付けてある、通信機で結果を知らされている。また、コウモリ野郎が言っていたアルティメットコアと言う言葉が気になり、ついでに聞いていた。

『陣内、オレの解析だと……例の天野のじいさまについていたのは、オレ等が造った物じゃないって事が判明した』

「本当か?」

『オレの解析だと、これは小型、最軽量された遠隔操作装置、通称『パーセル』だな…』

「パーセル?」

『人間や動物を遠い所から意のままに操ることが出来るマシーンだ、もちろん…オレ等の怪人も操れる。使い方によってはかなり危険な物だ…だけど、こんなにちっこいのは始めてだぞ……』

「それじゃあさ、何処かでネメシスと違う組織が動き出していると言う事か?」

『多分、オレ等の知らない何かが動き出しているのかも知れない…』

「………」

 多分、俺を狙っているのかもしれない…そいつらも、今まで俺を襲ってきた組織達と同じで俺を殺そうとするのか…はたまた力が欲しいのか…それだけだろう。

『まっ、ネメシスも外部の者の協力者もたくさんいるけどなっ……そいつの裏切りも考えられるけど…特に危険視されている人物がいるけど、あいつは危険視されているが世紀末王から一目されている科学者でもある。咎めるのは不可能…しかも、その実力は幹部怪人をも凌駕する力の持ち主だ…』

「何なんだよ、そいつは……」

『鬼塚博士だ……』

 

仮面ライダー・黒狼
第5章前編『飛蝗』

 

「鬼塚って、俺を襲ったあのバッタ野郎か!?」

『ああ……そいつは、俺らの首領が作り上げた怪人とは違い、独自の研究結果を自らの体に施した結果があのバッタの怪人だと聞いている』

 確か、鬼塚は信一さんと同じ研究室で緑川博士の研究論文から…バッタの研究をしていたな……

『専門的な事は解らんが……奴は今は科学技術部で、アグルストーンをアルティメットコアに装着する為に相応しい形に変えている』

「アグルストーン?」

 アルティメット・コアと共に、初めて聞く言葉だな……

『生命の青い石……元は古代人が作り上げた宝石でな、死人の魂を清める為に使われた石と伝えられている。だが、本質は死んだ人の命を吸収して蓄積する働きを持っている。怪人たちが以前殺した1000人の人間の命はこのアグルストーンに蓄積され、世紀末王の心臓部となる』

「なんだって!?あいつは、その為だけに1000人も殺したのか!?」

『ああ……既に、アグルストーンへの蓄積も完了してあいつの心臓部は完成している…後は……それを入れる器…それがアルティメットコアだ』

「究極の体か…」

『それを得るには、新たな命を育む女が必要……アルティメットコアを産むのに相応しい女を集めている、天野を狙って蝙蝠が部隊を総動員で来たのはその為だ』

「そうか……いつ決行されるんだ!?その計画は!」

 俺は通信機越しに大声で、聞いた。誰が狙われ……いつ始まるのか…

『実は蝙蝠が動いた時点で始まっていたが、蝙蝠が黒狼との戦いで負傷してその失敗でその計画の担当者が変わりそうなんだ……だから、少なくとも今夜が打倒だ…』

「なあ……もし、奴が新しい躯を手に入れて…永遠の命を復活させたとしたらどうなるんだ?世紀末王ドラゴノソードが復活すれば…どうなるんだ?」

『……イナゴと同じだ…資源を全て食い尽くし…そしていなくなる』

「……つまり、人間の命を全て食い尽くしてから違う場所に行くんだな……」

『ああ、奴の主食は、より高度な知的生命体の命……6千500万年前に絶滅した恐竜は、なぜあそこまで繁栄しつづけたかわかるか?』

「いや……絶滅した理由は隕石とかあるけど、繁栄の理由は解らないなさすがに…」

『世紀末王は、恐竜が…人間同様の知的生命体となる事を待ち望んでいた』

「そんな前から、奴は存在していたのか!?」

『だが、恐竜の進化は…弱肉強食と言う言葉に乗っ取って、知的生命体は生まれなかった……つまり、恐竜は、人間以下の命で無視されていたんだ…』

「それで恐竜が絶滅し、俺ら人間が現れた……」

『世紀末王は、世界に知的生命体が現れるのをジッと待った結果、寿命を縮めてしまった。それで、人間の文明から生まれたアグルストーンを用いて、アルティメットコアのと言う新しい躯を手にして、再び永遠の命を得るだろう……』

