進展を遂げる国有企業の経営難脱却

 鄭斯林国家経済貿易委員会副主任は最近報道界に、今年上半期、国有企業の改革と経営難脱却に進展が見られたと次のように述べた。

 ほぼ三年の時間を使って国有大中型企業を経営難から脱却させることは、国の重要な決定である。統計によると、中国には現在、国有大中型企業が一万六千八百七十四社あり、九七年末現在の赤字企業は六千五百九十九社で、総数の三九・一%を占めた。昨年末までに、体制改革、破産または赤字から黒字への転換などの方式を通じて、千四百七十八社の赤字企業が経営難から脱却した。

 今年以来、経済情勢に喜ばしい変化が現れ、国有企業と国有持株企業の獲得した利潤は二・八倍増え、そのうち国有大中型企業の利潤は三十八億元から百六十億元に増え、赤字は一七%減少した。三十一の省・直轄市・自治区のうち、状況が昨年よりよくなったものが二十六あり、東北三省などの古い工業基地には赤字減少という喜ばしい現象が現れた。このほか、石油、化学工業、機械、繊維などの業種にも利潤増加、赤字減少の状況が現れた。そのため、さらに一年半努力を続ければ、三年で経営難を脱却するという目標を達成することに自信がある。

 今年上半期の全国の工業増加額は九千七百三億元で九・四%伸び、伸び率は昨年同期より一・五ポイント上昇した。国有工業企業と国有持株工業企業の増加額は五千五百三十八億元で七・六%伸び、四ポイント上昇した。非国有工業企業は引き続き比較的速い伸びを保っている。内需拡大政策に促されて、重工業の成長は軽工業より速く、工業企業の生産・販売水準がやや向上し、全国の工業製品の販売率は九五・六六%で、昨年同期より〇・七七ポイント上昇した。

 現在、通信、石炭、軍需産業などの業種に新しい大型企業グループが多数設立され、国有小企業の改革の中に現れた傾向的問題も初歩的に規範化された。一部の企業は規範化した公司制改造を行い、企業の上場活動も順調に進められている。経験総括を踏まえて、企業の破産にいっそう力が入れられ、一部の併合・破産プロジェクトが審査された。資本増加と債務減少は新たな進展をとげ、債務の株式化の政策が確定された。行政と企業の分離は新たな一歩を踏み出し、軍隊、武装警察部隊、政治法律機関がその経営する経済実体、管理する企業との関係を断ち切る活動はほぼ終了した。

 総量を抑制し、小型の精油所、ガラス工場、セメント工場、火力発電所、鉄鋼工場を閉鎖し、その生産を停止させる作業は進展を遂げている。上半期、繊維業界は立ち遅れた綿紡錘を百八十万錘淘汰し、約二十万人の一時帰休者を再配置し、赤字を昨年同期より二十一億九千万元減らした。石油化学工業の総量抑制はほぼ実現し、石油製品と主な化学工業製品の需給は大体バランスを保っている。一月から五月にかけて、石炭業界の炭鉱閉鎖、生産量圧縮は段階的目標を達成し、全国で二万三千百六十八カ所の小型炭鉱を取り締まり、閉鎖して、生産量を一億トン減らし、年度目標の九〇%と四〇・四%を達成した。「立ち遅れた生産能力、プロセス、製品を淘汰する目録」が発表された。それによると、冶金、石炭、石油、石油化学、機械など十業種の百十四項目が淘汰される。

 技術改造の方向がさらに明確になり、技術改造の投資構造がやや改善され、製品の質的向上、省エネのための投資が比較的速く増加している。近年確定された国の重点的技術改造プロジェクトを整理し、重複建設に属するプロジェクトを一部取り消した。企業を主体とする技術革新活動は進展をとげ、国家経済貿易委員会が管轄する十の国家局に所属する二百四十二の研究機構の改革がほぼ完成した。

 流通体制の改革が速くなり、石油製品、石炭、酒類など重要製品の市場秩序に改善が見られた。チェーン経営、代理制などの新しい経営方式が引き続き発展している。最初の新聞紙反ダンピング事件の裁決が終わった。全国の密輸取り締まりは著しい成果をあげ、国内市場へのゆゆしい衝撃を緩和した。

 今年下半期に国有企業の三年間の改革と経営難脱却の目標達成をめぐって、国家経済貿易委員会は次の七項目の活動を重点的に繰り広げている。

 一、総量を引き続き抑制し、断固として立ち遅れた生産能力を淘汰する。繊維業界は綿紡錘を九百五十万錘淘汰し、紡錘と従業員減少、赤字解消の任務をほぼ完成する。石炭業界は二万五千八百カ所の不法と不合理な炭鉱を閉鎖し、生産量を二億五千万トン圧縮し、原炭総生産量を十億三千万トン以内に抑える。原油の加工量を一億六千百万トン以内に厳しく抑え、粗鋼生産量を昨年より一〇%減らす。

 一、市場開拓に力を入れ、市場秩序を厳しく規範化させる。輸出を積極的に拡大し、輸出による税還付の政策を実行し、輸出商品構成を最適化させ、企業の自主的輸出に力を入れ、輸出商品管理目録を調整し、一部工業製品の輸出に対する不合理な制限を取り消し、輸出減少の動きを改めるように努力する。反ダンピングメカニズムを完全なものにし、国内企業の正常な生産と経営を法によって保護する。工業と貿易との結合の強みおよび工業と商業が共同で市場を開拓する役割をさらに発揮して国内市場特に農村市場を積極的に開拓する。

 一、併合と破産のテンポを速め、企業の最適化再編を推進する。繊維、石炭、冶金、非鉄金属、軍需産業など重点業種の重点企業に経営難から脱却させる面では、併合と破産のプロジェクトの確定を急ぎ、欠損がひどく、資産より債務の方が多く、経営好転の望みのない企業の問題をできるだけ多く解決し、赤字企業をなくす。企業の併合と破産を最適化再編、構造調整と固く結びつけて、産業構造、企業構造、製品構成の最適化とグレードアップを促す。

 一、債務の株式化を適切に行う。国有商業銀行が金融資産管理公司を設立し、法によって不良資産を処理し、一部企業の銀行融資に対し債務の株式化を実行して、金融リスクを解消し、企業の負担を軽減する。実行の過程で、重点を突出させ、徐々に推し広げ、絶えず完全なものにする。

 一、重点的な技術改造を支持し、産業のグレードアップを速める。企業の技術進歩と産業のグレードアップの加速を導き、促すため、中央政府は有効な措置と政策をとって、国の重点的な技術改造プロジェクトを支持する。プロジェクトの選択では、重点業種、重点企業、重点地区を突出させる。

 一、資金調達ルートを広げ、社会保障体系の建設を速める。改革、発展、安定の関係をうまく処理するように努め、多ルートで社会保険資金を調達し、社会保障体系の樹立を促し、一時帰休者の基本的生活を確保し、同時にあらゆる方法を尽くしてその再就職を実現する。

 一、未払い代金を整理し、企業の資金回転を速める。国家経済貿易委員会は企業の未払い代金の調査に力を入れ、解決案を提出し、企業の債務チェーンを解決する。

 国有企業の困難は長期にわたって積み重ねられたもので、三年間で経営難から脱却させるのは基礎をつくることしかできず、国有企業を真に健全、快速に発展させるには、さらに長い時間が必要である。

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