幻月夜








「あーーーーっ!」
そのとき、晶ちゃんが絶叫した。
その場にいる全員が晶ちゃんを見る。
固まっている晶ちゃん(まあ原因はわかるけど)の視線を辿ると…

「ブルーって呼ばれるのはあまり好きじゃないんだけどね」
「先生!」
「いつまで待っても誰もこないから来たんだけど、志貴。こんにちは」
昨夜と同じように言葉尻に嬉しさを含みながら先生が挨拶をした。
無論微笑ましいことだ。この場に皆がいなかったらの話だが。
さっそく髪を赤く染める秋葉、どこから取り出したのか黒鍵を構えるシエル先輩、
にこにこしてるが目は全く笑っていないアルクェイド。
だまされるな志貴。あれは偽の笑顔だ。獲物を誘う罠だ。
「兄さん。あなたを殺して私も死にます」
ちょ、ちょっと秋葉サン?
「遠野君。死ぬときは一緒ですので安心してください」
「志貴。言い残すことはあるかしら?」
「修羅場モードですねー」
琥珀さん、こみ○プレイ済み?



「晶ちゃん」
死ぬ前にあることを確認するために聞いてみる。
「はっはい!お蕎麦大好きですっ!」
いやそれはいいから。あの年末の出来事を思い出させないで。
「俺の結婚が未来視で見えたんだよね。んで俺の結婚相手ってもしかして…」
「……(ポッ)」
そこで何で頬を赤らめて顔を背けるんでしょうか。
「兄さんの全てを奪って差し上げます」
「遠野君が優柔不断だからです」
「死にそうだったら死徒にするから安心してね」
案の定、勘違いした人外の女性陣に死刑宣告されてしまった。
翡翠助けて、と視線を向けるも
「志貴さまがはっきりとなさらないからです」
「翡翠ちゃんもはっきりと言いますねー」
琥珀さんも俺を助ける気はないみたいだ。そんな殺生な。
仕方なく先ほどから何度も機会を伺っていた脱走を実行に移す。
先生を視界の隅に入れながらゆっくりと動く。
その間もじりじりと詰めてくる人外ズ。
3、2、1とタイミングを計り、開け放たれたドアへ走り出す。
だが晶ちゃんと翡翠、琥珀さんと弓塚さんの猛烈なタックルで阻止された。
女の子に引き止められるとは男冥利に尽きるね、うん。
ぢゃなくて(汗
「志貴くん……大きい……」
どさくさに紛れて弓塚さんが変なところに触れていた。
ああなんか俺だんだん自虐的になってきたよ。
「志貴さん!逃げちゃだめです!」
さっきから頬を赤らめていた晶ちゃんが叫ぶ。
いやしかし逃げないと直後に酷い目に遭う自分が見て取れる。
「幸せそうね、志貴?」
にやにやしながら現状を見ている先生。頼むから助けてください。
「先生何でもしますから助けてください」
こちらも必死だ。真摯な眼差しで相手を見据える。
しばらく見詰め合っていたら先生が少しの間の後に頷く。
「了承。」
この場は助かったみたいだ、ってなんかキャラが違うぞ。
某雪の降る町じゃあるまいし…
「で、なぜ真祖のお姫様と埋葬機関の弓がいるのかしら?」
そんな俺の疑問なんてものともせずに先生が事件解決に望む。
「わたしは志貴に会いに来ただけだよー」
こちらが恥ずかしくなるような台詞をさらりと言うアルク。
「この不浄者を追いかけてたら、偶然遠野君の家の近くだったので挨拶がてらに来ました」
先輩それは偶然ですか。
「あらあら志貴、あなたモテモテね」
茶化さないでください先生。
「真祖に弓は偶然、と。じゃあ他の娘は?」
「晶ちゃんと弓塚さんですね」
まだ俺を押さえている二人に視線を向けると。
「あわわわ志貴さんのに触っちゃいましたー」
「2人で遠い国へ行って暮らすの。慎ましやかながらも幸せな家庭を持とうよ。子供は3人は欲しいかなぁ……」
さすがに長時間触られていると段々と変な気持ちになってきた。
ハァハァ、七夜が局部的に覚醒しそうだ。
「はいはい、そこまでね」
どこからそんな力が出るのか俺にしがみついていた2人を片手ずつで引き離す先生。
「ツインテールの娘は……弓塚さんだっけ。どうしてここへ来たの?」
自分の世界に浸ってる弓塚さんは気付かない。
「子供の名前は…男の子だったら何にしようか……」
未だにブツブツと独り言を話している。
「はぁ、だめだわこりゃ」
ため息をつくと今度は晶ちゃんに向き直る。
先生、俺も嘆息したいです。
「で、晶ちゃんだったかしら」
「は、はい!何でしょうか」
ずずい、と近寄ると正面から向かい合う。
「あなたはどうして?」
「えっと、志貴さんが結婚するのが視えて、その、皆さんにお知らせしようと……」
晶ちゃん、やっぱり君だったのか。
「まぁ、あながち間違えてはいないわね。その未来視は」

