中国人口のマイナス増加はいつ実現するか


 世界で中国と言えば、「人口大国」というのが人々が中国について持っている第一印象である。中国の耕地面積は世界の七%しかないが、人口は世界の二一%を占めている。二〇〇〇年には、中国の人口は十三億に達するものと見られている。

 人口の基数が大きいので、年間増加の人口の絶対数もかなり大きく、七〇年代の年間増加数はかつて二千余万に達した。長年にわたる厳しい人口抑制を経たおかげで、現在の人口増加率が比較的低い(〇・九七%)という条件の下でも、人口の年間絶対増加数はやはり千二百万人以上に達する。

 人口学の面で、総和出産率が二・一と等しいことが人口交替水準と定められている。つまり、夫婦一組当たりで二・一人の子供を出産する場合、人口の総数はちょうど増減がゼロ状態になる。二・一以下になると、人口は減少し、二・一以上になると、人口は増加のすう勢を呈する。九〇年代における中国の総和出産率はすでに二・一という交替水準に達したが、ここ数年、人口増加率は依然として一%前後にとどまり、いわゆる人口のマイナス増加という現象は現われていない。これはなぜか。人口の推移には一定の慣性があるからである。現在、夫婦一組が出産する子供は二・一以下であるにもかかわらず、年間出産適齢女子が大勢現われ、その子供出産の絶対数はそれに対応して比較的大きく、依然として年間の死亡数より高い。そのため、人口総数はプラス増加という状態にある。これらの女子が逐次出産期を過ぎるにつれて、人口増加の慣性も次第になくなり、人口増加は最終的にマイナス増加になるはずである。

 中国人口の総和出産率が二・一以下になるのは、非常に重要な歴史的転換点である。推定によると、計画出産分野で問題が現われず、出産率が現在のレベルあるいはそれ以下を保つことができるならば、二〇三五年前後には、中国人口は十五億二千万のピークに達した後、歴史的マイナス増加が現われるはずである。

 高い出産率と死亡率から低い出産率と死亡率という再生産モデルまでの転換を実現するのに、西側先進諸国は百余年を費やし、中国はわずか三十年を費やしただけである。これは中国の発展に関心を寄せる人々をこの上なく感動させている。中国の歴史上に人口のマイナス増加という状態が何回か現われたが、それはいずれも戦乱、自然災害が発生したかあるいは王朝の交替の短期間にしか現われなかった。二〇三五年に人口のマイナス増加が現われるのはそれと違い、長期的推移の現象であり、人口の再生産モデルの質的飛躍である。二〇三五年以後、人口は減少を続ける。これは二十一世紀における中国の人口、資源、環境と経済・社会発展にとって非常に重要な意義を持つ。

 人口のマイナス増加が現われる前に、われわれはさらに人口からの挑戦に直面するだろう。例えば、総人口数は依然として数十年にわたって持続的に増加すること、中国の経済が受ける人口からの圧力は二〇三五年以前に依然として絶えず大きくなること、過去の二十余年に出産率が急速に下がったため、次の世紀における二〇年代以後、中国の労働力が老化し、それは中国の経済発展と経済競争力に対してこれまでに予想できなかった総合的影響をもたらすこと、二〇四〇年前後に、中国の六十五歳以上の老齢人口が二〇%に達し、高齢化社会が人口のマイナス増加の出現につれて現われるなどがそれである。

 

 

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