File No.055
アカハツ
Lactarius akahatsu Tanaka
(ハラタケ目ベニタケ科)
家の前の駐車場わきに生えている大きなアカマツの木が、ヌメリイグチを従えていることは以前から知っていたが、
アカハツも住まわせていることを知ったのは今年が最初である。
同じアカマツの樹下でも、アミタケとかショウゲンジは林の中のようなやや薄暗いところに多く、
ヌメリイグチやアカハツは明るい開けたところに多いような気がするのだが、どうだろうか。
一口に菌根菌といっても、その環境に応じてもっとも求められる
協力のしかたができる種類の菌が出てくるのかもしれない。
ところで、アカハツはチチタケの仲間で、ひだを傷つけると赤い乳液を分泌し、
そこが青緑色に変色するのが特徴である。
ところが、乳液を紙に染み込ませて置いておくと、赤いままのようである。
青緑色になるのはひだの組織であって、乳液ではないらしい。
[データ]
採集日:2001年6月16日
発生地:兵庫県新宮町