「………たちが悪いな…」

『そう、だからこそ…この計画を阻止する必要があるんだ…陣内、オレはもう少しその素性を探って見る…お前が元の体に戻れる方法とか色々探って見るからな』

「サンキューな…」

 俺は西川に別れを告げると、ルガーの通信機を切った。

「ルガー、もういいぞ」

 俺がそう言うとルガーが元の子犬の姿に戻り、体をブルっと振るわせた。そのルガーを拾い上げると、頭の上に乗せて家の中へと引き返して行った。

 







 

 ネメシス地下施設

 

 一人の女性が、アグルストーンのある神の間へと近づいている。ネメシスの幹部怪人『蛇』である川澄 零だ。零は神の間のドアを開き…中に入る。

 神の間の室内は、異様な雰囲気と身の毛のよだつような冷たい気配が、漂っている。幹部怪人の零でさえ、その気配に身震いするほどだ。

 そして、奥にいる白衣を着た男に声をかけた。

「鬼塚先生」

「ん?川澄君か……まったく、加工のしにくい素材だよ、アグルストーンは…」

「それが、世紀末王様の頼まれた宿題?」

 鬼塚は、手袋をはめて…生命の青い石、アグルストーンを持ち…加工していた。

「……アグルストーンをアルティメットコアの心臓部とするために加工しているのだが…中々加工しにくい…」

「そう……話しは変わるけど、今日の会議で…『アルティメットコア計画』の担当は鬼塚先生、あなたに決まったわ」

「私は聞いていないが……誰の推薦だ?」

「世紀末王様直々の命令よ」

 その言葉を聞くと、鬼塚は顔をしかめ…器具を置く。

「つまりは、私にこの仕事から下りろといいたいのか?世紀末王様は……」

「多分、そうじゃないと思うわ」

「量産型怪人も少なく、レベル2しかいない私には、残業を増やされているとしか思えないね……」

「蜘蛛も蝙蝠も失敗続きで……いま頼れるのは、あたしと鬼塚先生くらいだと…」

「ならば、黒狼の捕獲も、私に任されたのかい?」

「そのようね……」

 すると、鬼塚は作業台に戻りアグルストーンを再び加工し始める。

「黒狼の捕獲は君に任せるよ……それと、『アルティメットコア計画』もね、私はこのアグルストーンの加工をする…」

「その言葉を待っていたわ…あなたも忙しそうだしね」

「行き詰まりそうだったら、ここに来い。手だけは貸してやっても構わない」

「ありがとう……鬼塚先生だから好きっ♪」

「私としては、あまり嬉しくないがな……」

 零はそう言うと、背中を向けて神の間から出て行った。

 

「さて、手当たり次第に攫うのも味気ないし……ん?そうだわ、陣内君の傍にいたあの子なら……もしかして…」

 零はにやりと笑いながら、地下施設の廊下をあるいて行った。

 

水瀬家

 

