「産婦人科・危ない診察室」

非常に辛気臭いハナシで恐縮なのですが。

女も30過ぎると体にいろいろとガタがくるものらしいです。

遠藤は会社勤めをしていないので、普通なら会社で年に一回程度受けさせられる定期検診というものを受けたことがありません。
そこで、3年ほど前に「こりゃいかん」と思い立って、市でやっている定期検診を受けることにしました。
根が不精者なので次にいつ受ける気になるかわかりません。どうせやるなら徹底的に!と思っていたところ、 申し込み用紙に「オプションでガン検診も安くつけられる」と書いてあったので、とりあえず子宮ガンの検診をつけてもらいました。
特に深い意味はないのですが、タバコは吸わないので肺ガンの心配はないだろうし、この腹の肉では、糖尿病ではあっても胃癌のはずはないし……まあとにかく、そんなこんなで子宮ガン検診を受けることになったと思ってください。

 

検診当日。

 

朝からやけにハイテンションで、
普段は入ったこともない朝風呂に入り、体の一部を重点的に洗う女
(三十路・独身)が約一名。

 

だって、産婦人科なんて初めてなんですよ。ちょっとドキドキーーー!
聞いた話によると腰のところにカーテンがひいてあって、患者(遠藤)は、その向こうにいる産婦人科医(推定年齢20代〜30代希望。中肉中背希望。色白の顔に神経質そうな銀縁眼鏡希望)に下半身を診察されるっていうじゃないですか。銀色に鈍く光る冷たい器具を突っ込まれちゃったりもするらしいじゃないですか。へんな気分になってヌレヌレになっちゃったらどうするんですか。
万が一、万が一ですよ。
「病院で濡らすなんていけないコだ。おしおきしてやるぅぅッ!」なんていいように弄ばれないとも限りません。はぁぁぁ。<姉さん、口、半開きです!(泣)

などというバカな妄想にまみれつつ、ちゃんとスカート履いて、パンツも新しいのに代えて、マン毛にもばっちりリンスしたし、準備は万端。
さあこい!よっしゃこー!よっしゃこー!!!(C)山ア邦正)

なのに。


総合病院なので2時間近く待たされたあげく、 診察室に入って、パンツ脱ぎ脱ぎ診察台に上がったら。


「……臭っ。」(注・遠藤さん心の声)。


ちょっと待って。おかしいです。あんなにゴシゴシ洗ったのに。
いくらトウのたった腐れマンコでも、こんな短時間でこの悪臭はありえません。


「……臭っ、てゆーか息できないし。目にくるし! なに?なんなの??」

 

 

えーっと。

 


わかりました。

 

 

あのですね、私が悪いんじゃないんですよ。発信元は医者

 


 

医者の腋!!

 


すっげーワキガなんですってば。 びっくりしましたよ。花粉症でつまってた鼻がすうっと!すうっと通りましたもの奥様!
いや、正直な話、
「触らないで! うつる!!マンコに腋のニオイがうつる!!」
と思っちゃいました。ひどいヤツですねすいません。
でもまじで臭かったんだもん。


でも、不思議なのは、あのとき診察室には看護婦さんもいたはずなんですよね。どうして彼女はあの悪臭の中、何ごともなかったかのように

「大丈夫ですよ〜〜力抜いてネ〜〜〜♪」

などと言いつつ笑っていられたんでしょうか???????(マジ不思議)


それにしても、誰か「臭い」ってひとこと言ってやれよぅ。
今は手術でナントカ線切ればすぐ治るんでしょ?

 

 

 

さもなければ、土中深く埋めてくれ。

 


後日、結局その日の検診で婦人科系の病気があることが分かった私は(そうです、まんまとヒット!)、手術のために2週間ほど入院することになりました。
手術は滞りなく終わったのですが、入院中の医師の回診がまた地獄なんです。

 

ワキガ地獄。

 

大きな病院で、産婦人科といっても医師は数名いて、回診は当番制。
なので、実際に腋医者が病棟にやってくるのは週に2回程度で済むんです。


でも、腋医者の回診の日は、朝からそのことが分かります。

ヤツが病室のあるフロアに足を踏み入れた時点で、バレバレ。

 

 

残り香むんむん。

 

 

もちろん、その日は一日食事が喉を通らないことは言うまでもありません。
おそるべし、腋医者!

 

そして結局耐え切れずに、2週間と言われたにもかかわらず、1週間で無理やり退院。


おかげで傷がなかなかくっつかず、自宅では1ヶ月寝たきりでした。

 

 

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