中国、十大分野における外資への制限を緩める
最近の中国対外貿易経済合作部筋からの話によると、中国は十の大きな分野で外資への制限を取り消すかまたはいっそう緩めて、対外開放のテンポを速めている。具体的な措置は次の通り。
一、 金融分野における外国投資の地域的制限を取り消し、外国金融機構は全国のいかなるところに金融機構を設立することを申請することができる。この基礎の上で、外資金融機構による人民元業務取扱の試行地域と経営規模を次第に拡大する。
二、 保険業の開放地域を現在の上海、広州から深せん、重慶、大連、天津へと広げていく。今年、中国は外資保険会社四社の中国での営業を認可し、今後は、毎年中国に進出する外資保険会社の数を逐次増やし、保険業への外資進出を許可する試行区域を逐次拡大する。中国の保険市場の絶え間ない成熟に従って、外資の経営を許可する保険の種類を逐次増やし、株式権利構造面に対する制限を減らす。
三、 小売業に投資する外資企業の試行区域を全国の省都都市、直轄市、政令指定都市と経済特別区へと拡大すると同時に、北京、天津、上海、重慶などの都市で卸売業において、外資の誘致を試行し始めた。
四、 多国籍企業が中国で設立した投資会社の経営内容を拡大する。現在、対外貿易経済合作部は具体的な法規の制定を急いでいる。これらの法規には、投資会社が内外で中国国内で生産されたその製品を販売し、アフターサービスを提供することを認め、投資会社が中国国内で中国以外の親会社あるいは投資業者のためにその需要品を直接購入するかまたは輸出して親会社の国際セールス・ネットワークにアクセスすることを認め、投資会社が研究開発センターを設立し、投資される企業に技術面のサポートを提供することを認めるなどが含まれている。
五、 外資貿易企業の試行範囲と試行数を拡大すると同時に、合資貿易会社の投資機能の向上を考慮する。
六、会計士事務所、評価機関、監理会社、法律相談会社などの各種仲介サービス業における外国投資の拡大を試行するため、現在、相応の法規の改訂と充実が急がれている。
七、 現在、既存の外資航空会社三社を基礎として、航空運輸業の面で外資の投資する航空会社数を増やす。
八、 条件にかなった国内企業と国際的に実力を持つ大手会社がプロジェクト会社を合弁で設立することをサポートし、内外の大型プロジェクトを請け負うよう奨励する。
九、 電信業の対外開放を積極的に模索、研究し、電信市場を段取りを追って開放する。具体的な段取りは、まず中国国内の経営を独自に独占する局面を打ち破り、電信業務の価値増大を目指しての外資誘致を試行し、さらにこれを基礎電信の産業分野にまで広げ、外国の資本が中国の電信市場に進出することを逐次許可するようにする。
十、 観光業の面では、「中外合弁観光会社試行暫定規則」の実施を急ぎ、中外合弁観光会社の試行区域と数を拡大する。
権威筋によると、上記の分野のほかに、中国は医療・衛生、教育、都市建設、インフラなどの分野で開放を拡大する具体的な措置を講じている。