経済成長の主力となった開発区

 一九八四年に中国が経済技術開発区の設立を決定してから、全国的範囲で相継いで設立された三十二の国家クラス開発区は、すでに単に資金投下によって基礎をつくる段階から収穫期に入り、中国の経済成長の新しい力になっている。     

 一九九八年における三十二の国家クラス開発区の工業生産額は二千九百三十八億六千万元で、前年より二七・一%伸び、税金も前年比二〇%増の百七十八億五千万元を上納した。経済諸指標の成長速度はいずれもはるかに全国の平均速度を上回った。 

外資を導入

 十五年にわたって開発区は対外開放の「窓口」として、多くの国および地域の大手企業・大手財団を中国に投資して工場を設立するように引きつけた。一九九八年末現在、開発区における一千万ドル以上の外国投資プロジェクトは千七百三十件余りに達し、世界ランキング五百社に入る著名な多国籍企業のうち、百十三社が開発区で投資していることになる。一九九八年にアジア金融危機の衝撃にさらされるなどの困難な状況の下で、三十二の国家クラス経済技術開発区の契約ベースの外資導入額は依然として六十二億六千万ドルに達し、伸び率は全国のそれより三%を上回った。

 一九九八年末現在、三十二の国家クラス開発区の契約ベースの外資利用額は累計で五百八億ドルに達し、実際外資利用額は累計で二百八十余億ドルとなり、同期における中国の実際外資利用総額の約一〇%を占めた。

 開発区の日増しに充実するインフラとよい投資環境は、多くの外国業者の投資の理想的な場所となっている。統計によると、全国の外国業者投資プロジェクトの約六〇%は各経済技術開発区に集中している。

 ハイテク産業の発展

 十五年来、経済技術開発区は良好な科学技術による創業と科学技術による生産環境創りに力を尽くし、科学技術の進歩を大いに促し、ハイテク産業を発展させ、国外の多くのハイテク企業を誘致して開発区で工場をつくり、多くの国有大・中型企業を誘致して区内で外資に接ぎ木をし、メカニズムを転換し、技術を更新し、バイオテクノロジー、情報産業、光学・機械・電子一体化などに代表されるハイテク企業群が開発区内で形成されている。

 北京経済技術開発区管理委員会の責任者によると、「北京経済技術開発区は全国の三十二の国家クラス経済技術開発区の中で最も若いものである。八〇年代の開発区設立初期の便宜的な計画は来る者を拒まず、どのようなプロジェクトも開発区に進出することができるというものであったが、長期的な観点から見れば、開発区はどのような分野を集中すべきか。どのような方向に向かって発展するか。北京経済技術開発区は適時に自分の機能的位置づけを確定した。それはハイテク産業を誘致し、多国籍企業の投資を導入し、大型中堅工業企業を引きつける重要な基地を創り上げるということである」。

 北京経済技術開発区は設立以来、わずか六年ですでに百四十社以上の外資企業をつくり、操業に入ったプロジェクトの昨年の輸出による外貨獲得額は六千六百余万ドルで、光学・機械・電子一体化、電子情報、バイオ製薬などを支柱とするハイテク企業が開発区の主導産業となり、その投資額はすでに八億余ドルに達し、開発区プロジェクト投資総額の五〇%以上を占めている。

 同じように、広東省恵州の大亜湾開発区には、投資額四十六億ドルの南海石油化学プロジェクトがある。天津開発区には、全国最大の電子通信設備プロジェクトであるモトローラ社がある。上海、武漢、大連、さらには西部の新疆、甘粛、青海にも多くのハイテクのプロジェクトがある。

 中国経済技術開発区協会の譚漢懐秘書長によると、現在、開発区はすでに第二の発展段階に入り、次第にハイテク発展の度合を強めている。広州経済技術開発区が新規認可したハイテク企業は三十社で、天津経済技術開発区のハイテク企業は百八十一社に達し、上海漕河けい経済技術開発区のハイテク・インキュベーション基地にはすでに四十五社の情報、新素材、バイオ製薬にたずさわる企業と五十余りの国外企業の研究機構が集中している。

 経済技術開発区は中国の輸出を急速に発展させる重要な力でもあり、輸出の拡大に重要な貢献をした。統計によると、昨年三十二の国家クラス経済技術開発区の輸出による外貨獲得総額は百六億ドルに達し、すでに国際市場競争に参与する重要な力となった。 

二回目の創業

 経済技術開発区の設立は中国の改革・開放の一大創造である。十五年来、三十二の国家クラス経済技術開発区は中国の外資導入を促進する面で重要なモデルとしての役割、波及効果、先導的役割を発揮した。現在、中国の外資導入はかなりの規模に達し、外資導入のかなりの規模を維持するとともに、外資導入の質とレベルを向上させることに力を入れることは、中国の外資導入の重要な任務となっている。先般行われた国家クラス経済技術開発区外資会議の席上で、各開発区の責任者はみずからの重い任務を深く認識し、「二回目の創業」に着手し、新ラウンドの模索と実践を展開すべきであると表明している。

 大連経済技術開発区管理委員会の姜麗華主任はこう語っている。中国経済技術開発区は必ず元の「窓口」の位置づけを放棄し、中国経済と国際経済とのつながりの「先駆者」という役割を引き受けなければならない。経済技術発展区と周辺地区が経済の発展、特に企業誘致、外資導入、製品輸出などの対外経済の面で「それぞれが取り組む」という現象を打ち破り、地域経済の共通の発展戦略を実施すべきである。投資環境は重点的建設から総合的経営に向かって転換し、投資者を満足させる総合的環境を次第に創り出し、さらにシミュレーションとしての国際投資環境を創り出すことである。「二回目の創業」は大連経済技術開発区にとって言えば、チャンスでもあれば挑戦でもある。先進的科学技術をより多く取り入れた大型プロジェクトの導入を重視するとともに、商業・貿易、観光、金融などのプロジェクトの導入の度合を増大させ、開発区が多元化した産業構造をもつようにすることである。

 上海浦東新区管理委員会の胡・常務副主任によると、今年と来年には、貿易サービス・開放分野を拡大し、国外のハイテク研究・開発機関、仲介・評価機構、リスク投資機構などを導入する面でもっと大きな行動がとられることになっている。浦東ですでに完工したか、または施工中の二百余りのビルをめぐって、「ビルで企業を誘致し」、共同で企業を誘致することを実施している。大きな市場、銀行、プロジェクトの集合体ということを通じて、浦東を大規模な人の流れ、物流、資金の流れ、科学技術の流れ、情報の流れの集散センターにするのである。

 政策面の強みに頼ることから総合的環境の強みに頼ることに向かって転換し、スケールメリットの重視から質的利益の重視に向かって転換し、土地の経営から資本の経営と技術の経営に向かって転換し、経済技術開発区のモデルケース、波及機能を通して、所在する地域ひいては全国の経済の発展を促して外資を導入することは経済技術開発区の存在と発展の価値のよりどころである。

 呉儀国務委員は国家クラス経済技術開発区外資会議の席上で、経済技術開発区は世界の多国籍企業の投資を積極的に誘致してハイテク・プロジェクトと研究・開発センターを設立するとともに、これらのプロジェクトにインキュベーションと波及作用を果たさせ、ワンセットの関連産業の発展を促し、ハイテク産業のチェーンと産業群を形成し、経済技術開発区発展の新しい強みを再びつくり出すことであると指摘した。

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