宇宙、それは君たちも知っているように数え切れないほどの星がきらめき、吸い込まれそうに広い無限の世界。ほら、あそこに光っている星。
あれはコロ星っていうんだが、コロ星の星人達は音楽が大好きで陽気でいたずら好きなんだ。ほ〜らほら、いたいた。音楽が聞こえるといつもそうなんだ。
ベッド型の宇宙船の上ではしゃぐコロ星人。
あっ、危ない!
コロ星人は、はしゃぎすぎて落ちてしまう。
ほーら、言わないこっちゃない。
搭乗者がいなくなったベッドはゆっくりと地球へと降下していった。
リトルMAC隊員が歌いながら本部となる廃バスへと急ぐ。
トオル「隊長待ってるぞ!」
トオルと眼鏡をかけた教授は自転車を置いてカオルとマサミと並ぶ。
トオル「隊長!全員揃いました!」
隊長は基地の中から出て来る。ダン隊長のファンなので松葉杖を持っている。
「敬礼!」
敬礼する一同。
隊長「うむ、ご苦労。では今日全員の任務を言う。女子隊員はパトロール」
マサミ「はい!」
カオル「マサミちゃん行こう」
マサミ「うん」
二人は周辺のパトロールに向かう。
隊長「教授隊員は隊長車の掃除」
教授「ちぇっ、だから嫌なんだよ」
教授はぶつぶつ言いながら雑巾片手に隊長の自転車を掃除し始める。
隊長「丁寧にやれよ。トオル隊員は本部の掃除」
トオル「ええっ?またかい?」
隊長「嫌なら、おやつは無しだぜ」
トオル「わかったよ、パン屋には勝てねえや、行こう」
残る二人の隊員と本部に向かうトオル達。
リトルMAC基地のそばにあのベッドが下りてくる。
トオル「隊長、あんなところにベッド捨ててあった?」
教授「本当だ…」
隊長「よし!全員出動!」
一同「はい!」
ベッドを調べ始める一同。
トオル「すっげえ……まるでおもちゃのベッドみてえ」
教授「これは…きっと空から降ってきたんでしょうね」
隊長「まさか!だけど俺んちのベッドより、よっぽどいいや」
そこにカオルがやってくる。
カオル「お兄ちゃんたち〜!ねぇねぇねえぇねぇ!ちょっと来て!」
隊長「何だい?」
カオル「ミミズのおばけがいるの!」
行ってみると地面から 何か妙なものが生えてきているように見える。
隊長「よーし」
隊長はそれを引きずり出そうとひっぱるが…。
カオル「ねえ、何かきこえるわ」
地面に耳を傾ける一同。
「鳴き声だ!よし、みんなで掘ってみよう!」
掘るとそこからはコロ星人が出てきた。怪しい物体はコロ星人のしっぽだったのだ。
星人「感謝、感謝」
呆然とする隊員達に頭を下げる星人。
隊長「何だお前!?」
でも空腹で倒れてしまう。
トオル「わかった!どこかの星から来た星人だ!」
マサミ「おとなしそうね」
隊長「俺達で飼おうよ。おい、起きろよ!」
カオル「お腹がすいてるのよ、きっと」
隊長「みんなで食料集めだ」
女子隊員を残して隊員達は食料集めに散っていった。
リトルMAC本部。
星人「私、お腹がペコペコ」
カオル「一体、何が食べたいの?」
星人「18番、24番、26番、110番。おおっ、110番食べたい!110番!110番!」
マサミ「110番?」
カオル「パトカーかしら?ねぇ、パトカー?」
一体パトカーをどうやって食べさせるつもりか分からないがどうやら違うらしい。
教授「そんなもの食べるわけないだろう?それはねーきっと宇宙食のメニューの番号だよ、なっ?」
どうやらそのようらしい。その後、トオルが生の魚を持ってくる。
トオル「おーい、これだろ?」
しかし、違ったみたいだ。その後、隊長がドーナツを持ってくる。
隊長「おーい、これ?」
星人「おおっ!ナンバー110番!これこれこれ!」
喜んで食べ始める星人。
隊長「これで俺達のおやつはパーだぜ」
トオル「ええっ!?そりゃないよ…」
星人はあっという間にドーナツを平らげてしまった。しかしまだ足りないらしい。
星人「もっと!もっと!」
隊長「ええっ!?まだぁっ!?」
トオル「隊長。いいよ、いいよ、この際」
隊長「よし、あと一つだけだぞ!……俺もお父ちゃんに怒られちゃうよ」
MAC基地。
パトロール中のおおとりから通信が入る。
ダン「モロボシだ」
ゲン「あっ、隊長?未確認情報なんですが変な星人が現れて東京中のドーナツを食べてしまったというんです」
ダン「何だって?」
佐藤「ははっ、ドーナツねぇ」
ダン「よーし、調べてみろ」
ゲン「了解!」
おおとりは再びマックカーでパトロールを開始するのだった。
