その後のレオについて


「やっと今、この地球が僕の故郷になったんです。
 だから青い空と青い海のある故郷をこの目で見てこの手で確かめてみたいんです」


・1975年3月28日
 ウルトラマンレオ最終話「さようならレオ!太陽への出発」放送


 ウルトラマンレオは円盤生物ブラックエンドを倒し、最後の戦いを終えた。
 そして地球人おゝとりゲンとして夕陽の地平線の向こうへと旅立った。
 一年間一緒に走り続けてきたおおとりさんはここで我々の前から姿を消した。
 これは我らのヒーロー、ウルトラマンレオのその後を追った一大ドキュメンタリーである!


・1979年7月21日
 映画「ウルトラマン 怪獣大決戦」公開


 何と我々は思いもよらない形でレオと再会する事となった。
 場所はM78星雲ウルトラの星、ウルトラタワー。
 ウルトラマンキングのサインを受けて集った12人の戦士達が一堂に会していたのだ。
 ウルトラマン、ウルトラセブン、帰ってきたウルトラマン、ウルトラマンエース、ウルトラマンタロウ、
 ゾフィー、ウルトラの父、ウルトラの母、レオ、アストラ、ウルトラマンジョーニアス。
 ここで戦士達の紹介映像が入るのだがレオ兄弟の時にはアトランタ星人戦が使われている。
 L77星から来たウルトラマンレオとアストラ兄弟、とどめはウルトラダブルフラッシャーだ!

 本編の38、39話ではウルトラ兄弟とレオ兄弟との和解が描かれずに終わった。
 ウルトラ兄弟の一員に加えられたといえどもそれはキングの進言によるもの。
 両者は果たして仲直り出来たのだろうか……それを考えると我々は心配で仕方が無かった。
 しかし今回、再編集の映画版とはいえ他のウルトラ戦士達と並ぶレオ兄弟を見て、
 暗にウルトラ戦士の一員として認められたのだな、と心を撫で下ろすのであった。

 宇宙の正義を守るためにウルトラの勇士は戦う。
 宇宙の平和を破る敵と戦うためにウルトラの12人は戦い続けるのだ。
 今日も、明日も……。


・1979年8月20日
 コメットさん第63話「ウルトラマンと怪獣アカゴン」放送

 他とは違う、意外なところで我々はレオと、おおとりさんと再会する事となった。
 乙女座から来たコメットさんの同居人、準平が垢だらけの怪獣アカゴンになってしまった。
 コメットさんの魔法も効かない。医者でも治せない。
 このコメットさん、ウルトラセブンの親友で、ウルトラマンタロウが想い人なのだ。
 絶望に打ちひしがれた時、タロウによるウルトラサインが大空に浮かんだ。
 そこで現れたのはウルトラマンレオことおおとりさんであった。
 「僕の故郷はL77星なんだけど、その星は爆発してしまって、今はもう無いんだ。
 だから僕にはこの地球がたった一つの住みかなんだ。
 この星はいい星だよね。空も、木も花も、住んでる人間達も。
 でも結局僕達は宇宙人なんだ。いつかはこの地球を後にしなければいけない日が来るかもしれない」

 おおとりさんはコメットさんに皆に正体を明かせば魔法が効くようになると言う。
 しかしそうするとコメットさんは地球に留まっていられなくなる。
 そう、すなわち故郷の乙女座へ帰る時が来たのだという。
 「噂に聞いた事があるよ。乙女座って所もいい所らしいね。……いいなぁ、故郷のある人は」
 しかし、地球を去りたくないコメットさん。
 悩み悩んだ末に、コメットさんは正体を明かす覚悟をした。その時、おおとりさんがやってきた。
 「準平君を元に戻すにはもう一つ方法があるんだ。
 準平君を地球の外へ連れて行って、宇宙から飛んでくるγ線やβ線を浴びせるんだ」
 「それじゃ……レオ、あなたが……!?」
 頷くおおとりさん。
 しかしレオはもう一度変身してしまったら宇宙の掟でもう地球へは居られない。
 戦いの必要が無く、平和な時には変身してはいけないという掟だろうか……?
 「でも、それは駄目よ。あなた、変身してしまったらもう地球には戻れないでしょ?」
 「いいんだよ、コメットさん」
 「私には乙女座という故郷があるわ。でもあなたには今、この地球しか故郷は無いわ」
 だけどおおとりさんは笑顔で首を横に振る。
 そして、変身して準平を手に宇宙へ飛んでいくのであった……。
 人間に戻る準平。
 「レオ、本当にありがとう……」
 「さようなら、コメットさん。また乙女座で会おうね……」
 そう言い残すとレオは空へ飛んでいった……。
 「レオ、さようなら……お母さん、レオが乙女座に行ったら優しくしてあげてね。
 レオは地球という第二の故郷を私のために捨ててくれたのよ……」
 再会出来たのもつかの間、何とおおとりさんは第二の故郷地球を捨てなくてはならなかった!
 L77星が滅亡し、ようやく安住の地を見つけたと思えば……何という悲劇であろうか。
 優しすぎるおおとりさんに対して、僕達は涙する事しか出来なかった……。
 宇宙の掟が時効になって、また地球へ来てくれる事を祈って……!


