下に行くほど古い記述になります。
03.12.23
シャシ概要
1年前、、せめて半年前に発売されていれば、、、って感もありますが、
じっくりと開発されただけあって、非常に完成度の高いキットになっています。デフケースに成形ムラがある意外は(って、ここの造りがシャフト車のキモなんだけど、、)不具合も全くなく、説明書通りに組み上げれば誰にでも、ガタやフリクションのないマシンに仕上げることが出来ます。
制作上のTIPSもHPIのサイトにあるR&Dcafeに掲載されているので、そちらも合わせて参照すれば誰にでも完璧なマシンに仕上げることが出来ると思います。
RCキットは、買ってからオプション地獄に落ちるのが普通ですが(笑)この車は最初からフルオプションです。Cハブだって、2.4.6°が最初から入ってるし、、、
他に必要だと思われる物は、リアのデルリンデフぐらいか、、車重も全備状態で1500切ってるので、軽量化の必要もありませんが、チタンビス化はウエイトの分布補正が可能になるので、左右の重量バランスの悪い車には装備したいアイテムですね。
フロントサス周りです。パーツ構成にまったく無駄がありません。スタビの設計も秀逸です。スタビは径の違う物がオプションで出ていますが、標準の物だけでも効きの調節は可能です。画像のようにセットすると若干マイルドになります。ここは実車のセッティングと一緒ですね。
構造的には和製TC3と言ったところですかね。オイラが欲しいと思っていたシャフト車の条件を全て満たした車です。デフケース以外は(笑)
ちなみに自分がシャフト車に求める条件は、
1.バッテリーは左バンクに搭載すること。
2.プロペラシャフトは分割式であること。
3.ピニオンとスパーは高い剛性で支持できること。
4.シャシのロールバランスは左右均一であること。
5.ネジはインチサイズではなく、ミリを使用すること。
で、4番まではTC3がその条件に合致してるんですけどね。。やっぱインチネジってのはなあ、、
わかんなくなっちゃうもんな。
プロトではサスブロックは樹脂製でしたが、やっぱ剛性が足りなかったのかな。製品はジュラ製になってます。ロールセンターのアジャストは、ワッシャを噛ますのではなく専用のプレートがセットされます。ワッシャーでの部分接触とプレートでの面接触ではどちらの方が支持剛性が高いか、誰が考えても分かります。
キットの何処を見ても、非常に綿密に考えられて造られているのがヒシヒシと伝わってきます。(笑)成り行きでこーなってしまいましたってとこが何処にもありません。
ロールセンターは前後とも、比較的高い位置に設定されています。スタビも初期から強力に効く設定になっています。
標準セットでは余り積極的には車体をロールさせない方向にセットされているようです。なぜでしょ?
バッテリーを縦に搭載する場合、重量物は比較的前後に分散されます。つまり、横置きバッテリーを搭載するマシンに較べると、ピッチ方向に鈍くロール方向に敏感な特性を持つことになります、前後方向には加重移動しにくく、左右方向の加重移動は速いけど安定しないって事ですね。だから?
一時いろいろ議論されたモーターの反トルクですが、最近はまあ影響はあるよって事に落ち着いたのかな?そんなの当たり前じゃんか(笑)
普通のエンジンはある程度回したところで最大のトルクを発生するんだけど、モーターが一番トルクを発生するのは電流を流し始めた時、つまりスロットルを開けた瞬間に最大トルクを発生する特性を持ってます。反トルクの影響がスロットルオフの時に余り問題にされず、スロットルオンの時に取り沙汰されるのはこの特性があるからですね。
縦置きモーターの場合、モーターのトルク変動はロール方向に影響します。パルス打ちとかセナ足ってのはピッチングを誘発させる目的で行う物なので、コーナリング時にスロットルのオンオフで車体がロール方向にグラグラ動くのはよろしくありません。
ロールセンターを高めに設定している理由はここにあると思われます。
それからもうひとつ、バッテリーを左バンクに置くことに拘る理由。
まあ3さんの計量では、バッテリー側とメカ側の重量差は約100g前後とのことでした。搭載位置によって実際の荷重分布は変わりますが、リアウイングが発生するダウンフォース分位、バッテリー側に荷重が多く載ってるってことですね。これって結構大きいと思うなあ。。
車を後ろから見て、反トルクは車体を時計方向に回転させる力を発生します。
つまりスロットルオンの時は右側のタイヤに荷重がプラスされるってことですね。
これが、左バンクにバッテリー、右バンクにメカを積むことに拘る理由です。
03.12.21
シェイクダウン
いつものE'Sです。
走らないはずがないって原君を信じて走らせましたが(笑)期待通り良く走ってくれました。
8ヶ月のブランクの後でも10秒7位は大体コンスタントに出ます。まあ速くはないけどそんなに遅くもないタイムです。
よく言われるように、ハンドリングはかなりクイックな部類に入ると思います。
随分昔に、TC3を初めて走らせたときも曲がりの鋭さにビックリしましたが、
それでも、TC3の方が安定してる印象があります。
自分の車は2°のCハブを付けていたこともあるかと思いますが、 とにかく良く曲がる車でした。
と言って、故意にバランスを崩さない限り巻き込むような動きはなく、
タイヤも5パック終了時にはメッシュが出てくるほど使い込んだタイヤでも、
多少ラインが甘くなる物の、巻き込むようなことはまったくありませんでした。
この特性を利用して、
クリッピンクポイントの遙か手前からスロットルを開けられる車です。
タイミングを間違えるとフェンスに刺さるけど(笑)
今回のベストは10秒66でしたが、車のポテンシャルはもっと上にあります。
基本的なシャシ構造はもう何年も前に発表されたTC3から大きく変わった所もないんだけど、この車の駆動の軽さ、ピックアップの良さ、曲がりの鋭さを体験すると、やっぱツーリングカーのレギュの中では、この形式が完成形って言えるのかも。このピックアップの良さはベルトじゃちょっと味わえないもんな。
これだけじゃあ何なので、今回はボディの話を少し。
久々にダッジを使用しましたが、最近のボディは空力的にも良く練られた造りになってます。