土星の輪…それは氷と岩石の集合して遠くから見て、わっか状になっているのだ。

その土星の輪の中に…葉巻型の宇宙船が隠れ潜んでいた。

どの、宇宙生命体の物とも酷似しないその形は、そこから…この宇宙で最も美しき青を放つ星、地球にその目を向けていた

それは、地球を狙う究極なる侵略者、凶悪星人連合帝国ギャラクシアンのG侵略要塞型戦艦『ギャラキュリア』だ…その中ではギャラクシアンの最高幹部8人の内の5人がそろっていた。

その中の皇子らしき風貌の奴がにたにたと笑い…

「ふふふ、青き星地球よ…我らから逃れられると思うなよ…直にその星は我らギャラクシアンの物となろう……G侵略輸送空母『グランディオ』を出せ!一気に総攻撃をかける!目標地点は……ここだ!!」

そして、巨大戦艦ギャラキュリアの中から、また複数の小さな葉巻型の宇宙船が2機発進された。小さくてもその大きさは優位に2キロくらいある。

それらは、地球の……ある場所に向かい、急スピードで発進された。

そう…………向かった場所は、空に最も…近い場所

超弩級巡洋戦士ウラタンダー!

第三話「ここはいったい何なんだ?」たぶん前編

<いきなり、やっくん視点>

どうも、いきなり鮫島やくとです。いま僕達は、浦谷さんが運転するマイクロバスに乗っている。

なぜにマイクロバスかって?それは団体だからだ…

今日は夏休みを使って、団体で海水浴ぅ〜としゃれ込んでいるのだ…本当は、浦谷さんが米買う為に遠出しているのだが、榊荘の大家さんが…「みんなで、海水浴もいいですね」と言い…こうして、皆で海水浴だなのだ。

そして、そのメンバーが何とも特殊だ。

まずは、ドライバーと米目的で来た浦谷さん…そして、なぜかあの国会で次期総理大臣になろうとする父親を持つ、倉田って人の娘さんの…佐祐理さんと自称その親友で、去年まで学校で色々な騒ぎの対象だった、川澄 舞さん…、それにあの榊荘の大家さんである水瀬秋子さん、そしてその娘の名雪さん…ああ、水瀬さんが来てくれたのがうれしい…ふられたけど。そして、後から知ったんだけど、水瀬さんの家に居候しているあゆちゃんに…なぜか、同乗している陣内陽介君。

これも、後から知ったんだけど…陣内君って大家さんの実の息子さんで、水瀬さんの双子のお兄さんなのだ、深いわけがあって生き別れになったんだけど…こうしてまた会えたのだ……うーん意外な血縁が垣間見えたよ。

ん?僕?僕がここに来るのは実は2度目…1度目はあの極悪メタルが巨大戦艦との敗北から3日後…僕の前に例のセールスマンが現れた。

セールスマンは富士樹海から、変な基地らしき所に到着した。

その基地は、ある組織の秘密基地だった所をそのまま残していたらしい。真上はすそ野らしいけど、そこで必要な機材と物資をただで貰ってしまった。なんでもそのセールスマンの話から

「もうどっこも壊れっぱなしですので、だれも使わないんで、Y(ヤクト)団の皆様なら使ってくれるでしょう」

と言う事で、ここを僕は買取…Y(ヤクト)団員達をここに呼び寄せた、その後ひどい目にあったけど…その話は今度ね

そして、今ある機材の中で僕はある事を思いついた。それは極悪メタルの巨大戦艦をいっそうさせる為に、巨大なロボットを製作する事だ…

僕は鮫島家を一週間留守にして、その基地で団員達と共同で50メートル級の巨大ロボットの製作に没頭した。僕の頭と期間では50メートル級のロボットが2体で手一杯だ…

そして完成したロボットの実験の為、僕は搭乗式のロボットに乗って遠隔操作式ロボットの実験をする事となった。

当初…遠隔操作式のロボットはローラーをバックパックにすれば飛行可能だった。

その為、搭乗式のロボットと共に空中浮遊の実験をしていたが…何を間違えたのか、遠隔式は空中を何分か飛んだ後、僕の操作からはずれ…地上に落下して行った。

「お!落ちるべ!!」

すぐに受け止めようと、自分が乗るロボットで向かったが後の祭り…それは海に落下した。

何とか僕のロボットで海中に入り…水中に落ちた遠隔式はどこも外傷はなく海の中で機能を止めていた。海水に対する防御があって良かった、すぐに飛び立とうと思ったけど、どうやら飛行回路がいかれたらしく、地上で回収するしかなくなった。

かと言って、いきなり海からこんなでかぶつが出てきたら、住民に迷惑だ…と言うことで、今度水中救助隊を編成して海中から救出に向かおう…

大丈夫、頭がくらげだから…夏休み中に回収すれば…


でも、こんな時に来るなんて、思っても見なかったな…

「どうしたの?やくと君、思いつめたような顔をして」

いきなり大家さんが心配そうに声をかけてきた。僕が窓の外を見ながら…考え事をしていたからか…実は、大家さん本人の希望により…僕の隣の席をゲットしたのだ…

美人なんだけど…綺麗で本当に水瀬さんの母親なのかと思うくらい若いんだけど…なんか、苦手なんだよな…

どうせなら、水瀬さんかあゆちゃんの方が良かった。

「大丈夫?熱でもあるのかしら…、真っ赤よ…」

「い…、いえ!大丈夫ですので…」

「遠慮しないで、私が色々…見てあげますので…」

い、色々って何すか!?色々ってぇ!?