・1984年3月17日
 映画「ウルトラマンZOFFY ウルトラの戦士VS大怪獣軍団」公開


 またしても劇場でレオに会う機会が訪れた。
 冒頭では「怪獣大決戦」の流用フィルムが使われ、レオも一瞬だけ登場した。
 今回の主人公はウルトラ兄弟の長兄であるゾフィー。
 とうとう新規撮影でウルトラ8兄弟の活躍が見られるのだろうか。
 否応が無しに期待は高まる。
 しかし怪獣の脅威と初代ウルトラマンの活躍で物語前半が終わった。

 そして後半突入。ついにウルトラ6兄弟が地球に向かって飛び立った。
 ……そうなのである。6人なのである。更にゾフィーは言う。
 「この6兄弟の他にもウルトラの戦士が居る」
 ウルトラの父と母の紹介の後に獅子の瞳が輝きレオが登場する。
 ここではガロンとリットルの兄弟怪獣との対決が紹介された。
 ゾフィーはこのような言葉でレオ兄弟を紹介している。
 「ウルトラマンレオとアストラ。この兄弟はL77星の出身だ。
 彼らの勇気と知恵は私達に勝るとも劣らない。素晴らしいウルトラ戦士の仲間だ」

 ウルトラ7番目、8番目の兄弟としてでこそ無かったが、
 ゾフィーはレオ兄弟の事をウルトラ戦士として認めてくれているのだ。
 新規撮影シーンは無かったが、ウルトラ兄弟としての戦いは無かったが、
 レオ兄弟に会えただけで……我々は嬉しかったのだ。

 更に言うならば今回はレオ関係の劇伴が使われていたのも注目点。
 ウルトラの父と母の紹介では「星空のバラード」、
 80とユリアン、キングの紹介では真紅の若獅子アレンジこと「M2」、
 兄弟達がウルトラベルを持って地球に向かうMACのテーマこと「M11」が、
 それぞれ流されていたのだ。
 映画版ウルトラにもレオの血脈は確実に受け継がれている……!


・1984年7月14日
 映画「ウルトラマン物語」公開


 三度、再編集によるウルトラの映画が公開された。
 今回の主人公はウルトラマンタロウ。
 前半はタロウの幼少時から地球の初陣までの物語である。
 レオの出番はあるのだろうか。
 と思ったその時、ウルトラの父はタロウに向かって言う。
 「それでは次にウルトラ兄弟以外のウルトラ戦士から技を学べ!」
 スクリーンに映ったのはウルトラマンレオであった!
 しかも使われた映像は何故かシルバーブルーメ戦なのである。
 タロウはレオのスパーク光線で何かを学んだようだ。  
 レオの登場した映画版3作品を視聴してようやく我々は気付く。
 ここまで一貫して映画版でのレオは、
 「ウルトラ兄弟では無いウルトラ戦士」として扱われているという事実に。
 果たしてウルトラマンレオはウルトラ兄弟として認められる日が来るのか!?

 そして今回もレオの劇伴が使用されていた。
 タロウの夢の中で平和なテーマ「M50」が、80バルタン登場時にブリッジ曲「M74」が、
 グランドキング誕生時にはMAC基地強襲時の「M24」が、
 ウルトラの父が救援に向かう時と、グランドキング対ウルトラ兄弟では脅威のテーマ「M22」が、
 それぞれ使われていた。レオ本人の出番とは裏腹に劇伴は大活躍である。


 ここでウルトラマンレオは我々の前から消息を完全に絶った。
 新作ウルトラマンも今までのシリーズとは関わりの無いものばかりである。
 ウルトラマンレオの伝説はここで終わりを継げてしまうのだろうか。
 否、これは我々に対する試練なのだ。ならば待ち続けよう。
 我々の愛する真紅の若獅子の復活を、新たなるレオ伝説の始まりの時を!


・2006年2月11日
 ウルトラマンマックス第33話「ようこそ! 地球へ 前編」放送


・2006年2月18日
 ウルトラマンマックス第34話「ようこそ! 地球へ 後編」放送


・2006年11月25日
 ウルトラマンメビウス第34話「故郷(ふるさと)のない男」放送


・2007年3月31日
 ウルトラマンメビウス第50話「最終三部作III 心からの言葉」放送


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