ウルトラマンレオ第24話
美しいおとめ座の少女

−ロボット怪獣ガメロット サーリン星人 少女カロリン登場−

サーリン星ロボット警備隊は告げる。
逃亡者ドドルとカロリンを引き渡しなさい、さもないと一時間以内に地球を破壊する。
密かにかくまっていたゲンには二人は渡せない、傷を負ったドドル、可憐な少女カロリン。
がんばれゲン!みんなで見ようウルトラマンレオ!

MAC基地。
怪しい反応が。
「隊長!宇宙船です!」
「何?……かなりのスピードだな」
「このスピードでは、地表に激突します」

案の定、丘に激突して宇宙船は大破。その炎の中に少女と老人がいた。
少女「おじい様、しっかりして!」

「墜落地点は?」
「BX003地区です」
「よし、出動!」
「はい!」
マックロディーで現場まで向かう。梶田隊員は大きな装置を背負っている。
佐藤「隊長、付近に生物はみあたりません。全く心配はありませんよ」
ダン「向こうを頼む」
佐藤「はい」
ゲンは金属片を見つけると言った。
ゲン「隊長!地球のものじゃないですね!」
ダン「よーし、このあたりのパトロールを強化しよう」

翌日、ゲンと佐藤隊員、マックロディーでパトロール。
「こちらロディーBX005地区異常ありません。これからBX008地区に向かいます」
「了解」
近くの病院ではあの少女が往診を断られていた。
そして、病院を出て箸って曲がり角を曲がったところでマックロディーとぶつかりそうになる。
慌てて降りる二人。
ゲン「君ぃっ!ケガは!?」
佐藤「危ないじゃないか、急に飛び出してきたりして」
何も言わずに行こうとする少女。ゲンは彼女を呼び止める。
ゲン「君ぃ!……顔に泥が」
少女「……」
ゲン「これで拭きなさい、さぁ」
白いハンカチを出して手渡すゲン。
少女はドロをぬぐうとハンカチを返して行ってしまった。
佐藤「おかしな子だなぁ……さぁ、いこうか」
ふと、ゲンは道路に何かが落ちていることに気づいた。
ゲン「……宇宙金属!」
ゲンは少女を追おうとしたが既に少女は見当たらない。仕方なく車内に戻るゲン。
佐藤「おい、どうかしたのか?」
ゲン「いえ、何でもないです」

夜の城南スポーツクラブ。
ゲン「じゃあ、みんな気をつけて」
トオル「大丈夫!星人なんで僕の空手で一発さ!」
カオル「嘘ばっかし。お兄ちゃん、一番最初に逃げるくせにー」
トオル「言ったなー!もうカオルなんか助けてやんないからな!」
一人先に歩き出すトオル。
カオル「ああっ!ヘビ!!」
トオル「うわあああっ!助けてぇっ!!!」
戻ってきてカオルの後ろに隠れるトオル。
カオル「ねー?」
その様子を見て顔を見合わせて笑うゲンと百子。
トオル「ヘビと星人とは違うよ!」なんて言いながら、トオルたちは帰っていった。
その直後に現れた影は……。
ゲン「誰だ!?……君は…!」
昼間の少女だった。
少女「お願いします!助けてください!おじい様が死にそうなんです!」
ゲン「君は、地球人じゃないね?」
視線を交わす二人。
少女「お願いします!助けてください!お願いします!」
ゲンは少女についていくことにした。

少女「ここです」
そこには老人が寝かされていた。
少女「おじい様、しっかりして!」
ゲンは老人の額に手をあてる。
ゲン「……ひどい熱だ!早く病院に連れて行かないと!」
少女「ダメ!病院はダメ!」
ゲン「どうして?」
少女「地球人は信用できないわ」
ゲン「じゃあ何故僕を?」
少女「あなたは地球人じゃないわ。それに……いい人だわ。お願い!助けて!助けて下さい!」
ゲン「よし、出来るだけやってみよう。水を汲んできて!」
ゲンは少女と老人を看病した。そして何とか峠は越えたようだ。
ゲン「もう大丈夫」