「生田市?ですか?」

「うん、もし調べるんだったら……そこだと思ってね」

「何の話?」

 食事中、俺と信一さんが話をしていると秋子姉が声をかけてきた。

 当然、寿命の短い俺を生かすための信一さんの行為だが、秋子姉や春奈姉には解らないだのは当然……何よりも、俺は記憶が戻ったと秋子姉にも春奈姉にも言っていない。

「夏休みは長いからさ、俺の記憶戻す手がかりを信一さんと一緒に調べてんだ」

「つまり榊の記憶探しめぐりの旅ってわけ?」

「まっ、簡単に言えばね」

 信一さん、ここは何とかはぐらかしてね……

「榊君の出生の秘密がそこにあるかどうか、調べに行くんだよ」

「でも、生田市って榊が家に来る前に殺人事件が起こらなかった?」

 殺人事件と聞いて、俺と信一さんはハッと思い出した。

「そうそう、有名な喫茶店のマスターが鋭利な刃物でばっさりと背中を切られたっての…」

「うん……確か、お父さんが学生の時から常連だった…えっと……『アミーゴ』」

 アミーゴと言う言葉が出ると、俺はガタンと席を立った。

「榊、どうしたの?顔色悪いわよ」

「あ、ああ……なんでもない…」

 俺はそう言うと、席に戻った。

「それでね、犯人も見つからなくて、結局迷宮入りしちゃって。捜査も手詰まりなのよ」

「ふーん、物騒ね……」

「春奈……食事時だよ」

「ごめんなさい……でもお父さん、大学の方は大丈夫なの?榊の記憶めぐりやってて」

「うん……あの研究は風祭先輩に任せてあるから大丈夫だよ」

「鬼塚先生は?」

「それが、風祭先輩の話しだと……ここ数週間大学に顔を出してないんだって」

 やはり、鬼塚は今ネメシスにいるって事だな……あいつの強さは俺が一番よく知っている。ネメシスの怪人とは違うと言っていた西川の言葉も裏付けるように、存在感、威圧感が全然違う。……奴がある意味、最強なんじゃないか?

「ごちそうさん」

「相変わらず、いっぱい食べるわね」

 春奈姉が飽きれる通り今日も、米をお釜全部食べた。変異に必要なエネルギーは取っておかないとな。だけど、変異だけでは……あの鬼塚には勝てない。

 自分で黒狼を操れなければ、話にならない。

 

………

 

 生田市に行くため、俺はルガーを肩に乗せると…下から秋子姉の声が聞こえた。

「榊ぃーっ、電話よ」

「ん?俺に電話?」

 俺は、誰からだと思い、秋子姉のいる

1階へと向かった。
「誰から?」

「観奈美ちゃんよ…榊、あれから会ってないでしょ。行方不明だった時観奈美ちゃん本当に寂しそうだったんだからね」

「………そうか、変わってくれ」

「はい、ちゃんと謝ってね」

 そう言えば、観奈美には全然ただいまとも言ってないな、俺が戻ったとも知らしてないし……観奈美には悪い事したな…。

「解ってるよ……」

 俺はそう言うと、秋子姉から受話器を受け取り、耳に当てた。

「俺だ、榊だ……」

『あっ、榊さん……榊さんですよね』

「俺以外に、陣内 榊は何処にいる……すまねえな、心配しただろ」

『はい……とっても、とっても心配したんですよ』

「……サンキュー」

『榊さん……』

「観奈美……」

 そこから、俺と観奈美は言葉がつまり、沈黙してしまう。

『榊さん、今日会えませんか?』

「えっ?」

『お暇でないなら、構いません……だけど、どうしても会いたいんです…榊さん』

「………」

 信一さんと生田市で調べ物があるなんて、とてもでもないけれど言えない。

「午後5時くらいに、会えないか?空いてる時間はそれくらいしかない」

『午後5時ですか?では、木原市の公園で待ってます…』

「ああ、絶対に送れない……そっちも、遅れるなよ」

『はい……』

 そう言って観奈美は、電話を切った。ツーツーと言う音だけが、耳に響いた。

 

「そう、午後5時にね」

「ああ……」

 信一さんに観奈美のことを話した。

「無理しなくていいのに……と言っても聞かないよね、榊君なら」

「命懸かってるからな……」

「榊君が黒狼だって事、その子には?」

「………死んでも教えるつもりはありません」

「そうだね…、行こうか。待ち合わせ場所はここ……僕は先に行ってるよ」

「はい、俺もルガーで向かいます」

 そう言って俺と、信一さんは生田市の……アミーゴだった場所へ向かう事にした。

 

 ネメシス地下施設『戦歴の間』

 

 ここは、ネメシスが発足される以前の20年間の地球……主に日本の出来事が書物として残されていた。そう……この日本で起きた警察の資料にもない数々の事件を…特に、裏世界の狂信的なカルト集団の事とか、『仮面(マスクド)ライダー』の事とか色々な資料がここには膨大に保管されているのである。

