丘の上のブラック指令。
指令「ウルトラマンレオ、今に見ろ!ブラックテリナの恐ろしさを思い知らせてやる!ブラックテリナ!発進せよ!」
円盤生物ブラックテリナ、その正体は!?
円盤生物ブラックテリナから無数の美しい貝が吐き出された。
海辺で貝を拾う少年少女。
ブラックスターから呪いを込めてウルトラマンレオに贈られた美しいプレゼント、テリナQ。
道路、庭先、川の中、至る所に桜貝のようなテリナQがばら撒かれていた。
女性は庭先のものを見つける。ランドセルの背負った少女、マリ子がそれを見ていた。
マリ子「お姉さーん、それちょうだーい」
女性「ダメよー」
男は川の中の貝を引き上げようとするが目にはりついて血を流し苦しみながら川底に落ちてしまう。
女も顔に貝を張り付かせて血みどろで家の外に出て来て、男同様断末魔と共に倒れた。
それと同時に剥がれた貝。マリ子はそれを手に取る。
マリ子「わぁー、綺麗だわー。お姉ちゃーん…!?誰かー!助けてー!お姉ちゃんが倒れてるの!」
テリナQに自分の名前を彫りこもうとした女はテリナQに襲われた。
現場に急行するパトカーのサイレンが鳴り響く。
登校するトオルとあゆみ。そこにマユ子が来て道路の貝を拾う。
マリ子「見て。また見つけたの」
あゆみ「綺麗ねー、本当の桜貝みたいね」
トオル「そんなのどうするの?」
マリ子「これを集めるとね、幸せになれるの」
トオル「まさか!はははっ」
マリ子「本当よー」
あゆみ「私も欲しいなー」
マリ子「嫌よ!私、一生懸命探して集めたんだから。さようなら!」
あゆみ「ケチーだ!」
廃ビル。通称、お化けマンション。
そこにマリ子の宝物が隠されていた。オルゴールの中に既にある三枚の貝。
そしてさっき拾った二枚の貝。
マリ子「綺麗だわー、2足す3は……いくつかな?……2足す3は5……。五つだー」
家に帰るマリ子。ドアの前に母は残業で遅くなると紙が張られていた。
夕食時の美山家。そこに一本の電話がかかってくる。
あゆみ「もしもし、美山ですが」
マリ子「あゆみちゃん?マリ子よ。おばさんいる?あの……あのね……お母さんがさっき工場で怪我をしたの」
あゆみ「ええっ!?お母さん!お母さん!」
咲子「どうしたの?」
あゆみ「マリ子ちゃんのお母さんが工場で怪我をしてお母さんの病院に運ばれたんだって!」
あゆみに連れられて電話へ急ぐ咲子。
トオル「マリ子ちゃん、お母さんと二人っきりなんだよ」
ゲン「………」
咲子「もしもし、えっ?手術?大丈夫よ。心配しないでおばさんがすぐ病院に行きますからね」
ゲン「じゃ、僕が車で」
手術室前のマリ子。
マリ子「お母さんを助けて下さい……お母さんを助けて下さい……」
ゲン「マリ子ちゃん、やぁっ!」
マリ子「あっ、あゆみちゃんの家の……」
ゲン「あゆみちゃんのお母さんが来たからもう大丈夫だよ。
あゆみちゃんの家行こうか?あゆみちゃん待ってるよ。今夜泊まれば?」
マリ子「ここにいる」
ゲン「寒くない?」
マリ子「うん」
ゲン「じゃあ、手術が済むまでお兄ちゃんと話をしようか」
ベンチに腰掛ける二人。
ゲン「あゆみちゃんから聞いたんだけど、マリ子ちゃんは桜貝の石を五つも持ってるんだって?」
マリ子「うん、持ってるのよ」
ポケットの中から出して見せる。
ゲン「綺麗だなぁ」
マリ子「これをたくさん集めると幸せになれるの」
ゲン「ふーん、じゃあきっとお母さんも大丈夫だよ」
マリ子「うん……お母さんを助けて下さい……お母さんを助けて下さい……」
やがて、手術が終わった。
咲子「マリ子ちゃん、大丈夫よ。お母さんの手術は終わったわ」
マリ子「本当?」
咲子「そうね、二週間も入院したらお家に帰れるわ」
マリ子「ありがとう!」
ゲン「ほら、だろ?」
咲子「良かったわねー、たいした事なくて。お母さんの所、行く?」
マリ子「うん!」
病室。
マリ子「お母さーん……」
咲子「まだお薬がきいてるから……。でもね、朝になったら笑って出迎えて下さるわ」
マリ子「皆が幸せになりますように……皆が幸せになりますように……」
夜が明けた病室。
マリ子「お母さん、これあげる」
そう言って差し出したのはあの貝の一枚だった。
母「いいの?あんなに大事にしていたのに」
マリ子「うん!」
母「まぁ、綺麗ねー」
ナースステーションを出た咲子。
マリ子「おばさーん!」
咲子「あら、マリ子ちゃん。どうしたの?」
マリ子「おばさん、これあげる」
そう言って差し出したのはあの貝。
マリ子「それからこれはお母さんの手術をして下さった先生に」
