夜空にきらめく数々の星座、ごらんなさい。
あれがはくちょう座、いて座、みずがめ座、おおぐま座、こぐま座……事件はこのこぐま座から起きた。
火花を散らしている二つの飛行物体。
MAC基地にいたゲンはそれを発見する。
ゲン「隊長、隊長!隊長、ちょっと来て下さい!」
居眠りをしていたダンはあくびをすると窓の方へ行く。
ゲン「宇宙怪獣でしょうか?」
ダン「仲間喧嘩だな……」
ゲン「小さい方がだいぶいじめられてるようです。助けてやりましょうか」
ダン「いや、我々の任務は地球の安全を守る事だ。他の事で動くわけにはいかん」
そう言って戻ろうとするダン。
ゲン<「……!?隊長!」
小さい飛行物体は地球に降下していく。大きい飛行物体もその後に続く。
降下地点は北海道だ。
ゲン「隊長……!」
ダン「全員出動!……と言うところだが、我々二人だ」
ゲン「マッキー2号を用意します」
ダン「うん、こっちは自動に切り替えとこう」
BGMはMACのテーマでマッキー2号が基地から発進する。
モロボシダンとゲンは赤い閃光が落下した地点、北海道・手稲に向かった。
ダン「あの辺りだな……降りてみよう」
ゲン「はいっ!」
マッキー2号を着陸させてマックシーバーで反応を確かめつつ進む二人。
やがて二人は原野にたどり着く。
ダン「こっちだ」
ゲン「いえ、あっちにも反応があります」
ダン「二手に分かれよう」
ゲン「はい!」
それぞれ別の方向へ進む二人。
だが雨が降ってしまい、ゲンは木の下で雨宿りをする事になった。
その時、足元で謎の鳴き声が。
ゲン「うわぁっ!」
見るとそれは小熊だった。
ゲン「びっくりさせるなよー、よしよし……」
木の陰を見ると先客がいたらしい、そこにはふきの葉を傘にした少年が。
ゲン「君の熊かい?」
頷く少年。
ゲン「こんな所で何をしてるの?」
ある方向に指をさす少年。
ゲンはその方向へ行ってみる。後ろからついてくる少年。そこには……
ゲン「……お墓?……誰の?」
少年「………」
ゲン「その小熊のお母さん?」
頷く少年。
ゲン「どうして?猟師に撃たれたの?」
首を横に振る少年。いつまでも止まない雨。少年はゲンにふきの葉を差し出す。
ゲン「僕に?」
頷く少年。
ゲン「だって……君だって…」
少年はゲンにふきの葉を渡すと行ってしまう。
ゲン「ちょっと!君の名前は!?」
立ち止まると少年は言う。
少年「……ボック」
ゲン「ボック……」
マックシーバーが反応を示している。
ゲン「……!?」
慌てて後を追おうとするゲンだったが、既に少年ボックの姿はなかった。
雨が止んでゲンはダンと合流する。
ゲン「隊長!どうでした?」
ダン「ダメだ。そっちは?」
ゲン「ボックという少年に会いました。これを貰いました。見失ってしまいました」
ふきの葉を見せるゲン。
ダン「ボック……じゃあ夕べ墜落したのはボックだったのか?」
ゲン「知ってるんですか?あの子」
ダン「うん、小熊座に住んでいる生物だ。小さな身体だから子供に姿を変えているんだ」
ゲン「地球人に害は?」
ダン「ボックはおとなしい奴だ……しかしボックを追ってきたのはひょっとするとドギューかもしれん」
ゲン「ドギュー?」
ダン「牡牛座に住んでいる宇宙の嫌われ者だ。ボックがおとなしいのをいい事にいじめ回っているときいた事がある」
ゲン「ドギューという奴は地球に害を与えるかもしれないんですか?」
ダン「うん……もう一度飛んでみるぞ」
ゲン「はい!」
北海道の空を飛ぶマッキー2号。
空から、地上のレーダーから、牡牛座の凶暴怪獣ドギューの行方が探索された。しかし……
道端に血を吐き倒れている人々。けたたましく鳴る救急車のサイレンの音。
一夜のうちに何人もの人が得体の知れぬ怪獣に襲われ殺された。
