スポーツセンターに通っている少女、中島弥生。
彼女は月に向かって話しかける。
弥生「あなたは誰?私に何の用があるの?毎日毎日、私の邪魔をしないで下さい」
そう、彼女には月から自分を呼ぶ声が聞こえるのだ。
いなくなった弥生。
ゲンは弥生宅に向かい事情を聞く。家には父と母、そして許婚の青年がいた。
ここでマックシーバーが鳴る。
ゲン「はい、こちらおおとり!」
ダン「付近に異常事態が発生した、至急現場に向かえ」
ゲン「はいっ!」
去ろうとするゲン。許婚の青年は聞く。
青年「ちょっと待って、そのブザーは何ですか?」
ゲン「僕、MACの隊員なんです、じゃ!」
そう言ってゲンは去っていった。
青年は外で月に向かって叫ぶのだった。
青年「コラァ!月ぃ!オラの弥生に妙なまねしたら承知しねぇぞぉ!」
マックカーで辺りを探索中、弥生を発見する。だが、様子がおかしい。
無言で竹やぶに入っていく弥生。そこで月からの声が。
声「王女様、いよいよ明日、十五夜に迎えにあがります。この十五年間、王女様のお命を狙う悪い奴らと私どもは戦い続け、とうとう勝ったのです」
弥生「私は地球で生まれ、地球で育った普通の女の子よ。何の事だかわからないわ」
弥生の胸にかかっている三日月型のペンダントが見える。
声「無理もございません。生まれ落ちられると同時にすぐ地球にお移ししたのですから。しかし、王女様。この私の声が聞こえるという事は人間ではないという事なのです。あなたは我々月の中心に住む、月族の女王になられる方なのです」
弥生「いや!いやです!私は人間の子よ!この地球でお嫁に行って赤ちゃんを産む。だから、私を迎えになんか来ないで!そんな事したら、私死んじゃうから!」
声「何を申されますか、あなたは……」
ゲン「よせ!よさないか!何の関わりも無い子に変な事を言うな!」
声「王女様、明日必ず迎えに参ります……用意してお待ちになって下さい……必ず……」
弥生「おおとりさん…!」
ゲン「大丈夫、誰かが仕掛けをしているんだ、いたずらしてるんだよ」
弥生「でも怖いんです。ここ半年の間、満月が近くなると変な音が聞こえるんです!」
ゲン「何もかも気のせいだ。だって月には生き物が何もいないんだよ」
弥生「そう……そうよね」
ゲン「さぁ、家まで送るよ」
MAC基地。レーダーを見るゲン達。
ゲン「……月の裏側じゃないですか」
ダン「すごいエネルギーだ。大爆発を起こして、月が跡形も無くなるかもしれん」
白川「隊長、コンピューターによりますと15年前、全く同じ現象が月面に現れているようです」
ゲン「……15年前……弥生さんは十五歳……隊長!かぐや姫です!」
ダン「かぐや姫?」
ゲン「実はですね……」
隊員達はゲンから弥生の事をきいた。
ダン「そうか、迎えは明日の十五夜に来るというのか……」
モニターごしに観る月に異常が。
白川「噴火でしょうか?」
ゲン「そんなバカな!月の火山は全部死火山で活動していないはずだ!」
しかし、爆発する火山。火口から何者かが出てくる。
ゲン「怪獣のようですね……」
白川「現在のまま軌道ですと落下地点はAX501地点、明日の午後八時前後です!」
ゲン「AX501……弥生さんの家近くか」
佐藤「午後八時といえば月がちょうどのぼりきった時間だな」
ゲン(あいつは月よりの使者か……)
弥生の家では扉に板を張りつけて月よりの使者を退けるべく、頑張っていた。
そこにマックロディーに乗ってMACも駆けつけた。
弥生の家の中。
ゲン「大丈夫!MACが全力をあげて弥生さんを月になんかにやりはしない!」
青年「弥生はオラの嫁っこになるんじゃ!」
