中欧関係が持続的に発展した一年

中国社会科学院欧州研究所教授 潘き昌

 一九九九年、中欧関係はNATOの在ユーゴ中国大使館爆撃によって一時後退したものの、双方が大局を重んじ、相違点を残して共通点を求める努力をしたことから、中欧関係は引き続き発展をみた。

 一九九九年は中欧関係が起伏した年であった。もともと中欧関係は近年、順調に発展していた。江沢民国家主席は三月にEU加盟国のイタリアとオーストリアを含むヨーロッパ三国を訪問した。同月、EU外相会議は一九九九年の国連人権大会に反中国提案を提起しないという決議を採択した。しかし、大多数のEU加盟国が参加しているNATOがユーゴスラビアに空爆を行い、特に五月八日、NATOが在ユーゴ中国大使館に対し野蛮な爆撃を行ったため、EUと中国の関係は大きな打撃を受けた。

 コソボ戦争は中国とEUとの間に原則的な食い違いが存在していることを示し、この食い違いは解決されにくい。中国は一貫して外国あるいは外国グループが国連の同意と承認を得ないで、主権国の内部事務に干渉すること、特に武力をもって干渉することに反対している。だが、大多数のEU加盟国は国際関係の中で互いに内政干渉しないという基本原則に公然と背き、アメリカに協力し、人権を守るという名目で、ユーゴスラビアに対し侵略的爆撃を行った。一九九九年四月にNATO首脳会議で提出された新しい戦略概念とブレア英首相の提出したいわゆる「新干渉主義」は、かつて外国の侵略による苦しみをなめ尽した中国の強烈な反対を受け、中国の高度の警戒心を引き起こした。

 これらの食い違いがあるにはあるが、中国とEUの共通の利益と双方が構築した友好協力関係を双方とも放棄するつもりはない。この共通の利益は、双方が世界政治の枠組みの多極化を推進することについて共通の認識を持っていることに現れており、アメリカが世界を支配する一極の枠組みに反対している。中国は大国で、EUは重要なグループであり、世界がグローバル化に向かっている今日、双方は政治、経済などの面で互いに協力する必要がある。このため、コソボ戦争が終わって五カ月経たないうちに、江沢民主席はイギリス、フランス、ポルトガルを訪問したのである。この訪問の最大の意義はNATOの在ユーゴ中国大使館爆撃によって損なわれた中欧関係を修復し、世界の多極化の問題で、これらの国と共通の認識に達したことである。同じような考慮から、シュレーダー独首相が爆撃事件の後で、期日通りに中国を訪問し、さらに、十一月に中国を公式訪問したのである。

 昨年、世界は大きく揺れ動いたが、それは逆の面からEUと中国の長期にわたり発展してきた友好協力関係が堅固で、その発展の勢いを阻むことができないものであることを示した。双方にいくつかの問題、特にコソボ戦争で現われた国際関係準則の問題と人権問題の上で大きな食い違いが存在しているが、双方は大局に着眼し、前向きの姿勢で、相違点を残して共通点を求め、双方の関係を促進し、発展させた。

 もし意外なことがなければ、二〇〇〇年の中欧関係は澳門の祖国復帰という契機を借りていちだんと発展するであろう。澳門とEUは伝統的に密接な関係を持っているため、澳門の祖国復帰によって、中欧交流にルートがまた増えた。これは中欧関係のいっそうの発展に役立つ。

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