だんだんと、大家さんが僕の顔ににじり寄ってくる…もう少しで唇が触れ合うくらい。

「はいはい、そこまで…すまんな鮫島。母さんは俺達くらいの年の奴には手が早くてな…」

初めての接吻を奪われそうになった瞬間、後ろの席から陣内君が大家さんの頭を引っつかんで止めた。

「ああん、陽介さんひどい…もう少しでしたのに…」

何をでござるか…あんた、人がいっぱいいるバスの車内で…

「う〜陽介君が名乗り出てくるまで…お母さんを止めるのは大変だったよ〜何時、祐一を食べられちゃうか心配だったし……」

「水瀬さんも大変だったんだね……」

「うん、祐一が来た時も…わたしが念を押したから何とか大丈夫だったけど…今はもっと心配になってるんだよ〜」

相沢君も大変なんだな…なむなむ…。水瀬さんの話だと相沢君は今日北川君と用があるから来れないと言う…陣内君がメンバーに入っていたから「玉には親子、兄妹で水入らず…行って来いよ、家は真琴と留守を任せるからさ」

かと彼が言う物の、真琴ちゃんと言う第三の水瀬家の居候が夏風邪を引いたのがその原因らしい…


その頃、水瀬家では…

「まごどもいぐ〜〜〜!!」

夏風邪をこじらせた真琴は悔し涙を流しながら布団で暴れていた。

「真琴、今は養生なさい…これが消える兆候じゃなくて、単なる夏風邪で良かったものの…ああ私も陣内さんと泳ぎたかった」

これは恋する乙女(?)美汐……

「ナレーションさん…何故、乙女の後に(?)を付けるのでしょうか」

それは聞かない約束だ…

「相沢さんは、北川先輩と美坂姉妹と一緒に映画に行きました……こんな酷な事はないでしょう……」

一人物思いに吹けながら、美汐はお茶をすすりましたとさ…



再びマイクロバス内

「でも、海水浴なんて久しぶりだよ。ボク海は小さい頃しか行ってなかったから…」

「私も…でも、海は嫌いじゃない…」

海水浴の話題で、バスの中が盛り上がっていた…そう言えば、海なんて早々行ってなかったな…

「佐祐理もです〜小さい頃、沖縄の別荘に行って以来です〜」

『………』

一同が、倉田先輩の一言で凍りついたように固まった。川澄先輩はいつも物静かなだけだと思うけど…

「はえ?」

「佐祐理さん、こう言う時に…その話は…」

陣内君が頭に手をやって…神妙にしながら倉田先輩に言う…

運転席では、なにやら嘆く声が…聞こえた。

「…羨ましい…なぁ…」

はぁ、浦谷さんの今の生活とは正反対だからな…

僕も羨ましいよ…(中学じゃなく大学行ったくせに)


そんなこんなで、現地に到着して…僕たちは一面の大海原を見た。

この街、『大気丘市』は海水浴場だけど、人がいない…遊泳禁止とも書いていないし…地元の人が自由に泳いでも許される場所なのだ。

今日は僕達の貸切らしい、僕達が海に向かおうとする所を…浦谷さんは制する。

「ちと待て、ご一行よ」

「あら、どうしたんですか?浦谷さん……」

大家さんがどないしたのかと、浦谷さんに問うが…うあ、何かすっごい機嫌悪そうだぞ。

「俺は、ここに米を買いに来たんだ…俺の米を買ったらすぐ買えるぞ?」

「え〜…」

「うぐぅ、せっかく海に来たのに…」

あゆちゃんに水瀬さんのブーイングが飛び交う

「うっつぁし、小娘ども!とにかく、俺はここで暇を持て余している時間はねぇ!」

うう…いい感じに突っ込んでくれる人がいないよ…こんな時に、七瀬さん(クラスメートです、未登場)くらい強気な人がいたら

「……まったく、母さんの頼んだ運転手は我が儘だな…どうせ、帰っても仕事とかも休業中だろ…帰ったって暇人じゃないのか?」

ああ…陣内君!そんな、挑発的な事を言っちゃ駄目だよ、ほら、浦谷さんが向かってきてるじゃないか!うわ、体格といい身長といい、浦谷さんの方が陣内君よりでかいけど…陣内君も、微動だにせず…挑発的な笑みを浮かべているよ…