リトルMAC。
ドーナツをありったけ平らげてしまった星人はやっと一息ついていた。
星人「満足、満足」
教授「チビのくせによく入ったなぁ…」
トオル「君の事で街中大騒ぎだよ、帰った方がいいよ」
隊長「お前の住んでる星は何ていう星だ?」
星人「コロ星」
教授「きいたことないよそんな星」
星人「最高の星よ?地球より2000年は進んでる」
トオル「よく言うよ。しっぽがあるくせに!大体しっぽが生えてるのはねー…」
星人「これは発信しっぽ」
教授「発信しっぽ?これが?」
星人「怪獣レンボラーをコントロールする発信機」
教授「うそつけぇー」
星人「コロ星人嘘つかない。レンボラー、虹も食べる」
トオル「本当?」
隊長「虹を食べる怪獣か…すげーな…見たいな」
星人「ダメ」
隊長「あんなにドーナツやったじゃないか!」
教授「そうだ!やっぱり嘘だ!」
その言葉に観念したのか星人は怪獣を呼び出すことにした。
星人「……よろしい。でもちょっとだけよ?……レンボラー!」
しっぽで怪獣を呼び出す。
MAC基地。
ダン「マッキー3号、マッキー3号」
「こちらマッキー3号」
ダン「未確認飛行物体がマッハ32のスピードで地球に接近中。確認しろ」
「了解!」
リトルMAC基地に向かうカオルとマサミ。
そこにゲンがマックカーで通りかかる。
ゲン「カオルちゃーん、どこいくの?」
マサミ「あのねー」
カオル「しっ!何でもないのよ、行こう」
マサミ「うん!」
二人はリトルMAC基地に行ってしまった。
隊長「来ないじゃないかよ!」
カオル「どうしたの?」
トオル「怪獣が来るんだ!」
カオル「怪獣?」
教授「来るわけないよ。」
トオル「嘘じゃないよ!」
教授「だってこいつ、嘘ばっかり言ってるじゃないかー。ベッドから落ちて地球に来たんだってさ」
カオル、マサミ「ベッド?」
教授「これで大人なんだってさ。子供が43人、孫が64人だって」
カオル、マサミ「へぇ〜」
星人「曾孫が14人よ?」
教授「またまた嘘をつく!」
星人「嘘じゃないよ〜」
教授「よし!もし怪獣が来なかったら訴えてやるからな!……ああっ、来た!」
その時、空を飛んできたのはまさしく怪獣であった。
星人「レンボラー!」
「うわああっ!逃げろー!」
物陰に隠れるリトルMAC隊員。
星人「ダイジョーよ、ダイジョーよ」
トオル「カオル……ダイジョーって何?」
カオル「もしかしたら大丈夫のことじゃない?」
トオル「大丈夫?」
そこにゲンが現れる。
ゲン「おーい!」
トオル「あっ、おおとりさん、怪獣だ!」
ゲン「さぁ、みんな!あっちに逃げるんだ!」
星人「ダイジョーよ!本当にダイジョーよ!」
ゲン「お前だな?東京中のドーナツを全部食べてしまった変な星人というのは!」
星人「あんた、誰?」
ゲン「MACの隊員だ!」
星人「MAC?」
ゲン「ああ!」
トオル「おおとりさん!怪獣が来るよ!」
星人「ダイジョーよ、レンボラー!ポーズ!」
怪獣は星人の命令するままに奇行を重ねて行く。
マッキー2号に搭乗のダンと佐藤隊員も戸惑う。
ダン「ゲン、応答しろ」
ゲン「はい、こちらおおとり」
怪獣の奇行にリトルMACは大喜び。
星人「ねっ?私の思うままよ?」
盛り上がるリトルMACだが……。
ゲン「……はい、わかりました。おい、君!家に帰るように言うんだ!」
星人「わかった!レンボラー!みなさんにバイバーイ!」
たが、その時。
隊長「発信しっぽさえあれば僕だって!」
ゲン「おい!やめるんだ!」
ゲンの制止空しく、隊長が星人のしっぽを取ってしまう。
たちまち街を破壊しはじめる怪獣レンボラー。
星人「大変だ!大変だ!しっぽが切れた!コントロールがきかなくなった!」
ゲン「怪獣を止めろ!」
星人「無理よ!地球がガックガクになるまで暴れ続けるよ!」
ゲン「おい、みんな!とりあえずバスの中に逃げるんだ!」
ダン「攻撃!」
梶田「了解!」
攻撃を開始するMAC。だが、その時、雨が降り出した。
星人「あっ、雨だ!わーい!雨だ!もうダイジョ−よ!レンボラー雨嫌い!雨降ると逃げる」
怪獣はどこかへと飛び立っていった。
星人「ねっ?」
ひとまずは危機は去った。
逆立ちする星人。
隊長「何とかくっつかないかな、このしっぽ」
ゲン「おい、このしっぽが生えたらコントロールできるんだな?」
星人「はい、普通20時間かかる。でも逆立ちしたら少し早く生える」