人間だけではない。牧場の牛や羊にも被害が出ている。
マックカーで街の様子を見てきたゲン。建物(MAC避難所か?)の中に入る。
ゲン「隊長、街の人々の間に恐怖が広がってます。
それに目撃者の話では熊のようなけむくじゃらな怪獣だったという事です」
ダンは地図を見ていた。
ゲン「これは?」
ダン「うん……」
被害地区をまとめると一つの中心地点が導き出された。
マックカーでその地点に向かう二人。そこは熊牧場だった。
ゲン「可愛らしいなぁ……こいつらの中に怪獣が紛れ込んでるなんて考えられない…」
ダン「この北海道ではまだ毎年5、6件の熊の被害が出ている。人々の恐怖を怪獣がつけこんで熊になりすましている事も十分ありうる」
ゲン「!?隊長、ボックです」
そこには熊と戯れるボックの姿があった。笑顔でボックの方に歩いてゆくダン。
ダン「ボック!」
ボック「あっ!セブン!」
ダン「ボック、久しぶりだね。どうしたんだこんな所で……」
ボック「……ドギューがこの小熊のお母さんを殺したんだ……」
ダン「一昨日の晩だね?」
ボックは頷いて言う。
ボック「ドギューに追われて林の中に逃げ込んだら、そこに熊の親子がいた。ドギューは僕と間違えて殺したんだ!」
ダン「それでこの小熊を育てるつもりなんだね?」
頷くボック。
ダン「君のお母さんもドギューに殺されたんだって?」
ボックはうなだれて言う。
ボック「ドギューは僕が大きくなってお母さんの敵討ちするのを恐れて今のうちにやっつけようとしているんだ」
ゲン「ボック、昨日は傘をありがとう。その後、ドギューの行方は分からないのかい?」
ボック「うん……」
その時だ。
大男が村人を大勢引き連れてやってきたのだ。
大男「いたいたいたいた!あの子供だ!」
ダン「どうしたんです?」
大男「どうした?いではMACらしいがそんな事もわからんのか。その子供は怪獣なんだ!」
ゲン「バカな事を言うな!」
大男「バカな事?俺は見たんだ!怪獣が牛を殺しているのをな。殺し終わると怪獣はスーッと子供の姿になった」
ダン「子供なら他にもいる」
大男「俺の見た子供は小熊を連れていた。おい、やっちまえ!」
ダン「待てっ!!!」
ダンはボックを振り向く。ボックは首を横に振る。
ゲン「この子供が怪獣に変身出来るという証拠は何もないじゃないか!」
大男「じゃあ何故MACがここにいるんだ。MACでも怪しいと思ったからこそここをこう調べに来たんだろう」
村人達「そうだそうだ!」
大男「やっちまえ!」
一斉に襲い掛かる村人達。
ダン「やめろ!」
ゲン「やめるんだ!」
ダン達が押さえているうちに逃げ出すボック。
大男「逃げたぞ!捕まえろ!」
追う村人達。
・視聴した感想
ウルトラ怪奇も後半に入り、趣が変わってくる。
とにかくドギューのキャラが濃いです。
ふきの葉やマックシーバー、そして黒百合と小道具がうまく使われてていい話です。
ボックがダン隊長の事をセブンと呼ぶのも印象的でした、劇中二回しか呼んでないのですが。
15話で習得したはずのレオのくらやみ殺法がどうして今回の話で生かされなかったのか、
そんな意見がありますが俺的見解を。
あの時は消火液で視力を奪われましたが、今回は目潰しです。
洗剤かけられるのと直接攻撃されるのでは全く状況は別でしょう!
眼球に直接爪を突き立てられて心眼だ何だと言っていられるわけがありません!
異議を唱える方は一度やってみて……失明の恐れがあるので決してやらないで下さいね。
以上、俺的見解終了。
ドギューを倒した後、レオがVサインをするのがやけに印象的でした。
つーか、MAC。今回はゲンとダンたん二人だけですか。
しかも自動操縦って……何かすげぇ。早くも全滅の兆しが……。