「んだと、さっきから…すまし顔ですか?キザ男」

「別に清ましてなんかいないさ……、一応休日なんだから…社会人は思いっきり休むのが当たり前だろうが…」

「俺は、帰って眠りてえんだよ・・・」

ああ、浦谷さん切れちゃったよ…いくら陣内君が運動神経抜群だろうと…浦谷さんには…

「まあまあ、せっかくの休みなんですし……それにもう、一泊すると知り合いに言ってありますし…」

「うう……」

大家さんが、陣内君と浦谷さんの間に割り込んで、喧嘩になりそうな所を止めてくれた。

うん確かに、浦谷さん相手だとふりだし…

「泊まるのかよ……」

「うん、皆その為にこうやって荷物を持ってきたんだよ〜ウラタ…むぐぅ!」

あゆちゃんが、何か言おうとした所を川澄先輩が後ろから口を両手でふさぐ…な…何?何を言おうとしたの?

「あははー、何でもありませんよー」

「ぐぐぐ…」

何だかまだ納得いかないようにぐぐぐと唸っているから、僕が更に間に入って…

「浦谷さん、皆こう言ってる事ですし、一泊だけでも」

「ちっ!勝手にすると良い!!」

周りの気に負けたのか、浦谷さんはそっぽを向いてしまう。あはは…

「ふ、居たくないのなら、勝手に帰ればいい……ただし、車は置いてけよ。母さんが運転して帰るからさ」

「・・・絶対嫌だ。歩いて帰りやがれ?!」

だぁ!売り言葉に買い言葉なのだぁ!

陣内君も憎まれ口叩いて、海の方に行っちゃったよ…

「陽介君、いつもはあんな意地悪言わないのに…」

水瀬さんが心配そうに、陣内君を見送った…

「うん…それは、クラスメートだから解るけど…考えても始まらないよ」

「そうだよね、ありがとう…やくと君」

そうこうしている内に僕と水瀬さんだけ取り残されてしまった。

「名雪さーん!しゅりょ…うぐぅ!」

またあゆちゃん…今度は、倉田先輩に口を塞いがれている……

「名雪さん、鮫島さーん…置いて行きますよ〜」



海岸近く……僕たち男3人組は、離れた浜辺でじっと女性陣が来るのを待っていた。

僕と浦谷さんは、海パンに着替えていたが陣内君だけ短パンに上着を羽織って、サングラスをした、泳ぐ気0の格好だ…

それもそうだ、陣内君は運動神経は抜群にいいんだけど、ただ一つだけ弱点があるんだ…そう…陣内君は泳げないんだ。

だから、北川君の話だと水泳の時間は休んでいたらしい。

浦谷さんには話さないでおこう……だって、まだイライラしているし…話づらい。

それに……

「おせーな…何分待たせる気だ!?」

「女性の着替えは長いんだ…気長に待て…」

「悪かったなあ、気が短くて…」

「本当、気が短い奴は嫌気が差すな…」

ほうら…すっごく殺伐した空気が立ち込めてるよ…

「こんがきゃ…海に落としてサメの餌にしてくれんぞ?」

「…サメの餌ともならない奴が……そんな事言えた義理か?」

「何だと!?」

「ふ…二人とも…」

僕のほうが願い下げだよ、この二人のお守りなんて…

「お待たせしました、3人とも…」

浦谷さんが、陣内君に掴みかかろうとした所に丁度いい所で大家さんの声と共に、女性陣が登場した。助かった……

「ふ…ふん!一泳ぎしてくる!」

浦谷さんは何やら、機嫌が悪くて真っ赤なのか…定かではないが、泳ぎに行ってしまった。

「浦谷さん…」

「せっかちな奴だな、お前の友人も……」

陣内君、一体誰のせいだと思ってるの?

「あらあら、陽介さんまた浦谷さんを怒らせるような事を言ったんですか?」

陣内君にまずは大家さんが注意した。大家さんの水着は、白に赤のラインの入ったビキニだ…やはり、前回僕の背中に当たった感触が納得できるくらい、でかい…E?F…(爆)

「別に怒らせるような事を言ったわけではありませんよ、あの男は単に短気って事ですよ」

「あはは〜、確かに浦谷さんは短気っぽいですね〜」

「短気は損気……彼にとってよくない…」

次に現れたのは、倉田先輩に川澄先輩だ…。倉田先輩はやっぱりお嬢様っぽく、エメラルドグリーンのワンピース姿にパレオを巻いた可愛らしい姿。気品漂う姿、しかし露出した背中がなんとなく色っぽい。

川澄先輩は、大人っぽい青のセパレーツタイプのビキニなんだが、川澄先輩も大家さんに負けず劣らず胸が大きい為、胸の形が嫌でもわかる。ややサイズが合わなかったのか本人はいたって気にしていなさそうだ。

