雪……雪が降っていた。
 重く曇った空から、真っ白な雪がゆらゆらと舞い降りていた。毎年(いつもと)変わりない景色の中を俺は単調に歩きつづけている。

 屋根の上が雪で覆われた駅の出入り口は、今もまばらに人を吐き出している。
 まだ…まっ昼間だったが、分厚い雲に覆われてその向こうの太陽は…見えなかった。

 俺……はそんな変わり栄えのない風景を目で確認しながら商店街にむかってい歩いていた…俺は今、部活を即急に済ませ帰路についていた。
「寒っ……」
 というが、これもいつもの事…慣れたと言うのに…その言葉が出てならない。慣れたというのに…この寒さはなぜか特別な物を感じた、何か…体の奥から来るような寒気…
 いつもの冬に見えた……だけどこの冬は、何かが違う。そう思う…

キィン
 目が痛んだ……、俺が前髪で隠している右目の古傷…その為俺は右目が見えない。だけど、その傷がいつ付いたのか、解らない。7年前だと育ての母親は言っていた。
 もう疼く事のない傷が…また、こうして疼いている……これも、運命なのか…

 また、雪の降る空を見上げる……空から降る、数えきれない程の雪が、俺の見えている左目に写る。誰かに会える、そんな気がした。
 もしかしたらそれは…運命を変えてくれる人かもしれない、俺の宿命…千年に渡る呪い…を解いてくれるのか…

 俺は今、自分の肉親を探している…本当の母親と妹…そして、腹違いの姉…その中に俺の運命を変えれる人がいるのかどうか解らない…ただ、俺は確信していた。
 今年の冬は……俺が考えている以上に…寒くなるかもしれない。この雪がそう物語っているかのように……

 俺は再び雪の積もった道を歩く。

 俺は知ってしまった…自分の背負った、残酷な運命を……
 それは…斬っても斬り離せない……儚き物…それは…呪いなのだ

 奇跡……
 ……奇跡は確かに、7年前俺の身に起こった。死の淵から俺は奇跡的に帰ってきた…だけど、俺は…その事を忘れてしまった。この閉ざされた右目が封印したように…

 奇跡は2度も起こりえない……

 それからだった俺が……心が暗い迷宮に迷い込んでしまったのは……深く、複雑で、薄暗い……闇の迷宮を何度もさ迷えど、出口が見えてこない。
 行き止まりに何度も躓いて、また歩きそれが繰り返される。一つの希望の光が見えようとも、俺の手には届かない。

 果たして俺が辿りつく場所は…悲しい末路か…それとも…
 だけど、俺は……希望の光が俺に届くのだろうか……

 全てはこの雪が知っているのか……

 でも、雪は何も教えてはくれない……自分で探すしかない。

 まだ見えない、迷宮の出口を…


Kanon シリアスストーリー
 “雪幻〜Winter Dust〜

プロローグ『残影』

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後書き
 こんにちは、仮面ライダー黒狼でおなじみのY(ヤクト)団首領です。

 久々にSSを贈りました。ああ、またオリキャラ物だよ……ってか、まだ誰も出てねぇしっ!!(爆泣)ごめんさい。

 この作品は、今まで特撮ばっか書いていた私の挑戦みたいな作品で…随分前にPure White謎ジャム愛好会でやった企画の完全修正改造盤でございます。
 ストーリー背景は、これは本編の裏話みたいな物に仕上げる予定で、名雪ちゃんエンドのしている裏で今作の主人公となるオリの…陣内陽介君の話しで舞さん・佐祐理さんシナリオをします。

 タイトルは私の好きなアーティストの曲名から取りました。

 さて、頑張れるかっ!?私っ!

それではっ!!

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