新世紀に入った上海の自動車工業
一九九九年末、新しい世紀に入るに伴って、中国自動車工業の先進水準を代表する上海自動車工業(グループ)総公司は、世界先進水準を持つ「パサートB5」と「ビュイック公務商務旅行車」を開発した。この二種類の新型車の開発は、上海自動車工業の国際市場進出が新たな段階に上がったことを示している。
上海自動車工業(グループ)総公司は一九五六年に創立されたもので、いまは合資企業三十六社、国有企業十一社、専業公司六社、省・直轄市と業種に跨る株式企業四社、海外公司三社、および技術センター、トレーニングセンターがある。同グループ公司は主に乗用車、オートバイ、トラクター、大型バスなどの完成車と附属部品を生産、販売している。これは、中国自動車工業の代表的な特大型グループ公司の一つである。改革・開放以来、上海自動車グループは資産総額六十倍増、乗用車生産総量百倍増の成績で、「量」的飛躍を実現したばかりでなく、ドイツ、アメリカ、日本、イタリア、フランスなど十数カ国・地域の有名な自動車メーカーとの協力を通じて、その製品をグレードアップさせ、ブランド品を生産すると同時に、グループ内部の企業の技術水準の「質」的飛躍をも実現した。
「パサートB5」と「ビュイック公務商務旅行車」の開発は、中国工業の先頭に立つ上海自動車工業(グループ)総公司が二十一世紀にいっそうしっかりした足どりで世界に向かうことを宣言した。
新たに開発された上海パサートは、現代における世界の中級自動車の最高科学技術水準を代表し、二十一世紀の中級乗用車市場の流れを代表する先導的製品であり、B級車の基準と価格、C級の享受と言われている。これは中国とドイツがアジア市場に適応するため共同に設計、開発したものであり、流線型の車体、低い燃料消耗(百キロ当たり五・八リットル)、二百六キロの最高時速で、消費者の好評を博している。人々は、上海パサートが、知能化の「動的変速システム」オートマチックトランスミッション、RFID盗難防止システム、フューエルノック式安全装置、高圧気体放電ライト、第五世代アンチロックブレーキシステム(ABS)、および衛星ナビゲーションと定速巡航システムなど九〇年代末の国際先進水準を代表する一連のハイテクを採用していることを発見して驚喜するだろう。技術の含有量と製造プロセスは、いずれも国際市場で競争する能力を持っている。
「ビュイック」は上海自動車工業(グループ)総公司と米ゼネラル・モーターズが合資で一九九八年末に開発してから、たちまち中国の自動車市場で最新流行の国産車の一つとなった。一年後に、協力の双方は共同生産の方式で、「ビュイック変型公務旅行車」を開発して、再び中国の自動車市場でセンセーションを巻き起こした。
一歩進んで国際協力と国際交流に参与し、最も短い期間に最も優れた方法でグループの実力と規模を速やかに強化、拡大し、中国のWTO加入後の国際競争相手の挑戦を迎えるため、上海自動車工業(グループ)総公司はいま新世紀に向かって邁進する発展戦略を制定し、完全なものにしている。同グループ公司は引き続き上海フォルクスワーゲンと上海ゼネラル・モーターズという二大合資公司を先頭企業とし、乗用車を重点として、部品およびバス、トラクター、トラック、オートバイなどの生産を促すという発展の方針を貫徹し、国内市場で雄を唱えるばかりでなく、国際市場でしかるべき地位を獲得できるように積極的に努力する。