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はじめに
 私は、2000年度にAO入試にて同志社大学に入学したものです。 現在は、京都市内にて株式会社SOBAプロジェクトというIT系の会社を創業し、 日々会社経営に明け暮れております。(個人のブログはこちら

 受験当時、AO入試というものがあまり一般的でなく、提出資料を作るさいの 情報収集に非常に苦労したということから、後世にできる限りの情報を残したいと考えこのページを作りました。

 この文章を公開するにあたり、賛否両論はあると思いますが、この情報を公開する前に同志社大学アドミッションズ・オフィスに確認のメールを出したところ「大学では入試の応募書類はプライバシー保護の観点から一切公開していません。個人のHP上で公開することは表現の自由の範疇ですが、 大学の広報から直接リンクするとなると、大学が応募書類を公表したのと同じことになります。(一部抜粋)」 との返事を頂きました。

 読者の方は、このページは大学の一切関知しないところで、私個人が勝手に書いているものと判断してください。
また、私の受験体験記が「 同志社大学AOメールマガジン 第7号(現在リンク切れ)」に掲載されています。興味のある方は一度ご覧下さい。

 以下の情報は、個人的に掲載しているものであります。また、文章の一部及び全部の無断転載を禁止いたします。

 以下の情報は私が2000年度入学者向けのAO(アドミッションズ・オフィス)入試を受験した際に実際に提出したものです。現在ではこの体裁が変更されているかもしれませんが、その基本構成は変わらないと思います。

注意:このページは、文章主体なので見やすくするためフォントのサイズを大きくしております。

このページの読み方。ここは各項目名
下の線より上が、大学側から指定されたこの項目の細かい内容。


上下の線にはさまれたこの部分が、実際に私が資料に書いた内容。表だけで内容が白紙の部分は 白紙で出しました。


現在の私がつけたコメントです。

自己アピールのための資料

1.情報処理技術者試験合格書 第二種情報処理技術者試験
2.日本語文章処理技能検定 3級
3.情報処理技術者試験合格書 システムアドミニストレータ試験
4.情報技術検定 特別表彰
5.情報技術検定 3級、2級、1級
6.情報処理技術者試験合格書 第一種情報処理技術者試験
7.高校生ボランティア活動証明書

実際の書類も、書く欄は7つしかありませんでした。 資料の一覧表を別に作成すると、8つ以上の資料を添付できるとありましたが、 何でもかんでも付けて私のアピールしたいことの焦点がぼやけるのを 避けたかったので、情報関係の資格を合格年月日順に書きました。

自己アピールできるもの

コンピュータおよび情報処理等の知識や技能の高さ。 ボランティア精神
これしか無いでしょう。

活動歴
 「自己アピールできるもの」と関連したことがらを中心とした活動などの実績・記録などがあれば、 個人と団体に分けて記入してください。「自己アピールのための資料等」がある場合は、その資料番号を該当欄に 記入してください。
1.個人活動
 個人活動の内容・実績等を記入してください(資格・検定等や各種のコンテスト・コンクール・競技など)。

年齢 活 動 の 内 容 成果・実績・記録 資料番号
1998年 6月 16 第二種情報処理技術者試験 合格
1998年 7月 16 日本語文章処理技能検定 3級 合格
1998年12月 17 システムアドミニストレータ情報処理試験 合格
1999年 1月 17 情報処理技術検定 特別表彰
1999年 1月 17 情報処理技術検定 1級 2級 3級
1999年 7月 17 第一種情報処理技術者試験 合格



活動歴(つづき)
2.団体活動(小学校卒業後)  所属していた団体(学内外、クラブ活動・ボランティア活動を含む)を記入してください。
団 体 名  所 属 期 間  年齢 役割・役職  資料番号
福井県教育委員会 1999年7月〜1999年7月 17 高校生リーダー 7



作文について
注意:AO入試の作文用紙には普通の作文用原稿用紙タイプの物と、 横線が引かれているだけのレポート用紙タイプの物との二種類あります。 このページを開いた状態で[表示(V)]-[ソース(C)]を選択し、文章で行によって文字数が違うものはレポート用紙タイプの作文用紙です。


