人民元の為替レートが安定
金融業が健全に発展
中国人民銀行によると、今年上半期に中国の金融業は引き続き健全に発展し、通貨供給量が増え、銀行の預金額が増加し、貸付額が適切で、外貨準備高が着実に上昇し、人民元の価値が安定している。
今年上半期の通貨供給量の増加は速くなった。六月末現在、広義の通貨供給量は前年同期比一七・七%増の十一兆千三百六十三億五千万元、狭義の通貨供給量は前年同期比一四・九%増の三兆八千八百二十一億八千万元、現金流通量は前年同期比一一・九%増の一兆八百八十億五千万元であった。
銀行の各種預金残高は前年同期比一八・五%増の十兆二千七百六十一億六千万元であり、そのうち、都市・農村住民の貯蓄預金残高は前年同期比一八・五%増の五兆九千百七十三億五千万元であった。
しかし、六月の貯蓄の増加はいくらか鈍くなった。これは、国の通貨政策の影響を受けて、人々が消費あるいは投資を増加し始めたことを示している。金融機関は金融リスクを予防、解消すると同時に、着実に金融サービスを改善し、信用貸付をいちだんと増やして、経済発展の資金需要を保証している。
六月末の全金融機関の各種貸付残高は前年同期比一五・〇%増の九兆六百二十億三千万元に達し、そのうち中長期貸付と基盤施設建設貸付の増加量は最大であった。
六月末現在の中国の外貨準備高残高は千四百七十億五千万ドルで、年初より二十億九千万ドル増えた。人民元対ドルの為替レートは、一ドル対八・二七八元の水準を保っており、前年末とほぼ同じであった。
中国人民銀行の戴相龍行長によると、当面の中国の国際収支状況は良好で、人民元の為替レートは安定している。人民元の為替レートが市場の需給状況によって定められるため、人民元為替レートの安定は中国の経済情勢によって保証される。それより重要なのは、中国が銀行の預金と貸付の利率を引き下げた後、新たな戻し税政策を実行したことで、これは輸出の増加に役立つものと思われる。