「でも、陽介君だって言いすぎだよ〜、相手の事を考えて言わないと…」

そして、水瀬さんが現れる。水瀬さんも、大家さんとおんなじ様な白く瑞々しいビキニだ…違うのはパレオをつけているからか。

「ま…それもそうだな、肝に銘じておくよ。名雪…」

「喧嘩は駄目だよ…浦谷さん死んじゃうから…」

「へ?水瀬さん……あの、普通陣内君の方が危ないのでは?身長差もあるし…肉付きだって浦谷さんのほうがいいし…」

それを言うと、陣内君は少しピクリと眉間にしわを寄せて…

「確か、鮫島は中学じゃなくて……外国で有名な大学にいたそうだな」

「ええ?やくと君……大学に通ってたの?凄いよ〜、だから去年の文化祭の時に凄い発明をいっぱい作ってきたんだね〜」

水瀬さんが言ってる凄い発明とは、『火が無くても目玉焼きが出来るフライパン』や『腕時計型の携帯電話』や『某企業の一型メイドロボの改良型』や『アニプリ』か…

特に男子生徒からは、メイドロボが評判だったな…何せ二人の特性を半々にわけ、お掃除からあっち系まで、そつなくこなす…

「あ、ああ…ありがとう、けど、陣内君…何で知ってるの?」

「それは追々……そうだとすると、知らないのも無理ないか…」

陣内君ははぁ…と溜息をつくと、水瀬さんが変わり…

「陽介君、中学の時はちょっと名の知れた不良さんでね…北川君と一緒に問題児だった時があるんだよ……『華音市立第二中の混沌、黄金の鷹との白銀の狼』って知ってる?」

た、確か…高校入る前に聞いたことあるぞ、確か北川君や陣内君と同じ中学出身の七瀬留美さんから聞いたことあったな。

回想始め
『その二人って、第二中の不良どもの中でも…めっぽう喧嘩が強い二人で、あの学校内で二人にかなう者はいなかった程、喧嘩が強かったそうよ。それに、二人にやられた不良が呼んだ暴走族15人程相手にしても、敵わなかったそうよ…え?私は勝ったのかって?なんで乙女の私に聞くんじゃぁぁ!!(怒)』
回想終わり(二中では彼女は『鋼鉄の乙女』と名が知れていたらしい……(汗))

その二人の内の白銀の狼が陣内君なんだ…

「そういう事だ……だが、今はこうして真面目だろ?」

「まぁ、そうだね…」

水瀬さんや倉田さんに会えたからかな…陣内君が変われたのは…

「あはは〜、今の陽介さんは強いですからね〜」

「はちみつくまさん」

うん、こういうマイペースな人たちと会えたから、変わったんだな…たぶん


「そう言えば、あゆの姿が見えないが…」

そう言えば、さっきから姿が見えないな、みんな出てきたのに…あの子だけは来ていない。

みんなできょろきょろと辺りを探す。

「あ、そうだね〜、あゆちゃ〜ん隠れてないで出てきてよ〜」

水瀬さんが呼ぶと、岩陰からひょこっとあゆちゃんが顔を除かせた、なんだか恥ずかしそうにモジモジしている。そこに川澄先輩が…

「あゆ…どうした……」

「うぐぅ、やっぱり恥ずかしいよ〜…やくとさんや陽介君には見せられないよ」

まさか、子供っぽいあゆちゃんが意外と大胆な水着を!?ま…まさかな…

「大丈夫ですよ、凄く似合うと思いますよ〜」

「うぐぅ、せっかく佐祐理さんが用意してくれて、嬉しいんだけど…」

倉田先輩のお古か…なんだあゆちゃん、水着持ってきていなかったのか?

「はえ〜やっぱり、気に入りませんでした?」

「ううん、そうじゃないけど……」

そう言って、ゆっくりと僕たちの前に出てくるあゆちゃんの姿に僕と陣内君は、一気に…拍子抜けしてしまった。期待した僕って馬鹿なのかと思いたい…

あゆちゃんは、ワンピースタイプで腰からは子供っぽいスカートがついている。いや、倉田先輩ほど、いいスタイルの人のお古だってことを裏付けるが…、こうもぴったりだと…逆に引いた…悪いけど、声では出さないけどいい言い型で幼な過ぎだよ。

陣内君も同意見らしく、呆気に取られた表情をしていた(無表情が余り変わってなかったけど…)

「うぐぅ、やっぱり…駄目かな」

でも、あゆちゃんが泣きそうな顔をしたため、すっごく悪い事した様な気になり。

「が…大丈夫だべよ!あゆちゃん、男の目から見ても…物凄く可愛らしいよ!」

「その言葉が、今のボクにはつらいよ…」

フォローのつもりが更に落ち込ませちゃったよ〜そして、陣内君が変わって前に出て…

「鮫島、フォローのし甲斐が無いな…」

「ハッキリ言わないで、陣内君もなんか言ってやんなよ、浦谷さんも向こう行っちゃうし」

はぁ、男性人の中に相沢君が居てくれりゃ、もっといいフォロー出せるのに…

「まあ、あゆらしさが出ていいんじゃないか?無理に大人ぶらなくても、あゆらしさが出てていいんじゃないのか?」

おう!その言葉だよ、陣内君さえてる!

