歯車党日記

オタク系フリーライター&編集者・石黒直樹の徒然日記&コラムです

電撃帝王VOL.5にて『とらぶるういんどうず』コミック化します

05/04/08-16:25
 すでに各所で話題になっていますが、仕掛け人として公式(?)発表をば。

 4月26日発売の『電撃帝王』VOL.5にて、ふたば☆ちゃんねるから生まれたネットキャラクター「OSたん(OS娘)」を使ったコミック『とらぶるういんどうず』が、短期集中連載としてスタートします。反響次第で回数も増えると思いますので、どうぞ応援よろしくお願いいたします。
 各OS娘の作者さんとの仲介をしていただいたネタ具現化委員会さんのサイトで一足先に発表となったのですが、案の定というか(流行りの言葉で言うなら「想定の範囲内」)色々とネガティブなリアクションが起こったようですので、今回の企画に関していくつか。
●このマンガが「公式コミック」というわけではありません
 これがたぶん一番誤解をされているところだと思うのですが、これはありません。他の同人誌やネタ具現化委員会さんのグッズと同様に、このコミックも商業コミック誌というメディアで展開する「OSたん」ネタの二次創作です(それだから作者諸氏のOKもいただけたと考えています)。新たに作り起こしたロゴやストーリーなども事前に監修してもらっていますが、これは「ちゃんと作者の意図が反映されたコミックにしたい」というこちらの意図です。関係者の「公認」ではあるけれど「公式」にあらず…それが電撃帝王版『とらぶるういんどうず』です。
●なぜ今回のコミックをやりたいと考えたのか?
 ひとりの「としあき」としてOSたんのキャラや世界が好きだったからと言うのは当然のことですが、もうひとつの理由としては「ネットキャラクターの商業利用における、きちんとした前例を作っておきたかった」というのがあります。
 この手のコミカライズ企画などの場合、著作権者側に企画を提出した上で許可をもらうのが常識なのですが、昨今はそういった意識が希薄な悪い意味での同人誌感覚で商売をしている会社が一部にあります(未認可アンソロジーコミックなど)。元々パロディ同人誌自体「ファン活動の一環だから」「金銭の流れが小さいから(オリジナルの市場への影響が少ない)」という理由で黙認されているグレーゾーンのものなのですが、同人誌市場が拡大しパロディ同人誌が「当たり前にいつでも売られているもの」となってきたことで、こういった類のものがグレーゾーンであること自体をわかっていない輩が商業メディアもその延長線上と考えているように見受けられます。
 こういった問題の場合、商業作品なら「会社VS会社」となるのでまだ戦いやすいのですが、ネットキャラクターのような個人の著作物となるとそうはいきません。著作権者側に戦うだけの体力がない場合が多いですし、上記のようなことを仕掛ける会社は「相手は個人のアマチュアだからたいした問題にはならない」とタカをくくって、最初から強行突破を計るつもりでいる場合がほとんどです。OSたんに関しても、昨年の夏〜秋あたりにその手の不穏な噂を業界筋で聞いていましたし。
 この手の輩は不愉快きわまりない同業者に、自分でやれる方法で対抗するにはどうすればいいのか……その結論が「こちらがきちんとしたガイドラインを示して前例を残す」ことだったわけです。今回のコミックの場合は……

・生みの親の絵師あきに、こちらが権利などを主張するものではない「OSたんの二次創作としてコミックを掲載」という企画意図を説明して許可を得る
・タイトルロゴやストーリープロットを事前にチェックしてもらい、オリジナルのイメージを損ねない内容とする。
・正式発表の目処がたった時点でふたば☆ちゃんねる管理人氏に企画について説明と報告


 以上のような手続きを踏んだ上で、今回のコミック掲載へとこぎつけました。なお、栗橋伸祐氏に執筆を依頼したのは「元ネタがちゃんとわかっている」「ふたばユーザーである(ちなみに模型板がメインとのこと)」「マンガの構成力がある(わかっていない人が多いのですが、同じ絵でも一枚絵のイラストをうまく描けることと、マンガをうまく描けることはまったく別のスキルなのです。『BSマンガ夜話』で、いしかわじゅん氏が語るマンガのうまさに異を唱える人が多いですが、そういった点での認識がずれている場合が多いですし)」という点からです。
 ぶっちゃけ、こちらがこうして筋を通して企画を動かしたからと言って、非常識な輩がそれに従うかどうかはわかりません。でも、何もしないで文句を言っているだけよりはマシだし、今後同じような問題が起きそうになった時、個人著作者が異を唱えるための一例になれば多少の抑止力にはなるんじゃないでしょうか。無論、そんな政治的な意図よりもマンガ自体を面白くすることが重要なのは言うまでもないですが。

 こんなわけですので、色々思うところがある方々も多いとは思いますが、ぜひ本が発売された暁には買って読んでいただき、応援していただければ幸いです。反響次第では色々と面白いことができるかも知れませんので。



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Posted by 石黒直樹
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