 鬼塚は、緑川博士の論文の最終地点に『仮面(マスクド)ライダー』があると推測して…資料室に残されている、『悪魔の書』と言う資料を読んでいた。これは、仮面ライダーと悪の軍団の戦いの記録で、仮面ライダーは……世紀末王の命を絶つ事の出来る唯一の存在として描かれている。悪魔の戦士達として……

「デルザー軍団の岩石大首領との戦いで、全員相打ち……か…」

 鬼塚は資料に目を通して、仮面ライダーの戦歴を振りかえっていた。

「やはりな……この研究論文は、人間をバッタの改造人間…仮面ライダーの設計図だったのか……論文の謎は解けたぞ、水瀬……風祭……」

 鬼塚は、不適な微笑みを浮かべると……自分の研究室へとその資料を持って行った。

 緑川博士の研究論文の謎を解き明かす、鬼塚……彼の本当の目的とは…

 

 

生田市 喫茶店アミーゴ前

 

 俺は今、喫茶店アミーゴ…だった場所に辿りついた。確かにここは秋子姉の話の通り殺人事件の後捜査のメスが何度も入ったものの、事件の糸口となる物は何一つ発見されずに4年前に封鎖され…立ち入り禁止となっていた。

 そうここが……俺のもう一つの家だと言える。

「榊君……懐かしいかい?」

「はい、信一さんと始めてあった場所ですから……」

「うん……あの日から、ここに入ることは無いとは思っていたけど……」

「こうして見ると、本当に懐かしいや。おやっさんやライダー達といた時が」

 おやっさんやライダー達は俺の先生であり、父親だったな……

 保護された時は、俺は父親と言う言葉に敏感に刀を抜こうとしていたな……

 まあ何とか、時を重ねてなんとか刀は抜かなかったけど…

「ごめん、榊君……まだ、あの時の事を……」

「いや、みんな俺のせいだったから、仕方ないですよ…」

 俺はそう言って、鉄柵をひとっとびで越えると信一さんの手を取って、俺の方へと下ろした。

「多分、鍵がかかってると思うよ……」

「これか……」

 扉には、錠が何重にもかけられて、ちょっとやそっとじゃ外れそうにない。常人では…

「これで、どうだ……」

バキャッ!

 俺は、錠を掴み一気にぶっ壊した。

「鍵外しはお手の物です」

 そう言うと、懐かしい我が家へと入って行った。

 捜査のメスが入っていたからか、随分ここも変わったな…

「懐かしいな……ここにはいるの」

「俺もです…」

 俺は思い出に浸りながら、場内の至る所を見まわった。

「立花氏のコーヒー美味かったな……」

「俺はまだ、ガキでしたから、コーヒー牛乳でしたけど…はははっ」

「うん…彼らしいね」

 そう言っていると、信一さんは真剣な表情に戻り……

「榊君……実際に来たのはいいんだけど、僕はここに住んでいたわけじゃないからさ、何か手がかりとなる物はないの?」

「実は……俺が陣内家を壊滅して逃げ出す際に、二つの物を持ってきたんです」

「一つは、天野さんの所にある、『正幸』って刀だね…それ以外に持ってきた物があったなんて気づかなかったよ……」

「はい、おやっさんがこの家の何処かに隠したんです。それは、俺達の遠い1000年前の先祖の事について書かれている書物で『翼人伝』と書かれています」

「よくじんでん?」

「詳しい内容はわかりません…ですが、それに俺が助かる糸口があると……」

「成る程ね……でも、この5年間に警察の捜査が何回もあったから、それももう無いかもしれないよ……」

「いや、あそこなら絶対に見つかる心配はありません。こっちです……」

 俺はそう言うと、階段を上がり2階へと行った。

 2階も、捜査のメスが入り何も無い状態となっていた。

「…本当は、ここがおやっさんの部屋だったんだけどな」

「榊君……」

 俺はそう言うと、その部屋に入り……一本の柱へと向かった。

「ここにあります」

「柱しかないけど……」

 疑問の声を上げる信一さんに、俺は、その柱を叩き割った。

バキッ!

