銀河戦士バルロイ 惑星ゾン。 そこには高度な文明をもった人々が暮らしていた。 彼らはいくつもの国を築いたが、文明が進み、宇宙という広大な空間に進出するようになると、小国は次々と強大な国に組するようになり、大きな三つの国になった。 そのなかのひとつ、グラスカ帝国。 帝国は陛下によって統治され、平和な時を刻んでいた。 しかしある時、帝国内でクーデターが発生する。 陛下の影武者であった陛下仮面が、自分こそ正当な陛下であると主張し、彼の側についた空軍の一部を率いて宮殿を包囲したのである。 陛下はこれを処理するために残った陸軍を充て、また一方で陛下仮面を抑えるために、宇宙で傭兵として成功を収めていたバルロイを召還する。 バルロイ(ありがちな主人公)はこの依頼を受け、彼の三人の仲間ケビン(自信家の白人)、サルトル(質実堅牢な黒人)、ティア(おなご)と共に、代価として前払いで物納された新型揚陸艇トリニティにてゾンに降下する。 帝国上空では既に戦闘が始まっており、バルロイは彼の愛機フロンティア1(空戦に特化した機体)にて出撃。ケニール(空軍の航空メカ、ザコ)に包囲されるもチェーンガンにてこれを撃破、空軍を撤退させる。 陛下はバルロイを歓迎し、宮殿で体を休めるように言うが、バルロイはこれを拒否。 「陛下仮面をぶっ殺せばいいんだろ?」 ならば、と陛下も同行、トリニティは撤退していく空軍を追い、北上。 陛下仮面の軍は国境を超え隣国ソウネィタへ。陛下仮面はソウネィタ共和国と手を組んでいたことが発覚。ソウネィタ軍の迎撃を受ける。 ソウネィタの攻撃を逃れるため逃げ込んだ山脈地帯にて、待ち伏せをしていたガスパン率いるケニール隊に遭遇。ケビンのフロンティア3(砲撃に特化した陸戦型)と連携して苦戦の末撃退するが、サルトルのフロンティア2(格闘戦に特化し、ホバーで高速移動が可能)が小破、陛下仮面の行き先をも見失う。 バルロイたちは一旦帝国へと戻ることに。 帝国領へ戻り、途中、砂漠の村シシリットで補給。バルロイはティアと資材の買出しに。 ケビンとサルトルは機体の整備。陛下お茶を呑んでほのぼのとする。 が、突如来襲した盗賊団に村が占拠される。 ティアを人質にとられて動けないバルロイ。が、陛下の一瞬の機転によりティアを救出、盗賊団を撃退する。 だが、盗賊団の首領の顔に何かひっかかるものを感じるバルロイ。 疑惑を残しながら、シシリットを後にする。 時同じくしてソウネィタ共和国がグラスカ帝国に宣戦布告。 帝都の北、ムラー山脈から侵攻が始まる。 追われる形となったバルロイ達はこれを迎撃しながら後退、間もなく陸軍副官ジョックのカラック(火力の高い重装甲の機体)部隊と合流し、その場を任せて宮殿へと戻ることに。 宮殿では12人の姫たち(多すぎ)がバルロイたちを出迎えた。 むせかえる少女臭に戸惑うバルロイ。陛下は自分の娘たちだと紹介する。 陛下の人柄からは想像も出来ずに混乱するバルロイ。 だが、彼女達が実は孤児で、陛下が彼女達を不憫に思って宮殿へと招き入れたことを知り、安堵する。 つかの間の平穏。だが、サルトルが不治の病に冒されていたことが彼自身の口から語られる。俺はもう後半年も生きられないのだ、と。 突如宮殿の周囲に敵が現れる。ソウネィタが密かに開発していた新型ステルス機ローム(高いステルス性能を持つ)が侵入していたのだ。 不意を付かれて出撃に手間取るバルロイ。 ようやく彼がフロンティア1に乗り込んだ時には、ケニールに乗ったサルトルの捨て身の体当たりによってロームは撃退されていた。 傷心のバルロイたち。主のいなくなったフロンティア2を宮殿に残し、トリニティは帝国の西、ガー湿地へと出撃していく。 