外に出て一休みする二人。
ゲンは胸ポケットからあの金属片を取り出す。
ゲン「はい、落し物」
少女「あっ、あなたが持ってたの?これね、おじい様がお誕生日にくださったの」
ゲン「あっ、ちょっと貸して」
ゲンはその金属片を少女の左胸につけた。
ゲン「よく似合う」
笑いあう二人。やがてゲンは夜空を見上げて言う。
ゲン「あっ、綺麗な星空だ」
BGMに星空のバラードインストゥルメンタルが流れる。
少女「きれいねー」
しばし星空を見つめる二人。
少女「ねぇ、あなたの星はどれ?」
ゲン「……もう無いんだ。悪い星人に滅ぼされてしまった」
少女「………」
ゲン「君の星は?」
少女「私の星はね……あれ!」
おとめ座を指す少女。
少女「私の故郷(ふるさと)、サーリン星はおとめ座で一番美しい星でした。 ……でもある日、おじい様の作ったロボットが反乱を起こしたんです。 人々はみな殺され、サーリン星はおとめ座で一番醜い星になってしまいました」
ゲン「それで君達は逃げてきたの」
少女「ええ、でもきっと追いかけてくるわ。ロボットにはまだおじい様が必要なの」
ゲン「大丈夫!その時はMACが、いや僕が守る、守ってみせるよ!」
少女「本当?」
ゲン「うん!」
少女「いつかまた、美しいサーリン星にきっと帰れるわよね」
ゲン「ああ!帰れるさ!」

スポーツセンターでシャワーを浴びるゲン。そこにトオルが来て言う。
トオル「おおとりさん、おおとりさん!」
ゲン「え?」
トオル「あのね、僕達百子お姉ちゃんと映画見に行くんだ。おおとりさんも行かない?」
ゲン「悪い!今日はいけないんだ」
トオル「ちぇっ」

シャワー室の外、百子とカオルがいる。
トオル「おおとりさん行けないんだってさ」
百子「そう」
そこにご機嫌なゲンが現れる。口笛まで吹いている。
百子「ねぇ、MACのお仕事?」
ゲン「えっ?……ちょっとね」
カオル「つまんないの」
ゲン「カオルちゃんごめん、今度一緒に行こうね」
百子「お仕事じゃ仕方ないわね。三人で行きましょ」
カオル「お兄ちゃん、今度はきっとよ?」
ゲン「ああ、約束するよ。ほら」といってゲンは指きりをする。
百子「さぁ、行きましょう」
ゲン「行ってらっしゃい」

浮かれながら少女の元に向かうゲン。
老人「どうぞ、おおとり君じゃな。話はあの子からきいています」
ゲン「お体、いかがですか?」
老人「ああ、この分ならあと十日もすれば起きれるじゃろう。これもみな、あなたのおかげだ」
ゲン「いやぁ、僕なんか…きっと、彼女の祈りが通じたんですよ」
そこに少女が花をもって現れる。
少女「おじい様?…あっ」
ゲン「やぁ!」
少女「この花綺麗でしょー?河原に咲いてたのよ」
ゲン「ああ…いいにおいだ」
少女「このお花の名前何て言うの?」
ゲン「うん、これはね、野菊っていうの」
少女「のぎく?まぁ、可愛い名前ね。サーリン星にもね、このお花にそっくりの花があったのよ。ねっ、おじい様」
などと、言っている時にマックシーバーに連絡が。
ゲン「はい!」
白川「おおとり隊員、至急本部に戻って下さい。また宇宙船です」
ゲン「……宇宙船?……はい、すぐ戻ります」
少女「ロボット警備隊だわ!」
老人「とうとうここまで追ってきたか」
少女「おじい様!」
ゲン「ここは僕に任せて!」
老人「しかし…」
ゲン「大丈夫、きっと僕が何とかします。ですから、ここを動かないで」
老人「……頼みます。私のことはどうでもいい。だが、この子だけは助けたい」
少女「おじい様!」
ゲン「いいかい?絶対にここを動いちゃダメだよ」

宇宙船と対峙するゲンと佐藤隊員のマッキー2号とダンの3号。
ダン「命令するまで決して攻撃するな」
佐藤「了解」
ダンは宇宙船と連絡をとる。
ダン「宇宙船へ告ぐ。こちら宇宙パトロール隊、至急応答したまえ!」
ロボット「我々はサーリン星ロボット警備隊だ。逃亡者を追ってやってきた。地球に危害を与えるつもりはない。逃亡者ドドルとカロリンを引き渡しなさい」
ゲン「ちくしょう!勝手なことを言いやがって!よし見てろよ!」
レーザービーム砲で攻撃するゲンだったが、宇宙船からのビームで撃墜されてしまう。
佐藤「うわあっ、誰が攻撃しろといった!墜落するぞ!早く脱出しろ!」
二人はパラシュートで脱出する。墜落して炎上するマッキー2号。
ロボット「我々の力が分かっただろう。1時間だけ時間を与える。その間に逃亡者ドドルとカロリンを連れてきなさい。さもなくば地球を破壊する」