「自己アピールできるもの」について、これまでの体験をもとにあなた自身をアピールしてください

 私は中学入学と同時に興味のあったパソコンを両親に購入して もらい、重荷MS−DOSやアプリケーションソフトの操作方法 やコンピュータの基本用語を勉強することに専念してきました。 そして、さまざまなソフトウェアを操作できるようになると、自 分でもこの様なソフトウェアを開発したいと考えるようになり、 C言語によるプログラミングの勉強を始めました。
 高校進学後にコンピュータの会社で手伝う機会があり、それま での知識を確実なものにすることができました。そして、プログ ラムを組む上で目を通した技術書・専門書が、私をパソコン以外 の汎用機コンピュータや実務のプログラミングに関することにも 興味を持たせてくれました。その後、高度情報処理技術者試験を 受験することを決意しました。受験勉強は書店で5〜6冊の問題 集を求め、毎日集中的に勉強しました。このような受験勉強を数 度繰り返した結果、これまで以上にプログラミングに没頭する時 間が長くなっていく事を実感しました。現在では、他人の書いた C言語のソースでも大体解読できるようになりました。さらに、 今はPC/AT互換機でNECのPC98をエミュレートするプ ログラムの構想を練って書き始めています。
 以上のことから、私がアピールしたいことはコンピュータに関心が 強く知識が豊富な事です。それを証明するのは、情報処理技術者 試験第二種、初級システムアドミストレータと第一種の三つの 資格試験に合格したことです。


あなたがめざすあなた自身の将来像について書いてください

 私には将来オペレーティング・システムを中心としたシステム ソフトウェアを開発したいという目標があります。大学では、ま ず「プログラミング法」や「アルゴリズムとデータ構造」といった 科目をしっかり学び、オペレーティング・システムの中核となる カーネルの部分をプログラミングできるようになるまでの知識を 身につけたいと思っています。私は、現在のコンピュータへの入 力手段はキーボードからの入力によるものが大半で、扱いにくく 人間にとって不自然な点が多いと考えています。私は将来もっと 人間にやさしいインターフェースが必要だと考えています。それで、 「通信」や「ヒューマンインターフェース」についての学習を通 じて今述べたインターフェース部分の構想を膨らませたいと思い ます。そして、大学在学中に今までの常識を打ち破るような独自 の発想を盛り込んだ新しいオペレーティング・システムの概念を 構築できないか研究したいと思っています。また、ACMの国際 大学対抗プログラミングコンテストに出場し優勝するという目標 もあります。
 大学卒業後はやはり大学院へ進学して、より深く専門知識を学 び最先端の研究に取り組みたいと思います。また、独自のオペレー ティング・システムを実用化出来るように発展させたいとも思っ ています。そして、自分の研究を抱えて一度海外へ留学できたら と考えています。海外の第一線の研究者と話し合い研究分野の刺 激のみならず、国際感覚を身に付けたいと考えています。社会に 出てからはオペレーティング・システムを研究開発している会社 で活躍したいと考えています。


志望理由書
当該学部(学科、専攻)を志望した理由や入学後の 勉強計画等を1000文字以内で書いてください。 横書き、自筆のこと。
 私は中学生の頃から、近所に住む高校生の人に パソコンの操作方法を習いながら、独学で興味の あったC言語でプログラミングの学習を始めまし た。プログラミングやパソコンに関する複雑な専 門用語などを自分なりに理解していきました。コ ンピュータに関する知識が増えるに従い、プログ ラミングの「自分の手で一から作り上げていく。」 という事の楽しみが分かるようになりました。高 校ではコンピュータの事を勉強したいと思い。福 井県立科学技術高校情報工学科を目指しました。  高校では、ハードウェアや電子回路などの専門 教科から幅広い基礎知識を身に付けることが出来 ました。実習という科目では、プログラミングは 言うまでもなく、電子工作やロボットを操作する ファクトリーオートメーションなどの実習をしま した。高校での勉強はコンピュータという狭い枠 の中だけではなく情報工学という広い枠組みの中 で勉強できたということは私にとって、プラスと なりました。
 3年になりコンピュータに関する事をさらに深 く勉強してみたくなり、大学の工学部に進学する ことにきめました。夏休みに京都の大学が一斉に オープンキャンパスを開く事を知り、幾つか大学 を回ってみましたが、その中で同志社大学を見学 した時に建築物の雰囲気が良かったのと、そこに 学ぶ学生らの雰囲気が自分に合っていると思い、 私は強くここで学びたいと思いました。9月2日 には、関西地区の産学共同フェアの会場に何かの 情報を得たいと思い、足を運びました。そこで、 熱心に説明してくれた同志社大学の研究室の学生 さんの態度やまなざしはもちろん、研究テーマ内 容にも強くひかれました。そして、同志社大学で 知識工学の目的とする所を完璧に学びたいと思い ます。以前から、一つの言語処理系、コンパイラ 言語の設計及び作成をやってみたいと思っていた ので特にプログラミング言語と計算機工学の講義 を楽しみにしています。最新のOSがどのように 構成されているのかも興味があります。私は大学 の上級学年で音楽(私はピアノが少々弾けます。) とコンピュータの接点について研究してみたいと 思っています。今はただ漠然としていますが、ま ずオーケストラのような大編成の音源を入力して そこから各楽器の音色を切り出しMIDIデータ に落とせるような研究をやってみたいと思ってい ます。


