英国I LOVE YOU −4−
1月21日 これは新手のナンパなのか否か ちょっとだけ昨日の話題の続きを。 今朝友達のヨン・ジュンが隣で大あくびをしやがったので、「おいおい、スゲーあくびだな」と言いました。欠伸をするという単語は「yawning(ヨーニング)」と言います。んが、 「違うよ。ヨーニングじゃなくてヤーニングやって」 と言うヨン・ジュン。そしたらそれを聞いてたアレキサンドロが 「違うって。ヨーイングやって」 と言いました。うーん、プロナンシエーションて難しいよ。そしたらそれを聞いてたアンディ(先生な)が、 「ヨーニングだよ。yawning in the morning(ヨーニング インザ モーニング)って覚えると覚えやすいでしょ」 と教えてくれました。 ・・・・・・・・・スゲエ!!そりゃ覚えやすいよ。しかも実用的だよ!!さすが、女目当てにピクニックに行くとはわけが違うな。何か感動しました。 さて。今日は土曜日にあった出来事をお話します(遅)。 土曜日。やっぱり私は地下鉄に乗ってマダム・タッソーに出掛けました。あの蝋人形で有名なとこな。そしたら、その電車の中で見知らぬヨーロッパ人が話し掛けてきたんだよ。 「そのローブいいね。どこで買ったの」 「いや、自分で作ったんス」 私はたまにハリポタ仕様の外套みたいなのを着る事があるんだけど、それ着てるとよく話し掛けられます。日本では何か思っても遠くからヒソヒソ話してるだけの事が多くてムカツクんだけど、この国の人はみんなイイナと思ったらそれを直接私に言ってくるんですな。それいいね、とか、どこで買ったの?とか。日本人がとる行動より100倍気持ちが良いです。 で、その時もそうかと思ったんだよ。んが、私の隣の席をキープしたお兄さんとオッサンの中間のような人はその後ずーっと話し掛け続けるのでした。何かねえ、今度仕事で福岡に行くらしいよ。つうかそれ私に何の関係も無いから!! その後「ネットとかやるの?」と聞かれて、思わず「やるよ」と言ってしまったのが大誤算。メールアドレス教えてくれときたよ。くそう、さてはそれは誘導尋問なのか。ネットやるって言っちゃった手前持ってないとは言えず、しょうがないから使い捨てのメアドを教えてやりました。これが土曜日のことね。 そしたらさあ!! とうとうメールがやってきたよ!!昨日!!(早ッ!!) 以下メール本文日本語訳。 「こんにちは、6さん。僕の事を覚えていますか?地下鉄の中でのカンバセーションはとても楽しかったです。貴方はとっても行動的な人なんですね。人生は短いんだから、退屈な時を過ごすのはよくありません。 ところで、もうすぐ貴方が帰国するのはこの間聞きました。もし良かったら今週中にお茶でも飲みに行きませんか。良いお返事を期待しています。 スティーブ」 ・・・なんつうの・・・・・?行かねえよ!! つうかお前が人生を語るな。 そうかー。あれは新手のナンパだったんだな。しかし誘い文句が「お茶でも飲みに」っつうのがイギリスらしいっつうか何つうか。笑えますな。これがおばあちゃんの言ってた「気をつけろ」ってことなんだーとしみじみ思いました。 まあ結果を言うとですな、シカトして「日本人てサ・イ・ア・ク☆」とか思われても心外なので(つうかお前が言うなよって感じだけどな)一応丁寧にお断りのメールを返信しました。これだけでも手紙の書き方みたいなのが勉強になって良かったです。 そんなわけで、最近「私も留学したいです」というメールをよくもらうという話をしたばかりですが。みんな気をつけてな。変な外人にとっつかまっておかしな異国の地に売り飛ばされないように。 そして本名さらしちゃってゴメンな、スティーブ。(まさかこんなとこでネタになってるとは思わんだろうなあ 1月25日 博物館やら何やらかんやら おいおい!!ふと気付いたら、来週の今ごろはもう帰りの飛行機の中じゃないかよ!!ウワーンどうしよう!!