「陽介君、何だか祐一君みたいな事を言ってるよ〜…」

あゆちゃんも、少し赤くなって照れ笑いを浮かべている。

「いや、相沢が、この場に居るならならこう答えるだろうなと思ったまで…」

「確かに祐一だったら言いそうだよねー」

「ああ…ったく、あいつも来れば…こんな手間が省けたんだがな…」

「あはは〜、仕方ありませんよ〜祐一さんは北川さんと他に用事がありますから…」

「ふう、どうせなら祐一さんも北川さんも連れてきて、陽介さんとやくと君とで5ぴ…」

「はいはい、いやな妄想考えないようにね〜お母さん」

何か言おうとして、大家さんの言葉が水瀬さんに遮られる…ぴの後が大体想像できてなんとなく怖いんですけど…


そういう事で、僕たちは海で泳ぐ事にした。目の前の海では、水瀬さんと倉田先輩にあゆちゃんが、海の水をかけっこしていた。その光景が、何だか新鮮でいい感じだった。

浦谷さんはさっきから遠泳をやっている、遠くに行ったりたまーに近くまで泳いでくるのが頭が出てるからすぐ解る。何だか、湖に居る怪物みたいだ……

川澄先輩は同様に遠泳をしているのだが、何でも深いところまで潜っているらしい。

玉に僕の所に海中から何か持ってきて上がってくる…さっきは…

「大きなお魚さん……」

と言って、ハンマーヘッドこと…シュモクザメを2匹捕まえてきて、僕の所に持ってきた。これを僕にどうしろと言うのだ?
あの海中においてきたロボットは見られてないから安心か…

川澄先輩は学校で色々と問題になったけど…意外とお茶目な性格なのかもしれない。

当の僕は、泳ぐ前に少し体を休めていた……

さっきの事で結構疲れたからな…当然といっちゃ当然か…

ひやり…

「うわきゃ!」

「なんて声だしてんだ…鮫島…」

そこにはカキ氷を二つ持ってきた、陣内君がそこに居た。

「ありがと」

「泳がないのか?確か…、大学行ってた時は水泳習ってたんだろ?」

「うん、でもさっき色々あったから疲れてね…」

「退屈はしないんだどな……」

確かに、みんなと居ると退屈はしない…でも、大分疲れるのが玉に傷だけど…

「あ、川澄先輩が色々持ってきてくれたよ…」

僕の隣には、さっき川澄先輩が連れてきたシュモクザメの他にもカニやうに、その他色々転がっていた。

「大量だな、今夜は海鮮バーベキューとでもしゃれ込むか…」

ここは、海の生き物を取って食べても罪にはならない為、海の生き物でバーベキューも悪くないのだ……

「鮫島…」

僕は陣内君から何かを受け取った。これは、日焼け止めローション……

見ると陣内君の手にも同様のが持たれていた。

「これは?一体」

「決まってるだろ、塗るんだよ…」

「僕が?そんなに紫外線に弱い皮膚じゃないけど」

「阿呆、彼女らに俺達が塗ったげるんだ……」

「えっ!?ええ!?」

僕はいきなり大変な事を陣内君に言われて、手を上下にふって意味不明な動作をした。

「えっと、お前があゆと名雪…それから、秋子母さん頼む…俺は舞さんと佐祐理さんを担当する…」

「か!勝手に決めないでよぉ!大体、浦谷さんだって居るじゃないか!」

「……あいつはしばらく泳いでるだろう…、まあ、疲れて上がって来たら塗ってやるといいだろう……」

「陣内君……人の話聞いてる?」

「まあ、これくらいしてやらんと男がすたる…違うか?」

「う…うん…」

正論です…はい、でもなんで…あゆちゃんや水瀬さんは解るけど…大家さんは…丁度そこのビーチパラソルの下で、シートを敷いて寝転んでいる…いかにも「早く来て…」って感じだ…確かに悪い話ではないけど……怖い。

「ほら、丁度そこに秋子母さんも居る事だし……」

人事だと思って〜〜

「陣内君も来てよ〜〜このままだと、この海であの人にとって食われちゃうよ〜」

「………それもひと夏の思い出となろう」

頼むから、そこで遠い目をしないでよ…

「まあいいか、何かされそうだったら俺が万事止めてやるから……安心しろ」

「何だか素直に安心していいのか、更に不安だよ…」


すっごい不安なまま、僕と陣内君は大家さんの元に行く事にした。

大家さんは仰向けに寝そべって気持ちよさそうに、体をくねらせている…殺人級に悩殺的なのはワザとですかい?大家さん……

「あらあら、陽介さんにやくと君、どうしたの?二人で……」

何だか僕たちの来訪に本当に嬉しそうな反応を示した……

「こいつが、日焼け止めローションを塗ってあげたいと言ってな?」

「ええ!?話振ってきたのは陣内君じゃないかぁ!」

「あらあら、ありがとうやくと君。それじゃあ、よろしく頼もうかしら……」

そう言い、大家さんはシートの上にうつ伏せになって、背中を向けた。自分でビキニの紐を解いて…白い背中が直下に来てしまう。それに、地面に潰れた大きな胸も…僕の目に…

ぐ…下半身に血液が…

「さあ、どうぞ……」

あ…駄目だ、駄目だ直視したら、目を閉じてやるんだ。理性を保て、この人は美人だけど水瀬さんのお母さんなのだ!