もう一枚貝を出す。
咲子「ありがとう、綺麗ねー」
あゆみ「本当?いいのー?」
マリ子「うん!あげる!」
あゆみ「ありがとう!」
少女の美しい宝もこうして皆に分けられた。
円盤生物ブラックテリナが撒き散らした無数のテリナQを拾った人々は他にもたくさんいたのだ。
街中の女性の胸につけられたテリナQが光って点滅する。
そしてその夜、東京の上空二千メートルに停止していた謎の円盤生物ブラックテリナが光り始めた。
ブラックテリナの光に呼応するようにテリナQが光り始め、異常が起こり始める……。
最初の異常は雨の道だった。
ゲンは通りがかりの男にメスで突然襲われる。
ゲン「何するんだ!?やめろっ!やめるんだっ!誰だ貴様っ!」
応戦するゲン。
男のポケットの中から貝が零れ落ちる。ブラックテリナは光を止める。
男「!?何をするんだ!」
ゲン「冗談じゃないですよ!あんたはね、このメスで僕を刺そうとしたんだ」
男「本当ですか?」
ゲン「あんた誰?」
男「医者です」
ゲン「医者?」
そこでゲンは道路に落ちている貝に気づく。
男「それ、私のです」
ゲン「……」
拾い上げてまじまじと見つめるゲン。
男「うちの病院の婦長から……いや、私が手術をした患者さんの子供が、婦長に言付けてくれて……どうしたんです?」
ゲン「これ、貸してくれませんか?」
男「別に構いませんけど……」
光るテリナQを身体につけていた者はブラックテリナによってまるでロボットのように動かされている事をおおとりゲンは知らなかった。
白昼、車に追いかけられ、屋上からブロックを落とされたりして命を狙われるおおとりゲン。
更にエレベーターの中で女性に首を絞められる。
女性「アハハハハハハハ!死ねぇ!死ねぇっ!!!」
ゲンは何とかして光る胸の貝を剥ぎ取る。
女性「……!?あんた誰よ!?きゃああああ!」
そんな女性には目もくれず貝を見つめるゲン。
ゲン「……やっぱりこれが原因だ……」
だが、その時、貝テリナQはゲンの右目にも張り付いた!
ゲン「うわっ!目が痛いっ!うわあっ!!!」
血みどろになりながらも貝を剥ぎ取り床に投げつけるゲン。貝は割れて消滅した。
ゲンの通報を受けた警察は怪しく光り続ける美しい石、テリナQの回収を開始した。
病院。咲子から、マユ子の母からも貝は回収されていった。
母「それは子供がくれたんです返して下さいっ!」
美山家に帰還するゲン。
ゲン「あゆみちゃん!」
トオル「おおとりさん!目をどうしたの!?」
ゲン「あゆみちゃんはどこ行ったんだ!?」
トオル「お化けマンションに行ったよ」
ゲン「!?」
お化けマンションに走るゲン。
ゲン「あゆみちゃーん!」
ゲンが来るのを気づいたマリ子は貝をオルゴールの中に隠す。
ゲン「マリ子ちゃん、桜貝の石は!?あれを身体につけると大変な事になるんだ!」
マリ子「嘘!」
ゲン「どこへやったの!?……それかい!?」
マリ子「違う!」
その時、ブラックテリナの光が発動する時の超音波が鳴り響く。
ゲン「あっ!?マリ子ちゃん、これを触っちゃいけないよ、いいね!?」
上空のブラックテリナ。
ゲンは外に出て変身する。「レオォォォーーーッ!!!」
レオはブラックテリナを捕まえて投げ飛ばす!
マリ子「あゆみちゃーん!」
あゆみ「………」
あゆみの身につけている貝が光っている。
マリ子「まぁ綺麗、私のも光ってるかな?」
オルゴールの中を見るとやはりあゆみの貝同様光っている。
空中を飛ぶ円盤生物。
飛びながら爪でレオの右目を傷つける。
そして持ち上げられ高いところから落とされてしまう。
だが、レオは負けなかった。
主題歌BGMと共に反撃を開始した。
貝のような殻をこじ開けて中の目を叩き潰す。すると青い体液が飛び散る。
逃げようとする円盤生物。
だがレオはエネルギー光球のような構えをとって、この話のみの光線技であるダークシューターで撃墜する。
そして円盤生物を掴んで地面に向かって叩きつけ、エネルギー光球で粉砕するのだった。
ダメージが大きかったのか地面に倒れてしまうレオ。だが、立ち上がると空に飛んでいった。
流石におかしい事に気づいたあゆみとマリ子は貝を投げ捨てる。
後日、ゲンは二人に本物の桜貝をプレゼントするのだった。
円盤生物ブラックテリナの恐ろしい計画は失敗した。
しかし…しかし、遊星円盤ブラックスターはウルトラマンレオを狙い続けているのだ。
指令「私は予言する!ウルトラマンレオの死を!日本列島の最後を!発進せよ!サタンモア!」