組み立て前に
ベアリングの脱脂
新品のベアリングにはグリスが充填されていて、結構な走行抵抗となります。これを抜いてベアリングオイルを挿してやると別物の回転になります。
まめなメンテの難しいギヤボックス内部のベアリングは新品のままの方がいいですが、ホイール部分のベアリングはお薦めします。
密閉できる容器を用意して、シンナーか灯油に漬けて一晩置けば解けだしてきます。
乾かしてギヤオイルを塗っておきましょう。
ギヤの加工
タミヤのギヤはピッチが大きいのでギヤ鳴りと駆動ロスが大きめです。
それを少しでも少なくするための加工です。
写真のように接触するギヤの角を削ってやります。この時削った面にバリが出ないように注意。
更にテフロンコート剤でコーティングしてやり、乾いてからセラミックグリスを薄く塗ってやることで、ロスの少ないギヤを作れます。
ベベルデフ
デファレンシャルギヤは左右輪に駆動力を伝えるための重要なパーツです。
ベベルデフではインリフトしたりしてタイヤが浮くと駆動力が抜けてしまうため、RCカーではボールデフを使用しますが、タミヤのボールデフは調節が難しく、初心者には扱いの難しいパーツです。
そこで、ベベルデフにタミヤF1用のフリクションプレート用グリスを使います。グリスの粘性が高いのでLSD効果を得ることが出来ます。
オイルの堅さで効きを調節することも出来ます。
シャーシ
で、いきなり完成です。
基本的な組み立てに関しては、説明書に従って組んでいけば特に問題になる所はありません。
が、標準のままの組み方では車高が高すぎてサーキット走行は出来ません。Mシャーシ用のタイヤであればあまり問題ないのですが、Lシャーシの標準タイヤはハイトの高いツーリングサイズで、デフォルトの組み方では車高は落ちません。
まず、フロント周りのローダウンです。
ノーマルのダンパー取り付け位置では車高を下げることは出来ません。アーム側の取り付け部分を切り離してしまい、Cハブのサスピンを他の物で延長し、フランジパイプを使ってダンパーを取り付けます。
アッパー、ロアアーム共にダンパーやCハブに当たる部分が出てきます。スムーズに動くように加工しておきます。
最近はサードパーティからもローダウン用のダンパーステーが出ているのでそれを使った方が速い気もしますが。
リアに関してはあまり難しいことを考えなくてもダンパー長の調節で落とすことが出来ます。ひとつだけ、アップライトとボディマウントの間にあまり余裕がないので、ボディマウントのネジ止めの部分を削って、サスストロークを確保できるようにしておくと良いと思います。
上記の対策でハイトを押さえたシャーシにすることが出来ます。
背中にデカイメカを積むとこのレーシーな雰囲気が無くなってしまうので、メカ積みにも工夫してハイトの低いマシンを作りましょう。
タイロッドの取り付け角度がハの字になっていてバンプインになっています。取り付け部分を削って少しでも水平になるようにします。
写真はまだ対策をしていません。
オイルダンパーとステンレスサスピンは最初から組み込んでいます。後からだとネジ山とかが出来てしまうので、出来れば最初から組み込みたいパーツです。
幅広のツーリングカーを見慣れた目には、ナロートレッドのシャーシが新鮮です。
サスアームが異常に短くて笑えます。まるでダックスフンドの様。
10/28シェイクダウン(晴海サーキット)
組み上がったので早速テスト走行です。
車高:F4.5mm/R6.0mm
ダンパー:F900/R900
スプリング:F タミヤイエローS/R タミヤレッドS
キャンバー:固定
キャスター:固定
リバウンド:F0.5mm/R2mm
スタビ:無し
リアベベルデフ
大体こんな感じでコースイン、おっとタイヤは前後ともG32インナーメッシュに037F。
これが予想に反して良く走ります。昔のM02Lの思い出からゴロゴロ転がりまくることを予想いていたのですが、徹底した低重心化とタイヤ表面が堅く、路面に引っかからないのが良いのか、軽快に走ります。
しかし、リアサスが柔らかすぎるのか、コーナリング中に加速に移るとフロントイン側がリフトしています。
次にフロント・リア共にスタビを装着。コ−ナーでの安定感と切り返しが速くなりいい感じです。540SHだったのでトップスピードはかなり厳しい物がありますが、インフィールドではツーリングともいい感じで渡り合えます。
