南北朝鮮の衝突に介入したアメリカ


 七十日余りも続いたアメリカを主導とするNATOの対ユーゴスラビア空爆の硝煙が消えたばかりなのに、アメリカは韓国と朝鮮民主主義人民共和国の海上での衝突に介入した。

 六月初め、韓国と朝鮮は経済価値の高いワタリガニ漁をめぐって、朝鮮半島西部海域で軍事的対抗に出た。六月十五日、双方の海軍が同海域で交戦し、どちらにも死傷者が出、緊張事態が現れた。だが、世論は、両国間に大規模な軍事衝突が発生する可能性はないと見ている。事実上、双方は事態のさらなる拡大を望んでいない。南北次官級会談と韓国の対朝鮮化学肥料援助は計画通りに進められ、朝鮮にいる二千人の韓国人は何の影響も受けることはなかったし、そのうち、十五日に金剛山を訪れた千二百人余りの韓国観光客は観光を続けていた。韓国現代グループのもう一隻の観光船もその日の午後計画通り朝鮮に向かった。両国の軍の関係者は西部海域の緊張情勢を緩和するため、板門店で将軍クラス会談を行い、両国の漁民は依然として衝突の発生した海域で漁労を行っている。漁船を保護するために繰り出された双方の軍艦も相手側の水域に入らなかった。

 双方は自制ある態度を取り、事態も緩和しているのに、アメリカは急きょ現地の米軍兵力を増強した。伝えられるところによると、二隻の原子力潜艇が韓国南部の基地に入ったが、EA−6B偵察機と軍用機、P−3C対潜哨戒機、巡洋艦を含む海、空軍が次々と韓国に派遣され、はては米西海岸に駐屯していた空母も朝鮮半島近くの海域に派遣されることになっている。アメリカがこの挙に出たことは朝鮮半島の平和を擁護する手助けにはなり得ないばかりでなく、この地域の情勢を激化させることになるだろう。

 ユーゴスラビアのコソボから朝鮮半島に至るまで、人々はますますアメリカがその唯一の超大国としての強い経済力と軍事力をカサに、地域や問題の性質の違いも念頭に置かず、いかなる勢力の制約も受けないグローバル介入メカニズムをつくろうとしていることをはっきり見てとることができる。一国の内部の民族問題はその政治的、軍事的介入の口実となることができ、両国間の摩擦はその政治的、軍事的介入を引き起こすことも可能なのである。介入の基準はほかでもなくアメリカの価値観とグローバルな戦略的利益に合致するかどうかによって決まる。このような介入が他国と人民にどれほど大きな災禍をもたらすかはアメリカは全然考えていないのである。われわれの住んでいるこの世界は豊富多彩な世界であり、異なる国、異なる民族の異なった歴史、文化的背景と価値観は人類が同じ意志に服従したことがなく、そうする可能性もないことを決定づけている。だが、現在、アメリカは世界各国をしのぐ覇者として裁決を下す者になろうとしているのである。これは人類にもたらされた福音なのだろうか。

 ますます多くの国の有識者は、アメリカが全世界で一極覇権の地位を大いに確立しようとしている企てに対し、憂慮と懸念を感じている。世論は、アメリカとその同盟国のやることなすことが事実上世界を冷戦期の二極対抗の状態に引き戻したと指摘している。これに懸念するのは道理のないことではない。人びとは冷戦時代に戻りたくはないが、一部の国が情勢に迫られて、やむを得ず共同で一極覇権の確立をめざすアメリカに対抗するようになるなら、アメリカの利益が損害を受けないようにと願っても難しくなるだろう。

 

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