ナニヲイッタンデスカ先生?
ずっと隅で話を聞いていた他の5人が再度動きを停止した。
「なぜ?って顔してるわね。私が志貴とこれから結婚するから。わかった?」
口をパクパクさせながら俺と先生を見るアルク、シエル先輩、秋葉、翡翠、琥珀さん。
みんなして金魚の真似か?



……どのくらい時間が経ったのだろう。
「そ、そんなことは私が認めません!」
いの一番に秋葉が激昂して叫ぶ。
「あら秋葉さんに認めてもらわなくてもいいと思うわよ」
先生も秋葉を挑発しないでください。後でしわ寄せは俺に来るんですから……
「遠野家当主として、そう簡単に長男の結婚を認めるわけにはいきません!」
「そーよそーよ。私を殺した責任とってよー」
「遠野君と一緒になるのは私です!」
「志貴さま…お慕い申し上げます」
「あはー、私は二号さんでも結構ですけど」
「志貴さん、今はまだ中学生ですけど……いずれは!」
「志貴くんは普通の結婚がしたいんだよね」


7人が7様で迫ってくる。
迫る皆に、先生はさらに素敵な言葉を発した。
「思い出すだけで熱くなったわね。あの夜の出来事は」
ぶはっ。
な、なんつーことをのたまいますか先生。
「仕込みはばっちりよね、志貴?」
ご、誤解だ、詭弁だ、冤罪だ!
「み、みんな待ってくれ、誤解だ」
恐怖のあまり語尾が震えて声にならない。もう少しで失禁しそうだ。
「兄さん、あなたって人は……」
「ブルーずるーい」
「遠野くん……」
「志貴さ…ま…」
頼む、見ないでくれ。汚れきった俺を。
この後はやはり地下室行きだろうな。
日の目を見ることはできるのだろうか。
救ってくれる人はもういない、筈だった。
「それじゃみなさんもお情けを頂かれたらいかがですか?」
琥珀さん、それじゃ解決になってないしシャレにならないんですけど。
「……名案ですわね。皆さんもそれでよろしくて?」
秋葉サンハナニヲイッテオラレルノデショウカ
「仕方ないわね。ブルーに先を越されたのはびっくりしたけど」
おいアルクェイド。
「私が知らない間に子作りとは…遠野君にはお仕置きが必要ですね」
シエル先輩、それは肯定の意思表示ですか?
「志貴さま、不束者ですが宜しくお願いします」
顔を赤くして俯きながら翡翠が言い切った。この後はやっぱり…
「あはーよかったですね志貴さん。万事解決ですよ?ついでに役得じゃないですか」
琥珀さんのおかげで救われたのは良いんですけど、コレはないでしょうコレは。
「志貴くん。必然とはこういうのを言うんだよね」
「志貴さん、もう少し待って欲しかったんですけど仕方ないです…」
弓塚さんに晶ちゃん。何を待って欲しかったんだろうか。