共和国軍は北と西から続々と航空戦力を送りこんできており、空軍が離反してしまった帝国では、急ピッチで従来の量産機シビリアルの改修が行われていた。 深夜の湿原に着陸するトリニティ。 周囲に敵はなく、テントに入って休むバルロイとケビン。 ケビンはバルロイとティアの関係を疑っている、と言う。 否定するバルロイ。そこにティアが入ってきて、うやむやになる。 翌朝、戦闘が始まる。 予想以上の敵の数に苦戦するバルロイとケビン。 味方のカラックが次々と撃破されていく中、トリニティに直撃弾。バルロイはとっさにトリニティの援護に回るが、そのためにケビンは敵中に取り残されてしまう。 あわやと思われた時、改修を終えたシビリアルの部隊が援護にかけつけ、敵部隊を殲滅した。 トリニティ、フロンティア1、3共に被害は大きく、またケビンはバルロイに対して不信感を抱くようになっていた。 宮殿へと戻り、体を休めるバルロイ。 度重なる戦闘と不安にいらつきを感じたバルロイは、見舞いにきた姫(名前忘れた、多すぎるから)に乱暴を働いてしまう。 自己嫌悪に陥り自信をなくすバルロイ。 そんなバルロイを見て落胆するケビン、裏切りを決意する。 次の日の夜中、フロンティア2に乗って逃亡するケビン。 そのコックピットの中にはティアが捕らわれていた。 バルロイはシビリアルに乗り、彼を止めようとするが、スピードと地形のためになかなか追いつけない。 瞬間、バルロイは共和国軍に囲まれていた。ケビンは既に根回しをしていたのだ(どうやって)。 取り押さえられ、ピンチに陥るバルロイ。 そんな時、白銀に輝く謎の機体が一瞬で敵を葬り去る。 それは陛下自身の乗ったバロンインペリアルだった。 朝焼けの中、陛下と語り合うバルロイ。 バルロイは自らの行ないを告白し、詫びる。 そんなバルロイに、陛下は優しく微笑んで見せるのだった。 宮殿に戻ると、見慣れない機体がバルロイを迎えた。 バルロイ「これは・・・この機体は?」 陛下「君には悪いが、多少改良させてもらった。だいぶ無駄の多い構造をしていたのでな・・・さしずめ、ゼロと言ったところか」 陛下微笑む。バルロイ陛下とがっしり握手。 フロンティアゼロに乗り込むバルロイ。 改良前とは比べものにならないほどのエネルギーに驚きつつ、北西の国境付近に現れた謎の軍隊を迎撃に向かう。 一瞬で彼方へ飛び去る機体。 そのころ、陛下仮面にケビンが謁見する。 ソウネィタ共和国を支配していたのは陛下仮面であったことが判明。何故だと問い詰めるケビン。陛下仮面は黙して語らない。 逆に陛下仮面に裏切りの理由を問われるケビン。 「・・・俺は只、バルロイを殺したいだけだ」 ケビンは一個小隊を与えられ、バルロイを討つことを命じられる。 あてがわれた部屋に戻るケビン。部屋の中には鎖につながれ、猿ぐつわを噛まされたティアの姿。 「あいつを殺して・・・そしたら、俺と一緒になるんだ」 静かに泣き続けるティア。 フロンティアゼロは驚異的な性能で敵部隊を圧倒していた。 敵の新型、ブレイガー(ミサイルを多量に装備した機動力に優れる機体)も問題にはならず、降り注ぐミサイルの隙間を縫ってチェーンガンを放つ。 が、ブレイガーの装甲の高さは至近距離からの連射でなければ貫けない。 「ならば!」新装備、背中にマウントされたクラスターバズーカを放つ!弾け飛ぶ複合散弾は着弾すると爆炎を四散させ、一瞬で4機のブレイガーを葬った。 帰還したバルロイを陛下と12人の姫たち(多すぎ)が迎える。 その中に自分が乱暴をしてしまった姫(誰だっけ)を確認し、すこし照れながら、バルロイは歓迎の輪の中へ入っていく。 トリニティの修理が終わる。だが、搭乗員がいない。 その一方、宮殿内では会議が行われている。 