BIO HAZARD

カプコンから出ている同名ゲームの映画化です。ゲーム版「BIO HAZAHD」はあまりにも有名なので知っている方も多いことでしょう。つうかね!!んもうめちゃめちゃ面白いから!!
大概「○○の映画化」というのはその○○よりも数段劣るものですが、(それでガッカリすんのよね)バイオはゲームと比べてみても余り遜色はないと思います。ゲーム版バイオをやった事がある人なら分かると思いますが、何つうの?部屋から部屋へ行く時のドア、あれ開ける時ドキドキしたでしょ?ベレッタの弾が残り少ない時にゾンビに囲まれて焦ったりしたでしょ?あんな緊張感がずっと持続しているんですよ。ただいかんせん映画の奴らは弾を使いすぎ。撃ちすぎ。普通のゾンビに使っていい弾は3発までだ!!それ以上使う奴はヘタレとみなす。
ストーリーとしては、まあ割りと分かり易い感じ。研究所で感染性のウイルスが漏れだして、外部への流出を恐れた統括コンピューター(人工知能なのだ)が中の人間(感染源てわけだ)を皆殺しにすると。そのコンピューターをシャットダウンする為に研究所に潜入する主人公達。最初は豪華な屋敷から始まるんですが、それがバイオ1ぽくて凄く雰囲気を忠実に表現してるなあと思いました。カラスがギャーギャー鳴きながら飛んでいくところとか、すごいバイオっぽいです。ゲームではそのカラスは攻撃してくるんですが。それから研究所に移るところもゲームと同じですな。そうそう。研究所ではゾンビ犬やらタイラントやらが出てくるんですよ。それと戦う主演女優ミラ・ジョヴォヴィッチの強いことったら!!カプコン繋がりで春麗ばりのアクションを見せてくれます(ゲームやってる人しか分かんないな)。しかもこの映画の凄いとこはね、普通ホラー映画とかってホラーに至るまでの過程があるわけじゃないですか。あー、まだかなあ、ジェイソンはまだ出てこないのかなー、みたいな。ところがね、この映画、初めっからいきなりホラーです。勿論最初から何の脈略もなくゾンビが出てくるわけじゃないんだけど、緊急事態になるための準備期間が異様に短いの。テンポ抜群。ホラー映画ではなく「新時代サバイバルアクション」と銘打ってありますが、それがとてもしっくりくる感じでした。
とりあえず私的にはかなり満足度の高い映画です。ゲームやったことある人は勿論、やったことない人も充分楽しめますよ。見る価値は充分だと思われます。是非映画館の大スクリーンで見たい映画ですな。

見ろ度-----★★★★
ジョヴォヴィッチの三角跳び-----★★★★★
グリーンハーブをくれ-----★★★★




CHICAGO

--ALL THAT JAZZ!!--
とりあえず凄い。そんなボキャブラリーの無さげな事しか言えませんよ。凄い迫力だ。さすがアカデミー賞を総ナメにしただけの事はあるわ。とりあえず私は今んとこ3回見たけど全然飽きないし、あと5回は見る自信がありますよ。
タイトルの通り、シカゴのショウビジネスを舞台にしたミュージカル調の映画です。ミュージカルといっても音楽はほとんどジャズで、しかも吹き替え無しで実際に俳優さんや女優さんが歌っています。けどこれが滅茶苦茶上手くて、しかも声もしっかり出てるもんだから凄い迫力なんだ。日本人の俳優や女優にはまず無理だろうなあ。やっぱりハリウッドスターと呼ばれる人達は基礎がしっかりしてるんでしょうか。運と勢いだけで出てきたようなのが多い日本の役者も見習って欲しいもんですな。キャサリン・ゼタ・ジョーンズは物凄いダンスのレッスンをしたそうだし、レニー・ゼルウィガーは「ブリジットジョーンズの日記」の時とは別人みたいに痩せてましたよ。
で、ストーリーはというと、殺人歴を持つ二人の女と、彼女らを弁護する弁護士の物語。もうそれぞれが、「私が私が!!」「俺を見ろ!!」という感じ。とにかくのし上がってやろうとか、少しでも自分に有利な方向に持ってってやろうという魂胆がみえみえで、でもそれがコミカルでちっとも嫌らしくありません。したたかというか、皆必死で生きてるんだなあというのが嫌味無く描かれてるんだよね。ストーリーの面とダンスや歌の面も上手い事織り交ぜてあって、全く違和感も無いし(ミュージカルにありがちな、台詞の途中で突然歌いだしてびっくりするアレね)、ホント純粋に見て聞いて、直感で楽しめる映画です。しかもさあ、ダンスシーンではほとんど女の人は半裸なんだよ!?もう何つうの?チチボイーン!!ケツバーン!!アタシを見ろッ!!て感じ。ゼタ姉さんにそんな事言われたら、そりゃ目おっぴろげて拝見するしかねえよな(いや、ゼタ姉さんはそんな事言ってないけどな)。
そんなわけで、もうレンタルとかもされてるのでまだ見てない人は是非見てみて下さい。音楽が好きな人は更に楽しめる事請け合い。
まあ、個人的にはDVDボックスを買って、網タイツを貰うのがよろしいと思うんだけどな。