マックロディー前。ダン、ゲン、佐藤、梶田の四名。
ダン「命令を無視する奴があるか!」
ゲン「すみません」
ダン「一刻も早くサーリン星人を見つけ出すんだ。分かったな?」
佐藤「はい」
梶田「隊長!彼らを探し出してどうするんですか?」
佐藤「決まってるじゃないか。ロボット警備隊に引き渡すのさ」
ゲン「隊長…」
ダン「地球の安全を守るためだ……仕方があるまい」
ゲン「でも…そんなひどい」
佐藤「ひどい?何がだ?逃亡者を捕まえて引き渡す。どこがひどいんだ?」
ダン「ゲン…お前、サーリン星人の居場所を知ってるな?知っているんだな?言うんだ!」
ゲン「嫌です!」
そう言ってゲンは走り去る。
梶田「おいっ!」
佐藤「おおとりっ!」

二人の下へ。
ゲン「ここは危険です!早く逃げて!」
老人「しかし、おおとり君……」
ゲン「事情を説明している暇はありません、さぁ、早く!」
ゲンは二人の避難をはかる。途中でダンに見つかってしまう。
ダン「私はMACの隊長モロボシダンです。さぁ、急いで下さい。脱出用のロケットが用意してあります。……ゲン、何をしてるんだ。早く二人をロディーに」
ゲン「……はい!さぁ早く!」
しかし、途中で宇宙船に見つけられ、攻撃を仕掛けられてしまう。
ゲン「隊長!二人を頼みます!」
ダン「分かった!」
二人を乗せてロディーを走らす隊長。しかし、そのロディーも爆撃で破壊されてしまう。
間一髪逃げだせた三人だが…。ゲンは変身する。「レオォォォォーッ!!!」
前主題歌インストゥルメンタルをBGMにいきなりとび蹴りをかますレオだが、宇宙船は手と足を生やし襲い掛かってきた。
そう、宇宙船自体が巨大ロボットだったのだ!恐ろしい敵を前に大ピンチのレオ。
そんなレオの様子をみて少女カロリンはダンのマックガンを引き抜いて立ち向かっていく。
老人「カロリン!やめろ!カロリーン!」
少女「レオーー!レオーー!」
しかしその攻撃もさしたる効果はなかった。そこでカロリンは本当の姿に戻った。
少女カロリンはロボットだった。
カロリンは空を飛び、ロボットの胴体の回路が露出している部分に特攻していった。
それで回路が狂ったのか、もはやレオの敵ではなくなっていた。 前主題歌(こんどはVo有り)をバックにレオはロボットの手を引きちぎり、飛んで逃げようとした本体に投げつけて爆発させた。
そして、必殺のレオキックでロボットの首を叩き落すのだった。
しばらく壊れたように動いていたロボだが、やがて動かなくなると倒れて爆発した。

少女カロリンはロボットだった。彼女は宇宙からの逃亡者ドドル博士によって作られ、人を愛することを知ったアンドロイドだった。

夕暮れ。
星空のバラードをBGMにカロリンの墓の前で静かに手を合わせる三人の男がいた。
ドドル博士に、ダン、そしてゲンだ。
墓板には「おとめ座サーリン星の少女 カロリンここに眠る」と書かれている。
墓前には彼女が好きだった野菊が供えられている。
老人「たとえアントロイドでもこの子は私の孫です。これからも一緒にいるつもりです」
ゲン「…じゃあ、ずっとこの地球で暮らすんですか?」
老人「この子がここに眠っている以上、ここが私の故郷(こきょう)です。……なぁ、カロリン」

本編解説

準備中
・ 視聴した感想
ゲンと乙女座の少女との儚い恋の物語。
まがう事無き名作です。おすすめです。
二人で夜空を見上げるシーンなんて屈指の名シーンです。(俺的に)
本当に純愛物の王道を突っ走っている、レオの中の異色作です。
百子さんの立場がないこの話、見ものです。

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