後手後手に回らざるを得ない戦況、陛下は戦力の増強をなお訴えようとする士官に怒鳴りつける。 「だから、遅すぎたと言っておるのだ!」 今から兵力を増員したところで、国民を疲弊させる結果にしかならない。そのためには、直接黒幕を討つしかない。 陛下は会議室を後にする。 バルロイはトリニティにゼロを積み込み、一人で出発しようとしている。陛下仮面を討つ。俺に出来ることはそれしかない。 そのとき、背後に陛下。12人の姫たち(多すぎだって)も一緒だ。 「一人では心細いだろう?」 バルロイも思わず苦笑する。 バロンインペリアルと修復の終わったフロンティア3も積み込み、トリニティは一路北へと向かう。 バルロイは、ふと思い立つ。 大地に這っていくとなると、敵の迎撃は必死だ。 ならば、上空から攻めたらどうだ?もっと上、宇宙から! 陛下も賛成する。12人の姫たち(多すぎる)、はしゃぐ。 出力を上げ、静かに上昇していくトリニティ。 14人分のオーラが更に出力を増幅させる。 だが、大気圏を離脱した瞬間、共和国軍のバルザー(機動性の高い特殊機)に遭遇する。 敵も同じことを考えていたのだ。迎撃に出るバルロイ。 陛下もフロンティア3で応援に出る。 バロンインペリアルは陛下のオーラを多く必要とするため、緊急時でなければ使用できないのである。 無重力戦闘ではバルロイの圧倒的有利である。 陛下の予想以上の腕前と12人目視のやかましいレーダーに助けられ、無傷で戦闘を終えたバルロイ。 トリニティのブリッジに戻ると、12人の姫たち(・・・)が一斉に飲み物やタオルを持ってくる。 混乱の向こうで、陛下は難しい顔をしている。 宇宙に上がってきて正解だったかもしれない・・・ 予想を越えた敵の手腕に、バルロイもまた、言葉を失っていた。 軌道上には共和国側の宇宙ステーションがある。 敵が宇宙を通ってくるのだとすれば、そこを中継するはずだ。 バルロイはそう読み、そこに向かおうとする。が、陛下が止める。 宇宙で軍を展開していることが知れたら、共和国軍は帝国のステーションを破壊しようとするだろう。帝国のステーションにはまだ多数の人がいる。彼らを守らなければならない・・・ トリニティは帝国宇宙ステーションへと進路を変えた。 ステーションが目視できるようになると、バルロイは状況が更に悪いことを認識させられた。 既にステーションは既に包囲されており、同時にステーションからのSOSが打診されてきていたのである。 陛下は暫く頭を悩ませるが、バルロイが格納庫へ向かうと後を追ってフロンティア3に搭乗する。 出撃。 陛下は二連キャノンの照準を合わせながら、敵の侵攻が早すぎること、常に後手に回らざるを得ないことに疑問を持つ。 バルロイは突撃し、バルザーを次々と破壊。 暫くの戦闘の末、敵を全滅させたものの、ステーションは大きな被害を受けた。 ステーションに接舷するトリニティ。 バルロイたちが乗り込むと、生き残った人々が迎え出てくる。 気がつけば包囲されていた、という報告から、バルロイはまたステルス機ではないかと推測する。が、陛下は全く別のことを考えていた。 陛下仮面が長年研究させていた新技術、ブラニムワープ(ブラニムと呼ばれるもう一つの空間を渡る技術)。 この戦いは早く決着をつけなければならない。 会議の結果、ステーションの人たちを地上に降ろすことに。 ステーションに一基しかないシャトルは小破しており、総出で修理を行う。 バルロイも陛下も外殻の修理に向かう。 12人の姫(邪魔)も、おつかいにステーションの中を走り回る。 数時間後、シャトルの調整も済んで出航。 バルロイたちは突入ポイントへ向かうことに。 ポイント上空には案の定、敵編隊が待ち構えていた。 