「鮫島……お前、何やってんだ。それは俺の腹だぞ…」

目を開くと、陣内君の上着を少し脱がせて…痩せ型で筋肉質なおなかに日焼け止めローションを塗っていた。

「はぁ、陽介さんもそのシュチュエーションでお母さんを楽しませるの?」

「鮫島……母さんを勘違いさせて…楽しいか?」

「……ごめんなさい」

結局、体を起こそうとした大家さんを二人で止め…目を見開いたまま、背中に手に乗った透明なローションを塗りつけた…白くすべすべして、逆にゾワっとした感覚が手から脳に伝わってきた。

「グギギ…」

「あん…冷たい…」

「あの、大家さん…なるべく声は出さずに…」

「ひや…、やくと君もしかしてそっちの趣味も?」

「ありませんって……そっちて何すか…」

「母さん、あまり鮫島を、からからわないでくださいよ……」

陣内君がここに居てくれて、どれほどいいか……居なかったら即食されるから…

その後、幾度と無く僕の手の動きに合わせるようにあまーい声が飛んで僕の下半身は準備OK形態になってしまい…聞くまい…見まいと心に言い聞かせながら、何とか終わった。

「なんで、ロボット作るよりこんなに体力使ったんだろう…」

終わってみると、僕の頭には珠のような汗が浮んでいた…もう一年分の魂使ったような気分だよ〜

「ありがとう、やくと君…」

「いえ、すっごく体力使ったけど…ぉぉぉーーーー!!」

大家さんの声で大家さんの方を見てみると、起き上がってるしーっ!!

「お…泳ぎいってきまーす!!」

ざざざーーー!!っと、大家さんから逃げるように、海へと逃げ込んだ…

「もう、母さん…鮫島をからかうなって言ったのに」

「だって、やくと君からかうと可愛い反応するんですもの…」

「はぁ…いい加減…上着てくれません?」


うう……どうも苦手だよ…あの人は、美人で綺麗だけど…ちょっと怖いよう…でも下半身はもう発射状態、いつでも行けます状態…うう、水瀬さんに顔向けできないよう…

僕は水の中に入って何とか、あの光景を忘れようとした。

「あ…、あゆちゃん…あれ」

「あっ!人が浮んでるよ!名雪さん!」

水瀬さんとあゆちゃんの声が聞こえ、僕は海から飛び出た…

「浦谷さんが溺れてます〜〜」

「なんだって!?」

海の沖の方にぷかぷかと浮んでいる、浦谷さんが見えた…足でもつったのかな…

考えるより先に体が動いた。僕は海に飛び込んで浦谷さんに向かって一心不乱に泳いだ。





「ぬ…」

浦谷さんがやっと目が覚めて、僕を見た…

「ふう、気がつきましたか?浦谷さん……」

「何してんだ…俺…」

「クラゲに刺されて、気絶していたんですよ…」

「クラゲ?カツオノエボシとやらか…」

「そんな所です……」

浦谷さんは起き上がろうとするが、クラゲに刺されている足が痛むのか、また座り込んでしまう。

「その調子だと、今日の遠泳は無理ですよ…」

「ちっ、お前…科学者の卵なら治せ!」

「医学は専門外だから駄目です、サイボーグ化だったら話は別ですけど」

「……止めとく…」

浦谷さんは仕方ないといった表情で、浜辺を見た…もう夕日が西の海にある頃だ…

「奴等は、まだ遊んでおるか…」

浜辺では、僕と浦谷さんを除いた人たちがビーチバレーをしていた。チームは水瀬家(秋子、名雪、あゆ)チームと陣内(陽介、佐祐理、舞)チームに分かれて試合をしていた。

共に20対20とかなり接戦している。陣内君に川澄先輩は運動神経は抜群だが、水瀬さんも運動神経は抜群の為一歩も引かない…更には大家さんの意外な活躍が点差を縮めない。

「いいじゃありませんか……」

「ったく、のんきなもんだぜ…」

「…こんな時でこそ、遊んでいたいんです。浦谷さんだってそうでしょ?」

「そりゃそうだわ……」

「まあ、今は…この海の夕焼けを見るだけでいいでしょ?」

浦谷さんは、興味なさそうに海に沈む夕日を見た…

「綺麗ですよね……」

「お前、変な想像して無いだろうな」

「いえ、正直な答えを出したまでですよ……海は好きです、だって地球の全生命の故郷ですから…」

「ふぅん、故郷ね……」

「僕は自分が生まれた、雪降る街も好きですけど…こういう所も好きですよ…聞いていいですか?」

「聞いたら、拳骨一発な…」

「わ!!意地悪ですよ…科学者の命を粗末に扱わないでくださいよー」

「へん、お前のヘッポコ頭なんぞ知ったことか!」

そうがみがみ言い合いが少し続いたら…少しおかしくなって来た。

「ははは!なんだかおかしいや…」

「ついに狂ったか!?」

「違いますよ……でも、浦谷さんとは初めて会った気がしないんだ…ずっと昔にあったような気がして…」

「言っておくが、俺はあの町出身じゃないぞ…」

「解ってますよ…だけどこうやって、言い合ってると……昔っからの友人のようにも思えますし…他人とは思えないんですよ」

そう言うと、浦谷さんは少し体を震わせて…少し離れて(かなり離れて)

