集会「二十世紀最大のウソ 南京大虐殺の徹底検証」

 なるものに関する日中友好協会全国本部村岡久平理事長の談話

 新しい年が始まった矢先、南京大虐殺という厳粛な歴史的事実を「二十世紀最大のウソ」として否定しようとする暴挙が大阪で行われようとしている動きに、激しい憤りを覚える。

 近代において、日本軍国主義が中国を侵略し、大量の残虐行為を行ったことは、国際的にも公知の事実であり、誰も否定することはできない。

 この集会の開催は、明らかに中国人民の感情を著しく傷つけるものであり、両国関係の基礎である「日中共同声明」の精神を踏みにじり、日中両国間の信頼関係をも損なわせようとするものであって、極めて遺憾である。

 二十一世紀を目前にして、両国最高首脳が宣言した友好協力パートナーシップの具体化に向けて、両国が官民挙げて邁進しようとしているとき、このような動きは時代の流れに逆行するものであり、断じて容認できない。この由々しき集会への会場提供を直ちに取り消すことを関係当局に対して強く要求するものである。

 今後も、日中両国の友好を損なう動きに対して、私たちは厳しい警戒の目を注いでいくものである。

                              平成十二年一月十四日

 

  團伊玖磨日本中国文化交流協会会長の談話

 大阪府と大阪市が設立した平和博物館「ピースおおさか」で、一月二十三日、「二十世紀最大の嘘 南京大虐殺の徹底検証」をテーマにした集会が、日本世論の会などの主催で開かれようとしている。歴史的事実を歪曲し、日中友好関係を傷つけようとする悪意に満ちたこのような集会が、戦争の悲惨さと平和の尊さを次の世代に伝えていくことを理念に設立された公的施設で開かれようとしていることに、私たちは激しい憤りと疑問を感じる。

 現在の日中友好関係が、日本の過去の中国侵略に対する真剣な反省の上に成り立っていることは周知の事実である。日本が中国人民に犯した罪悪、南京大虐殺を否定し、ひいては日本の中国侵略を否定しようとする言動は、「日中共同声明」の精神を踏みにじるものであり、私たちが長い歳月をかけて守り育ててきた日中友好関係を根底から破壊するものであり、決して容認できるものではない。

 このような邪悪な事象の出現が、昨今の日本の右傾的風潮に力を得たものであることは、見過ごすことのできない由々しい事態である。私たちは、警戒心を高め、歴史の教訓を正しく次世代に伝えていく努力をいっそう強めていくことを決意する。 

         二〇〇〇年一月十七日

 

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