だが、時間は殆ど無い。 バルロイたちはトリニティで強行突破をすることに。 敵の集中砲火をシールドパワー全開ですり抜け、一気に大気圏へ突入。 すさまじい振動に、12人の姫たちが悲鳴を上げる(ざまをみろ)。 雲を突き抜けて、共和国軍本部上空にトリニティが現れる。 直後、凄まじい対空砲火の嵐。 出撃するゼロと3。 陛下「わが身に代えても・・・・!!」 バルロイ「命の賭け時って奴か!!」 12人の姫たちも必死で防戦する。 異常なまでの機動性を見せるゼロ。 が、突如目の前に見慣れた機体が現れる。 ケビンの乗ったフロンティア2。かなりの改造を施されている。 苦悶するバルロイの声は届かない。 激しく激突する二機。 陛下のフロンティア3は敵基地内部に侵入していた。 対空砲火は多かったが、内部の防衛が手薄すぎることに疑問を抱く。何かを企んでいるのか・・・? 突然、基地が爆発をはじめる。 どうにか脱出した陛下の前に、黒く輝く機体。 陛下仮面のブラックインペリアルだ。 高笑いをする陛下仮面。陛下はバロンを呼ぶ! バルロイとケビンの戦いは、拮抗していた。 機体性能はほぼ互角、腕も互角。 だが、ミサイルを放った後の一瞬の隙を、バルロイは見逃さなかった。 ミサイル弾幕の中へ敢えて突撃することで、虚を突いたのだ。 爆散するフロンティア2を背に、バルロイは陛下の援護に向かう。 陛下には迷いがあった。 陛下仮面の目的が、全く解らなかったからだ。 それがバロンの動きを鈍らせた。 ブラックのインペリアルソードが、バロンの左腕を切り落とす。 背後からのバズーカもかわし、ブラックは2対1になってもなお優位であるように見えた。 が、上空からトリニティがブラックを捕らえた。 「きゃあきゃあきゃあきゃあきゃあきゃあきゃあきゃあきゃあきゃあ」 トリニティの全砲門が一斉に発射される。 一瞬、たじろぐ陛下仮面。その隙をついて、バルロイと陛下は突撃した! インペリアルソードがブラックの腹部を貫き、勝負は決したように見えた。 剣を落とし、動きを止めるブラック。 そのとき、謎の地鳴りが始まった。 ブラックインペリアルに負のオーラが集結していく! ずんずんと巨大化していくブラック。 10倍、20倍・・・「そんな・・・馬鹿な!」陛下は歯噛みをする。 巨大化したブラックは少しずつ動き出す。 何かを求めて、ただ歩いていく。 足元の影からは邪悪なオーラが吹き出て、大地を焼き尽くしていく。 トリニティの砲撃も全く通用しない。 「奴の進路は!?」バルロイが叫ぶ。 「帝国宮殿の方角です!」12人の姫が叫ぶ(ハモリ)。 ただひとり、陛下は陛下仮面の目的が何だったのか、悩んでいた。 宮殿へと全速で帰還するトリニティ。 宮殿ではあいも変わらず会議が開かれ、戦力の増強について議論が交わされていた。 そこへ陛下が現れ、一喝。 「もう戦争は終わったのだ!後始末をするぞ!」 国境の戦場では銃声が止み、帝国兵たちは急いで北の平原へと集まる。 巨大化したブラックは共和国の大地を蹂躙し、既に帝国への国境へとさしかかっていた。 敵も味方もない。今はただ、全ての元凶を討たなければならない。 平原では既に対策本部が置かれ、帝国の全ての機体が集合していた。作戦も決定した。 先ず、カラック200機、砲撃戦用トリニティ100機が一列に並び、左足に集中砲火を浴びせる。 それで倒れれば後はトリニティで駆逐する。倒れなければ・・・・ 陛下は頭を横に振る。倒れないというならば、方法は一つしかないのだ。 地平線の向こうに邪悪な影が伸びる。 カラック隊が構え、陛下とバルロイは固唾を飲む。 瞬間、砲撃が始まる。 爆音が大地を震わせ、硝煙で視界が通らなくなる。 無限とも思える時間。訪れる静寂。 