「……変…だな…、お前絶対そっちの趣味あんだろう!女に弱いし!俺に妙に懐いて来るし……」

指差して、手をぶんぶんさせながら叫んでる…多分照れてるだろうけど…ハッキリ言って酷いや…

「浦谷さん、僕もそこまで変じゃないですよ、ちゃんと人並みに友達居るし…好きな人もいる……」

僕はそう言って水瀬さんの方を見る、見事に玉砕されちゃったけどね……

「なんだ……あの大家の娘か…良かった、人並みで…」

「基…浦谷さん、聞きたいんですが……」

「拳骨な……」

エンドレス×2して、ようやく浦谷さんは僕の質問を聞いてくれるようになった…

「ぜえ、ぜえ、解ったよ!負けだ!何でも聞け!ただし!スリーサイズ…」

「聞きたくありませんよ、男の何て…」

「…まあいい…言ってみろ…」

「浦谷さんの故郷ってどこですか?国内?」

「まあ、外国だってこたぁ確かだな……」

流したように浦谷さんは答えた……なんだか後味が悪い。

「これでいいだろ、質問タイム終わり…」

「では無いです…外国のどの辺りですか?」

「余り、故郷の話はしたくねぇの……二度と戻りたくねぇからな!」

「酷い所だったんですか?」

「まあな、息がしづらいし…空気がな…」

外国の高い山岳地帯の人かな……浦谷さんって…そう言えば、標高が高いと空気が薄いって言うし…

「でも…それって寂しくありません?仮にも自分が育った場所ですし…」

「全然、残した物も無かったしな…」

遠い目をして空を見ている…やっぱ、恋しいんだ故郷が…

「僕は、自分が生まれたあの街が好きです…」

「さっき聞いた……」

「それに、僕は自分が生まれたこの地球が大好きです……地球はこんなに綺麗だ。だから、嫌いになって欲しくないな…浦谷さんが、自分の故郷を……」

そうだ、浦谷さんはいっつも意地悪だが根は座ってる方だ、こんな人がこの地球をきらいになって欲しくないや…こういう人を守らなくちゃ…極悪メタルから!!

(注意:その極悪メタルが隣に居るのに…全く気づかないのんきなやっくん…)

「息苦しかったら、いつでもここに来ていいんですよ…」

僕はそう言って笑いかけると…浦谷さんはふうと溜息をついて…

「おかしな野朗だよ…おまえさんは…」

「そですか?」

「……一つだけ、良かった場所があった…、確か…俺の故郷には湖があったな…良くそこで、さっきのように遠泳した覚えがある」

「湖か……」

山岳地帯に湖なんて、逆に僕は行って見たいぞ…

「もちろん、クラゲなんぞでんがな…」

「そりゃそうだわ…」

「たまに水死体が沈んでる時があるがな……」

それって、自殺の名所じゃありませんの…(怖)