もっと詰めるべきところがあったのですが、クラブ仲間とのMシャーシバトルが楽しく、今回はココまで。
11/4 また晴海
前回のシェイクダウンは非常に調子よかったのですが、いくつか課題も残りましたので、今回はそこを詰めていきます。
1、バンプイン対策
これはサスアームの作動角とタイロッドの作動角が違うために起こる現象です、ノーマルのままではサスアームは万歳をし、タイロッドはハの字となっています。そこでサーボホーンとナックルの取り付け部分を削り、出来る限りバンプインを減らします。
ストレートでの進路の乱れがとても少なくなりました。
2、ニュートラルズレの防止
TLを始め、最近のタミヤ入門機のステアリングリンケージは、クランクを使わないダイレクトタイプを使用していて、ガタツキが無くなるのは良いのですが、サーボセーバーの出来がお粗末なので、ちょとぶつけただけでニュートラルがずれてしまいます。
そこで、サーボホーンのプラリングの上にハイトルクサーボセーバーのリングを巻き付けます。
ノーマルのプラリングは滑りが悪く、ヒット後の復元性が悪いので、サードパーティーのナイロン製のプラリングのほうが具合が良いです。
3、スピードアップ
M04はギヤ比の設定が高めで、540SHでは余りスピードアップは出来ません。トビークラフトとRacyからスピードチューンギヤが発売されていますが、今回は間に合わなかったためジャンクパーツの中に転がってた、スポーツチューンモーターを使用してみました。一応スポチュンも23Tと言われていますが、最近の過激な23Tストックに較べるとマイルドで、2WDには相性がいいはずです。
結果はドンピシャで、バックストレートではツーリングカーと同等のスピードが出て、インフィールドでは不要にテールを振り出すこともありません。
M04L、想像していたよりもポテンシャルの高い車です。
次回はアスファルト路面での挙動チェックをしようと思います。
11/13 E'Sホビー
今回は他の車のテストやトラブルで、M04Lは1パックしか走行出来なった。
クラブ仲間のM04Lが数パック走行していて、予想されたハイサイドを起こしています、タイヤは最初が前後D25で、次にフロントにD35を履いてみたものの改善されません。
やはりハイグリップ路面では、前後同メイクのタイヤでの走行は無理な様子。
と言う状況を見て、自分の車はリアにD25インナーメッシュに037M、フロントにはオイル、カーペット路面用のG32インナーメッシュに036Fでコースイン、セットは前回よりも車高を0.5mmずつ上げた以外は同じ状態。
これがまたしても良く走ります。ホントかよ?って思う人もいるかもしれませんが、本当です。
インフィールドではアンダーが強く、ブレーキを使用しながらの走行となりますが、転がるよりは良いでしょう。リアタイヤを軸にフロントが入っていくイメージです。
そこで、仲間のM04Lに自分のタイヤを履かせて走らせてみました。
スプリング(前後キット標準)が柔らかすぎて、ラフな操作をすると一発で転倒しますが、インフィールドではブレーキングをしなくてもコーナリングできます。
自分の車とこの車の中間ぐらいのセットが出来ると良いかなと思いました。
01/11 晴海AW 軽ければ良いってモンでもない。。
S2000で走らせていましたが、特に目立った変化もないので、ミドルブロックを外してMLサイズにし、ユーノスロードスターに変更しました。
シャーシには特に改造をする必要はなく、リアトレッドの変更とタイヤサイズが変わることによる、車高の調整ぐらいです。
もともとユーノスロードスターは、M02に載せてずっと走らせていて、その状態では非常に良く走っていたため、タイヤのセット(フロント、スーパースリック・ハードモールドインナー/リア、60DFMA)もそのままこの車にも取り付けました。
もう、これが全くまともに走らん。。。
まるでグリップが足りません。M02とM04では車重が150gも違い、M02でちょうど良かったタイヤはM04では車重が軽くなった分、面圧が足りなくなってしまったようです。
この日は他のタイヤの用意もなく、まったくセット出し出来ないまま終わってしまいました。
Mシャーシ、奥が深いです。。。
010111