１４．生類憐れみの令 メルビンを仲間に加え、サトミ御一行様は進みます。次にやって来たのは、闇のドラゴンとやらに封印された町、ルーメン。滅法分かり易いストーリーの上、敵もそんなに強くないので、さっさと闇のドラゴンとやらの根城に赴き、ドラゴンを瞬殺。邪魔する奴は指先一つでダウンなのだ。 ・・・・っが。 元の世界に戻ってみれば、すっかり廃墟になっているルーメンの町。せっかく我々が闇のドラゴンを成敗してやったというのに、その後また不幸に見舞われたらしいです。それが元で町は全滅してしまったんですな。まったく、鈍くさい奴らだ。 仕方なくもう一度過去に行くと、闇のドラゴンを倒して平和になっている筈の町はヘルバオムという植物に襲われておりました。植物・・・・植物だよ！！たかだか植物！！この木何の木ヘルバオム！！そんなもんに乗っ取られちゃうような町は、どのみちそう長くは続かんのではないかね。まあ冷静に考えると、今まで闇のドラゴンに支配されて暗闇が続いていたところを、急に解放されたせいで日光がよく当たるようになり、ヘルバオムの成長を促進したとかそういうところなんだろうけども。葉っぱくらい自分で何とかして欲しいもんですな。 ところで、この町の長はシーブルというオッサンなのですが、彼は闇のドラゴンの件の後で「ばくだん岩」をペットにしておりましてな。・・・もっと他に選択の余地は無かったのかと伺いたいが。サトミらがヘルバオムに囲まれて、もうにんともかんともという状態に陥った時、このばくだん岩（名前はロッキー）が自爆して助けてくれるのです。 ・・・・何つうか、切ないな。そう言えば、私は「スーホの白い馬」とか、動物の恩返しモノに昔から弱かった。 で、ロッキーの犠牲の甲斐あってヘルバオムもサクッと駆除し（バイオには雑草剤とかあったような気がするな。あれ使えば簡単やったのに）、過去に戻るサトミ達。今度は大丈夫だろう。・・・・・・・っが！！ またしても町が無くなってる！！ もういいよ。二度ならず三度までもそんな目に逢うって事は、やっぱそういう運命なんだって。どんなに足掻いてもどうにもならん事だって、世の中にはあるわけさ。 そうは言いつつもやっぱりサトミ先生は網元娘とは違い、基本的にはお優しいのでな。一応は過去に戻って様子を見にはいきますが。そこで見たものは、大量の虫（ヘルワーム）に襲われてるルーメンの町。 ・・・無理。今度は無理。植物は辛うじて助けてやったけど、虫は無理。だってさあ、虫なんかと戦ったら、剣やら服やらに変なモノがくっ付くでしょ、絶対！！緑色の液とかが！！ しかし、今度もシーブルの飼ってたペットが役に立ちます。 この時、前回の事件からは何の教訓も学ばなかったシーブルはやっぱりペットを飼っていたんですが、それがこのヘルワームと同じ種類の虫だったんですな。その奇怪な姿から、以前から町の人はシーブルに処分を迫っていたものの、彼はその虫にチビィと名前を付けて飼い続けていたのです。初め、町の人はやはりチビィが仲間を呼んだのだとチビィ抹殺を企てました。が、チビィは飼い主のシーブルを守る為に一人（つうか一匹）でヘルワームに立ち向かい、相討ちで短い命を終えたのでした・・・・。 何と言うかな、こういうのを聞くと、魔物や虫の方が余程人間味がありますな。勿論これはゲームではありますが、実際の社会でも自己犠牲を実施出来る人間がどれほど存在しているのかは甚だ疑問だし（私も含めてね）、今作のドラクエ７だって、やたらと世知辛いイベントが多いような気がします。しかも、チビィのイベントを終えて現代に戻ってくると、町の人は「英雄」としてチビィを祀ってるんだ。本当は、チビィを殺せと言っていたのは奴らなのにな。 まあ、ドラクエの中にあるからこそ不愉快度が増すだけで、実際には何てことないイベントなのかもしれん。が、またしても人間の醜さを、よりによってドラクエに思い知らされた一件でした。 |