エッセイ
自由テーマにより2000字以内で書いてください。 横書き、自筆のこと。
題名 現代人とコミュニケーション

 今日のインターネットは、一般家庭へのパソコ ンの爆発的な普及に伴い、物凄い勢いで肥大化し ている。日本では今、猫も杓子もインターネット というような時代であるが、そんなに騒ぎ立てる 必要があるのか。人々はインターネットに対し何 を求めているのだろうか。ある人は米国の最先端 技術だと言うかもしれない。また、ある人はHな 画像だと言うかもしれない。しかし、それだけで 老若男女の何千万人という人が、高いお金をかけ パソコンをそろえてまでインターネットに接続す るとは思えない。私が考えるに、今の人々はコミ ュニケーションに飢えているのでは無いだろうか。 この考えは、少なくとも今の高校生には当てはま ると思う。コミュニケーションの相手の都合もあ り、場と時が一致する機会は限られてくる。しか し、PHS・携帯電話さらにインターネット上で は個人の都合を優先させられ、多数の中からコミ ュニケーションの相手が探せることで、対話の相 手を用意に得られるという利点がある。だから私 の友人で携帯電話やPHSを持つ人が数年前から 少しずつ増えて、今やクラスのおよそ3分の1の 人が持つまでになっている。しかも、通話料金が 1万円を超える人が次々と現れている。PHSが 出始めた頃、家庭の一般回線やPHSを使って、 家から学校での休み時間のような話をやりとりし ている。また、携帯電話ではメールなどのやり取 りなどによって、使用料金があっという間に跳ね 上がっていくようだ。インターネット上では、「 メル友」という言葉が使われているが、一度も顔 を合わせたことがないのにも関わらず、楽しくメ ールのやり取りをしている。ネット上の電子空間 でのコミュニケーションの魅力に引き込まれてい ってしまう。
 また、さらにコンピュータの発達は、言葉以外 のコミュニケーションである「たまごっち」など に見られるような人間同士の言葉によるコミュニ ケーションだけではなく、人間対デジタルペット という新しいコミュニケーションの携帯が生まれ てきている。これは一見、デジタル世代の子供だ けの現象と思われがちだが、どうやらそうではな いようだ。会社の管理職をしているような世代の 人々(いわゆる大人)がゲーム機本体と、ある育 成ゲームを購入していくという事がある。しかも それが1人、2人ではなく、列に並んで買うらし い。その育成ゲームとは、古代エジプトより信仰 されてきたという伝説上の生物(魚)を育てる「 シーマン」という育成ゲームだ。このゲームが、 爆発的に売れた1つの要因にマイクデバイスを使 って会話が出来るという事が上げられる。ゲーム に登場する魚(シーマン)は10年ほど前に、流 行した人面魚そのもので、思わず笑ってしまう。 シーマンの声は独特で、話し方は実にそっけない ものだが、私はこのシーマンとの会話の中で自分 という存在を認めてもらえるというか、自分がこ こに本当に存在するんだというような不思議な感 覚に陥った。「たまごっち」は小さな物で、子供 の遊びの世界の要素が大きいが、このゲームは会 話というコミュニケーションを通して育てるとい う事が、他の育成ゲームとは一線を画するものだ と私は思う。
 また、デジタルペット商品の延長線上として気 になるものがある。それはソニーの「AIBO」 という四足歩行自立型ロボットである。私は小学 校4年生の頃から犬を一匹飼っている。無論、直 接会話ができるわけではないが、公園や家の中で 一緒にはしゃいで遊んでいるときは、ただそれだ けで楽しい。私には、吠え方や表情をみるだけで 犬の気持ちがだいたい分かる。私はロボットは実 際のペットの代わりにはなり得ないと思っている が、実際に「AIBO」を購入した人たちが開い ているホームページを読んでみたところ、1つ共 通して感じたことがある。それは、驚くことに「 AIBO」が本当の生き物として自分の子供かの ように可愛がっていることである。これは、「た まごっち」とは違い、「AIBO」の精巧さが、 ボールで一緒に遊んだり、頭を撫でたりと本物の 犬や猫と接するのに近い感覚でコミュニケーショ ンが取れるというところにあると思う。いや、そ れよりもロボットという人間の創造物にコミュニ ケーションを求める人々が現れてきたのだろうか。 生き物のペットには、衛生や健康上、掃除・食事 ・排泄などの世話が日々欠かせない。デジタルペ ット商品であればこれらの世話を省き、コミュニ ケーションに意のままに対応してくれる。
 このように、手軽に相手をしてくれるデジタル ペットが現実の世界に入り込んでくることは、今 後も増えていくと思う。これからの時代、もしか したらパソコンのように一家に一台、いや、一人 に一匹の時代が来るのかも知れない。


最後に
 同志社大学は全国的にも珍しいレンガ造り風のキャンパスで、クリスマスには、キャンパス内の大きな木や校舎がイルミネーションでデコレートされ非常に綺麗です。

 みなさまが、無事同志社大学に入学し、素敵な人生を送れますことを心より祈っております。