ゲン「よし、がんばってくれ!」
星人「はい、私がんばる!……あっ!私のベッド!」
星人はあのベッドを見つけて駆け寄った。
星人「もうダイジョーよ!これで逃げればいい!」
トオル「なーんだ、そのベッドお前のか」
星人「そう、このベッド、空飛ぶ!地球の人素晴らしい110番作る、地球の人全部連れて逃げたい。
でも、このベッド……重さ150キロまで……」
マサミ「えっ?150キロまで?私は…20キロ」
カオル「私は……25キロ。お兄ちゃんは?」
トオル「僕は35キロ」
トオルは隊長を見る。
隊長「俺は……」
明らかに体重が重そうだ。
隊長「俺は……残る。俺がしっぽ取ったからあいつ勝手に暴れだしたんだ」
トオル「僕も残る」
教授「僕も」
カオル、マサミ「私達も!」
星人「美しい心、私感激した!ねっ、おおとりさん!」
ゲン「うん……あっ、そうだ!感激してる場合じゃないだろう!」
マサミ「あっ、虹!」
星人「ええっ!?虹!?」
カオル「きれいだわー」などと言っていると怪獣が来て虹を食べ始めた。
トオル「あっ、本当に虹を食べた!」
それを見た星人は慌てだす。
星人「ちょっと、ねぇ、おおとりさん」
おおとりを呼び出してこっそりと言う。
星人「レンボラーは虹を食べると力100倍になる」
ゲン「100倍!?」
星人「そう、100倍。この前虹食べた時もすごかった」
ダンと佐藤隊員のマッキー2号がレーザー光線砲で応戦するが力100倍の怪獣に苦戦。
そこにゲンが変身して駆けつけた。「レオォォォォーッ!!!」
前主題歌インストゥルメンタルをバックにレオは怪獣と格闘を繰りひろげる。そして、レオの蹴りが決まった。
トオル「よし!レオ!今度はボクシングだ!」
どこからか歓声やゴングの音が聞こえたりして明らかにギャグのノリだ。
勝負は7ラウンドまで続き、ノックアウトされた怪獣に星人がタオルを投げて終了。
星人「タイム、タイムー!」
レオ「よし、君のしっぽが生えるまで待っていよう」
夜。
教授「報告、レンボラーに異常なし。続いて見張ります」
トオル「よし!」
隊長「いっぱいドーナツ持ってきてやったからな!がんばれよ!」
星人「うー、私がんばる。感謝、感謝」
朝。
カオル「ねぇねぇねぇねぇ、しっぽ生えた?」
ゲン「ん、30センチくらい」
隊長「おい、朝メシ!」
そういってさしだすのはやはりドーナツ。
星人「感謝、感謝」
トオル「よし、あと一息だ!」
その時、怪獣が目覚めて縛っていた鎖を引きちぎってしまった。
その足元にダン、ゲン、佐藤、梶田を含むMAC隊員5名が待機していた。
ダン「梶田!」
梶田「はい!」
ダン「止むをえん!」
梶田「はい!」
梶田隊員は仕掛けておいた爆弾のスイッチを入れる。
他の隊員もマックガンで応戦する。そしてゲンも再び変身する。「レオォォォォーッ!!!」
激しい格闘が続く中……とうとう星人のしっぽが完璧に生えた!
星人「レンボラー!やめろ!あやまれー!あやまれー!」
途端に周囲に対して頭を下げる怪獣。どうやらコントロール能力も戻ったようだし、一件落着。
ダン「これに懲りてもういたずらはやめるんだぞ」
星人「はい、怪獣レンボラーも反省して帰りました。私も反省してます」
トオル「僕もしてるよ」
カオル「私も」
隊長「……俺も。これ、もっていってくれよ」
そう言って星人に渡したのはドーナツだった。
星人「感謝、感謝。それでは地球のみなさんさようなら、おおとりさんさようなら」
ゲン「ああ、もうベッドから落ちるなよ」
星人「はい、お元気で!」
呪文を唱えるとベッドは宙に上っていった。
トオル「おおとりさん、よかったね」
ゲン「これでやれやれだ」
ダンと顔を見合わせて笑うゲン。
教授(あいつおとなしくしてるかなぁ)
カオル(いまごろ110番食べてる頃よ)
トオル(いい奴だったよなぁ)
隊長(また落っこってこないかなぁ)
おいおい、君たち、物騒なこと言うなよ。また騒ぎを起こしたら困るだろ。
さぁ、もう少しでコロ星だよ、頼むからおとなしく帰ってくれよな。
そこで「学園天国」が流れ、星人はベッドの上で踊りだす。
おやおや、また始めちゃったぞ。音楽が聞こえ始めるとダメだ。やれやれ、一体どこから聞こえてくるんだ。
何と地球のリトルMAC基地でラジカセで音楽を流したりやドーナツで再び星人を呼び込もうとしていたのだ。
やれやれ。