PHPは、HTML埋め込み型のサーバーサイド・スクリプト言語です。もともとはRasmus Lerdorf氏がPerlで書いた小さなCGIラッパーだったのですが、プロセスを生成するコストを下げるためにC言語で書き直しを図ったのが最初です。さらにSQLによるDBMS（データベース管理システム）アクセスを提供するツールがリリースされて、それぞれPHP（Personal Home Page Tools）とFI（Form Interpreter）になり、それらが統合されてPHP/FI 2.0となりました。その後Andi Gutmans氏及びZeev Suraski氏によりPHP/FIからポーティングされたPHP3（PHP Hyper Processer）がリリースされ、不安定さがなくなり動作が安定しました。さらに、日本人を中心とした国際化プロジェクトによりPHP3に対する国際化対応が行われ、国内でも商用サイトで多用され始めました。PHP4は2004年5月にリリースされ、PHPに対するバグフィクスや機能改善が行われました。
一般的なHTMLだけで作られたWebページと、PHPで作られたWebページの動作の違いは、HTMLだけからなるWebページの場合、クライアントのWebブラウザからそのファイルへのリクエストがあるとWebサーバはサーバ上に保存されているHTMLファイルをそのままの形でWebブラウザへと帰すため、HTMLの中身は「静的」なもので、いつ誰が見ても同じです。これに対してPHPの場合、WebブラウザはクライアントからリクエストされたファイルがPHPであると認識すると、それを一旦PHPのシステムに渡します。そしてPHPエンジンがそのスクリプトの内容に応じて様々な処理を行い、その結果をクライアントへと返します。このため、実行日次や状況jに応じて変化するような処理がPHPスクリプトで記述されていれば、見るたびに内容が異なる動的なWebページを表示させることができます。
また、JavaScriptのプログラムいはWebブラウザうえで動作しますが、PHPではすべてをWebサーバ側で処理してから送出されます。このため、クライアント側のWebブラウザにしてみれば、通常のHTMLファイルを受け取っているのと同じように見えます。PHPはC言語やJava、Perl、VisualBasicなどのプログラミング言語の要素を取り入れて作られています。多少プログラミングの経験がある人であれば、ちょっとした方言を覚える程度の感覚で簡単にマスターできます。CGIで主に使われているPerl言語は、仕様的に難しい部分が多く、書いたプログラムがあとでわかりづらくなってしまう欠点があります。一方PHPは豊富な関数などの機能を持って入るものの、基本的否書き方はシンプルなので、プログラミング経験の少ない人でもとっつきやすい言語使用になっています。また、テキストエディタで書いたコードがそのままの形で実行されるスクリプト言語であることから、作成したプログラムのメンテナンスが容易です。
PHPは、それ自体が持っている基本的な機能の他、外部モジュールファイルを利用することで、様々なサーバ際小戸伝所拡張処理を実現できます。例えばPDFファイルの生成、イメージデータの動的な生成、XMLの取り扱い、メールの送信など、Webサーバの処理として扱われることは殆ど実現可能です。
PHPの外部モジュールがいる歯、PHPのインストールと同時にディスク上に保存されているモジュールもありますし、ネット受けから個別に入手できるものもあります。PHPは、UNIX、Linux、Windows、MacOSなど、様々なOSに対応しています。同じサーバーサイドスクリプトであるASP（Active Server Pages）はWindows上での動作に限定されていますが、PHPにはそういった制約が殆どありません。
PHPは、Webデータベースアプリケーション用の開発言語として広く使われています。これはPHPが様々なデータベースエンジンとの連携が得意だからです。MySQLはもちろんのこと、PostgreSQL、SQLServer、Oracle、Sybase、Infomix、dBaseなど、商用/非商用を問わず多くのデータベースエンジンがサポートされており、それらに接続するためのライブラリも提供されています。さらに、ODBC（Open DataBase Connectivity）もサポートされているので、MS AccessやExcelといったODBC対応のデータベースエンジンも接続可能です。
1. PHPのサイトhttp://www.php.net/downloads.php/にアクセスします。
2. 「Windows Binaries」のPHP 5.2.0 installerをクリックします。
3. ダウンロードサイトを選択して、クリックすると「ファイルのダウンロード」ダイアログで確認してくるので、「保存」をクリックします。
4. 「名前を付けて保存」ダイアログで、保存先を指定して「保存」をクリックします。
5. 「ダウンロード」のダイアログが表示されるので、ダウンロードが完了したら「フォルダを開く」をクリックします。
6. 指定した先にファイルが保存されていることを確認します。
1. ダウンロードしたファイルをダブルクリックすると、インストールを実行するかどうか確認するダイアログが開くので「実行」をクリックします。
2. インストールウィザードが立ち上がるので「Next」をクリックします。
3. Licence Agreementのチェックボックスをオンにして「Next」をクリックします。
4. インストール先を指定して「Next」をクリックします。ここではデフォルトの「C:\ProgramFiles\PHP\」を指定しています。
5. PHP5.2.0では Web Serverを同時にインストールすることができますが、ここでは既に他のサーバのセットアップは終了しているので何も指定せず「Next」をクリックします。 ApachやIISをインストールする場合は、ここでラジオボタンをクリックしておきます。
6. インストールを選択したものの確認をするためのダイアログが出てくるので、確認をして「Next」をクリックします。Extensionsのツリーを開いてインストールを指定しておくと、MySQLやPostgreSQLも同時にインストールすることができます。
7. 最終確認の画面が出るので「Install」をクリックします。問題がなければインストールは完了しますが、エラーがあればエラー表示画面が出てきます。
8. 「Finish」をクリックするとPHPのインストールは完了します。
通常PHPはWebサーバに組み込まれて実行されます。しかし、文法を学習する上では、ブラウザからいちいち要求を行うのは手間です。そこで、PHPを単体で実行させる方法を使います。
まず、次のようなスクリプトを作成して「test.php」という名前をつけて保存ます。
