File No.023
Cortinarius delibutus Fr.
(ハラタケ目フウセンタケ科)

日本産のきのこで、標準和名が付けられているものは千数百種だというが、実際には少なくともその3倍の種のきのこが自生しているらしい。
名前の付いていない二千から三千種のきのこは、研究が進まず、未だに名前が付かないままになっているというわけだ。
きのこ業界もプロの研究者が少ないようで、アマチュアの付け入る余地が大いにありそうだ。
そのような名前も付けられていないきのこは、滅多に見ることもできない、レアものばかりかというと、そうでもなく、そこら辺に生えている何でもないようなきのこだったりする。
今回紹介する、フウセンタケ属の一種 Cortinarius delibutus もそのような名無しのきのこのうちの一つ。
ここ数年、夏のキャンプで乙女高原に行くと、たいてい採れる。

かさは、径25--35oでまんじゅう型、表面は帯オリーブ黄色、平滑で強い粘性あり。くもの巣膜はかさにおいては早落性。かさの周縁はやや内側に巻く。ひだは幅広く、密、湾生状直生、淡褐色で紫色を帯びる。
柄は7--10o×70--90o、中心生、下に向かってやや太くなる。表面は淡黄褐色、繊維状で粘性あり。柄の上部に赤褐色のくもの巣膜の名残をとどめる。くもの巣膜より上部は類白色でわずかに紫色を帯びる。柄の内部は海綿状から中空、肉質は繊維質。胞子紋はさび褐色。
胞子は類球形、いぼに覆われる。ミズナラ林の地上に単生ないし散生する。
クリフウセンタケにも似た、おいしそうなきのこであるが、食毒不明。
フウセンタケ属については、今のところ日本では毒きのこは見つかっていないようだが、欧州産には致命的猛毒のものもある。
従って、迂闊には手を出せぬ。

[データ]
採集日:1999年8月28日
発生地:山梨県牧丘町

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