「ふぅ……こんな具合か…お、あったあった」

「榊君…その金庫は?」

 割れた柱の奥に、ナンバー式の金庫があり、俺はその金庫を外に引きずり出した。

「これには、色々おやっさんやライダー達が残した大切な物を中にいれてあるんだ」

「それじゃあ、その中に……」

「うん……」

 俺は、ナンバーのダイヤルを回して、その番号に合わせるとガチャリと扉が開いた。

「色々入ってるね……」

「はい、彼等が残した最後の遺留品ですから……」

「そうか……とりあえず全部持って帰って、調べて見ようよ…」

「そうですね……」

 俺は持ってきたバックにその遺留品を積めこんだ。泥棒みたいだが仕方が無い。

「あった、翼人伝」

「それに、榊君が助かるヒントがあるのかい……」

「かも知れないけど…他にも俺を助けるヒントや、ネメシスを知る事があるかもしれません………」

「あれ?それ……サカキへって書いてあるよ…」

「ん?手紙?俺宛……」

 俺は、信一さんの見つけた手紙を拾って中を見た。

 差出人は不明だ……でも、誰が書いたのか、その文字で解った。

「猛さん……」

 俺はその手紙を読むことにした。

 

“サカキ、君がこれを読んでいる事は、俺や他のライダー達はもう君の前にいないだろう…俺達仮面ライダーは、これからデルザー帝国の大首領に挑もうとしている。多分、帰る事は無いだろう…

 君は、始めて会った時から、今まで笑顔を見せてくれなかったけど、俺達と同じ物を子供ながらに持っていた……俺達と同じ物を…持っていたんだ。だから、デルザーが滅んで俺達がいなくなっても、また再び悪の組織が現れた時には…今度は、サカキ…君が仮面ライダーの名を受け継ぐ時だ……酷な事だとは解る…サカキには味わって欲しく無い改造人間の宿命、暗闇の中で育って…光を知らなかったサカキには……辛い事だ。

 だが、君は人一倍正義感が強くて、そして優しかった。もし、また悪の組織が現れるなら……サカキに、仮面ライダーを名を受け継いでほしい…そして、人の自由と平和をその優しさで守ってくれ…そして…あの時のように笑っててくれ…サカキが笑っていれば、俺達は安心できる……

 仮面ライダーを代表して言う……なってもならなくても、君は本当の仮面ライダーだ…強く生きてくれ…俺達は、この空のどこかで必ず見守っている…また会おう……

 本郷 猛:仮面ライダー一同…”

 

「………猛さん」

 手紙の下には、一文字隼人さんが撮った、全員の記念写真が張ってあった。

 その写真を撮った時だけだったな……俺が笑ったのは………

 目頭が熱くなってきた……

「榊君……」

「ちょっと待ってくれ……信一さん」

 俺は、少し信一さんに待ってもらって、その手紙を読み返して…そして一人で泣いた。

 声が出なかったが、俺は泣いていた……

「解ったよ、猛さん……ありがとう…みんな…。受け継ぐなら、陣内家より仮面ライダーの名前の方がよっぽどいい!絶対に……」

 俺はその手紙を持って……信一さんと共にこの家を後にした。背負う物は大きい…そして重い…だけど、俺は生きたい…生きて、守る者を守りたい。

「この名を貰うよ、猛さん……みんな…」

 俺は、ルガーを走らせる前に……その家に振り返りそう言った。

 その後姿に礼を込めて……

 

 ToBe

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登場人物紹介

 

水瀬信一

完全オリジナルの秋子や春奈の父親で名雪のおじいちゃん。包容力の高い人物で、榊を引き取った時も迷わなかった。秋子に『了承』を教えたのもこの人。城南大の生物学教授を勤め風祭大門と鬼塚儀一と共に疾走した緑川博士の残した論文を紐解こうとしている。人見知りの無い性格で交友関係がよく、数多くの知り合いを持つ。妻の冬美は交通事故で死亡している。本当は三人兄妹で春奈と秋子には夏人(なつひと)という兄がいるが、新婚旅行中。

 

データ集

 

怪人集0?

