妄
想
×
暴
走
第
34
回
注意・ジョジョを知らないとよく分からないと思います。
現在ハンター試験・4次試験の真っ最中でのゼビル島。
そのある館に、ポックルは来ていた。
「ちくしょう・・暗いぜ・・目がなれねぇ・・あの野郎は一体どこにいやがるんだ・・・」
ぷにゅっ・・。
「な・・何か踏んだぞ???一体なんだっ?」
ポックルが足下を見てみる。それはプニっとしたネテロの付き人っぽい人の死骸(たくさん)だった。
「何だ・・・ネテロの『食料の食いカス』か・・。あのマシュマロどもはイヤイヤじゃあなく喜んでネテロの食料になる。まったくわからねぇ心理だぜ・・・鬼畜の人望というヤツか・・」
ポックルが考えながら廊下を歩く・・。
「何か・・・用かな?」
背後で突然声がする。
「ハッ!!ネテロ!!・・・様・・ハァハァハァ・・・」
ポックルの心臓の鼓動が早まる。
(ちくしょう・・なんでこんなにびびっちまうんだ・・落ち着け、ポックル・・なんてこたあねえ。俺よりほんの少し強い「かもしれない」ってだけだ・・)
「何の用じゃときいたのじゃが・・ポックルよ。」
ネテロは表情を変えずに言う。
「えっ・・あっ・・その・・報告に来たんです。」
「『ゴン親衛隊・鼻組』の1人、キュウを仕留め、プレートを奪いました。数日は動けないものと思います。」
「そしてゴンはゲレタにやられながらも6点分のプレートをゲット、別働隊として動いていたトンパとソミーはクラピカ達にやられたそうですぜ。」
ポックルは汗だくになりながらも「ゴン一行討伐隊」の成果を報告する。
ネテロ「・・・・・・・・・・・それで??」
「そ・・・それで・・それが報告です。ゴン達は姉さんとバーボンが張った『ヘビと蜂の罠の洞窟』に向かっている模様です・・」
ネテロ「それで・・と言ったのはお前の事だよ・・・ポックル。お前はわしに忠誠を誓うと言っておきながらまったく戦いにいかないじゃないか・・」
ネテロ「報告だけなら誰でもできるぞ?お前は実力ではなく、わしら協会との裏取引によって試験に合格してきていると言うことをわすれたんじゃあるまいな・・」
「ハァーハァーハァー・・・」
ネテロ「今度こそゴン達を殺してこい・・わしのためにな。さもなくばわしがお前を殺す・・」
(ふ・・・ふざけてやがる・・・こいつ・・俺を脅すつもりか??なめんなよ・・俺は権力のある方につくだけの男・・心の底からてめーには忠誠を誓ってねぇ!!)
ネテロが背中を向け、歩いていく。
ネテロ「早く行って来い・・今度は報告だけでなくゴンの首をもって帰ってくるんじゃぞ・・うんこポックルめ!」
(ふざけやがって・・大体こいつ、本当に強いのか?飛行船の中でもキルアとゴンを仕留めそこなったじゃねぇか・・。いっその事ここでこいつを弓で刺し殺した方が一気に俺が会長になれるじゃねぇか。)
シャキーン!
ポックルが弓に毒矢をつがえる。
(やっぱりスキだらけだ・・俺が弓を引いているのにもまったく気付いていない!今ならやれる!接近戦での暗殺こそこの「弓矢」の独壇場ッ!おれならやれるッ!やってやるさッ!)
ネテロ「(背中を向け、向こうに歩きながら)良い報告を待っているぞ・・・」
(よしッやってやるッ!今だッ!!脳ミソ床にぶちまけやがれぃッ!このクソネテロがッ!)
ネテロ「(後ろを向いたまま)どうした・・・本当に俺を射ようと思っているのか??」
(ハッ!!)
ポックルがまばたきすると、そこにネテロの姿はない。
「なっ!!いな・・・」
ネテロ「気に入ったぞ・・殺そうとする一瞬、汗もかいていないし呼吸も乱れていない(小便はもらしてるけど)・・・さすがいじめられっこポックルじゃな・・」
いつの間にかネテロはポックルの背後におり、そしてそのまま去っていった。
「な・・・動きが見えなかった・・わからん・・今のがネテロの「念」か・・??あのヒゲの先っちょだけ黒いのに秘密があるのか!???」
「なんてこった・・やっとわかった・・・ネテロ様、あんたに とことんついていかないといけない事が・・・俺の完敗だぜ・・・」
そして、今後ポックルもゼビル島でのゴン暗殺に積極的に参加する事となるのだった。
(続く)
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