あと1週間のうちに街角でアランかトムとぶつからなきゃ!! そんなわけで、唐突に残りタイムリミットに気がついてしまったので、見逃した場所を今駆け足で回っております。今日はロンドン・ダンジョン、昨日はテート・モダン、先週はマダム・タッソーに行きました。その感想なんかを。 まずロンドン・ダンジョン。ロンドンの血塗られた歴史を人形や模型なんかを使って展示してるとこなんですが、子供だましかと思って行ってみたらこれが面白いのなんのって!!ペストのエリアでは人形がゲロゲロ血吐いてたり(マジ)、切り裂きジャックのコーナーではかなりアレな人形が置いてあったりします。何つうの?腹ん中が全開、みたいな。ちっちゃい子供とかもいましたが、トラウマになること間違いナシ。ホラーファンには楽しめますが、一体対象年齢をいくつに設定してるのかは謎。そういえばうちのおかんが次に私がロンドンに来る時は一緒に付いてくみたいな事を言ってましたが、ホントに来たらまずここに連れていこうと思いました。あ、これからロンドン行こうかなって人で、ロンドン・ダンジョンに行ってみたい人、説明は全部英語だからな?ちょっとだけ勉強してお行きなさい。 それからテート・モダン。ここには近代アートが展示してあります。ピカソやらダリやら、一度は聞いたことのある画家の絵があるんだよ。んが、私が一番興味を引かれたのはビデオアートでした。 その部屋に入ると、テレビの周りに子供が群がっていました。世の中にはビデオアートというものがあるらしく、テレビになんか映ってんのよ。それが、どうやらアーティスト本人らしい人が、グローブとヘッドギアつけて自分で自分とボクシングしてるってやつなのね?まあそれだけでも意味不明なんやけど、これがアートなのよと言われればそうですかとしか言いようがないから良しとしよう。問題は、そいつの下半身がまるだしだって事だ。なんやろう・・・・あれはどう理解すればいいんやろう。しかも自分とボクシングしてるわけじゃん?そいつが華麗なフットワークを見せる度に、股にぶらさがってるモノもブラブラブラ・・・って揺れてるのYO!!私も子供と一緒になってしばらくそれを見てました。きっとビデオを見てる人の視線は、みんな一点に集中してたんだと思います。 それからマダム・タッソー。これは有名ですな。著名人の蝋人形があるところ。入場料が馬鹿高なんですが、まあ内容も見合うだけの面白さはあるかな。ただアラン・リックマンの人形が無いのだけは許せぬ。さっさと作るべし。 そんな感じでかなりいい加減にロンドン面白ポイントを書いてみました。ロンドン・ダンジョンは私的にポイントが高かったので行くべし。ブラブラが見たくばテート・モダンに行きたまい。 1月27日 地下鉄が事故りました。 毎朝地下鉄の中で一緒になる人がいます。もう半端じゃないくらい格好よくて、思わず惚れてしまいそうな勢いです。向こうも私がいつも同じ時間帯の電車に乗ってる事に気づいてるらしくて、目が合うと微笑んでくれたりします。渡英前に弟に土産は何がいいかと聞いたところ真顔で英国紳士。住居は城希望。と言われたもんですが、おお!!こりゃ英国紳士ゲットなるか!?とかちょっとはしゃいでました。 んが。 こないだ気付いちゃった。 その人、服装が女なんだけど。 ウワー!!いつも混んでたから気付かなかったよ!!でも顔は男なんだよ!!・・・いや、どっちだろう・・・・確かに中性的かもしれない・・・・(汗)。 夢敗れた瞬間でした。ゴメンな弟よ・・・・・どうやら我々は城には住めないよ・・・・・。 ところで土曜日に地下鉄に乗ってロンドン・ダンジョンに行ったわけですが、帰りに電車に乗ろうとしたらセントラルラインは終日閉鎖になっていました。アラー、またかいなと思ったんだけど、昨日も閉鎖。○○駅閉鎖というのはしょっちゅうあるんだけど一つの路線が完全閉鎖というのは今までに無い事だったのでちょっと驚きました。 