金属材料学 門側 学年末試験 参照不可
1)次の文章に最もよく当てはまる金属または合金の名称を答えなさい。
(a)実用金属の中で最も重くて、柔らかく、もっとも安価な物質である。
(b)Siについで多量に存在し、地殻の7.85%を占めている。
(c)非鉄合金の中でもっとも強靭な材料の一つである。
(d)錫の融点以下の溶融点をもつ合金。
(e)面心立方格子の原子配列で、360℃に磁気変態がある。
2)次の(a)〜(d)について簡単に説明しなさい。
(a)4−6黄銅(4−6真鍮)
(b)ローエックス(Lo-Ex)
(c)鋼の焼鈍
(d)18−8ステンレス鋼
3)次の(a)〜(c)の文の(@)〜(K)に最もよくあてはまるものを答えなさい。
(a)シルミンは、Si13%含むAl-Si合金で、溶製時、(@)(2%程度)または金属Na(0.1%程度)を加えて調製改良されたmodified alloyである。シルミンにCu0.8%程度、Mn0.3-0.5%加えた合金が(A)である。また、熱処理効果を大きくするために、Mg0.5%およびMn0.4%程度加えたの合金が(B)である。(B)を析出処理した合金が(C)であり、(C)に融解処理(510℃、4時間加熱)および析出処理(150℃、24時間加熱)した合金が(D)である。(D)は鋳造用合金の中で最もすぐれた合金である。
(b)錫(Sn)は、18℃に同素変態点があって、18℃以上で安定なのが、(E)と呼ばれ、正方格子の原子配列で、軟らかく、延性に富んでいる。18℃以下では、(F)と呼ばれ、、ダイヤモンド型空間格子で、灰色の粉末である。しかし、α⇔β変態は、非常に過冷になり易く、液体空気中ではごく短時間β錫のままであるが、一部でもα錫が析出し始めると、この変態は急速に進行し、粉末は崩壊する。これを(G)という。
(c)活字合金は、Pbを主成分とするPb-Sn-Sb合金である。活字合金は(H)が低く、鋳造においては、凝固し終わるまでの収縮の小さいことが望ましい。凝固の際には、Sbは(I)%膨張し、また、Pbは(J)%収縮する。PbにSbを加えると、Sb75%において凝固の際の収縮は(K)になる。
4)次の(a)〜(d)の問いに答えなさい。(e)は点数加算問題である。
(a)鋳鉄の成長について説明し、その原因を列記しなさい。
(b)鋼のA1変態における2段階変化およびマルテンサイトについて記述しなさい。
(c)ジュラルミンの時効硬化および復元現象について説明しなさい。
(d)水素吸蔵金属について知るところを述べなさい。
(e)純鉄のA2,A3およびA4変態について記述しなさい。