ここでマックシーバーが再び鳴る。
ゲン「はい、こちらおおとり!」
白川「怪獣の飛行速度が上がりました。予定より早く落下するもようです!」
ゲン「了解!」
父「もうだめだ……月から来た子はまた月に出ていくんだ」
弥生「お父さん!?」
父「弥生……黙っていて悪かった……お前は……」
母「お父さん!何を言うんだね!?」
父「しかたねぇ、これも皆運命だ……逆らえやしねぇ。実は弥生は……15年前……」
父「やはり満月の夜だった。ものすげぇ稲光が竹やぶの方に落ちてねぇ、その夜は怖くて怖くてよう近寄れんかった。次の朝、恐る恐る竹やぶの中に入ってみると、びっくりたよ。生まれたばかりの赤ん坊が。オラ達夫婦は、女の子が欲しいと思ったんで、これぞ天からの授かり物と……」
竹のそばには弥生がいつもしているペンダントが落ちていた。
父「……それが、弥生だった……」
ゲン「弥生さん、お父さん、お母さん、15年もの間、弥生さんは人間としてこの地球で暮らしてきたんだ。どこにも帰る事なんてないんだ」
青年「そうだ、弥生はオラの嫁っこだ!」
弥生達親子の悲しみを余所に時間はたちまちに流れ、月が昇りきった。
MACの仲間達は自衛隊のような防衛軍と共に守りにつく。
ダン「警戒態勢に入れ!」
軍人「はっ!……集合!各自特別警戒態勢に入れ!」
梶田隊員もマックブラスターを構えて警戒態勢に入っている。
その時、空から隕石のような怪獣が落ちてくる。
ダン「来たな……!」
佐藤「隊長ー!」
ダン「よーし、攻撃!」
隊員達「はいっ!」
ダン隊長、佐藤、白土、白川隊員はマックガンで一斉に攻撃をしかけた。
ここに月からの使者対MACと防衛軍の戦いが始まった。
怪獣が身体から不思議な光を出すと弥生は月の装束十二単になる。
その光は家の周辺を包み強風を起こし、MAC隊員や防衛軍達の動きを封じた。
縁側に出てきた弥生。
怪獣「王女様、迎えに上がりました。王女様……月族のキララでございます。まぁ王女様、私めの手に……」
ゲンは竹やぶで変身する。
だが、弥生は言う。
弥生「戦いをやめてください!……行きます、私が月に行きます」
母「弥生ぃっ!」
佐藤「大丈夫だ!レオは必ず勝つよ!」
白土「行っちゃダメだぁっ!」
レオは前主題歌インストゥルメンタルをBGMに戦い始める。
だが、光による目くらまし、口から吐く火花のような炎、そして丸まっての突進にレオは苦戦を強いられる。
キララ「無駄な抵抗はやめろ!王女様は月に帰るといっておられる!」
レオ「生みの親より育ての親だ!彼女は地球で育ったんだ!」
キララ「ええいっ!バカっ!生まなきゃ育てられないのだ!物には順序というものがある!」
キララは炎を吐くがウルトラマントで跳ね返されてしまう。
そしてウルトラマントで身体を覆い、光をも封じてしまった。
新主題歌に切り替わり、反撃開始!
キララはたまらずに降参する。月が雲に隠れる。
キララ「参った……王女様を返してくれ……」
まだそんな事をいうキララにレオは殴りかかるが弥生の「やめて!やめて下さい!」の声に攻撃をやめ、キララを助け起こす。
だが、キララは月が見えると反撃を開始した。応戦するレオ。
突進攻撃の前に苦戦するが、レオはグリーンビームを出してキララを弱らせた。
キララ「王女様、お帰り下さい……!」
キララの目からの光線で弥生のペンダントが砕ける。倒れる弥生。
レオ、変身が解けて弥生の家族の元に。
母「あのペンダント、あれが壊れたんで心を月に持っていかれたんですよぉ…!」
月の光が照らすと弥生は起き上がる。そして舞いながら月へと昇っていった。
弥生が渡ると月への光の道は消えていった。