で、今日月曜日。まさか月曜まで閉鎖じゃないだろと思ってバス停にいる人に路線は復旧したのかどうか聞いてみたら(地下鉄の駅まではバスで行くから)、まだ閉鎖してるとのこと。・・・・・おいおいおい。今日が何曜日か知ってるか。月曜日に主要路線完全閉鎖なんて、日本だったら大変なことになりますよ。 仕方が無いのでバスで違う路線の駅まで行こうと思ったんだけど、バスはやっぱり満員で止まりもしない罠。そしたらさあ!!バス停で待ってた人達、歩いてそこまで行こうとしてるじゃないのよ!!お前らその駅までどのくらいの距離があるか知ってんのか!?しかもみんな特に急ぐわけでもないんだな。多分イギリスでは仕事に遅刻しても、「いやあ、地下鉄が動いてなくってさ」で済まされてしまうんだろうなあと思いました。日本でそんな言い訳したら、お前はどこの子どもかと小一時間説教くらう勢いですな。イギリス人って気楽でいいなあ。 で、私も仕方が無いから彼らにくっついて歩いて駅までいきました。 着いた頃には、もう今日為すべきことはやり遂げたような気持ちでした。 っが、その電車の中で隣の人が読んでた新聞見たら、破壊されたセントラルラインの車両内の写真が載ってるじゃないのよ。え?どゆこと?よくよく見たら、「セントラルライン、脱線事故」の文字。 マジかー!! その後のショーソクスジによると、何でも土曜日の午後1時頃、チャンスリーレインというオフィス街の駅で電車が脱線したようです。電車には800人くらいが乗ってたんだけど、しばらく車内に閉じ込められてパニックだったんだって。火災も発生したって話だけどロンドン・アンダーグラウンドはそれを否定していると。 いや、それはいいんだけど・・・・・・・・・、1時間くらい前に私電車でそこ通ったんだけど。 コワー!!コワー!!!あと1時間家出るの遅かったらそれ乗ってたかもしれないよ!! 恐ろしい話ですな。そしてあの女の人かもしれない男の人はどうしたんだろう。乗ってなかったらいいんだけどな。 ・・・・・・つうかやっぱあの人、ロンドンに多数生息してるゲイの人々の一人なんかなあ。トホー。 1月29日 アンディマジギレ 昨日はなんとも面倒くさい宿題が出ていました。英語でエッセイを書いてこいっていうの。つうか我等が新教師アンディは真面目な人なので、どうにも宿題が多くて困ります。で、まあ昨日は暇だったし、偶然私はその宿題をやって今日の授業に臨んだわけよ。そうしたら、当然ながら我が問題児寄せ集めクラスは私ともう一人(中国人の男の子だった)を除いて誰もやってない罠。そんな事態にアンディマジギレ。早口でまくしたてられる英語にほぼ半数の生徒が意味をつかめずポカンとしてたんだけど、英語で怒られると何か迫力あるなあ。 どうでもいいけど、そのお説教の所々に「6を除いて」というのは止めて欲しかったです。逆恨みされたらどうすんだよ!! まあ今までのは恒例の長い前振りなんですが。 今日のブレイクタイムには我等が(もうこの枕詞はいいか)前教師、ジェイが一緒に来ました。私が今週の土曜日に帰国するからです。なんか、わざわざ先生が生徒と一緒にコーヒー飲みに行ってくれるなんて、今更ながら結構私はこのクラスに馴染んでたんだなあと嬉しくなりました。 みんなで写真を撮って、アドレスを交換し合いました。勿論ジェイのアドレスも貰いましたよ。先生との別れが辛いのは初めてです。ジェイは日本語を勉強しているので、手紙は英語と日本語で書こうと思います。 教室に帰ったら、前述の宿題をやってきた中国人の男の子、ジュンが、今週の金曜日にパーティをやるからと誘ってくれました。 「本当は来週にしようと思ったんだけど、6が帰る前の方がいいと思って」 こんにゃろー!!お前もか!!お前もそんなに俺様を感動させたいか!! ちきしょう。どいつもこいつも。 気が付けばあと残り2日です。アランとのデートは風前の灯火だ。 |