突如、暗雲をかきわけて邪悪な影が伸び、カラック隊を焼き尽くした。 バルロイと陛下は急いで自分の機体に乗り込む。 混乱だけが、その時間を支配していた。 バルロイはブラックの後部へ回り込む。漆黒の中から闇の手が伸び、焼き尽くそうとする。それをかわしながら、バルロイはひたすら弱点を探る。 陛下は覚悟を決めていた。こうなれば、帝国に代々伝わるオーラの結晶、グランドセンチュリーを使うしかない。だが、片腕のないバロンインペリアルでは、そのエネルギーに耐えられず、自爆してしまう。 バルロイに託すしかない。バロンは飛んだ。 バルロイは焦っていた。このままでは帝国がすべて焼き尽くされてしまう。バルロイは無謀ともいえる突撃を仕掛けた。 内部に潜り込んで、影の本体を叩くつもりなのだ。 何本もの闇の手がゼロを掴む。黒い炎が機体をじわじわと焼いていく。 そのとき、機体を捨てた陛下がゼロに乗り移り、陛下の体内のグランドセンチュリーエナジーを一気にゼロに流し込んだ。 それを受けたゼロは白銀の光を放ち、ブラックの闇の外殻を消し飛ばした。 「見えた!全ての元凶が!」 ゼロは残ったミサイルを全て放出し、ブラックインペリアルを粉砕した。 陛下はゼロのコックピットに入り、安堵の溜め息を漏らした。 「これで、終わった・・・」 バルロイと陛下は硬く握手をし、笑った。 だが、その喜びも一瞬だった。 突如、警報が飛び込んできたのだ。 この場所の上空に巨大隕石が接近しており、後数分で衝突するというのだ。 陛下は愕然とする。「これが狙いだったのか・・・!?」 バルロイは急いでその場を退避する。その背後で、隕石が大地と衝突し、凄まじい爆発を起こしていた。 それから3日、宮殿付近にも大量の土砂が積もり、空は依然として曇っていた。 謎の隕石はクレーターの底でいまだその原型を留めており、なぜもっと早くに探知できなかったのかという謎が残った。 陛下は急ぎ国内の復興を指示、同時に隕石を回収するように命じた。 バルロイはその契約を終え、一足先に帰還していたトリニティにゼロを積み込み、惑星ゾンを後にしようとしていた。 陛下と12人の姫に見送られ、今まさに出発しようとしていた矢先、突如警報が鳴り響いた。 宇宙から、またも突然に謎の集団が攻撃を仕掛けてきたのである。 バルロイは急いでゼロで出撃していく。 それは既に契約ではない。陛下との友情によるものだった。 山間は既に戦場になっていた。 帝国のシビリアル小隊が迎撃する中、謎の機体ゼラー(謎)が次々と降下して来る。その圧倒的な数の差はシビリアルをもってしても防ぎきれず、次々と撃破されていった。 バルロイが到着した時には既に遅く、その数を前に撤退をするほかはなかった。 そのころ各地で謎の軍団が来襲、大地を制圧していった。 陛下はこの事態に、バルロイに原因の調査を依頼。バルロイは12人の姫と共に宇宙へと旅立つ。 次々と現れる謎の軍隊と交戦しつつ、突き進むバルロイ。 やがて、とてつもない規模の大艦隊を発見する。 バルロイはこれを事件の黒幕と判断、秘密兵器のコスモフェーズ爆弾を抱えてフロンティアゼロでの特攻を決意。 同じ頃、帝国宮殿では陛下と謎の少女が話をしていた。 陛下は、何故この星を狙うのか、と問う。 少女はそれには答えず、片手をゆっくりとかざす。 陛下は目を閉じ、静かに呟く。 「この決着は・・・既についている・・・!!」 陛下の頭が吹き飛ぶシルエット。 バルロイは艦隊の攻撃をすり抜けながら中核を探す。そのなかにひときわ巨大な戦艦を確認したバルロイは、ズタズタになった機体をその艦橋にぶつける。巨大な光芒が艦隊を包み、消滅させていく。 トリニティは虚空を流れていく。12人の命を乗せて。 終