サイボーグ兵士レベル3

主体 バッタ

人間名 鬼塚儀一

身長 200センチ

体重 120キロ

パンチ力 2トン

使用武器 スパインカッター、バイブルネイル

必殺技 念動力(第三の眼から発せられる、強力な念力)

 

城南大で、信一や風祭大門と共に緑川博士の論文を研究する反面…バッタの遺伝子の研究で自分の免疫の強化を計ろうとしたが、それは自分の姿を異形の怪人に変えてしまった。だが…それから先、レベル4以後に進むには城南大では足らずネメシスへと身を置き自分の体のさらなる強化を計る。その戦闘レベルは、幹部怪人を圧倒するもので特にその念動力は世紀末王も眼を見張る物…彼のその後が気になる…真・仮面ライダー〜序章〜より…

 

後書きですよ

 

ゲスト:祐一、なゆちゃん、陽介(オリ)

 

祐一「おっす、おら祐一!名雪!おらに負ぶされ!」

名雪「わ、祐一キャラが違うよ〜」

陽介「……髪型を代えればそれらしくなるぞ……」

こらこらこら、そこの三人漫才やってないで、後書きだ!

今日は、この黒狼のクロスオーバーで出てくる鬼塚が登場する、真・仮面ライダー〜序章〜について語って見ましょう。

祐一「知らないぞ……」

なぬっ!?

名雪「わたしも知らないよ〜陽介君は?」

なゆちゃんまで…

陽介「……知ってる…」

おおっさすがは我がオリキャラだっ!

陽介「のは冗談で……あまり知られてないな、ライダーシリーズでもマイナーでビデオだからだな…ZOやJは劇場版だから知っている人も多いだろうが…」

うがっ!?あれはビデオで短編でしたから……そんなに知られてないんですね…

陽介「子供向けというより、大人向けだな……」

名雪「大人向け……(ぽっ)」

祐一「こら名雪、勝手な想像して寝るな!」ぽかっ

名雪「うにゅ〜酷いよ〜ゆーいち〜」

けど、故・石ノ森章太郎さんも積極的に特別出演しているし、息子さんの小野寺丈さんも出演して親子出演しているから結構力を入れているっす…

陽介「そうか……ならば、関連して見よう…」

名雪「わっ、そのビデオ?」

祐一「どっから取り出したんだ……」

でかした、我がオリキャラよ、ほれビデオデッキ。

陽介「……」カチャッ、ギーッ

 

ビデオ関連中

 

祐一「うーん…先が続きそうな最後だったな」

名雪「わたし…眠い」

陽介「…本当に大人向けだな……子供には不向きだ…」

祐一「だが、ストーリーは面白かったぞ…悲しいライダーという基本も守っているし…」

私はこの作品は結構気に入っているんですよ、それでクロスオーバーする時はこれにしたいと思ったんだ…

祐一「んじゃ、何か?真の敵である『財団』ってネメシスの事か?」

はい、黒狼の敵組織は最初は財団にしようと思っていたんですが……大幅に変えて、あるじさんのネメシスを貰いました。

陽介「確かに子供向けなら、財団より、ネメシスのほうがいいだろう……それでは、黒狼の第1部はこの真の前の話しか?鬼塚が意思を持って動いているって事は……」

そです、第2部がその真の話しの後という設定です。

祐一「序章から本編に行くって訳だな……と言う事は…」

もしかしたらもあるかもしれませんよ……

陽介「これは本気の眼だ……」

祐一「ああ……って名雪!お前寝てるしーーーっ!」

名雪「くー」

陽介「……」

夏休みの目標!黒狼の第1部の完成!第2部に入る!気合だ気合っ!

秋子「気合が入るジャムがありますよ」

祐一「あっ秋子さんいつのまに…!!」

よっしゃぁぁぁーーーーっ!気合だ!

祐一「首領!よせ!!」

陽介「……南無阿弥陀仏…」

名雪「くー」

 

ぱく…

 

玲子『臨時ニュースです…Y(ヤクト)団の本社ビルが突然の大爆発を起こしました。原因は不明で、現在警察の捜査が入っています。被害者の数は……ふ、ふめい、っきゃーーーーーっ!』

リンブン「れーこさん!どうしたんすかーっ」

玲子『じゃ……ジャム…』

 

つづく…必ず

陽介「…さて、腹減ったな」

祐一「何でお前だけ助かってんだ…(全身包帯だらけ)」


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