見ろ度-----★★★★★★★★★
迫力-----★★★★★
ナンバー17「大股開き」-----★★★★★




i am sam アイ アム サム

--ルーシーインザスカイ ウィズダイアモンド--
知能障害のある人間に子供は育てられるのか。それがこの映画のテーマです。主演はショーン・ペン。何となくダスティン・ホフマンと被る気がするのは私だけ?
サムには7歳になる娘がいますが、児童養護施設は彼を父親として不適格だと判断し、彼女に新しい里親を与えようとします。サムは逆に親権を奪い返したいと、弁護士を雇って抵抗。引き裂かれる父親と娘。ストーリーとしてはこんな感じですかね。しかし、こういうのは現実問題どうなんでしょう。
父親不適格だと言うけど、サムは知能障害を持ちながらも娘を7才になるまで育てたわけでしょ?ならこれからも何とかやっていけるんじゃないかと思うけどなあ。それにこの娘、滅茶苦茶賢くて優しいのですよ。そんな利発な娘なら、父親を庇ってしっかり生きていく事と思います。娘もそれを望んでるわけだし。
確かに子供だから将来を視野に入れた判断というのは出来ないだろうし、子供の事を思えば、環境を整えてやるのは周りの大人の義務なのかもしれません。でも、それって親子の愛情を無視してまで貫き通さなきゃいけないもんなんですかねえ?この映画に関して言えば、施設に入った娘と父親の面会は週に2回。しかも2時間と決められています。どんなに頼んでも延長は許されないし、娘が父親を唆して逃亡を企てた時は施設の職員は血相変えて飛んで来て、力づくでも連れていく。何も父親は犯罪者でもあるまいし、こういうのは人権的にどうなんでしょうか。何か凄く腹が立ちました。親子の愛情だけでは子供は育たないかもしれないけど、愛情無しにはもっと育つわけが無いと思うんですが。例えば親の養育能力に問題があって、それでも一緒にいたいと願っている場合は(ほとんどがそうなんだろうと思うけど)、引き離すのではなく、養護施設が何らかの援助をするべきなんじゃないかなあ・・・。
ところで、この映画は主人公が知能障害者であるだけに賛否両論激しいわけですが、私の視点から言わせてもらえば一長一短。トータルして±0てとこですかね。
こういう映画って日本で作ると、障害者を必要以上に美化していますよね。障害はあるけど心は純真で曇り一つ無かったり、無垢な子供同然であったり。その点、この映画は主人公のサムですら時々鬱陶しく思えてきます。心は優しいけれども、我がままで横暴な事も言うし、知能は7才程度なわけですから、そのくらいの年頃の子供特有のうざったさを備えています。でも、現実ってこんなもんだと思うのよね。実際側に居たら、絶対「ああ煩いなもう!!」って思うんじゃないかなあ。そういう点では凄く写実的です。けれども、カメラワークが最悪。絶対酔う。そんでもってビートルズが好きな人には共感出来る部分がたくさんあったりすると思うんですが、そうじゃない人はただポカーンとするのみ。ポールだジョンだってうるせえな!!って事になりかねませんよ・・・・・。
ま、私は一回見れば十分かな。でも涙する人も一杯いるって聞くし、確かに良い映画ではあると思うので、話のタネに一度見てみてもいいんじゃないでしょうか。

