「力」は李登輝を救えない
李登輝は登場したばかりのころ、誓いを立てるかのように「一つの中国の政策しかない」と表明したが、その舌の根も乾かぬうちに祖国分裂をたくらむ本心をさらけ出し始め、最近では極めてでたらめな「二国論」を打ち出した。李登輝はなぜこんなにも自信を持ち、民族の最大の罪人となるのを恐れないのであろうか。李登輝のここ数年の行動と関連付けてみれば、李登輝が天下の大悪事をあえて犯すのは、自分の「力」を「二国論」の後ろ盾と考えているからだということはすぐに分かる。
李登輝の登場後、アメリカなど西側諸国から近代兵器を買い付ける量が増え、また買い付ける兵器の質も高いものとなっていった。一九九四年から九八年までの五年間における台湾の兵器輸入総額は世界一の百十三億千百万ドルに達し、八三年から九一年までの九年間の六十四億六千百万ドルをはるかに上回った。ここ数年来、台湾軍は兵器・装備更新のルートをさらに開拓し、従来の単純買い付けからアメリカにハイテク譲渡を求める、借り受けて代理販売する、提携して工場を経営する、軍事交流を密接にするなどの方向にと次第に転じてきた。自分の勢力が増強するにつれ、李登輝は一般庶民の血税で台湾軍の現代化を推し進めるとともに、それを自らの祖国分裂の野心の後押しとして大胆に振る舞うようになってきた。この点に頼って李登輝はついに化けの皮を脱ぎ捨て、「二国論」をおおっぴらに打ち出したのである。その後で李登輝の腹心は、必要あれば台湾は香港あるいは上海をミサイル攻撃することも可能だとさえ言いだした。それで中国政府の台湾問題解決に対する決意と自身を脅し阻害することができると、彼らは考えているのである。
李登輝は大きな誤算をしている!
世界の政治闘争の舞台で軍事力は確かに重要な道具ではあるが、決定的要素ではない。真に決定的役割を果たすのは正当な道理であり、モラルであり、良心である。現代化された装備はドルを出せば買うことができるが、士気はドルでは買えない。李登輝の祖国分裂の行動は人心を得ることができず、国際関係の基本原則に違反しているというこの一点で、台湾軍の士気の低いことが決定付けられているのである。われわれと同じ中国人である台湾軍の将兵が李登輝の時代への逆行のため命をささげるはずはなく、李登輝の祖国分裂のための手足になろうはずはないとわれわれは信じている。その意味から言えば、李登輝がドルをはたいて積み上げてきた近代装備とその戦闘力は、かなり差し引いて見る必要がある。
李登輝はその近代兵器と装備の「幻影」の中で陶酔するばかりで、人民解放軍が現代化に向かって勇往まい進してきた五十年来の歩みを見ていない。人民解放軍はずっと思想政治建設を重視してきており、多くの将兵は国と民族の利益を自分の命よりも大切にしている。
中国人民解放軍は平和を愛するが、戦うことを恐れはしない。五十年前、中国人民解放軍は粟(あわ)と歩兵銃で、アメリカ式の装備によって武装した八百万の国民党軍を打ち負かした。現在、現代化に向かって進んでいる人民解放軍は、一分のすきもない構えで待機しており、祖国分裂を企てるいかなるたくらみもすぐに粉砕する決意と自信と力がある。 (『解放軍報』)