「…って、俺は何だって、こんな科学者小僧にこんな事はなさないかんのんじゃ…」

広島の人だったのかな、ご両親…だんだん人物像が複雑に…

「いいじゃないっすか、僕は少なくとも浦谷さんを友人だと思ってるし…」

「…………ふん、おかしな奴…」

浦谷さんはそう言ってまたそっぽを向いてしまった。

「やくとくーん、浦谷さーん、ごはんですよー」

大家さんの声が聞こえ、前を見てみるともうビーチバレーは終わっていた。話してる間に終わったんだな…ということはバーベキューやってるんだ…

肉の焼ける匂いがしてくる…

「浦谷さん、行きましょ…ってもういねえし!」

浦谷さんは僕の隣から既に居なく、みんながバーベキューをしている所に、直進で走っていた。もうクラゲに刺された所はいいんですかい…

「あ…待ってくださいよー!」

それから、バーベキュー会場はバーベキュー戦場へと変わった。

「俺の肉〜〜今度は取らせん!」

「この前は祐一くんに真琴ちゃんもいたからね〜」

通称、浦谷ルームの『夏のすき焼き事件』で…浦谷さんは相当酷い目にあったらしい

「あせらずに、まだいっぱいありますよ…」

「ふん、食い意地だけはあるようだな…」

また陣内君が憎まれ口叩いて、浦谷さんがまたガンつけてるよ〜その隙に…

ひょい…

「あ!俺の肉!!」

「…すまんな、手が滑った…」

「こんの、くそがきゃ〜〜」

陣内君は勝ち誇ったように笑うとそれをまた…ひょいっと別の箸が取る…

「陽介には負けない……」

丁度隣に居た川澄先輩が陣内君の箸から肉を盗る。

「上等……」

「おのれらー!」

「あらあら…、皆さん殺気だってますねぇ」

それから、妥協あり…いかさまありの大バーベキュー戦争が始まった…

当然浦谷さんと陣内君、川澄先輩以外の人達は、肉を奪う事はかなわぬ夢と終わってしまった。

その代わり、何か珍しい…シュモクザメを食べられたけど…

そして、3人引き分けに終わり…バーベキュー戦争のおおとりをしたのは…以外にもあゆちゃんだった…

「あゆちゃん、一体何焼いてるの?」

「たい焼き!」


と言う事で、片付けも終わりみんなも着替えが終わり…

宿へと向かう事となった、が…しかーし!!

「宿がないだぁ!」

「マジですか…」

「正確には、全員が入るほどの宿が無いと言うことです」

「という事は、誰かが野宿するって事ですか?」

「そうとも言ってません…ただ、みんな分散してしまうかもしれませんという事です」

「はえ〜、それでは皆さん…ばらばらにならなければならないのですか?」

「……はちみつくまさん」

確かに一軒に大人数押しかけるわけにも行かないし…分かれるしかないのか…

「それなら…明日個人での活動には適してるな……」

「そうですね〜(調べ物も早く見つかるかもしれませんし…)」

「はちみつくまさん」

陣内君の言う事も解らなくも無い…この機会を利用してあれを回収するか。

「それでは、3つのグループに分かれて明日の午後3時にここに集合にしませんか?」

「3つか、という事は3件あるということですね…宿が…」

「はい、既に連絡しておきましたから……」

「そうですか…では3つに分けるなら、3人、3人、2人で分かれるというのは?」

陣内君のその意見は浦谷さん以外全員賛成と言う事で可決された…

「では、3、3、2に分かれましょう…」

「本当は一人で行動したい奴も居るだろうが…まあ、いいだろう」

「けっ!」

絶対浦谷さんの事だ…何とわかりやすい反応…

「で、組み分けだが……そんな奴も居る事だし公平にくじ引きで決めるぞ…」

そう言うと、陣内君は手にティッシュを細くした奴に赤と青、そして緑のマジックで先に色をつけて…

「青と緑が3本、赤が2本だまずは…まずはこの種類から一本づつ引く…おい、ドライバー…」

陣内君は手際よく、赤と青、緑の中から一本ずつ取って先が見えなくなるように握ると、浦谷さんの前に出した。

「俺にゃちゃんと、浦谷竜蔵という立派な名前があんだよ!」

「仮に浦谷…この3本の中から一本選べ…」

「呼び捨てかよ、年下のくせに……」

「社会人になったら、年上年下関係ないんじゃないか?」

ああ、これで陣内君が中学時代、バリバリ不良だったって事がわかったよ…

「ちっ!」

浦谷さんはもぎ取るようにその中から一本を選び出した…

「青だ!これで満足か?」

「最初から素直に引いてればいい物を…鮫島、残るは緑か赤だ…それによりお前の運命が決まる!」

うっ、何だか意味が深いよ…陣内君が言うのって…でも、赤と緑…赤は誰かと二人って事になるから、当然最初に引いた浦谷さんも、この後僕が引くと陣内君の運命にもなるんだよな…うう、荷が重い…

「早く引かなければ俺から先に引くぞ…」

「ああ!引く引く!引きます!!」

そう言って目を瞑りながら、陣内君の手から一本の紙を引いた。

「あ…赤だ…」

という事は、この中の誰かが僕と二人という事になる…

「という事は俺は緑か…さあ、次は君たちの番だ」

「あはは〜、それでは」

今度は彼女達が、陣内君の左手に握られた、紙を一本ずつ引いていく。

その結果…

緑グループ・陣内君、倉田先輩、川澄先輩。まあ、当然といっちゃ当然か…

青グループ・浦谷さん、水瀬さん、あゆちゃん。

ちょっと待てよ、そういう事は…

「あら、私は赤よ…」

やっぱし〜〜!!

「これも愛の力かしら…ぽっ」

…愛じゃないよ…僕って籤運悪いのかな…はあ…

という訳で、僕たちの長い一日は終わりを告げようとしていた…、それから僕にとって長い夜が始まろうとしていた。



その頃、虚空の空から、巨大な何かが地球に先攻してくるのを…誰も気づかなかった。

次の日、この空に近い街が…戦場と化す。

・・・

続く




浦谷よりの感想

今回は、Y首領殿に全権委任し、わしはせりふ直しのみやりました。

・・・なかなかに、萌えが入ってきましたね・・・

わしは、あんまり萌えの定義がわからないために、萌えが書けないと言うジレンマに陥ってます。

・・・悲しい・・・

3・3・2との分け方が、意図を感じていとおかし。

・・・次もY殿に権限委譲。

わしの書くところは少ないと思います、では・・・

次回、ついに出現する異界の住人たち。

乞うご期待・・・

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