中国、世界人口の増加を遅らす
世界の人口は十月十二日、六十億になった。国家統計局が発表した情報によると、ここ三十年来、中国で出生する人口は三億三千八百余万人減った。これは中国の貢献がなかったならば、「世界の人口が六十億になる日」が四年前に到来したことを意味している。
十月十二日は国連が確定した「世界の人口が六十億になる日」である。首都各界の人々は盛大な集会を開き、人口と発展というグローバルな問題に共同で関心を寄せた。朱鎔基国務院総理は大会に祝賀メッセージを送り、李嵐清副総理は大会に出席するとともにあいさつした。
朱鎔基総理は祝賀メッセージの中で、次のように述べた。世界人口総数はすでに六十億に達した。これは人類発展の一里塚であり、人口の増加が速すぎることに対する警鐘でもある。国連は十月十二日を「世界の人口が六十億になる日」とし、「人類の出産に対する選択が世界の未来を決定する」ことをそのテーマとしている。これは国際社会が人口問題の解決に関心を持っていることを十分に物語っている。
中国政府は、中国の出産適齢人口の出産率がすでにかなり低いレベルに下がったとはいえ、毎年の純増加人口の絶対数が依然として非常に大きいことをはっきり見てとっている。来世紀の中葉に、中国の人口総量は十六億に達し、高齢者人口、労働就職人口は徐々にピークに達し、人口の資質、人口の構成、人口の移住などの問題もさらに際立つものと思われる。そのため、われわれは「中国二十一世紀アジェンダ」、「中国計画出産活動綱要」、「中国児童発展綱要」、「中国婦人発展綱要」など一連の重要な文書を作成し、また「中国の二十一世紀における人口と発展行動計画」を制定する予定である。われわれは、江沢民同志を中核とする党中央の指導の下で、長期にわたる実行で効果を挙げた一連の計画出産の方針と措置を堅持すれば、中国は必ず人口問題を着実に解決し、経済発展と人口、資源、環境との関係を確実に協調させ、新世紀における発展のために比較的よい人口環境を作り出すことができると確信する。
李嵐清副総理はあいさつの中で、次のように述べた。党の十一期三中全会以降、党と政府は人口問題を着実に解決し、人口と経済・社会の協調のとれた発展と持続可能な発展の実現を重要な戦略として、計画出産という基本的国策を確固として変わりなく貫徹・実行し、広範な幹部と大衆に依拠して計画出産という偉大な実践を行ってきた。七〇年代初期から三十年近くにわたってたゆまぬ努力を傾けてきた結果、人口の速すぎる増加を効果的に抑え、婦人の総和出産率を逐次代替レベルに到達させ、人口発展の類型を低出産、低死亡、低増加の現代型に向かって歴史的に転換させたばかりでなく、経済・社会の発展に伴ない、人口の資質と人口の平均寿命も著しく向上し、嬰児死亡率、妊産婦死亡率、乳児出生欠陥率も大幅に低下した。
来世紀の中葉に中国の経済発展を世界の中進国レベルに到達させ、社会主義現代化を基本的に実現させるため、われわれは経済発展と人口、資源、環境との関係を正しく処理し、経済を大いに発展させると同時に、計画出産という基本的国策を引き続き堅持し、持続可能な発展の戦略を堅持し、引き続き人口増を厳しく抑え、資源を合理的に利用し、生態環境を保護しなければならない。人口と計画出産活動の改革を絶えず深化させ、社会主義市場経済に適合する人口マクロ規制システム、計画出産の管理体制、計画出産に有利な社会保障メカニズムを積極的に確立し、それを完全なものにし、計画出産と経済発展、貧困撲滅、教育普及、環境保全、科学・教育による国家振興と持続可能な戦略の実施、社会主義精神文明建設の強化、婦人の地位の向上と更にかたく結び付け、政府各関係部門と計画出産協会及び社会民間組織に役割を十分に発揮させ、広範な大衆の積極性を引き出し、総合的措置をとって人口問題を解決しなければならない。