パンパン、と手を叩きながら琥珀さんが場をまとめようとする。
「みなさん、それでは準備はいいでしょうか」
やばい、嫌過ぎる予感がする。
七夜が本気で騒ぎ出した。
手の甲までじっとりと汗が滲み出す。
「ちょっと有彦の家に急用が…」
そのまま逃げ出そうとするとき気が付いた。
7人が俺を囲んでいることに。
先生は先ほど帰ってしまったらしく、その場にはいなかった。
さりげなくドアのノブを視界に捕えるとやはりというか、鍵がかかっていた。
流石に七夜でもアルクや先輩を相手に逃げることは出来ないだろう。
ってことは俺は窮鼠で、しかも猫をかめないのか。
「大丈夫ですよ。一人ずつですから。一人ずつ」
(堕)天使の微笑みを浮かべながら琥珀さんが告げる。
俺、貞操の危機。
じわじわと包囲網を狭められ…
そして幕は閉じた。



その夜、遠野家では朝まで明かりがついていたという。
中から若い男性の助けを求める声と悲鳴が近所まで響いてきたらしい。








終り。













後書き


邸屬佞ぁ爾笋辰判わりました幻月夜。すごい難産でした」

蒼崎青子「まったくだわ。私が目立ってないじゃないの」

邸屬世辰鴇修舛磴鵑傍歡佑気鵑鮟个靴燭藜拾がつかなくなっちゃって……」

蒼「それで仕方なくですって?」

邸屬Δぁ

蒼「はぁ。そんなんだから未だにこの話のジャンルが区別しにくいのよ」

邸屬修Δ修Αシリアス、ギャグ、ほのぼのと入り混じってる。それは深く反省してます。」

蒼「それより次よ。次回作ももちろん私がメインよね。そうに決まってるわっていうか決定」

邸屬い筺⊆_鵑肋修舛磴鵝しかもファンの方に殺されかねないモノ書いてたりして」

蒼「真面目に書きなさいよ。いつもいつもチョロチョロ小出しにして。」

邸屬◆爾呂辰呂辰蓮2兇旅イなキャラ像は年上&脇役なのだ!」

蒼「変態?」

邸嵌櫃叩断じて否っ!これは嗜好であって理想なのだ」

蒼「よくわからないけど萌えってことなのかしら?」

邸屬修Δ覆鵑世茵2兇慮凝世亘┐┐覆鵑世韻鼻∈廼畆りの人がわかってくれなくて(泣」

蒼「それは可哀そうに。ってここは相談所じゃないわよ」

邸屬鵑犬磧困鮴造辰箸ますか」

蒼「拙い文章をここまで読んでくださってありがとうございました、でいいのかしら?」

邸孱錬法では次回作をお楽しみに!」



蒼「そういえば晶ちゃんだったっけ。彼女は中学生でしょ、設定では」

邸屬修Δ世茵」

蒼「こんなこと↑していいのかしらね。」

邸崑臂翩廖彼女の家は大きな酒屋さんで浅上女学院への寄付金も多額だそうだから♪」

蒼「そういう問題なの?」

邸屬修Δ修Α晶ちゃんの両親にしても相手が遠野家の長男だったら文句はないでしょ」

蒼「……あなたって鬼畜よね」

邸屬覆砲鮑さら」

蒼「しかも今書いてる晶ちゃんの話って……これは公表できるのかしら」

邸屬茲言うじゃん。純愛と鬼畜は裏表だって」

蒼「本当っぽいけど嘘くさいわ」

邸屬任亘榲にアデューです!」

蒼「今一瞬目を逸らしたわね」



−次回予告−

「志貴さん、どうして……」
「晶ちゃん。いつも言ってるだろ?ガーターベルトにはニーソックスだって」

秋葉の後輩、瀬尾晶に我らが絶倫魔人『遠野志貴』の魔の手が迫る!※本気にしないでね

七夜志貴とのダブル絶倫パワーで晶を追い詰める志貴。その先に待つ赤い小姑との闘い。

そして白い吸血姫を交えての三つ巴はやがて高みへ。








蒼「どうでもいいけどこのネタ分かる人いるわよね。どうせ今の子供は知らないんだろうけど」

邸崟鳥劼気鵑浪榛个覆鵝帖

SE「グチャッ」

蒼「…ふふふ、知りたい?」

邸屬い筺△っと多分恐らく青子さんは年をとらないらしいです、はい」

蒼「賢明な判断ね」

邸屐帖帖(ブルブル」

蒼「それでは次のSSで会いましょう」

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