見ろ度-----★★★★
落涙度-----★★★★
世の中の児童虐待両親に見て欲しいもんだ-----★★★★★




MARY SHELLEY'S FRANKENSTEIN

--なぜ、造った--
初めに「フランケンシュタイン」と聞いた時、思わず怪物君を想像してしまった私は想像力が貧困なんでしょうかね。
1995年公開、米作品です。勿論怪物ランドのプリンスは出てきません。まずこの映画、キャストがなかなかに豪華です。主役にして監督には英国俳優ケネス・ブラナー、そしてもう一人の主役、怪人役はロバート・デ・ニーロですよ。脇を固めるトム・ハルスもモーツァルトの生涯を描いた映画「アマデウス」で御存知の方も多いでしょう。つうかデ・ニーロはスゲーよ、やっぱ。
この映画が公開当時大ヒットしたのは、ひとえにその内容がただのホラーで終わっていないからでしょう。確かにストーリーの大筋は恐ろしい、映像もかなりショッキング。けれどそれはホラーというだけではないのです。
「フランケンシュタイン」というのは元々怪人の名前ではなく、彼を作り出した医学生(ケネス・ブラナー)の名前なんですな。彼は元々非常に優秀だったんですが、不幸にも愛する母親を失ってしまいます。そこで彼はより一層人体、ひいては生命そのものの謎を追うようになり、ついには死人を生き返らせる技術を発見してしまうのです。まあこれがろくな事にならないっつうのは誰でも思う事よね。
彼はそこら中から死体をかき集め、それで人造人間を作り出しました。大部分は絞首刑になった罪人、脳は大学教授、足らないところをそこらへんの死体から(英語版を見たからよく聞き取れなかったんだけど、何かの病気が流行しててその辺に死体がゴロゴロしてたんよ)。全く頭のイイ奴の考える事はよく解らんな。それよりも、よく解らんななんて言ってられないのが造り出されてしまった怪人です。一般には「フランケンシュタイン」とはその怪人のことを指しますが、彼には名前すらも与えられず放り出されてしまうのです。
つぎはぎだらけの醜い顔。それが故に迫害を受けるクリーチャー。(怪人の事な) 彼にとっては全てが辛い事です。自然、自分を造りだしたフランケンシュタインを恨みたくなる。
結局物語としてはクリーチャーがフランケンシュタインの恋人を殺害し、彼はその恋人ですらも蘇生させてしまうという展開になっていくんですが、一概にどっちが善でどっちが悪かなんてことは言えないような気がします。初め、クリーチャーは友達を欲しがります。人間達は皆彼の顔を見て怯えるか攻撃してくるからです。けれどある民家でクリーチャーは姿を隠してそこの家族と交流を図るようになり、家族は姿が見えないが故にクリーチャーを「森の妖精」として扱うのです。そこには目の見えない老人がいて、彼を家に上げて話を聞く事すらしました。しかしそこに帰ってきた家族はクリーチャーの姿を見てやはり怯え、彼こそが「森の妖精」だとは気付かずに家から叩き出してしまうのです。絶望したクリーチャーはその家に火を放つのですが、その時あの家族の反応が少しでも違っていたらあの映画はどうなっていたのでしょうか。
「造った者」と「造り出された者」の苦悩が前面に押し出されているのが、この映画をただのホラーではなくしている要因だと思います。最後にフランケンシュタインがその生涯を終える時、クリーチャーは共に死ぬ事を選びます。「He is my father.」そう言ったクリーチャーは、もうただの人造人間ではないのでしょう。何と言うか、非常に考えさせられる事の多い映画でした。
・・・・・どうでもいいけど「生命」って書こうとしたら「晴明」って出てきてむっちゃビビッた。

見ろ度-----★★★★★
泣ける度-----★★★★
鰻-----★★★★★★★









映画館で食べるキャラメルポップコーンは死ぬほどうまくないか

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