妄
想
×
暴
走
第
36
回
ポックルはネテロにせかされ、焦っていた。
(くそう・・・あのじじいめ・・ゴンを仕留めないと俺を殺すだと?・・・俺を脅すとは・・)
未だハンター試験は4次試験・ゼビル島での狩りの最中。
(しかし俺1人では絶対ムリにきまってる・・俺は不意打ち、もしくは誰かとコンビを組むことによって実力を発揮するタイプ!)
・・・・っていうかただのヘタレだった。
ポックル「ってなわけでよぉ!ニコル!今日からあんたとコンビを組むことにするぜ!さっさとついてきな!」
ニコル「うぅ・・・あ・・・・う・・」
ポックルは一次試験においてすっかり自信を喪失してヘタレとなったニコルに白羽の矢を立てた。
彼になら自分も優位に立てるからだ。うんこポックルでも。
ポックル「アモリ達にいじめられておかしくなったとはいえ、お前のそのパソコンのデータは捨てがたい・・しかし本当にそのデータ、信頼できるんだろうな?」
ニコル「(興奮しながら)デ・・・デ・・・データは100%です!ハイ!」
こうしてポックル&ニコル、電脳オタクコンビが結成されたのであった。
ポックル「あっ!!あれはッ!」
ポックルが発見したのは、草むらに潜むゴンだった。その先にはヒソカとアゴン。ゴンの注意はヒソカの方に完全にいっている。
ポックル「これはチャンスだ!天ハ我ニ味方セリ。ゴンがヒソカに攻撃を仕掛けた直後、不意打ちするぞッ!」
ニコル「だ・・ダメです、ハイ。・・・データによると、ゴンのプレートを狙って、黒い狩人ゲレタが付近に隠れているはずです、ハイ。」
ポックル「にゃにーッ?そんなはずが・・・・あっ!あの木の上にいるアフロおじさんは誰だ・・?」
ニコル「あ・・・あれがゲレタさんです、ハイ。ゲレタさんがゴンを攻撃して、ゴンが弱くなったところを仕留めるのが良いと思いますです、ハイ。」
やっぱりヘタレだった。他力本願。
ポックル「そりゃあいいな。それなら俺にもできる・・。ニコル屋、そちも悪よのう・・・よし、ゲレタさん、がんばれ。」
やがて、ゴンがヒソカのプレートを奪い、逃走。
しかしゲレタがいた!
「アフロ、行きまーす!」
高らかな叫び声と共に、すぐにゲレタの吹き矢がゴンをとらえた。
7000回がどうのこうのといいながら、ゲレタはゴンのプレートを持ってどこかに去っていった。
ポックル「い・・今だッ!」
しかしポックルが次の瞬間見たモノは、ゲレタの生首を持って現れたヒソカだった。
ポックル「ゲゲェーッ!」
ビビったポックルは韋駄天の如く逃げ去った。
・・・数日後
ニコル「ヒソカにビビらずにあの時ゴンを矢で仕留めておけば良かったんです、ハイ。」
ポックル「うるせぇッ!一番よりもナンパ通。これが俺の人生哲学!文句あっか!」
すっかり開き直っていた。
ポックル「で、次はゴンはどこに行く?俺はどうすれば良いんだ?」
ニコル「デ・・データによると、ゴンはこの後クラピカ・レオリオと一緒に『ヘビと蜂の洞窟』に入ると思うです、ハイ。」
ポックル「なるほど・・そういや、バーボンと姉さんが組んで、罠をはってるんだっけな。」
ニコル「そ・・そ・・そうです。バーボンは死んだフリをして、ポンズがゴン達を油断させるので、そこを仕留めれば一発です、ハイ。」
意気揚々とポックル一行は洞窟に向かったのだった。
・・・洞窟前。
ヘビだ、来るなーとかいいながら、ゴン達がみんなポックル・バーボン・ポンズが待ちかまえる洞窟に入ってきた。
ポックル「良し・・全ては計画通りだ・・ゴン、早く油断しろ・・」
洞窟内の陰で遠くからゴン一行を観察している。
しかし何か様子がおかしい。
ポックル「何だろう・・バーボンがホントに死んでるっぽいんだけど・・遠くてちょっとわからないが。」
ニコル「デ・・・データは100%ですってば!ハイ!バーボンは死んだフリをしていますです!」
ポックル「・・・だといいんだが・・」
そしてさらに時間が経過。なんだかポンズとゴン達のやりとりがおかしい。
ポックル「なんだ・・?姉さんが何か出したぞ?」
ニコル「なんだか眠くなってきましたです、ハイ・・・・」
ポックル達はポンズの出した催眠ガスに巻き込まれて眠った。実はポンズはポックル達の事をすっかり忘れていた。
数時間後、目を覚ましたポックルは、バーボンが本当に死んでいた事に気付き、泣いた。
ニコルも泣いた。
ヘビの罠の洞窟からでられなくなり、ポックル&ニコル、リタイヤ。
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